第4章 応急対策活動
第3節 建築物・住宅応急対策
第4章 応急対策活動 第3節 建築物・住宅応急対策
(2)建築基準法による被災市街地の建築制限又は禁止、及び応急仮設住宅に対す る制限緩和の区域指定
2 住宅の確保
(1)応急仮設住宅の建設
都市整備部は、府が行う応急仮設住宅(建設型仮設住宅)の建設に協力し、
必要な措置を講ずる。
ア 実施責任者
災害救助法に基づき知事が実施する。ただし、知事の委任を受けた場合は 市長が実施する。
イ 実施基準
災害救助法の実施基準に準じて行う。
① 応急仮設住宅の設置戸数は、府と十分に調整して決める。また、実情に 応じ市町村相互間によって設置戸数の調整ができる。
② 入居資格は住宅が全壊、全焼及び流失し、自らの資力で住宅を確保でき ない人とする。
③ 応急仮設住宅を供与する期間は、竣工後2年以内とする。
④ 高齢者・障害者に配慮したものを建設するよう努める。
ウ 応急仮設住宅建設用地
応急仮設住宅建設用地は、応急仮設住宅建設候補地の中から、災害状況や 保健衛生、交通、教育等を総合的に検討し、決定する。状況に応じて公共用 地及び民間の遊休地の中から選定する。
エ 応急仮設住宅の運営管理
府と管理委託契約を結び、市の責任において適切な運営管理を行う。また、
集会施設等生活環境の整備を促進するとともに、入居の際には、高齢者・障 害者等に配慮する。
この際、市は府と連携して、応急仮設住宅における安心・安全の確保、孤 独死や引きこもりなどを防止するための心のケア、入居者によるコミュニテ ィの形成及び運営に努めるとともに、女性の参画を推進し、女性をはじめと する生活者の意見を反映できるよう配慮する。また、必要に応じて、応急仮 設住宅における家庭動物の受入れに配慮する。
(2)応急仮設住宅の借上げ
民間賃貸住宅の空き家等が存在する地域における比較的規模の小さい災害 や、応急仮設住宅の建設のみでは膨大な応急仮設住宅需要に迅速に対応でき ないような大規模災害の発生時には、民間賃貸住宅を借り上げて供与する応 急仮設住宅(借上型仮設住宅)を積極的に活用する。
(3)公共住宅への一時入居
都市整備部は、応急仮設住宅(建設型仮設住宅、借上型仮設住宅)の活用 状況状況に応じ、被災者の住宅を確保するため、公共住宅への一時入居の措
置を講ずる。
ア 市営住宅のほか、府、府内各市町村、全国の都道府県、住宅供給公社、独 立行政法人都市再生機構住宅等の空き家状況を把握する。
イ 公共住宅管理者に対し、被災者用応急仮設住宅としての一時使用を要請する。
ウ 公共住宅への一時入居の措置を実施する。
(4)民間賃貸住宅等の入居のあっせん
都市整備部は、被災者に対しての民間賃貸住宅等の入居のあっせんを行う。
ア 民間賃貸住宅等の空き家状況、家賃状況等を把握するため、貸主団体及び 不動産業関係団体に協力を要請する。
イ 被災者に対し空き家情報を提供し、入居をあっせんする。
ウ 必要に応じて、民間賃貸住宅等の借上げを検討する。
(5)応急仮設住宅等に関する相談窓口の開設
都市整備部は、応急仮設住宅、空き家、融資等住宅に関する相談や情報提 供のため、住宅相談窓口を設置する。また、不動産業関係団体に働きかけ、
被災者の住まいの再建のための相談にきめ細かく、迅速に対応できる体制を 組織化する。
なお設置に際しては、市長公室と密接に連携して行う。
3 被災住宅の応急修理
都市整備部は、住宅が半壊し、当面の日常生活が営めない被災住宅について府 が行う応急修理に協力し、必要な措置を講ずる。
(1)実施責任者
応急修理は、災害救助法に基づき知事が実施する。ただし知事の委任を受 けた場合には市長が実施する。
(2)修理の範囲
居室、炊事場、便所等生活上欠くことのできない部分のみを対象とし、災 害救助法による基本修理額の範囲内で実施する。
4 住居障害物の除去
都市整備部は、がけ崩れ、浸水等により、居室、炊事場、玄関等に障害物が運 び込まれているため生活に支障をきたしている場合で、自らの資力をもってして は除去できない者に対して、府が行う障害物の除去に協力し、必要な措置を講ず る。
(1)実施責任者
障害物の除去は、災害救助法に基づき知事が実施する。ただし知事の委任 を受けた場合には市長が実施する。
第4章 応急対策活動 第3節 建築物・住宅応急対策
(2)障害物除去の範囲
障害物の除去は、居室、炊事場、便所のように生活上欠くことのできない 場所又は玄関のみを対象とした応急的な除去に限られる。
(3)必要に応じ、本部事務局を通じて、府に対して、要員の派遣及び機械器具の 調達・あっせん等を要請する。
5 被災建築物に対する指導・相談
市は被災建築物に関する市民の各種相談に応じるとともに、必要に応じ指導等 を行う。
(1)相談窓口の設置
市民の相談等に対応するため、相談窓口を本庁に開設する。
(2)危険建築物の解体指導
余震等で倒壊の恐れがあり、他へ被害を及ぼす恐れがある建築物について、優 先順位付けを行うなどし解体指導等を行う。
(3)応急措置に関する指導・相談
二次部材の脱落や電気・ガス等による事故防止のため、市民へ広報を実施する とともに、必要に応じ指導を行う。