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 1.生徒の障害理解

《障害のある教員との初めての出会い》

<初めは子どもとの意識のギャップがある>

【D01】子どもの立場では、私のような教師との出会いって初めて である。だからその辺りで子どもと私の意識のギャップはあるの かなと思うけれども、でもそれはすぐになくなる。

《生徒は障害のある教員を短期間で受け止める》

【D02】本当に教えることが出来るのか、と生徒に戸惑いはあると 思うが、子どもはすぐに受けとめてくれるので、1ヵ月もかから ないうちに馴染んでくれる。

《授業自体が他の教員からは学べない貴重な時間》

【D03】(私が)数学の授業をやるというそのことが、他の教員か ら学べない貴重な時間じゃないかと思う。

《人間を理解する上で慣れるという感覚が大事》

【D04】人間を理解する上で、その 慣れる という行為、感覚、

そこに子どもたちは気づいているのかなと言う感じ(がする)。ま ず慣れるということが一番大きい。

《学校にいて関わることが大切》

<教育現場にはいろいろな人がいた方がいい>

【D05】私の基本的な考え方は教育現場にはいろいろな立場の人が いるべきだ、いたほうがいいという考え。

<学校にいろいろな人がいて関わる場面があることが大切〉

【D06】(いろいろな立場の人が)いるっていうことがまずかけが       45

えのないことだと思うし、毎日いることで視界に入るし、関わる 場面が出来てくる、その毎日の営みが一番大切だと思う。毎日関 わって「なんだこのやろう」なんて思いながら一緒に学校生活送 ったほうが一番いいだろう。それが、障害理解に直結していくの だろうと思っているので、毎日の学校生活を一緒に送っていると いうその営みがやはり一番大切だろうと思う。

<たまに障害理解の講演ではよくない>

【D07】障害理解というと重く (感じ)、時々、障害理解(につい て)講演してそれで終わり(ということがあり、よくない)。

《障害のある教員だからこそできる事》

<頼むことは障害のある教員の役割であり武器である>

【D08】障害のある教員の1つの役割というのは、子どもにいろい ろなことを頼むことが出来る。これは大きな武器だと思う。移動 するにも子どもの助けが必要。

<教育的効果をねらった障害理解>

【D09】子どもにとってみれぱ(頼まれることで)障害理解の部分 もあるが、それ以上に私からすると教育的な効果の方が大きい。

<出来ない事は子どもに助けを求め感謝する>

【DlO】出来ない事はできないと言って子どもに助けを求める。助 けてもらったらありがとうと言う。感謝の気持ちを言葉で伝える ことで、自分が認められたと子どもは嬉しい。

<生徒を認めることで助けたいという心が育つことを願う〉

【D11】授業中でもあえて(障害のことを)言わない。むしろ、日 常的な関わりの中でありがとうと認めてあけることで、子どもた ちが(障害者を)助けてあげよう、助けたいという(気持ちにな れば)そういう感じである。

《生徒は障害について理解する》

<生徒は生活の中で電動車いすを見慣れる>

【D12】まずは、生徒が車いすを見慣れているということ。毎日の 生活の中で使用しているので、生徒は電動車いすはどんなものか

というのがすぐにわかるということ。

<歩く姿が人と違っても気にせずに受けとめる>

【D13】自分がいるおかげで、歩く姿が(人と)違っても全然気にし ないで普通に受けとめてくれるということ。

<言語障害も慣れれば聞き取れることがわかる>

【D14】言語障害があっても、慣れれば聞き取れるということ。

<麻疹がある手で書いた字も慣れれば読める>

【D15】(麻疹が・ある手で)黒板に字を書いた時でも慣れれば読め

る。

《共に学校生活を送ることで芽生える自発性・自主性》

【D16】階段の上り下りも肩貸してくれ、自然に「先生階段上る?

じゃあ肩貸すか」という風になってくる。自発性というか、自主 性というか自分の方から声をかけて「先生一緒に上るか」とか、

「先生手伝うか」とか、そういう関係性が、学校生活の中で出て いると感じている。慣れていく中で自然に出てくるものだと思う。

 2.周りの教員の障害理解

《共に働くことで障害に対する抵抗は少なくなる》

<一緒に働くことで障害があっても働けることを知る>

【D17】同僚たちと自分が特別じゃない所は、異動があり、いろい ろな人が僕と一緒に働けるから、そういう意味で非常にいいなあ と思う。他の職場みたいに固定化していなくて、1年で流動的に 動くので同僚たちも感覚的に、(障害があっても)一緒に働けると わかってきた。

<共に働くことで障害に対する抵抗は少なくなる>

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【D18】(障害のある教員と)働いたことのない人は、障害者って 聞いただけで大変な思いをするんだろうなと思うのだろうが、一 緒に働くことで、なんだ、手を貸せぱいいだけかとかそういう風 に思って抵抗は少なくなっている。

