国際会議等への出張者の職員旅費、借損料等
諸謝金、委員等旅費、職員旅費 計
平成24年度 25年度
招致委員会 253,000 656,966 909,966
JOC 104,000 - 104,000
JADA 3,369 3,452 6,821
360,369 660,418 1,020,787
助成対象 主な内容 24、25両年
度の計 国際会議等への関係者の旅費、滞
在費、広告用資材の作成、国内外 への宣伝費用等
ロンドンにおけるJAPANHOUSEの 設置・運用費用
国外における日本のアンチ・ドーピ ング活動の宣伝費用
計
を図っているか、国が既にその一部を負担している経費や今後負担することとなる経費 が含まれている大会経費の試算の内容はどのようになっているか、新国立競技場等の大 会施設の整備状況等はどのようになっているか、特に、新国立競技場の整備に係る財源 の確保、大会終了後の活用方法の検討等は適切に行われているか、②各府省等が実施す る大会の関連施策等の状況について、各府省等が実施する大会の関連施策の実施体制及 び実施状況はどのようになっているか、また、実施内容は大会の円滑な準備及び運営並 びに大会終了後に残すべきレガシーの創出に資するものとなっているか、各府省等が実 施する大会の関連施策以外に、東京都等が実施する大会の関連施策等に対する各府省等 の支援状況はどのようになっているかなどに着眼して検査を行った。
(1) 大会の開催に向けた取組等の状況
ア 大会の開催に向けた取組体制等の状況
大会組織委員会、東京都、国、JOC及びJPCは、26年1月に調整会議を設置し て大会組織委員会会長、東京都知事、文部科学大臣、オリパラ担当大臣、JOC会 長及びJPC会長の6者により、大会の準備及び運営における特に重要な事項につい て調整を図ることとしており、25年度から29年度までに計14回開催されている(24
~26ページ参照)。
大会開催時の大会関係者及び観客の輸送については、輸送計画案の内容を調整す る輸送調整会議等により検討及び調整が行われている。輸送関係者による具体的な 輸送計画案の策定に当たっての意見調整が行われているのは輸送調整会議において であり、29年度末までに計4回開催されている。東京圏の輸送計画案については、大 会組織委員会及び東京都により29年6月に「輸送運営計画V1」が策定されて継続し て検討が進められており、同年12月から30年1月までにかけて競技会場が所在する北 海道、宮城、福島、茨城、神奈川、静岡各県でも検討が開始されている(26、27ペ ージ参照)。
大会の開催に向けて、東京都、都外自治体、大会組織委員会及び国が相互に緊密 に連携しながら準備を進めていくために、27年11月にオリパラ担当大臣、東京都知 事、都外自治体のうち道県の知事、政令指定都市の市長及び大会組織委員会会長を 構成員とする「2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会に向けた関係自 治体等連絡協議会」が設置され、作業チームや各関係機関の実務担当者間での協議 を通じて、大枠の合意に基づき各関係機関が担う業務内容の具体化について検討が
行われている(27、28ページ参照)。
イ 大会経費の試算等の状況 (ア) 大会経費の試算の状況
立候補ファイル、V1予算及びV2予算のそれぞれにおける大会経費の試算額の 変遷を示すと、25年1月提出の立候補ファイルにおける試算額は8299億円、28年1 2月のV1予算における試算額は1兆5000億円、29年12月のV2予算における試算額 は1兆3500億円となっている。立候補ファイルにおける試算は、東京都及び招致委 員会がIOCから示された基準に基づき、IOCや専門家等にヒアリングを行っ た上で行われたものであり、他の立候補都市と比較可能なようにIOCにより計 上対象とする経費が設定されているため、施設整備については施設本体の工事費 のみを計上して設計費用が計上されていなかったり、仮設施設及びオーバーレイ に係る原状復旧費用が計上されていなかったり、輸送やセキュリティ等の大会の 運営に要する経費が一部しか計上されていなかったりなどしており、大会経費の 全体を試算したものとはなっていない(28、29ページ参照)。
V2予算における試算の主体である大会組織委員会は、対象とする経費の基準に ついて公表していない。大枠の合意の当事者である東京都によると、基本的な考 え方として、①専ら大会のために行われる大会に直接必要となる業務に係る経費 と②大会にも資するが大会終了後も活用されてレガシーとして残る新規整備に係 る経費との両方を大会経費として整理しているとしている。また、行政経費は試 算の対象とはしていないとしている(31、32ページ参照)。
会計検査院が会計実地検査により把握した大会施設の整備等の大会の開催に関 連して行われることが想定される主要な業務について、V2予算における試算の対 象業務と対象外業務の別に示すと、V2予算における試算対象は、大会組織委員会 が負担して実施する全ての業務、東京都及び国(JSCを含む。)が負担する所 有施設の新規整備及びパラリンピック経費等の共同実施事業となっている。一方、
