1.生徒の障害理解
《子どもたちは教科の授業で点字に出会う》
<子どもの点字への興味>
【CO1】授業中点宇本を読んでいるので、点字を見て「先生こんな の読めるの?」とか(聞くので)、「君だったらもっと早く読める よ、形覚えたらすぐ覚えるよ、ひらがな覚えるのと一緒。でも先 生は指で覚えないといけないし、繋がり方によって全然違うから 時間かかるけど、覚えてくれたらうれしい」と(やり取りしてい
る)。
<子どもは点字に初めて触れる>
【C02】子どもにも触らせる、強く触ったら点がつぶれるから優し く触るんだとか、ブツブツだとか。4年生は教科書で「手と心で 読む」という点字についての話が出てくるので、点字という言葉 は知っていても実際触ったことがない。
《障害のある人と自然に触れ合い手引きの出来る環境》
【C03】(障害のある教員がいなければ)触れ合いや手引きするこ とはないだろう。r先生手引き(するよ)」*(注3)、r一緒に行こ う」と自然に来る子がいる。1回(手引きを)したらちょっと勇 気が出るだろうし、他の人がしているのを見たら自分もしてみよ
うかなと思うかもしれない。(手引きを)してもらったらrすごい ね、上手だね」とできるだけ褒めるようにする。登校時もバスか
ら降りて学校まで歩く時に、登校中の子が「C先生手引き(する よ)」と来てくれたりする。
*(注3):手引きは、手引き者が視覚障害者の半歩程度前に立ち、
手引き者の肘の上を視覚障害者に持ってもらい歩行する方法であ
る(図2)。
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ゴ
図2 手引きによる基本の形態(芝田,2007)
《障害のある教員が学校にいる事の意義》
<学校は子どもと継続的に接していける>
【C04】(登校時に)学校に入る時に、幼稚園の子どももそこで待 っているので、幼稚園の子とも話をしたりして(いた)。その子が
1年生に入ってきたら「幼稚園の時、そこで待っていたんだ」と 話してくる。繋がっていくことは素敵なことだなと思う。そうい
う風に学校っていうのは1点ではなくて継続的な線になって(子 どもと)接していることに意義があると思う。
<百聞は一見にしかずで、1人でも歩ける事を知る>
【C05】1人で歩けるかは、学校で歩いている姿を見ているし、本 当に「百聞は一見にしかず」でこんなことも出来る(ということ に子どもは気づく)。
<障害者はテレビだけの中の話ではないこと知る>
【C06】(障害についての話をした)後、子どもたちの声は聞いて いないが、感想文を頂いて「身近な人が(障害者いる)・・」とあ り、テレビの中の話じゃなくて実際自分たちが体験している所で
(いるんだということ)。
《障害理解の最初の段階》
【C07】(成長する)自然の中でもうちょっと大きくなったら、(障 害理解のためには)こういうこと必要だとか制度もあるというこ
とも(理解できるだろう)。(小学生は)まだ(障害理解について は)最初の段階。
《障害のある教員の行う障害についての授業》
<経験談を話す授業の設定>
【C08】子ども達に向けての自分の経験(障害についての話し)は、
総合の時間とか道徳とかで設定をして授業に呼んで頂いたらそう いう話をしている。
<子どもへ視覚障害について理解を促すための方法>
【C09】交流給食をさせていただく時には、クラスに視覚障害につ いて(事前に)話をして預けたらとお伝えし、必要だったら私も 行っている。いきなり (教室に)入るのではなくて、こういう事
(視覚障害についての話し)を(事前に)話して頂いて(いる)。
<テープを使っての視覚障害理解のための工夫>
【ClO】去年、私が年間スケジュール出して、6年生の(給食に)
行く前に、私を扱った道徳の授業で、私の思いを吹き込んだテー プを流してもらい、こういう思いを持っているんだとわかっても
らって(給食に)行ったら、最初の入り(生徒の反応)が全然違
っていた。
<疑似障害体験による障害についての理解>
【C11】(手引きの疑似障害体験等は)学年がそういう授業を設定 したら行ったこともある。やっぱり青眼(目が見える)の人同士 でやるよりも、片方はアイマスクだが、実際に私を手引きしても
らったほうがいい。手引きと言っても、最初から最後までしなく 35
ても行ける所まで行ったらいいとか、場所を教えてもらったら後 は自分で聞くからとか(教えている)。
《障害のある教員を助けてくれる子ども》
<障害のある教員への支援が自然にできる子ども>
