レイ等
に、大会組織委員会から経費の内容について聴取して行うこととなる。
したがって、共同実施事業管理委員会の構成員である文部科学省及びオリパラ 事務局は、パラリンピック経費の大幅な増加が見込まれる30年度以降、より早期 に確認を開始することなどにより、契約件数や、金額等の大幅な増加に適切に対 応して、引き続き前記①から③までの基本的な考え方に沿って的確な確認を行う ことが必要である。
(3) 大会施設の整備状況 ア 新国立競技場の整備状況
(ア) 整備の経緯
新国立競技場は、大会の開会式、閉会式及び陸上競技並びにオリンピック競技 大会のサッカーが行われるメインスタジアムとして整備が進められており、施設 の所有及び管理はJSCが行っている。昭和39年10月に開催された第18回オリン ピック競技大会(以下「昭和39年東京大会」という。)の開催時には、国立霞ヶ 丘競技場陸上競技場(以下「旧競技場」という。)がメインスタジアムとして使 用されたが、経年劣化が著しく国際大会を開催するのに支障が生じていたことな どから、政府において建替えの検討が進められ、旧競技場を取り壊して、新国立 競技場の新規整備を行うこととなった。
新国立競技場の整備は、当初、平成24年7月から同年11月までJSCが開催した 新国立競技場基本構想国際デザイン競技の最優秀者のデザインに基づく設計によ り行うこととされていた(以下、同デザインに基づく整備計画を「旧整備計画」
という。)。しかし、25年7月に旧整備計画に基づく工事費の試算額が3000億円超 となることが判明したことから、文部科学省、JSC等において建築規模や工事 費の縮減の検討を進めたものの、27年7月に内閣総理大臣から旧整備計画の白紙化 とゼロベースでの見直しが指示された。
そして、同月にオリパラ担当大臣を議長とする新国立競技場整備計画再検討の ための関係閣僚会議が設置されて、同年8月に新国立競技場の整備計画(以下「新 整備計画」という。)が決定された。
新整備計画によれば、図表3-1のとおり、工期は32年4月末まで、工事費はスタ ジアム本体工事、東京都都市計画等に基づく周辺整備工事、設計・監理等の費用 を合わせて1590億円以下として、観客席は6万8000席程度とすることなどとされて
おり、整備期間を極力圧縮するために、JSCは設計・施工を一貫して行う公募 型プロポーザル方式(設計交渉・施工タイプ)により公募を行うこととされてい(注16) る。
図表3-1 新整備計画の概要
そして、27年12月に、技術提案に係る審議に関して専門的かつ公正な調査審議 を行うために設置された技術提案等審査委員会において、新国立競技場整備事業 大成建設・梓設計・隈研吾建築都市設計事務所共同企業体(以下「JV」とい う。)の技術提案(事業費1529億8578万円(建設費1489億9993万余円、設計・監 理等費39億8584万余円)、31年11月末完成・引渡し)が選定されたことを踏まえ て、JSCは、JVを優先交渉権者として決定した。その後、JSCは、新国立 競技場整備計画再検討のための関係閣僚会議における点検を経て、28年1月に設計 業務(基本設計及び実施設計)及び工事施工等業務(施工技術検討)の各業務
(以下「第Ⅰ期業務」という。)について、JVと契約金額24億9127万余円で契 約を締結している。また、設計業務(設計意図伝達)、工事施工等業務(工事施 工)及び工事監理業務の各業務(以下「第Ⅱ期業務」という。)については、J Vと価格等の交渉を行い、28年10月に契約金額1504億9449万円で契約を締結して いる。
(注16) 公募型プロポーザル方式(設計交渉・施工タイプ) 発注者が最適な 仕様を設定できない工事又は仕様の前提となる条件の確定が困難な 工事において、技術提案に基づき選定された優先交渉権者と設計業 務の契約を締結し、設計の過程で価格等の交渉を行い、交渉が成立
基本理念
競技施設 陸上競技、サッカー及び開閉会式の実施に必要な機能を整備する。
観客席 大会時6万8000席程度を確保する。大会後トラック上部への増設を可能とし、
国際サッカー連盟ワールドカップ規定(8万席)にも対応し得るものとする。
屋根 観客席の上部のみ設置する。
諸施設 メディア施設及び防災警備施設を整備する。ホスピタリティー機能及び管理
施設・駐車場機能については、大会に必要な機能を確保する。
面積(フィー
ルド含む。) 約19万4500㎡を目途とする。
工期
コストの上限
