「ヽ
60 e 50
酬国
40
里 颯 100
50 40 30 20 10 0
ご Figure 3‑5‑2.プ レ
,ポ
ス トにおける対象園児 3名 の標的行動及び標的行動以外の行動問題の インターバル生起率(%).担 当保 育士に よつて実施 され た研修 プ ログラム受講 中の標的行動 の記録 は、
3園
とも 1日 を3分
割 したイ ンターバル記録法 であった。A園
では第 1週(46。7%)か ら最終週(0%)に かけ て標 的行動の平均生起率が減少 し、B園
も同様 に第1週
(66。7%)から最終週(50%)に か けて 標 的行動 の平均生起率が減少 した。これ に対 してC園
では第 1週(66。7%)から最終週(83。3%)― 標 的行動
¨口・・ 他の行動
にか けて標的行動 の平均生起率が増加 した。
対象園児 の行動(標的行動の記録
)各
園で参加者及び他 の保 育士によって実施 され た標 的 行動 の記録 の第 1週日と最終週の平均値 の比較 を行 った結果(Figure 305‐3)、 分析 の対象 と な った18園
中13園
(76。5%)の 記録 において対象園児 の行動 の改善が確認 され たCTable3‐ 5‐4)。 適切行動 の記録 については10園中7園(70。0%)で 行動の増加 が記録 され 、不適切行
動 の記録 については
8園
中6園
(75。0%)で 行動の減少が記録 され た。︵ま
︶E 出 製
■0 e 択 哺
100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
第1週
火 7171フ
最終週
月 7 月 7 月 Z 日 7 月 23
日 7
月 17
日 7 月 日
7 月 15
日 7 月 14
日 7 月 lC
日 7 月 9 日 7 月 8 日 7 月 7 日
火 7 月 6 日 月 7 月 5 日 7 月 3 日 7 月 2 日 7 月 1 日 6 月 3C
日
6 月 2 日
6 月 22
日 月 6 月 2
. 日
6 月 霊 日 6 月 鯛 日 6 月 16
日 6 月 15
日 6 月 観 日 6 月 11
日 6 月 lC 日
月 6 月
月 6 月
6 月
月 7 月
7 月
月 7 月
7 月1月 1月 月
日 日 日 日 日 日 日1日 1日 日 日
Flgure 3‑5‑3.改善(不適切行動の減少)が見 られた1名の参加者の標 的行動の記録
.横
線 は,第
1週と最終週の平均値 を示 した。暴力のあった時間(%)は,1日を3分割 し(午前 、給食、午後
),各
イ ンターバルでの暴 力の生起 の有無の記録 を基 に算出 した(生起 イ ンターバル数
/全
イ ンターバ ル姿女X100).丁able 3‑5‑4
標 的 行 動 の 記 録 に基 づく改 善 数 及 び改 善 率
記録数(園
)改
善数(園) 改善率(%)標 的行 動全体 適 切 行動 不適 切 行動
18 13
10 7
8 6
72.2
70。0 75.0 118
5‑3‑4.参
加者 の支援行動支援 内容及 び助言 内容の分類の信頼性
対象 園児へ の支援方法、他 の保 育士へ の助言 の分 類 の信頼性 を確認す るために、分類項 目毎 に分類者 1と 分類者
2の
分類 の一致率(一致数/
(一致数
+不
一致数)× 100)を算 出 した。対象 園児 に対す る支援方法 の平均一致率 は98。4%(範 囲:95。2%‐100%)、 他 の保 育士への助言 の平均一致率 は 97.6%(範 囲:95.2%‐100%)であった。この結果 か ら、各記述 の分類 に信頼性 があった ことがわか る。
対象園児への直接支援 Figure 3‐5‐
