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年金及びその他の退職後給付制度

ドキュメント内 2017IFRS連結財務諸表記載例 (ページ 115-119)

2016年 2015年 千CU 千CU

米国退職後医療給付制度 (339) (197)

日本の年金制度 (2,711) (2,780)

合計 (3,050) (2,977)

当グループは、日本において確定給付年金制度(基金型)を採用しています。 これに加え、当グループは米国において、

従業員に対し退職後医療給付(非積立型)を支給しています。 当グループの確定給付年金制度は、日本の従業員を対象 とする最終給与比例制度であり、独立して管理されている基金への拠出が求められます。

当該年金制度は日本の雇用法の規制対象であり、退職後に支払いが開始されると、最終給与額は消費者物価指数に合 わせて調整されます。 給付の水準は、加入者の勤務年数及び退職時の給与によって決まります。 当該基金は法人の形 態をとり、代議員会により統治されています。 代議員会は、雇用者と従業員からそれぞれ同数選出された代表者によって 構成されており、制度資産の管理、及び投資戦略の決定について責任を負います。

代議員会は毎年、日本の法規制に従い、日本の年金制度の積立水準を審査しています。 当該審査では、資産負債マッチ ング戦略及び投資リスク管理方針が確認されます。 これには、リスク管理に向けた年金保険や長寿スワップの利用が含ま れます。 代議員会は、この年次の審査に基づき、拠出額を決定しています。 当グループでは通常、資本性金融商品及び 不動産が40%、負債性金融商品が60%含まれるようなポートフォリオを構成するようにしています。 日本の法規制によ り、(日本の規制に準拠して評価を実施した結果に基づき)積立不足が生じている場合には、積立不足の発生年度から5年 以内に積立不足を解消することが当グループに求められます。 受託者委員会は、(日本の規制に準拠して実施された評 価を基に)制度上欠損金が生じることのない水準で年間の拠出額が比較的安定することを目指しています。

年金負債は消費者物価指数に合わせて調整されるため、当該年金制度は日本のインフレーション、金利リスク及び年金加 入者の平均余命の変動によるエクスポージャーを有しています。 制度資産には、製造業及び消費者製品産業に属する上 場企業の株式に対する重要な投資が含まれているため、当グループは製造業及び消費者製品産業に属する企業の資本 市場リスクにもさらされています。

以下の表では、連結損益計算書で認識された退職給付費用の構成要素と、各制度に関し連結財政状態計算書で認識された 金額及び拠出状況を要約して記載しています。

IAS 19.135 IAS 19.136 IAS 19.138

IAS 19.139

IAS19.146 IAS 19.147(a)

退職後医療給付制度

正味給付費用(純損益で認識されたもの) 2016年 2015年

千CU 千CU

当期勤務費用 (142) (108)

給付債務に係る利息費用 (11) (5)

正味給付費用 (153) (113)

確定給付制度債務の現在価値の増減

千CU IAS19.141

2015年1月1日現在 88

利息費用 5

当期勤務費用 108

給付支払額 (34)

為替換算差額 30

2015年12月31日現在 197

利息費用 11

当期勤務費用 142

給付支払額 (21)

為替換算差額 10

2016年12月31日現在 339

(続き) 純損益に認識される年金費用その他の包括利益に認識される再測定利得又は損失 201611勤務費用利息の純額 小計 (純損益に認識) (注記12.6)給付支払額 制度資産に係る収益 (利息の純額に含まれ る金額を除く) 人口統計上の 仮定の変動による 数理計算上の差異 財務上の仮定の 変動による数理 計算上の差異実績に基づく調整 小計 (その他の 包括利益 に認識) 事業主による拠出20161231 現在

IAS 19.140 IAS 19.141 CUCU CU CUCUCUCUCU CU CU CU CU (5,610)(1,267)(256)(1,523)868 211(80) (20) 111 (6,154) 2,830 125 125(868)258258 1,098 3,443 (1,398)258211 (80)(20) 369 1,098 (2,711) 純損益に認識される年金費用 その他の包括利益に認識される再測定利得又は損失 201511勤務費用利息の純額

小計 (純損益に認識) (注記12.6)給付支払額 制度資産に係る収益 (利息の純額に含まれ る金額を除く) 人口統計上の 仮定の変動による 数理計算上の差異 財務上の仮定の 変動による数理 計算上の差異実績に基づく調整

小計 (その他の 包括利益 に認識) 事業主による拠出20151231 現在 CUCU CUCUCUCUCUCU CU CUCU CU (5,248)(1,144)(283)(1,427)1,166 (201)70 30 (101) (5,610) 2,810 161161(1,166)(288)(288)1,313 2,830 (2,438)(1,266)(288)(201)70 30 (389)1,313 (2,780) 項の規定に従ってリスクが大きく異なる制度又は制度グループを区別するために、開示のすべて又は一部を分解すべきかどうかを検討しなければならない。たとえば企業は、地域、平均給与年 、規制環境、報告セグメント及び(又は)基金の整備状況(例:全体に基金が存在しない、すべて又は一部に関し基金が整備されている)などの特徴ごとに制度 状況に照らしてグループ分けの要件を評価する。当グループに関しては確定給付年金制度が存在するのは日本のみのため、それ以上に分解して表示する必要はない。 満たすため、追加の開示が提供されることがある。例えば、債務の性質、特徴及びリスクにより区別した確定給付制度債務の現在価値の分析を示す場合がある。こうした開示では次のよう の間の区別 ていない給付との間の区別 の間の区別

連結財務諸表の注記

29. 年金及びその他の退職後給付制度 (続き)

2016年に消火器株式会社を、2015年に電球株式会社を取得しましたが、いずれの企業も確定給付制度を有していなか ったため、制度資産及び確定給付制度債務の額に影響はありませんでした。