アスリート第一、世界最高のユニバーサルデザイン、周辺環境等との調和や日本らしさ
平成32年4月末を期限とし、同年1月末を工期短縮の目標とする。JSCは整備期間を極力圧 縮するために、設計・施工を一貫して行う公募型プロポーザル方式(設計交渉・施工タイプ)
による公募を行う。
スタジアム本体及び周辺整備に係る工事費の合計額は1550億円以下とする。なお賃金又 は物価等の変動が生じた場合の工事請負代金額の取扱いについては、公共工事標準請 負契約約款第25条に準ずるものとする。
当該工事に係る設計・監理等の費用は40億円以下とする。
性能
した場合に施工の契約を締結する方式 (イ) 29年度までの整備の進捗状況
JSCが行う新整備計画に基づく整備の進捗状況は、新国立競技場整備計画再 検討のための関係閣僚会議等により定期的に点検を受けている。第Ⅱ期業務の29 年度までの整備の進捗状況及び30年度以降の整備予定は図表3-2のとおりであり、
JSCによれば、31年11月末の完成に向けて、工期に支障なく進捗しているとさ れており、29年度中に地上躯体工事を完了し、屋根工事、内装仕上工事等を開始
く
している。
図表3-2 平成29年度までの整備の進捗状況及び30年度以降の整備予定
(ウ) 整備に係る経費の全体像及び執行状況
JSCが行う新国立競技場の整備に係る経費には、新整備計画において対象と なっているスタジアム本体及び周辺整備費と設計・監理等費用に加えて、旧競技 場の解体工事費、埋蔵文化財調査費、計画用地内に所在する日本青年館・JSC 本部棟移転経費、通信・セキュリティ関連機器や 什 器等の費用、旧整備計画関係じゅう 費等がある。JSCにおけるこれらの経費の執行状況を示すと図表3-3のとおりで あり、25年度から29年度までの支払額は計738億余円となっている。
JSCは、第Ⅰ期業務について、28年度までにJVへ契約金額と同額の24億余 円を支払っている。また、第Ⅱ期業務については、29年度までに345億余円を支払 っている。
第Ⅰ期業務及び第Ⅱ期業務以外には、旧競技場の解体工事の大部分が完了し、
年月
工事 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
工事 工程
平成28年 29年 30年 31年
工事 期間
31年11月末 完成予定 30年3月末現在
全体工期 36か月
準備 工事
28年12月 本体着工
屋根工事 地上工事
地上躯体工事 外装仕上工事
内装仕上工事
フィールド工事 歩行者デッキ工事
地下工事
山留・掘削工事
各種検査 完了
完了
完了
29年度までに81億余円を支払っている。また、日本青年館・JSC本部棟移転経 費の29年度までの支払額は171億余円であり、内訳は、26、27両年度に一般財団法 人日本青年館等の補償先へ計107億余円の移転補償費を支払っているほか、JSC の本部棟となる予定であって一般財団法人日本青年館の移転先でもある施設につ いて、JSCが27年7月から新営工事(29年7月しゅん工)を行っており、当該工 事に係るJSCの負担額47億余円等となっている(通信・セキュリティ関連機器、
什器等の費用については(オ)、旧整備計画関係費については(カ)参照)。
図表3-3 JSCにおける新国立競技場の整備に伴う経費の執行状況(平成25年度~29年
度)
(単位:百万円)
注(1) 本図表は、JSCが平成25年度から29年度までに特定業務勘定(後掲49ページ参照)で行った支払に係る契約のうち、
新整備計画に基づく各費目に該当する契約の契約金額及び支払額の集計である。その他関係経費は、①から⑥までに該 当しない契約に係る金額を全て集計している。ただし、本図表の契約金額及び支払額には、工事契約については契約金 額50万円未満、その他の契約については契約金額100万円未満の契約に係る金額は含んでいない。また、人件費、通信 運搬費等の事務経費は含んでいない。
注(2) 旧整備計画関係費及びその他関係経費の一部は、平成25年度以降に支払っているが、24年度以前に契約を行っている ものがある。
注(3) 複数年度契約のうち変更契約により契約金額が変更となったものについては、増減した契約金額を変更契約を締結し た年度に記載している。このため、契約金額の欄には、マイナス(▲)と表記しているものがある。
(エ) 事業費に係る確認状況
新整備計画によると、(ア)のとおり、整備コストはスタジアム本体及び周辺整備