国及び都外自治体が行う所有施設の改修整備や、大枠の合意に基づき国及び都外 自治体が担うこととなっている業務の経費は、行政経費であるとして試算の対象 となっていない。また、民間団体が所有する施設の改修整備等の民間団体に係る 業務は全て試算の対象外となっている。これらのとおり、V2予算は大会の開催に 関連して行われる全ての業務に係る経費を示すものではない。試算の対象外とな
っている業務のうち、大枠の合意において国が担うこととなっているセキュリテ ィ対策及びドーピング対策について29年度までに各府省等が実施した内容をみる と、大会組織委員会を対象とするものとして、大会の適切な運営に向けて、総務 省が大会組織委員会職員及び大会組織委員会のシステムに関連する事業者を対象 に大会開催時を想定した模擬環境で行うサイバーセキュリティに係る攻撃・防御 双方の実践的な演習(サイバーコロッセオ。本事業に係る29年度の支出額5743万 余円)がある。本事業は、大会の関連施策として整理されているものの、オリパ ラ関係予算としては整理されていない。国が29年度末時点で大会に関連して行う 業務に要する経費の規模を公表しているのは、所定の要件を満たすとして各府省 等が整理し、オリパラ事務局へ回答したオリパラ関係予算のみであり、オリパラ 関係予算として整理されていないが、大会組織委員会を対象とするなどの大会と の関連性が強いと思料される業務に要する経費の規模は公表していない(32~35 ページ参照)。
(イ) 大会組織委員会の決算等の状況
大会組織委員会が公表している正味財産増減計算書に基づき、25年度から29年 度までの収入の実績をみると、経常収益は計1779億余円であり、このうち収入の 中心となるスポンサー料等のマーケティング収益が1683億余円となっている。V 2予算における大会組織委員会の収入に係る試算額6000億円に占める29年度までの 経常収益の計1779億余円の割合は29.6%となっている。また、大会組織委員会の 25年度から29年度までの支出の実績をみると、経常費用は計807億余円であり、こ のうち事業費は663億余円、管理費は143億余円となっている。V2予算における大 会組織委員会の支出に係る試算額6000億円に占める29年度までの経常費用の計80 7億余円の割合は13.4%となっている(36、37ページ参照)。
29年度に大会組織委員会が執行したパラリンピック経費は44件の契約に係る計 7億3044万余円(うちパラリンピック交付金相当額1億8253万余円)であり、30年 3月末に共同実施事業管理委員会において確認が行われている。30年度以降は、仮 設整備及びオーバーレイ整備への着手や、輸送・セキュリティ等の経費の具体化 に伴う発注増により様々な種類の契約が多数締結され、東京都に交付されたパラ リンピック交付金300億円の大部分が、東京都から大会組織委員会へパラリンピッ ク経費に係る負担金として交付されることが見込まれる(37~40ページ参照)。
ウ 大会施設の整備状況 (ア) 新国立競技場の整備状況
第Ⅱ期業務の29年度までの整備の進捗状況は、JSCによれば、31年11月末の 完成に向けて、工期に支障なく進捗しているとされており、29年度中に地上躯体 工事を完了し、屋根工事、内装仕上工事等を開始している(42ページ参照)。
JSCが行う新国立競技場の整備に係るスタジアム本体及び周辺整備費と設計
・監理等費用に加えて、旧競技場の解体工事費、埋蔵文化財調査費、計画用地内 に所在する日本青年館・JSC本部棟移転経費、通信・セキュリティ関連機器や 什器等の費用、旧整備計画関係費等の経費について執行状況を示すと、25年度か ら29年度までの支払額は計738億余円となっている(42、43ページ参照)。
第Ⅱ期業務における事業費の確認体制を示すと、JVは施工時の検討等に伴い 設計内容に変更が生ずる場合には、事業費を遵守するために、変更による金額の 増減に合わせて他の変更可能な内容を検討し、JSCはJVから変更理由、変更 概算額等について説明を受けて、要求水準等に影響がないこと及び適切に事業費 が遵守されていることの確認を日々事業者と行う定例会議において行うとともに、
必要に応じて外部有識者で構成するアドバイザリー会議に報告して確認を受ける こととなっている。また、変更内容を契約に適切に反映するために、定期的に変 更契約を締結している。29年度までは契約金額の増はない(43~45ページ参照)。
JSCは、新国立競技場の整備のうち、Wi-Fi設備、監視カメラ、入場ゲート等 の通信・セキュリティ関連機器や什器等の整備を行うこととしている。通信・セ キュリティ関連機器に係る29年度までの契約金額は計27億2715万余円となってい る(29年度までの支払はない。)。また、什器・備品の調達については、30年度 以降に手続を開始することとなっている(45、46ページ参照)。
27年7月に、内閣総理大臣から旧整備計画の白紙化とゼロベースでの見直しが指 示されたことから、JSCは、25年以降締結した旧整備計画の設計、工事、監理 等に係る21契約のうち、白紙化以前に履行を完了していた13契約を除く8契約につ いて、白紙化後すぐに契約相手方に業務の中止を伝達するとともに、通告を行っ て契約を解除した。そして、契約に向けて交渉を行っていた相手方から、契約不 成立により契約準備段階において発生した見積費用等の損害等に係る請求が3件行 われている。旧整備計画に係る25年度から28年度までの支払の内容は、白紙化以