B. 最初の治療方法とその治療結果
II. 日本における最近のがん研究
日本のがん研究
、
特に基礎的研究の最近の動向を表す指標として、
2012年日本癌学会総会におけ る、
24セッションでの発表課題数を見るのが解かりやすいと考える。
内容としては、
いくつかのセッションにま たがる課題が多いが、
日本でのがん研究の傾向を示していると考える。
最も多くの研究課題を集めている のが「がんの診断と治療」セッション(285課題)である。
種々の臓器がんにおける診断と治療に関連した 内容を含むが多岐にわたり、
別のセッションで発表された課題の多くもこの範疇に入る。
したがって、
当然 のことではあるが、
日本のがん研究は、
がんの診断と治療 に資する研究が中心ということになる。
他に多くの研究課題が発表されたセッションは
、
浸潤・転移 (200課題)、
がん細胞の特性 (179 課題)、
がん遺伝子・がん抑制遺伝子 (154課題)、
分子標的療法 (139課題)、
腫瘍免疫 (136 課題)などであり、
診断と治療に資する課題として、
日本のがん研究が取り組んでいる特徴を表している。
もっとも、
この特徴は、
日本に限らず韓国や、
欧米においても同様と考えられる。
このような傾向の中で
、
日本ならではの研究のいくつかを紹介したい。
1.ヘテロサイクリックアミン
日本のがん研究の現在に続く道を少しさかのぼると
、
国立がんセンター研究所(当時)の杉村(すぎむ ら)隆(たかし)博士が、
1966年、
バクテリアに変異をもたらす変異原性物質N-メチル-N'-ニトロ-N-ニト ロソグアニジンを飲料水に加えてラットに投与し、
初めて実験動物に胃がんを人工的に発生させた業績に 至る(1)。
化学物質による発がん研究は、
杉村博士らによってさらなる発展がもたらされ、
1976年、
日本 の調理した食品から、
タンパク質中のアミノ酸が高温環境下で化学反応することで生成するヘテロサイク リックアミンが単離され、
その発がん性が明らかにされた(2)。
特に、
魚や肉類の焦げた部分や煙の中に 多く含まれ、
現在までに、
Glu-P-1、
IQ、
PhIPなど20種類ほどが報告されている。
実験動物体内で代 謝活性化され、
大腸をはじめとするいろいろな臓器にがんを作る。
これら発がん性のあるヘテロサイクリック アミンはバクテリアで変異原性を示し、
変異原性と発がん性が重なることを証明し、
がんがDNAの病気で あることを示した重要な発見であった。
韓国でよく食される焼肉等においては、
ハルマン、
ノルハルマン、
PhIPが最も頻度高く検出されるヘテロサイクリックアミンであるとの報告がある(3)
。
がん細胞の制御の効かない増殖を説明する低分子物質探索の中で
、
杉村博士は、
ポリ(ADP-リ ボース)とポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)を発見している(4)。
タンパク質は翻訳後修飾の一つと して、
アルギニン、
グルタミン酸、
アスパラギン酸残基に一つあるいはそれ以上のADP-リボースが付加さ れる。
このADPリボース化は、
細胞間の情報伝達やDNA修復、
テロメアの維持、
アポトーシスなど多く の細胞機能に関わっている。
DNA修復に関しては、
DNA中に一本鎖切断が蓄積するとPARPはDNA の切断端を認識してDNAに結合する。
DNAに結合したPARPは活性化され、
自分自身や修復関連タ ンパク質のポリ-ADP-リボシル化をする。
がん抑制遺伝子BRCA1の産物であるBRCA1は、
DNA損 傷に伴ってリン酸化を受けDNA修復タンパク質と協調してDNA損傷を修復する。
BRCA1やBRCA2遺 伝子に変異がある腫瘍細胞は、
DNAの修復能が落ちて変異が生じてがん化した細胞であるが、