【C12】障害理解かはわからないが、例えばプリントが落ちたらパ ッと取ってくれたりとか、黒板に書く時に、「先生そこに何か書い てある」(上書きしようとしている事を教えてくれる)とかそれぐ らい。そういうのが自然にできる。荷物(カバン)探していたら、
「先生カバン探しているの?」と。誰でも探していたらそうする
普通の事。
<手引きをやってくれる子ども〉
【C13】普段は子どもは私が一人で歩いているのを知っているから、
その時は手引きという形で(やってくれる)。
《障害のある教員との関わりで変わる子ども》
<障害のある教員と関わることで変わる子ども>
【C14】今年度、その子(私に向かってrバカ」って言って逃げて 行った子:【C31】)が先頭をきって、授業で私をすごく助けてくれ
た。
<障害のある教員の周りにいる子どもは優しくなる>
【C15】今の子は私が3年いるのを知っていて、小さい時から声を かけている。学校の先生には、先生の周りにいる子どもらは優し
くなると言っていただいた事があってそれはうれしかった。
《障害のある教員への反応は様々》
<挨拶する子どもしない子ども>
【C16】私は休み時間とか朝の登校時「おはよう」と、下校時に「さ よなら」と声がける。そしたら返事をする子もしない子もいる。
その時は別に何も言わない。「さよなら」って返したら「ありがと つ」つて言つ。
<挨拶を通して子どもの成長を願う>
【C17】そういう(挨拶し合う)中で子どもたちも育ってくれたら と思う。いきなりみんなが「さよなら」って言わないと思う。
<よく話す子どももいる>
【C!8】(積極的に)動いていかないと(と思っている)。よく話す 子は、声を覚え名前も覚える。
<障害に対する子どもの柔軟性>
【C19】1年生の子どもは頭が柔軟で、意外な発想で タッチ鬼ご っこ のような一緒にできる遊びを思いついたりして、こちらの 方がびっくりした。子どもは小さいほど自然に理解が進む。
2.周りの教員の障害理解
《障害のある教員への理解についてはわからない》
<時間がかかる授業作りへの理解>
【C20】小学校(の担任)は持ち時間が多く30時間、自分は10 時間でその違いはある。私は1つの授業を作るのに、まずは音声 で教科書を読んでもらって、それをパソコンで打ち込んで、そこ からの授業作り。点字本で読んだりとか、見えない部分ですごい 時間がかかるが、その辺はどう思われているかわからない。
<障害のある教員の教材研究>
【C21】私は学校より家の方が作業(仕事)が進む。周りが静かな ぼうが音声も自由に使えるので家での作業が多いが、その辺はど
う思っているかわからない。
《障害のある教員への反応は様々》
〈周りの教員もいろいろ>
【C22】教員の方はわからない。よく声をかけてくれる先生はすれ 37
違う時でも声をかけてくれる。
<一緒に授業する教員はよく声をかけてくれる>
【C23】一緒に授業する先生はよく声をかけてくれ、何かあったら
「C先生とうですか?」とかある。今、アシスタントの方もいて、
その方と打ち合わせをして、模擬授業をして授業をする。担任の 先生に補助に回っていただくこともある。
3.障害理解のための実践
《機会を捉えて障害について子どもに話す》
<会話の中で障害について話す>
【C24】給食に1週間ずつ交流給食をさせてもらっているので、そ の生活の中で例えばrおかずが何時の方向にある*(注4)と教え ともらうとわかりやすいとか、手引きをしてもらって座る時は、
イスに触らせ背もたれを確認したら座りやすいとか、食べる時も 場所を時計の方向で教えてもらったらおいしく食べられる」とか 給食時間の中で、設定されていない会話の中で(障害のことを話
す)。
*(注4):テーブルの上のコップや皿等の位置は、クロックポジ ションとよばれる時計の文字盤に置き換えた方法で説明する。こ れは手前が6時、向こう側を12時とした文字盤を自分の前に置い たことを想定するもので、例えば「12時の位置にコップがありま す」と言う説明方法である(図3)。
【C25】こういう質問があって答えるじゃなく、その申(給食時間)
でいろいろな事を話している。(話の内容は)日常的なことで、rお 風呂どう入っているの」とか、「シャンプーはどうするのですか」
r1人で食べられるんですか」とか(を聞いてくる)。
<低学年でも教えたら障害について理解は可能>
【C26】C先生からみて時計の方向でこっちに何があるとか、こっ ちは何時?3時!等。そうしたら何があるか分かるんだと(説明