第3章 電子商取引を支える技術的、商業的、社会的なインフラ 表1 電子商取引: 主な政策的課題
8. 日本標準産業分類の改訂について 8
統計調査の結果を産業別に表示する場合の統計基準である「日本標準産業分類」は昭和24年 10月に設定され、平成14年3月に第11回改訂が告示され、10月から適用される予定となってい る。今回の改訂は、前回改訂(平成5年10月)以降の情報通信の高度化、経済活動のソフト化・サ ービス化、少子・高齢化への移行等に伴う産業構造の変化への対応を目的としている。具体的な 改訂内容等は以下のとおりであるが、IT の関連では「情報通信業」が新設されたことが大きなポイ ントである。
(1)改訂に当たっての基本的視点
・ 情報通信の高度化、サービス経済化の進展等に伴う産業構造の変化への適合
・ 統計の継続性に考慮しつつ、的確な分類項目の設定と概念定義の明確化
・ 国際標準産業分類(ISIC)等の国際的な産業分類との比較可能性の向上
(2)改訂の主な内容(IT関連)
<大分類>
・ 「情報通信業」(図表A−8−1)
電気通信分野と情報処理分野の技術の革新・進展等を踏まえ、「通信業」、「放送業」、「情 報サービス業」、「インターネット附随サービス業」、「映像・音声・文字情報制作業」の5つの中 分類で構成される大分類を新設する。従来の「運輸・通信業」は「情報通信業」と「運輸業」に 分割する。
大分類「H 情報通信業」の新設により北米産業分類システム(NAICS)(1997)の「51 情報産 業」との比較可能性が向上する。国際標準産業分類(ISIC)Rev3.(1989)にはまだ対応する項 目がないが、2002 年に予定されている一部見直しにおいて、補助分類として「情報産業」が新 設される予定であり、また、2007年を目標とする同分類の第4次改訂において取り入れられる 可能性がある。
8 本資料は、平成14年1月24日の第9回研究会における総務省統計局統計基準部 牛尾義法 調査官の報告を、事務局の責任において本報告書の附論として要約・再編集したものである。報 告時の内容とは若干異なる場合もある。
図表A-8-1 新設大分類分類項目新旧対照表
<第11回改訂案> <現行分類>
大分類 H−情報通信業
大分類 H−運輸・通信業
37 通信業 46 郵便業
371 信書送達業 461 郵便業(※)
(※)は信書送達を主とするもの 47 電気通信業
372 固定電気通信業 471 国内電気通信業(有線放送電話業を除く)
472 国際電気通信業 473 有線放送電話業 373 移動電気通信業
374 電気通信に附帯するサービス業 474 電気通信に附帯するサービス業
大分類 L−サービス業
38 放送業 81 放送業
381 公共放送業(有線放送業を除く) 811 公共放送業(有線放送業を除く)
382 民間放送業(有線放送業を除く) 812 民間放送業(有線放送業を除く)
383 有線放送業 813 有線放送業
39 情報サービス業 82 情報サービス・調査業
391 ソフトウェア業 821 ソフトウェア業
392 情報処理・提供サービス業 822 情報処理・提供サービス業
40 インターネット附随サービス業 401 インターネット附随サービス業
41 映像・音声・文字情報制作業 80 映画・ビデオ制作業
大分類 F−製造業
19 出版・印刷・同関連産業
411 映像情報制作・配給業 801 映画、ビデオ製作・配給業
412 音声情報制作業
413 新聞業 191 新聞業
414 出版業 192 出版業
415 映像・音声・文字情報制作に附随する 802 映画・ビデオサービス業
サービス業
823 ニュース供給業 再
編
<中分類>
・ 「情報通信機械器具製造業」及び「電子部品・デバイス製造業」
情報技術の進展とこれに関連する産業の拡大等に伴い、F-製造業の中分類「電気機械器 具製造業」から分離して、これらの中分類を新設する。
・ 「情報サービス業」
「情報サービス・調査業」に入っていた「ソフトウェア業」及び「情報処理・情 報サービス業」で 構成し、この分類に入っていた「ニュース供給業」は中分類「映像・音声・文字情報制作業」に、
「興信所」はQ-サービス業(他に分類されないもの)に移行した。
・ 「インターネット附随サービス業」
「通信業」と「情報サービス業」のいずれにも分類し難い中間領域的な産業の受け皿として、
H-情報通信業の中に、中分類を新設する。
・ 「映像・音声・文字情報制作業」
メディアを通じて大量の情報を提供するもの(映画、ビデオ、レコード、新聞、出版関係のサ
ービス業)で構成する(印刷は除く)。
<小分類>
・ 「固定電気通信業」と「移動電気通信業」
「通信業」(中分類)は従来の国内、国際、有線という分け方から、「固定電気通信業」と「移 動電気通信業」に再編する。
<細分類>
・ 「電子計算機・同附属装置製造業」の内訳
「電子計算機・同附属装置製造業」(小分類)を「電子計算機製造業(パーソナルコンピュー
タ製造業を除く)」、「パーソナルコンピュータ製造業」、「記憶装置製造業」、「印刷装置製造 業」、「その他の附属装置製造業」の5つに細分化
・ 「電気機械器具小売業」と「電気事務機械器具小売業」
「家庭用電気機械器具小売業」(細分類)を分割する。
(3)改訂後の日本標準産業分類を使用する主な統計調査
国勢調査(総務省)、事業所・企業統計調査(総務省)、商業統計調査(経済産業省)、工業統計 調査(経済産業省)等