自身 の増殖に使える程度の修復能は残っている。
国立がん研究センター研究所の益谷(ますたに)美都子(み つこ)博士らは、
このような細胞でPARP阻害剤が作用した場合、
DNA修復機能が停止し細胞死が誘 導されると考え、
アルキル化剤などの化学療法剤や放射線の効果増強剤としてPARP阻害剤をがん治療 薬のターゲットとして注目している。
2.8-ヒドロキシグアニン
日本におけるがんの核酸研究の一つに
、
1983年の国立がんセンター研究所における西村(にしむら)暹 (すすむ)博士と葛西(かさい)宏(ひろし)博士による、
DNA中に酸素ラジカルによって生成する8-ヒドロキシグ アニン(8-OH-G)の発見を源流とする領域がある(5)。
8-OH-Gの生成は、
がんが形成される臓器で高 いこと、
DNA複製の際に主としてG→Tの読み違いを起こすこと、
8-OH-Gを特異的に除去修復する塩 基除去修復酵素が種をこえて存在することなどが明らかにされた。
1991年、
西村博士のグループで、
8-OH-Gを特異的にDNAから除去する酵素MutMを大腸菌から発見したときの中心研究者が、
韓国か ら参加していた鄭明熙(Myung-Hee Chung)博士である(6、
7)。
8-OH-Gの発見以来、
これら除去修 復酵素系の研究は世界的な研究分野の一つとなっている。
ヒトの家族性大腸がんの発生する家系で、
8-OH-G に特異的なミスマッチ修復遺伝子Myhの失活が明らかにされたこともあり、
環境変異原物質や 放射線のみならず、
生体内で代謝的に発生する活性酸素によって生成する8-OH-Gが、
ヒトがんの発 生に関与すると考えられている。
3.成人T細胞白血病
日本人に特徴的ながんとして
、
成人T細胞性白血病・リンパ腫(ATL)がある。
1977年に、
京都大 学の高月(たかつき)清(きよし)博士により日本で発見された疾患であり(8、
9)、
日沼頼夫(ひぬまよりお)、
三好(みよし)勇夫(いさお)、
吉田(よしだ)光昭(みつあき)博士などの日本人の研究者により、
その病態解 明、
原因ウイルスであるHTLV-1の同定並びに解析、
疫学研究、
発症機序の解明、
感染予防法の 対策がなされてきた。
日本では、
九州、
沖縄、
四国南部、
紀伊半島、
東北、
北海道にウイルスキャリ アが多い。
アフリカを起源とした祖先が南方アジアを経て日本に渡来した縄文人が日本の先住民である が、
この縄文人がアフリカからHTLV-1を持ちこんだと考えられている。
その後、
朝鮮半島から渡来した 弥生人と混合し、
現在の日本人が形成されたが、
縄文人は日本の南北に押しやられた。
HTLV-1は 感染力が弱いので弥生人には広がらなかったため、
現在のキャリア分布になったと考えられている。
縄文 人の祖先がアフリカから日本にたどったアジアの地域に、
現在でもHTLV1キャリアが多いが、
朝鮮半島 や中国にはほとんどいない(10)。
民族の起源にもさかのぼる成人T細胞性白血病であるが
、
まだ標準的推奨治療法が確立していな い。
最近、
名古屋市立大学の上田龍三(うえだりゅうぞう)博士は、
ケモカインレセプターCCR4分子が、
難治性腫瘍であるATLや、
末梢性T細胞性腫瘍(PTCL)に強く発現していることを見出し、
抗CCR4 抗 体の糖鎖を低フコース化修飾することにより、
強力な抗体依存性細胞性障害(ADCC)活性と抗腫瘍効果 の増強が可能であることをin vitro、
in vivo の実験系で示し、
修飾抗体の臨床応用における有用性を 示唆した(11)。
臨床試験を積み重ね、
ATLに新しい画期的な治療法を提供している。
4.ヘリコバクタ ・ピロリ
実験動物に胃がんを形成させた伝統を受け継ぐ日本ならではのがん研究として
、
スナネズミを用いたピ ロリ菌感染モデルの樹立と胃がん発生プロモーションの解明がある。