4に
研修 プ ログラムの受講前(プレ)と受講後(ポス ト)の対象 園児 に対す る支援方法 について、各支援方法 の回答率(回答人数
/全
参加者数 ×100)を 示 した。縦軸 は支援方法の回答率(%)、 横軸 はプ レとポス トを示 してい る。Figure 3‐5‐4か
ら、プ レか らポス トにか けて、研修 プ ログラムに基づ く支援 である適切行動へ の言語称賛
(14。
3%か
ら61。9%へ
増加)、 適切行動強化全体の回答率(19。0%か
ら61。9%へ
増加)、 不適切行 動へ の注 目の除去(0%から9。5%へ
増加)の回答率が増加 してい ることがわか る。一方 で、言 語称 賛以外 の強化(4。8%か
ら0%へ
減少)の回答率 に減少が見 られ た。各支援方法 について、プ レ、ポス トの間で
McNemar検
定 を行 った ところ、適切行動への言語称賛(″=21,′ =。 01)、適切行動へ の強化全体(″ =21,′ =。05)については、プ レか らポス トヘの増加 は有意 な もの で あつた。不適切行動への注 目の除去 については、プ レか らポス トヘの増加 は有意 な もの
︹ゝ 掛 却 回 e 颯 択 緊
Ⅸ 100
90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
プレ Figure 3‑5‑4.プ レ,
ポスト ポス トにおける対象園児│
一 適切行動へ の言語 称賛
+適
切行動へ の言語 称賛 以外 の強化 一 適切行動へ の強化全体
一 不適切行動 へ の注 目の除去
こ対す る参加者 による支援方法の回答率(%).
ではなかった(″=21,コ.s.)。 言語称賛以外 の強化 については、プ レか らポス トヘの減少 は有 意 な ものではなか った(″=21,″。s)。
他 の保育士への助言 Figure 3‐5‐5に研修 プ ログラムの受講前(プレ)と受講後(ポス ト)の他 の保 育士に対す る助言内容 について、各助言内容の回答率(回答人数
/全
参加者数 ×100)を 示 した。縦軸 は助言内容の回答率(%)、 横軸 はプ レとポス トを示 してい る。Figure 3‐5‐5か
ら、プ レか らポス トにかけて、研修 プ ログラムに基づ く支援 に関す る助言である適切行動 へ の言語称賛に関す る助言(14。
3%か
ら47。6%へ
増加)、 適切行動への強化全体 に関す る助言(14。
3%か
ら 47。6%へ
増加)、 言語称賛以外 の強化 に関す る助言(0%から4.7%へ増加)、 不適 切行動へ の注 目の除去 に関す る助言(0%か ら 14。3%へ
増加)、 他 の保 育士へ の強化(0%から9。
5%へ
増加)の全 ての回答率 に増加 が見 られ た。各支援 についてMcNemar検
定 を行 った と ころ、適切行動へ の言語称賛 に関す る助言、適切行動への強化全体 に関す る助言 について は、プ レか らポス トにかけての増加 は有意傾 向であった(″=21,′ =。10)。 言語称賛以外 の 強化 に関す る助言 、不適切行動への注 目の除去 に関す る助言 、他 の保育士へ の強化 につい ては、プ レか らポス トにかけての増加 は有意な ものではなかった(″=21,コ.a)。︷ゝ 掛 飾 回 e 條 E
︲︱︱IE s 中
100 90 80 70 60 50 40 30 20 10 0
‑0‑適
切行動へ の言語 称賛― 適切行動へ の言語
称賛 以外 の強化
― 不適切行動への注
目の除去
―出―他 の先生へ の強化
…◆… 適切行動への強化 全体
ポスト
ポス トにおける他の保育士に対する各助言内容の回答率(%).
