4. タイの社会経済の変化と住宅
4.2 将来必要な住宅数の推計
出所:BMA
図 4.5 バンコク土地利用計画
出所:JICA調査団
図 4.6 将来における必要住宅数の推計のフロー
4.2.2 将来必要とされる住宅数
以上の社会経済展望に基づき、今後
20
年で必要とされる住宅数を推計する。下図はBMR
におけ る必要住宅数と新規住宅供給数を、長期間にわたり比較し、トレンドを推計したものである。こ の図から次のことがいえる。
1980
年代後半から1990
年代後半まで過剰供給が見られた。新規供給は必要住宅数をはる かに上回っている。これは、住宅の必要性からきたものでなく、投機目的からきたもの である。この期間に、住宅数が蓄積された。 販売されなかった住宅ストックは
1990
年代後半から尐しずつ消費された。1990
年代後半 から2000
年代前半までは、新規住宅供給は停滞した。 将来的に必要住宅数は増え続けるが、新規住宅供給数は景気に左右される。
図 4.7 住宅必要数と新規住宅供給:推移と推計
下表は、将来の
10
年単位で必要となる住宅数の推計である。この必要住宅数は、住宅需要の代理 指標ともなる。これによると、今後10
年で全国約580
万戸、次の10
年で350
万戸が必要となっ△Population
△Household
≈ Housing Needs
- Birth (+) - Death (-) - Immigration (+) Demographic factors
HH size trend considering:
- Marrige (+) - Divorce (+) - Split out of HH (+) Social factors
- Income growth (+) - Income distribution Economic factors
Housing Needs for Low Income
Group Household
Income &
Dustribution
0 50,000 100,000 150,000 200,000 250,000 300,000
1977 1980 1983 1986 1989 1992 1995 1998 2001 2004 2007 2010 2013 2016 2019 2022 2025 2028
Housing Unit
Newly Completed and Registered Housing Units in BMR
Housing Needs
てくる。このうちの半数以上の
330
万戸(2010-2020)
、230
万戸(2020-2030)
がBMR
に集中する こととなる。新規形成世帯による住宅需要(新規住宅必要数)が、公的政策の重要なターゲット である。表 4.9 必要住宅数
2010-2020 2020-2030 Total
(1,000 Housing Unit)
Bangkok 1,713 1,118 2,831
Vicinity 1,609 1,210 2,820
Central excluding BMR 1,102 657 1,759
North 684 216 900
Northeastern 5 0 5
South 687 356 1,043
Whole Kingdom 5,801 3,557 9,359
註:Vicinity icludes Samut Prakan, Nonthaburi, Pathun Thani, Samut Sakhon and Nakhon Pathom. BMR includes Bangkok and Vicinity.
出所: JICA 調査団
このうち、公的セクターのターゲットとなる低所得者層向け住宅需要を全国と
BMR
について推 計したものが下表である。低所得者向け住宅は、2010
年から2020
年までの10
年間では全国で275
万戸、BMR
で77
万戸、2020
年から2030
年までの10
年間では、全国で117
万戸、BMR
で40
万 戸が必要となってくる。この住宅数が公的セクターの支援すべき住宅需要数である。表 4.10 所得階層別の必要住宅数:全国とBMR
2010-2020 2020-2030 Total
(1,000 Housing Unit)
Whole Kingdom 5,801 3,557 9,359
Low 2,750 1,170 3,920
Medium 2,467 1,822 4,289
High 585 565 1,150
BMR 3,323 2,328 5,651
Low 765 398 1,163
Medium 1,824 1,297 3,120
High 734 633 1,368
註:Vicinity includes Samut Prakan, Nonthaburi, Pathun Thani, Samut Sakhon and Nakhon Pathom. BMR includes Bangkok and Vicinity.
出所: JICA調査団
以上のように、
2010
年には全国の4分の1の世帯がBMR
に居住しているが、バンコクへの人口 流入やバンコク及び周辺地域の核家族化の進展によって住宅需要が増加することを背景として、2030
年には3
分の1の世帯がBMR
に居住するようになる(下図参照)ものと考えられる。出所: JICA調査団 0 10,000 20,000 30,000 40,000 50,000 60,000 70,000 80,000
2010 2015 2020 2025 2030 Population & Household (000)
Household: Whole kindom
Household: BMR
Population: whole kingdom
Population: BMR