2005年にノーベル賞を受賞したJR Warren、
BJ Marshall 両博士が、
1983年にピロリ菌を発見し、
急性胃炎の原因であることを証明した が、
研究の発展のためには通常の実験動物の胃に持続的に感染させることが切望された。
1996年、
平 山(ひらやま)文(ふみ)博(ひろ)博士は、
スナネズミの胃にピロリ菌が持続的に感染し、
高度の急性胃炎、
潰瘍および慢性胃炎ができることを発見し、
胃がん研究に新たな道を拓いた(12)。
この拓かれた道に、
胃 の化学発がんモデルを確立したのが、
愛知県がんセンター研究所の立松(たてまつ)正衛(まさえ)博士である(13)
。
N-メチル-N-ニトロソウレアなどの化学発がん物質を発がんイニシエーターとして、
ピロリ菌感 染スナネズミにおける胃がんの発生を検討した。
その結果、
ピロリ菌の持続感染は、
直接的原因ではな く、
強力な発がんプロモーターとしての作用を持つことを明らかにした。
その効果は、
胃がんプロモーターと して知られる食塩よりも強く、
食塩を同時に投与すると加算的効果がみられ、
イニシエーション後に除菌す るとがんの発生率は著しく減少する。
また、
イニシエーションなしのピロリ菌持続感染は、
高度の胃炎を生 じるが、
除菌により消失する。
これらの結果から、
ピロリ菌感染は胃がん発生の大きな要因であり、
除菌 が胃がんの有効な予防手段であることが明らかにされた。
韓国においても
、
成人10人に7人とピロリ菌の感染率は、
日本と同様に非常に高い。
それに加え、
キムチ、
煮物、
塩辛、
鍋、
スープ、
ラーメンなど塩辛い食べ物を好む国民性から塩摂取量は世界最高水準で あり、
胃がんは発病率の最も高いがんであることから、
胃がん対策は日本と共通の課題である(14)。
5.がん遺伝子
杉村博士により
、
がんはDNAの病気であることの概念が確立された日本において、
がん患者のDNA における遺伝子異常の探索ががん研究の大きな分野となっている。
1989年、
国立がんセンター研究所の 関谷(せきや)剛男(たかお)は、
DNAの特性を巧みに生かした独創的なDNA解析技術である一本鎖 DNA高次構造多型(single-strand conformation polymorphism, SSCP)解析法を開発した(15)。
一塩基置換で生じる一本鎖DNAの3次元構造変化を電気泳動における移動度の差で観察する、
簡便 で高感度な変異遺伝子検出法で、
塩基配列変化を検出する必須技術として数多くのがん遺伝子、
が ん抑制遺伝子の異常解析、
遺伝子多型の検出、
同定に広く使用された。
現在では、
次世代シークエ ンサーを駆使した全ゲノム解析、
がんトランスクリプトーム解析が、
大々的に展開され、
肺がん、
肝がん などの患者DNAに存在する塩基配列異常が詳細に把握できる時代に進化している。
このような遺伝子異 常探しの中で、
国立がん研究センター研究所の河野(こうの)隆志(たかし)、
新井(あらい)康(やす)仁(ひ と)、
柴田(しばた)龍(たつ)弘(ひろ)博士らによって、
肺腺がんにおけるKIF5B-RET融合遺伝子(16)、
EZR-ROS1融合遺伝子(17)の検出が顕著な成果となっている。
また、
がん研究所の竹内(たけうち)賢 (けん)吾(ご)博士らは、
後述するEML4-ALK融合遺伝子の発見を契機に、
融合した遺伝子それぞれ に対する新たな相手を探索し、
多数の肺がん患者において、
ALK融合キナーゼとは別の、
2種類の RET融合キナーゼ遺伝子KIF5B-RET、
CCDC6-RET、
4種類のROS1融合キナーゼ遺伝子 KIF5B-ALK、
TPM3-ROS1、
SDC4-ROS1、
EZR-ROS1およびLRIG3-ROS1を、
肺がんにおいて発見している(18)
