6. 住宅政策の提案
6.5 プログラムの実施スケジュール案
住宅戦略の実施にあたっては、まず、住宅戦略を実施するための体制づくりをおこない、その体 制のもと、住宅市場、セーフティネット、居住環境改善をそれぞれ実施していく。
具体的にみると、短期的には、まず手始めに、住宅政策を担当する
HUDB
、住宅行政を担当する 新部局、住宅プロジェクトを担当する新たなNHA
の組織を整備する。住宅行政担当部局は、住宅 市場や業界の規制・指導・監督業務と居住環境改善を担当するが、住宅市場の信頼性を高めるた めのプログラムとして「市場の信頼性向上プログラム(PRO 2-2
)」や「中古住宅ビジネスの活性 化プログラム(PRO 2-3
)」、「コンドミニアムやアパート建て替え促進プログラム(PRO 2-4
)」を実施し、中期的な実施を目途として、それぞれを実施するための仕組みづくりをおこなう。ま た、セーフティネットの充実にむけ、既存のプログラム、とくに、
CODI
のBaan Mongkong
やNHA
の低コスト住宅プロジェクトの資金の拡大について議論を始める。新NHA
は、まず、他m ン器的な施策として事都市鉄道の延伸に備えた郊外部開発のプロジェクト形成をおこなうことを 提案する。バンコクの都市鉄道整備は着々と進められており、都市鉄道網の整備と歩調を合わせ た郊外部での新市街地整備は、効率性の観点から迅速に実施するのが望ましいからである。中期 的な実施を目指す。また、既成市街地内での都市再開発事業の促進に向けた、現行制度の見直し、新しい仕組みづくりに着手する。
中期的には、住宅行政部局は、短期で検討した住宅市場の信頼性向上の施策を実施に移すととも に、市場で出回ることになる住宅の品質向上(
PRO 4-3
)をおこなう。また、住宅地管理(PRO 4-4
) の手法、支援のしくみの検討をおこないコミュニティによる住環境保全の道筋を示す。新NHA
は、郊外の新市街地整備、既成市街地の再開発・更新事業を実施に移す。このような住宅政策の展開シナリオをロードマップとして図
6.7
に示す。出所: JICA 調査団
図 6.7 プログラム実施のロードマップ
プログラム
(実施のための準備、仕組みづくり)
実施
ポジティブ/支援的な関係
Short Term Mid Term Long Term
PRO 1-1:住 宅都市開 発委員会 (HUDB)の設
置
PRO 1-2: 住宅行政を担 当する新組織の設立
PRO 2-2:住宅市場の信頼性の向上
PRO 3-1:民間住宅ビジネスの低所得
者層への展開
PRO 3-2: 住宅ローンサービスの中低 所得者層への拡大
PRO 3-5:リバースモゲージ(持家担保年金)の導入 PRO 3-3: 公共住宅やコミュニティ開発プロジェクト実
施のための財務的持続性の強化
PRO 3-4: セーフティネッ トサービスへの民間協
力の導入
PRO 2-4: コンドミニアムやアパート建て替え促進
PRO 4-2:既成市街地の再開発の促進
PRO 4-3: 再利用のための住宅の質の向上
PRO4-4: 住宅地管理の向上
PRO 2-3: 中古住宅ビジネスの活性化
PRO 4-1: 郊外部での新市街地の整備
PRO 1-3: NHAの都市開 発プロジェクトマネージ メント能力の強化
PRO 2-1:住宅取引情報の充実