制度資産の公正価値総額について、主な種類別の金額は、以下のとおりです。 IAS 19.142

日本の年金制度 2016年 2015年

千CU 千CU 活発な市場における公表価格がある投資

上場株式

製造業及び消費者製品産業 830 655

電気通信業 45 33

日本国債 1,670 1,615

現金及び現金同等物 400 250

公表価格がない投資

Good Bank発行の社債 428 222

不動産 70 55

合計 3,443 2,830

当該制度資産には、当グループが保有する不動産が含まれており、その公正価値は50千CU(2015年: 50千CU)で

す。 IAS 19.143

注釈

制度資産の公正価値は本注記に含まれる。 その公正価値はIFRS第13号を用いて算定されるが、IFRS第13号に求められる公正価値 開示は、IAS第19号の適用範囲内となる従業員給付には適用されない。 ただし、IFRS第13号に基づく公正価値測定により制度資産に 影響が生じる場合には、当該内容を開示する必要があると考えられる。

当グループは、IAS第19号142項に従い制度資産を複数の種類に分解し、さらにそれらを細分化している。 不動産については細分化し た内訳を開示していない。 不動産の金額は連結財務諸表にとって重要性はないと判断している。

当グループの年金債務及び退職後医療給付制度債務の算定に使用された主要な仮定は、以下のとおりです。 IAS 19.144

2016年 2015年

% %

割引率:

日本の年金制度 4.9 5.5

退職後医療給付制度 5.7 5.9

将来の昇給率:

日本の年金制度 3.5 4.0

将来の消費者物価指数が上昇

日本の年金制度 2.1 2.1

医療費の増加率 7.2 7.4

65歳時点での受給者の平均余命: 年 年

日本の年金制度

男性 20.0 20.0

女性 23.0 23.0

退職後医療給付制度

男性 19.0 19.0

女性 22.0 22.0

連結財務諸表の注記

29. 年金及びその他の退職後給付制度 (続き)

12月31日時点の重要な仮定に関する定量的感応度分析は、以下のとおりです。

確定給付制度に対する影響 2016年 2015年

日本の年金制度に関する仮定 千CU 千CU IAS 19.145

将来の年金費用の変動率:

1%増加 70 60

1%減少 (80) (70)

割引率:

0.5%増加 (90) (100)

0.5%減少 80 70

将来の昇給率:

0.5%増加 120 110

0.5%減少 (110) (130)

男性受給者の平均余命:

1年延長 110 100

1年短縮 (120) (130)

女性受給者の平均余命:

1年延長 70 60

1年短縮 (60) (70)

米国退職後医療給付制度に関する仮定 将来の年金費用の変動率:

1%増加 110 105

1%減少 (90) (95)

割引率:

0.5%増加 (90) (120)

0.5%減少 100 80

男性受給者の平均余命:

1年延長 130 125

1年短縮 (150) (155)

女性受給者の平均余命:

1年延長 90 75

1年短縮 (80) (95)

上記の感応度分析は、報告期間の末日時点で主要な仮定の下で合理的に起こりうる変動の結果、確定給付制度債務が 受ける影響を推定する方法で算定したものです。

当該感応度分析は、主要な仮定が単独で変動し、それ以外の仮定は一定であるとの前提に基づいています。なお、主要 な仮定が単独で変動する可能性は低いため、感応度分析の結果は確定給付制度債務の実際の変動とは異なる場合が あります。

IAS 19.145(b)

以下の支払額は、将来期間に見込まれる確定給付制度への拠出金額です。

2016年 2015年 IAS 19.147(a)

千CU 千CU IAS 19.147(b)

1年以内 1,500 1,350 IAS 19.147(c)

1年超5年以内 2,150 2,050

5年超10年以内 2,160 2,340

10年超 3,000 2,600

予想支払額合計 8,810 8,340

報告期間の末日時点における確定給付制度債務の平均デュレーションは、26.5年(2015年:25.3年)です。

連結財務諸表の注記

29. 年金及びその他の退職後給付制度 (続き) 注釈

IAS第19号145(c)項は、感応度分析を行うにあたり、前期に用いた手法及び仮定からの変更及び変更の理由について開示すること

を求めている。 当グループは、このような変更を行っていない。

IAS第19号145(a)項は、合理的に起こりうる数理計算上の仮定の変化が、確定給付制度債務にどのような影響を与えるかを示した感

応度分析を開示することを求めている。 本財務諸表記載例の目的は、基準で求められる開示を例示することであるため、上記の感応度 分析で示した仮定の変化が必ずしも現在の市場状況を反映するものではない。

同基準には主要な開示目的や検討事項が追加されており、財務諸表の注記に含めるべき開示の全体的な方向性や範囲を特定するため のフレームワークを提供している。 たとえば、IAS 19.136は、確定給付制度の開示を行うにあたり、以下について考慮することを企業に 求めている。

開示規定を満たすために必要な詳細さの程度

さまざまな規定にどの程度の重点を置くか

集約又は分解の程度

財務諸表の利用者が開示された定量的情報を評価するために追加の情報を必要としているかどうか

上記検討事項は、IFRS適用企業が、主要な開示目的と、IAS第19号に数多くリストアップされている開示規定との関係を理解し、整理 する上での助けとなるべく用意されたものである。 IAS第19号の「結論の根拠」においても、IAS第1号31項にあるとおり、重要性の 低い情報を開示する必要はないことが強調されている。

明確な開示目的が追加されたことは、自社の確定給付制度に関する開示を見直す契機となるとともに、 重要性の低い開示がなされなくな ることで、財務諸表利用者にとっては、真に重要な取引や事象に焦点を絞ることが可能となるであろう。

ドキュメント内 2017IFRS連結財務諸表記載例 (ページ 115-119)