。
肺がんにおける融合遺伝子CD74-ROS1
、
SLC34A2-ROS1、
EML4-ALKが次々と明らかにされ たのは、
2007年である。
EML4-ALK融合遺伝子の発見は、
自治医科大学の間野(まの)博(ひろ)行 (ゆき)博士の業績である。
外科切除検体から抽出した完全長cDNAをレトロウィルスに組み込んでcDNA 発現ライブラリーを構築し、
マウス3T3線維芽細胞に感染させることで発がん遺伝子の探索を行った結 果、
5’側は微小管会合タンパク質の一種であるEML4(echinoderm microtubule-associated protein –like4)のアミノ末端側約半分をコードし、
3’側は受容体型チロシンキナーゼALK(anaplastic lymphoma kinase)の細胞内チロシンキナーゼドメインをコードする融合mRNAのcDNAを発見した(1 9)。
ALKはEML4と融合することで二量体を形成し、
常にチロシンキナーゼが活性化されていることでヒト 発がんを誘導する。
融合遺伝子が肺胞上皮で特異的に発現するトランスジェニックマウスを作成し、
生後 数週で両肺に数百個の肺腺がんを多発発症すること、
この肺腺がん発症マウスにALKの酵素活性阻害 剤を経口投与すると、
約1ヶ月の投与で肺がんのほぼ全てが消失することを明らかにし、
EML4-ALK融 合タンパク質の形成が肺がんの直接の原因であることが証明された。
2008年より韓国など海外におい て、
ALK特異的阻害剤(crizotinib)を用いたEML4-ALK陽性肺がんに対する第一相臨床試験が開 始されており、
このタイプの肺がんの特効薬とも言うべき治療効果が明らかにされている。
日本では、
20例 を超えるEML4-ALK陽性肺がん症例が発見され、
その過半数が海外での臨床試験に参加して、
全員 が著明な治療効果を経験している。
この日本人の治験参加に際しては、
ソウル国立大学附属病院の Yung Je Bang教授の支援があった。
今後世界中で何万人何十万人の肺がん患者の生命予後を大き く変えることが期待される。
6.がん抑制遺伝子
がん遺伝子とともにがん抑制遺伝子の探索研究も日本でさかんである
。
国立がんセンター研究所から 東京大学医科学研究所に研究の場を移した、
村上(むらかみ)善則(よしのり)博士は、
がん抑制遺伝子 の探索研究から、
細胞接着とがんの進展に関わる新規情報伝達経路を見出している。
非小細胞肺がん で第11番染色体長腕領域が高頻度に欠損し、
がん抑制遺伝子の存在が示唆されることから、
この領域 が欠損しているヒト肺がん細胞に、
対応するヒトDNA領域を含む酵母ベクターを用いた人工染色体断片 を移入した。
このヒト肺がん細胞は、
マウス皮下への注入でがんを形成するが、
人工染色体を導入した 細胞ががんを形成しないことを指標として、
新規がん抑制遺伝子CADM1/TSLC1が同定された(20)。
CADM1は
、
細胞接着に関わる分子で、
細胞骨格や上皮様形態を制御することから、
新しい腫瘍抑制 経路の存在が明らかにされた。
一方、
CADM1は、
成人T細胞性白血病(ATL)では逆に特異的に高 発現すること、
CADM1タンパク質がTiam1蛋白質と結合して、
細胞の動きに関わるRAC蛋白質を活性 化し、
細胞浸潤能を高めることが明らかにされた。
これらの結果は、
CADM1遺伝子が、
大部分の腫瘍 ではがん抑制遺伝子として機能し、
ATLではがん遺伝子として相反する機能を発揮すること、
すなわち、
細胞接着分子が組織や病態に応じて異なる細胞内情報伝達経路を活性化し、
細胞がん化において全く 異なる役割を演じることを示している。
7.神経芽腫
日本におけるユニークな研究として
、
