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第4章 応急対策活動

第2節 応急教育等対策

実施担当 教育委員会、観光にぎわい部

《基本的な考え方》

市は、幼稚園や小中学校の園児・児童・生徒の安全を確保するため、休校園等 の措置や安否確認を速やかに実施する。また、学校園を早期再開することは、園 児・児童・生徒だけでなく、その家族も通常生活に戻ることとなり、復旧復興の 促進につながるため、関係機関の協力を得て速やかに学校園の再開に向けた措置 を行う。

《応急対策の流れ》

《対策の体系》

《対策の展開》

1 園児・児童・生徒への対策

(1)事前の措置

ア 教育長は、災害発生のおそれがある場合は、必要な措置を検討し、速やか に学校園長に伝達する。

イ 市立学校の教職員は、常に気象状況その他の災害に関する情報に注意し、

災害発生のおそれがある場合は、次の事項のとおり学校園長と協力して災害 応急対策に備える。

① 学校行事、会議、出張の中止

学用品の配布等

園児・児童・生徒の健康 管理

事 前 の 措 置 災害時における学校

園の応急対策 社会教育施設等応急対策

園児・児童・生徒へ

の対策 学校園施設の応急対応

学校給食の措置 応急教育の実施

1 園児・児童・生徒への対策 2 学校園施設の応急対策 3 社会教育施設等の応急対策 4 文化財対策

応 急 教 育 対 策

② 休校園措置、園児・児童・生徒の避難、災害の事前指導及び事務処理、

保護者への連絡方法の検討

③ 勤務時間外における所属職員の所在確認や非常招集、職員への周知の方 法の検討

(2)災害時における学校園の応急対策

ア 在園・在校時間中に災害が発生した場合は、園児・児童・生徒の安全確保 に全力をあげて取り組むとともに、園児・児童・生徒の安否、被災状況等を 把握し、速やかに教育委員会に報告する。

イ 通学園路の安全が確認された場合は、学校園長の指示に従い、保護者への 引き取りの連絡、教職員の引率による集団下校園、その他の臨時下校園等の 適切な措置をとる。ただし、園児・児童・生徒を下校園させることが危険で あると認められるときは、学校園内に保護し、極力保護者への連絡に努める ものとする。

ウ 夜間・休日等に災害が発生した場合は、教職員は災害状況に応じあらかじ め定める基準に基づき所属の学校園に参集し、市が行う災害応急・復旧対策 に協力するとともに、応急教育の実施及び校園舎の管理のための体制の確立 に努める。

(3)応急教育の実施 ア 応急教育の区分

学校園長は、災害により通常の授業が実施できない場合は、施設の応急復 旧の状況、教員、園児・児童・生徒及びその家族の被災程度や所在地を確認 するとともに交通機関、道路の復旧状況その他を勘案し、次の事項等に関し て市教育委員会と協議し、応急教育実施のための措置を講ずる。

① 校園舎が指定避難所として利用されている場合の市との協議

② 校区外に避難した園児・児童・生徒への授業実施状況・予定等の連絡 イ 応急教育実施の場所

市は、災害により校園舎が損壊又は被災者の指定避難所となっている場合、

残存施設の活用や近隣公共施設及び近隣の学校園により、保育・授業を実施 する。また、学校が指定避難所等に指定され、長期間使用不可能と想定され る場合には、他の公共施設等の指定避難所への転用も含め関係機関と調整し、

早急に授業を実施できるよう努める。

ウ 教職員体制の確保

市教育委員会及び府教育委員会が確保する教職員体制により応急教育を実 施する。

エ 転校手続き等の弾力的運用

市教育委員会は、他の市町村等と連携して児童・生徒の転校手続き等の弾 力的運用を図る。

(4)学校給食の措置

災害を受けるおそれが解消したときは、学校再開にあわせ速やかに学校給

第4章 応急対策活動 第2節 応急教育等対策

食が実施できるよう措置する。ただし、被災状況等により完全給食の実施が 困難な場合は、簡易給食を実施する。

なお、次の場合は、学校給食は一時中止する。

ア 指定避難所となった学校において、非常緊急措置として学校給食施設で炊 出しを実施する場合

イ 給食施設が被災し、給食実施が不可能となった場合 ウ 感染症の発生が予想される場合

エ 給食物資が入手困難な場合

オ その他給食の実施が適当でないと認められる場合

(5)学用品等の調達、配布

ア 災害救助法が適用された場合、災害によって学用品を失い、又は損傷して 就学上支障のある小中学校の児童生徒に対して、同法の規定に基づき教育委 員会が学校園を通じて学用品等を配布する。