 3.障害理解のための実践

《ありのままの姿を見せ子どもを認める》

【D19】あとはありのままの姿を見せること。だから絶対に格好は つけない。出来ない姿をあえて見せていく。それがやはりありの ままの姿。それで教育的な効果をねらっている。子どもの存在を 受けとめて認めていく、それが障害理解に繋がっていく感じがす

る。

《めあて達成のための授業をする》

【D20】数学の授業はやはり数学の授業なので、そこに障害理解を

持ち込むことはまずい。数学の時間は1時間1時間のめあてがあ

って、授業者である私はそのめあての達成のために授業するので あって、そこに障害理解をもし教師が意識して授業するのであれ ば、そのめあてが達成できないと感じる。

【D21】私自身が中学の授業をいかに楽しくおもしろく、子どもた ちを乗せてやるかというのを最近は考えている。

《生徒が抵抗無く話せるよう声かけを心がける》

【D22】心がけているのは子どもたちへの声がけ。声をかけること によって、コミュニケーションをとることによって、言語の障害 のある人間とも抵抗なく話すのではないか。

《子どもの存在を認め感謝する場面を意図的に作る》

<子どもに感謝する場面を意図的に作ることは教育力の1つ>

【D23】生徒たちはやっぱり認められたい、だからありがとうって 言ってもらって、認められたら嬉しい。人間ってありがとうって 言われたら誰だって嬉しい。そういう場面を意図的に作っている。

それが私の1つの大きな教育力だと思う。

<子どもの存在を認め言葉で感謝を伝え心を育てる>

【D24】存在を認める。「今日あなたに助けてもらって、本当に嬉 しかったよ」とか、廊下で荷物持っていたら「先生、何か持ちま しょうか」という言葉、それがとっても嬉しかったよと(伝える)。

ありがとうと最後に付け加えると子どもはニコニコする。そうい う所で子どもの心を育てていく。

《障害のある教員の挑戦は障害への理解に繋がる》

【D25】これからの10年、20年、30年って考えた時に、担任もや ってみたいし、校長先生にもなってみたいし、野心とか欲望とか のレベルじゃなくて、障害を持っていても校長にもなれるみたい な、そこを伝えていきたいっていうそういう風になったら、はじ めてもっと障害理解の「理解」の部分が深まっていくんじゃない

かと感じる。

 4.今後の要望

《物的・コミュニケーション・仕事を増やす支援が必要》

<物理的な支援は必要>

【D26】rすいません、ここに書いてください」と言われれば、教 員だから書く。ただ、これに書くこと自体は全然難しい行為じゃ ない。でも,私が今考えている障害者の支援の1つ目は物理的な 支援。つまり私の場合移動支援。「すいません、ちょっと階段の上 り下りしたいので肩貸して下さい」で肩を貸す。給食を食べやす いようにしてくれる、それは物理的な支援。

<コミュニケーション支援の必要性>

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【D27】障害当事者の思いは慣れてないと棘がある場合があるので、

支援講師が(自分の考えを)受けとめて、「分かった」と他の同僚 に「今、D先生はこういう事を考えているみたいだよ、だから何 とかできないかなあと悩んでいる」と言えば他の人も抵抗なく聞 けると思う。それは、自分が行事の時にこういうことやりたいと か、こういう風に考えていた、とストレートに言ってしまうと伝 わることも伝わらない場面があるので、(障害者の支援の)2つ目 にコミュニケーション支援というのは必要だと(思う)。

〈支援講師の支援で仕事を増やしたい>

【D28】(障害者の支援の)3つ目は仕事を増やす支援も支援の1 つだろうと思う。例えば、せっかく支援講師がいたら支援講師と 一緒に仕事を増やしていきたい。例えば、集会を企画するとかと いう事は出来る。ただ、放課後2階にいる生徒の指示がちょっと 大変であれば、支援講師がいるので階段の上り下りは大丈夫だ、

という風な周りの理解。自分の支援のために配置されているので、

自分の裁量において、どんどん自分に出来ないことを頼んで1つ の仕事が完成できるそういう意味。

<支援講師側からも積極的に働きかける支援がほしい>

【D29】現在支援講師が配置なっている。教師を目指しこの夏も採 用試験を受験した人。その先生が支援講師という形で日常的な階 段の上り下りとか、着替えとか給食とかいろんなことを支援して もらっているが、支援の中身(内容)は非常に課題がなと思って いる。今は出来ることを与えられて(いるが)、そうではなく、反 対に支援講師の方からも「D先生この行事の時こんな仕事も出来

るんじゃない、この部分はD先生にはちょっと難しいからこの部 分は俺が支援する、だからこういう仕事をやってみよう」とかそ

ういう支援が必要。

《障害者に関する制度の制定で理解が進むこと》

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