第 5 章 日本における地区会館の平面計画
5.4. 地区会館における施設空間配置と利用動線
5.4.2. 利用動線の分析
(2). 各活動空間から利用型サービス空間までの経路 図 5.19 に各活動空間から利用型サービス空間までの 経路を示す。1 施設(No.2)を除く、13 施設におい て、各活動空間から利用型サービス空間にアクセスた めに他の活動空間を経由しない。
図 5. 19 地区会館における各活動空間から利用型サービス空間
までの経路
施設 No.01
2 階 1 階
施設 No.02
2 階 1 階
施設 No.03
施設 No.05
2 階 1 階
2 階 1 階
施設 No.06
2 階 1 階 3 階 2 階
施設 No.07
2 階 1 階
施設 No.04
2 階 1 階
施設 No.08
2 階 1 階
施設 No.11
2 階 1 階 施設 No.09
2 階 1 階
施設 No.10
2 階 1 階
施設 No.12
2 階 1 階
施設 No.13 施設 No.14
2 階 1 階
活動空間
連結型サービス空間
エントランス部 廊下 トイレ+湯沸室
凡例 活
連
連 ト 湯 利 ト
湯
活
利
利 活
活 活
連 活
活
利 活
活
活 利 活 利
活 湯
ト
活
活 活
利 活
活
利
連 連
連
活 ト 連
利 連
活 利
利 活 活
活 利
活 利
連 連
活 活 活 活
利
ト
ト 活
活
活 活
活 活
活 活 利
利 活
活
連 連
利 活
活
活 活
ト
利 活 活
活 ト
活 活 活 利
活
利 活
活 連
ト
連 連
活 活 活 利
活 トイレ 湯沸室
エントランス部から各活動空間までの経路と各活動空間 から利用型サービス空間までの経路の 2 つの分析から見る と、全 14 地区会館のうち、13 施設においての利用動線は 他の活動空間を経由しないため、動線の連続性が確保されて いる。1 施設(No.2)では、1 階にある 3 つの活動空間のう ちに 2 室にアクセスするために他の活動空間を経由するこ とが必要であり、利用動線の連続性が確保できなかった。
利用型サービス空間を見ると、全 14 施設では、必ず各階 にトイレが設置されていることがわかった。また、ほとんど の施設において湯沸室が設置されているが、1 施設(No.9)
のみ湯沸室が設置されていなかった。No.9 では、事務室内 にガスコンロが設置されていることで補っていた。
図 5.19 を見ると、9 施設(6 割強)において各階に湯沸 室が設置されているが、4 施設において一部の階のみ湯沸室 が設置されていた。そのうち、No.6 の 3 階では湯沸室がな い。No.9 の 1 階では、事務室の中に設置されている。No.9 の 2 階では、湯沸室がない。No.11 の 1 階では、1F-2 の活 動空間(調理室)で補足する。No.12 の 1 階では、事務室の 中に設置されている。No.14 の 1 階では、活動空間がないた めに湯沸室がない。
これらのことより、調理機能の利用時に、他の階に行く ため不便が生じている。または管理空間と合併しているため、
利用しづらくなっているため、コミュニティ施設における活 動空間に利用上の不便が生じている。注 5.3)文 5.5)
注 5.3)事務室に湯沸室が設置さ れている場合、施設利用者が湯沸 室を使用することが難しい。
全 14 施設を見ると、ほとんどの施設では利用動線への配 慮が見られ、各活動空間は同時利用できるよう配慮されてい ると考えられる。さらに施設機能の利便性と最小限の調理機 能を確保するため、各階ごとに1つ湯沸室が設置されている。
このことから、地区会館の構成は利用動線の連続性を配慮し た上で、階ごとに「活動空間+トイレ+湯沸室」を設けていた ことがわかった。
以上のことを踏まえ、コミュニティ施設の利便性を配慮 した上で、施設の利用状況も好転しているのではないかと考 えられる。