プレ Figure 3‑5‑5.プ レ,
120
5‑3‑7.助
言 を受 ける立場の保育士対象の質問紙支援 に関す る助言 に対す る評価
第4セッシ ョン後 の質問紙 に回答 を行 つた32名の保育士 を対象 に分析 を行 つた。なお、回答 を行 う保 育士がいなかった園は、
21園
中2園
であつた。参加者 か らの支援 に関す る助言 に関 しては、32名 中29名の保育士が、助言 を受 けた と報告 した(90。6%)。 助言 を受 けた保 育士が評定 した助言 の有効性 の平均 は 5。
8で
、1名
の回答者 が 3と 回答 し、2名の回答者 が 4と 回答 し、それ以外 の参加者 は5以
上 の数値 を回答 した。研 修 に基 づ く参加者 の助言が高 く評価 され てい ることがわかった。3と 回答 した 1名 の参加 者 の感想 では、「研修 に参加 され た方か ら、 どんな研修 だったかについては、話 しをす る機 会 は
1回
だけだつた。 また くわ しい話 について もあま りなかったので、 ど う記録 していけ ば良いか もわか らなかった。 なかなか話 をす る時間を持つ事ができない位1亡しい職場 です。」とい つた様 に、参加者 との話 し合 いの機会がほ とん どなかった ことが報告 され た。
話 し合 いにおける記録の使用
話 し合 いの際 の記録 の使用 については、未 回答 であった 7 名 を除 く
27名
について分析 を行 つた。その結果、27名
中14名が、話 し合いの際のABC
観 察記録 の使用 を報告 した(51。9%)。 話 し合 いの際の
ABC観
察記録使用 の有効性 の平均評 定値 は6。1 ″=1。4)で、全 ての保 育士が5以
上の値 を回答 した。他 の保育士 による記録
ABC観
察記録 の実施 については、32名
中17名
の保 育士がABC
観 察記録 の実施 を報告 した(53。1%)。
ABC観
察記録 の有効性 の平均評定値 は5。8 り=0。9)で、負担感 の平均評定値 は4。6 り=1。3)であった。有効性 については、1名の保 育士が 4 と回答 した以外 は、全て
5以
上の値 を回答 した。負担感 については、17名 中 11名 の保育士 が5以
上の値 を回答 した(64。7%)。5‑4.考
察本研 究 では、主任保育士等 の指導的立場 の保 育士 に対 して
ABC観
察記録(機能的 アセ ス メン ト)を含 む応用行動分析 の研修 プ ログラムを保 育士 ファシ リテー ター を導入 して実施 し た。他 の保 育士及 び対象 園児 の行動観察、参加者及び他 の保 育士 に よる標 的行動 の記録 、参加者及 び他 の保 育士 に対す る質問紙調査 によって、他 の保育士の支援行動、対象園児 の 行動変容 、参加者 の直接支援及び他 の保育士への助言、参加者 の助言 に関す る評価 につい て分析 を行い、保育所内への効果 を検討 した。研修プログラムについては、研究 104で指摘 され た改善点 を基 に、(1)標 的行動の記録 の導入、(2)参 加者 と他 の保育士 との話 し合いを 促進す るための課題 の設定、(3)参 加者 の
ABC観
察記録 に対す るフィー ドバ ック、(4)行 動 の後 の対応 に関す る内容等 を中心に改善 を行 った。他 の保 育士の支援行動 について、複数 の観察者 による行動観察 を実施 した結果、観察対 象 となった
3園
ともに研修受講後 に他 の保育士の言語称賛に増加 が見 られた。また、1園(B 園)では絵 カー ドの使用、別 の 1園(C園)で
は消去(注目の除去)の取 り組みが観察 され た。C
園で は、参加者 の研修受講後 に対象園児 の標的行動 の減少 が見 られ たが、一方 で標 的行動 以外 の行動 に増加 が見 られ 、 これ に対 して消去が実施 され た。 これ らの結果 か ら、本 プ ロ グラムは、参加者 か ら助言 を受 ける保育士の支援行動の向上 に効果があることが明 らかに なった。