イ 学用品等の配布は、被害の実情に応じ、次に掲げる品目の範囲内において 現物をもって行う。

① 教科書及び教材

② 文房具

③ 通学用品

ウ 災害救助法が適用されない場合は、被害の状況を調査し、できるだけ速や かに調達し配布する。

(6)就園学援助に関する措置

被災により、就園学することが著しく困難になった園児・児童・生徒が相 当数に達し、就学援助費の給付、授業料等の免除及びその他の補助を行う必 要性が認められた場合は、関係機関と協議の上必要な措置を講ずる。

この場合においては、学校園長の申請に基づき措置する。

(7)児童・生徒の健康管理等

ア 被害の状況を勘案し、学校園長を通じ平素の保健管理、安全指導を強化す る。

イ 被災地域の園児・児童・生徒に対して、学校医及び健康福祉部と緊密な連 絡をとり臨時の健康診断等を行い、感染症の予防について適切な措置をとる。

ウ 被災した園児・児童・生徒に対しては、子ども家庭センター等専門機関と の連携を図りながら、その被災状況に応じて保健指導やカウンセリング等を 実施し、健康の保持、心のケア等に努める。

エ 被災状況に応じて、被災学校園施設の清掃、消毒等を行い、感染症の予防 に努める。

2 学校園施設の応急対策

(1)施設の被害状況の報告

ア 幼稚園、小中学校の管理責任者は、災害にあったときは以下の項目につい て被害状況を調査・把握し、教育委員会に速やかに連絡報告する。

イ 教育委員会は、直ちに本部事務局に被害の状況を報告するとともに、必要 に応じて速やかに府教育委員会に報告する。

① 園児・児童・生徒等の被災状況

② 教育関係職員の被災状況

③ 学校園施設の被害状況

④ その他教育施設等の被害状況

⑤ 応急措置を必要と認める事項

(2)応急復旧対策

教育委員会は、災害発生後、速やかに施設の応急復旧を行い、通常の授業 体制を整える。

ア 災害による被害の軽易な復旧は、学校園長に委任する。

イ 授業又は施設利用に支障がある場合は、仮間仕切り、仮設トイレ等の設置 を検討する。

ウ 被害が甚大で応急修理では使用できないときは、一時的に施設を閉鎖し、

完全復旧するまで管理監督するとともに、応急仮設校園舎等の建設を検討す る。

エ 上記のとおり被災施設の応急復旧に努めるほか、できる限り多数の教室を 確保するため次の方策をとる。

① 隣接学校園等との協議、調整を行い教室の確保に努める。

② 学校園施設以外の教育施設及び公共建築物のほか、協力の得られる適当 な民間施設を教室として利用する。

3 社会教育施設等の応急対策

(1)利用者の安全確保

施設の管理者は、施設で開催されている事業等の中止、延期又は利用者に よる事業を中止し、施設内における人命の安全を確保する。

(2)避難誘導

施設利用者の来館時にあっては、あらかじめ定めた避難に関する要領等に 基づき適切に避難誘導を行うとともに、混乱防止に努める。

(3)応急措置

施設の管理者は、建物等の被害の調査を早急に実施し、危険箇所の応急的 な安全措置を講ずる。

4 文化財対策

(1)被害状況の調査

災害発生後、指定文化財・登録文化財の被害について調査し、その状況把

第4章 応急対策活動 第2節 応急教育等対策

握に努める。

指定文化財の所有者又は管理責任者は、被災状況を調査し、その結果を市 を経由して府教育委員会に報告する。

(2)被害の拡大防止等

被害調査後、判明した状況から指定文化財の所有者及び管理者に対し必要 な指示を行い、被害の拡大防止と保護に努める。

市は、被災文化財の被害拡大を防止するため、府教育委員会と協議のうえ、

その所有者又は管理者に対し、応急措置をとるよう指導・助言を行う。