千葉県がんセンターの中川原(なかがわら)章(あきら)博士の神経 芽腫の自然退縮に関する機構解明への取り組みがある。
神経成長因子(NGF)の受容体遺伝子TrkA の高発現、
あるいは、
TrkA遺伝子の増幅が、
神経芽腫の自然退縮を誘導することにより良好な予後と 関連することを明らかにした(21)。
神経芽腫の発生母体である正常交感神経細胞の発生過程で起こって いる相対的NGF欠乏によるプログラム細胞死が、
そのまま自然退縮神経芽腫において保持されていて、
多段階的発がん過程で何らかの理由でそのプログラム細胞死が抑制されることで、
神経芽腫は悪性化 すると考えられている。
神経芽腫にかかわる新規がん遺伝子LMO3、
プログラム細胞死を増幅する新しい 依存性受容体UNC5Dを同定し、
NGF/TrkAシグナル系、
RUNX3、
TSLC1、
KIF1Bb、
UNC5 D、
p73が細胞死に関与し、
MYCN、
ALK、
LMO3、
Mah1、
NLRR1、
NCYMが異常増殖に関与 していることが明らかにされている(22、
23)。
韓国においては
、
成均館大学サムスンソウル病院小児科の成耆雄(Ki Woong Sung)博士らが、
こ の10数年で、
自家造血幹細胞移植治療法の導入で神経芽細胞腫の治療成績を世界トップクラスに引 き上げ注目を集めている(24)。
8.消化器がんのがん幹細胞
がん幹細胞に関しての研究として
、
がんのなかで最も多い消化器がんにおいて、
がん幹細胞の存在が 明らかではなかったが、
その同定とがん幹細胞を標的とする治療法開発に大阪大学の森(もり)正樹(まさ き)博士が挑んでいる。
大腸がんではCD133(+)CD44(+)、
肝臓がんではCD13(+)の特徴を持つ細胞が腫瘍形成能
、
多分化能、
抗がん剤耐性能を示し、
がん幹細胞であることが明らかにされた(25-27)。
さ らに、
大腸がん幹細胞で、
PLS3遺伝子が特徴的に発現し、
細胞の上皮・間葉移行を誘発し、
転 移・浸潤能を増すことから、
がん幹細胞の転移機構に重要であること、
新たに見出したp53を制御する新 規分子PICT1が、
固形がんのがん幹細胞で発現亢進し、
予後へ強い影響を与えることが明らかにされた (28)。
マウスに移植したヒト肝がんは抗がん剤単独より、
CD13阻害剤を併用することで格段に高い治療効 果を示したことから、
CD13(+)がん幹細胞を標的とした新たな治療法確立への道筋が示された(29)。
9.ヒトRNA依存性RNAポリメラ ゼ
テロメレース逆転写酵素(TERT)は
、
テロメア構造を維持するテロメレース複合体の触媒活性サブユ ニットであり、
染色体末端テロメアに特異的配列を付加する酵素としての役割を持ち、
幹細胞維持、
細 胞老化、
発がんにおける機能の意義は、
テロメア長の維持にあると考えられてきた。
国立がん研究セン ター研究所の増(ます)富(とみ)健(けん)吉(きち)博士は、
テロメア構造維持以外のテロメレースの役割を検 討し、
TERTがRNA依存性RNAポリメラーゼの機能を持ち、
内在性siRNAの合成を介してヘテロクロ マチン構造維持に関与していることを明らかにした(30)。
さらに、
新規に同定したTERT-BRG1-NS複合 体は、
クロマチン構造変化に関与するヘリカーゼとATP分解酵素活性を持つ転写因子BRG1、
核小体 タンパク質ヌクレオステミンとの複合体で、
テロメア構造維持とは独立して、
がん幹細胞の機能維持に関与 していることを明らかにした(31)。
以上
、
日本でのがん研究のいくつかを紹介したが、
これらの多くは、
その成果が がんの診断と治 療」に資する優れたものとして評価され、
最近、
日本の各種がん研究関連学術賞に輝いたものである。
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