対象 園児 の行動変容 については、複数 の観察者 による行動観察 と、参加者及び他 の保 育 士 に よる標 的行動 の記録 によって検討 を行 つた。参加者及び他の保育士による標的行動の 記録 か ら、多 くの園で標的行動 の改善が観 察 され た。 ここか ら、研修 プ ログラムに基づ く 支援 は対象 園児 の行動変容 に効果があった ことが示唆 され る。行動観察の結果 、観 察対象
となった
3園
内、B園
で研修受講後 に標的行動以外 の行動 に減少が確認 された。 また、C
園では標 的行動 の減少 が見 られた一方で、標的行動以外の行動 に増加が見 られた。なお、
A
園の標 的行動及び標的行動以外の行動、
B園
の標的行動 については、プ レでの観察 において す で に低 い値 を示 し、ポス トにおいて もそれが維持 された。 これ らの結果か らは、対象園 児 の行動 の改善については一貫 した結果が得 られ なかった。観察対象 となった3園
にお ける他 の保 育士による標的行動 の記録 においては、
A園
とB園
で改善が見 られ た一方で、C
園 では改善が見 られ なかった。 プ レでの行動観 察 において、対象園児 の標的行動がほ とん ど見 られ なか った
2園
仏 園、B園
)において も、研修受講後す ぐに行 われ た他 の保育士に よ122
る標 的行動 の記録 では、その生起 が観察 され てい る。 プ レにお ける観察者 に よる行動観 察 と他 の保 育士による標的行動 の記録の違いの要因 としては、観察時間の違いが考 え られ る。
本研 究で実施 した行動観察 の観察時間は約
1時
間半であつたのに対 して、他 の保 育士 に よ る記録 は 1日 に渡 つて実施 され ていた。2園
の標的行動 については、短時間の観察では生起 を確認す るこ とが難 しい ものであった可能性 がある。標的行動 の種類や状態 に よつては、短時 間の観察 ではな く、1日 単位 の長時間の観察が必要な ことが考 え られ る。今後 の研 究 に お い ては、複数 の観察者 に よる長期 間の行動観察 の実施 を行 う必要があるだ ろ う。 また、
保 育士 に よる標 的行動 の記録 については、保育±
1名
の記録 であつたために、信頼性 を検 討す るこ とがで きなかつた。今後 は、保 育士 と同様 の記録 を、他者 が行 うこ とに よって、標 的行動 の記録 の信頼性 を検討す るこ とが重要である。
保 育所 内での参加者 の支援行動 として、対象園児 に対す る直接支援 と他 の保 育士 に対す る助言 について、参加者対象 の質 問紙調査及び他 の保 育士対象 の質問紙調査 に よつて分析 を行 つた。参加者対象 の質問紙調査 の結果 、対象園児 に対す る直接支援 では、適切行動 に 対す る強化 の内、言語称賛 を報告す る参加者 の割合 が研修 プ ログラムの受講後 に増加 した。
不適切行動 に対す る消去(注目の除去)について も増加 が見 られたが、有意 な ものではなかっ た。 また、他 の保 育士 に対す る助言 について も、言語称賛 に増加 が見 られ た一方 で、消去 について は有意 な増加 は見 られ なかった。 これ らの結果 か ら、本研 究で実施 した研修 プ ロ グ ラムが、適切行動 の強化 、その中で も特 に言語称 賛 に関す る直接支援及 び他 の保 育士 に 対す る助言 を向上 させ るものであるこ とがわかった。
本研 究 で確認 した対象 園児 に対す る支援 の向上 は、保 育士 フ ァシ リテー ター を導入 した 研 究 1‐3、 研 究 1‐
4で
は十分 に確認 され なかった ものである。 ここか ら、本研 究のプ ログラ ムは、保 育士 フ ァシ リテー ター を導入 した場合 で も、参加者 の支援行動 の向上 をもた らす ものであ るこ とがわかつた。 また、本研 究 で行 つた改善 は、参加者 の支援行動 の向上 に貢 献す るもので ある と考 え られ る。参加者 の直接 支援及び助言 ともに、言語称 賛の有意 な増加 は見 られ たが、消去 について