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全試験を通しての結果の比較と解析

ドキュメント内 untitled (ページ 47-62)

2.7 臨床概要

2.7.3 臨床的有効性の概要

2.7.3.3 全試験を通しての結果の比較と解析

有効性評価のため、全試験を通しての結果の比較と解析は、海外実施試験(CINRGI、

INO-01/02、

Ohmeda NO-03、NINOS

及び

INOSG

試験)及び

INOT12

試験を対象として行った。

2.7.3.3.1

試験対象集団

2.7.3.3.1.1

被験者における疾患の特性と前治療、選択/除外基準

新生児が、出生後、新生児仮死、胎便吸引症候群、呼吸窮迫症候群あるいは敗血症などにより 低酸素状態やアシドーシスになると、低酸素性肺血管攣縮作用により肺動脈は収縮し、肺血管抵 抗が増すため、動脈管は拡張して、シャントが再開する。その結果、さらに重篤な低酸素血症に 陥り、生命が脅かされる。一般にこの状態を

PPHN

と呼んでおり、INOT12 試験で対象としてい る「新生児の肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全患者」と同じ病態である。

各試験の選択/除外基準について表

2.7.3.3-1

に示す。いずれの試験においても、選択/除外基 準において大きな違いはなく、肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の正期産又は正期産に近い新生 児患者を対象として実施された。肺高血圧を伴う低酸素性呼吸不全の原因は多様であるが、先天 性横隔膜ヘルニアを有する患者は胸腔内に腹部臓器が入り込むことによる肺低形成を併発してい ることが多い。このことから、肺低形成は

INO-01/02、INOT12

及び

Ohmeda NO-03

試験で、先天 性横隔膜ヘルニアは

INO-01/02、 Ohmeda NO-03、 NINOS

及び

INOSG

試験で除外された。

CINRGI

試験では肺低形成患者は除外基準に入っていなかったが、肺低形成患者では

NO

吸入による

ECMO

適用又は死亡への影響が限られていることが知られていたため、これらの患者については 別途集計した。

 

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一酸化窒素

2.7

臨床概要 表2.7.3.3-1 試験別選択/除外基準

試験

番号 CINRGI INO-01/02 INOT12 Ohmeda NO-03

(参考資料) NINOS(参考資料) INOSG(参考資料) 研究会臨床研究

(参考資料)

対象

疾患 PPHN患者 PPHN患者

新生児の肺高血圧を伴 う低酸素性呼吸不全患

PPHN患者 低酸素性呼吸不全の新

生児 PPHN患者 一次性及び二次性 PPHN患者

選択

・在胎期間が34週以 上の患者

・出生後 96 時間(4 日)以内の患者

・最適な換気状態下 OI 25 cmH2O/mmHgを超 える重度肺不全患

・血液ガスを測定す る動脈内カテーテ ルを装着している 患者

・心エコー検査によ り構造的心疾患の ない肺高血圧症で あることが確認さ れている患者

・臨床的に肺高血圧 症と診断された患

・在胎期間が37週以 上の患者

・出生時の体重が在 胎期間37週以上の 場合2,500 g以上、

在胎期間39週以上 の場合2,000 g以上 の患者

・出生後72時間以内 の患者

FiO21.00、平均気 道 内 圧 10 cmH2O 以上の人工呼吸下 で、PaO240〜100 mmHgの患者

・心エコー検査によ る動脈管レベルの 右−左シャント又 は両方向性のシャ ントの確認あるい は 上 肢 と 下 肢 で SpO210%以上の 較差の確認により PPHN と診断され た患者

・在胎期間が34週以上 の患者

・NO 吸入開始時点で 出生後168時間(7 日)未満の患者

FiO21.0における人 工呼吸管理下におい て も PaO2 80 mmHgで病態の改善 が認められず以下の いずれかにあてはま る患者

i) 心 エ コ ー 上 で 動 脈 管 又 は 卵 円 孔 レ ベ ル で の 右 − 左 シ ャ ン ト 又 は 両 方 向 性 シ ャ ン トが確認される。

ii) 上 肢 と 下 肢 に お けるSpO2の実質 的 な 較 差 に よ り 肺 高 血 圧 が 臨 床 的に確認できる。

・代諾者からの文書同 意を取得した患者

・在胎期間が37週以 上の患者

・出生時の体重が在 胎期間37週以上の 場合2,500 g以上、

在胎期間39週以上 の場合2,000 g以上 の患者

・出生後72時間以内 の患者

FiO21.00、平均気 道 内 圧 10 cmH2O 以上の人工呼吸下 で、PaO240〜100 mmHgの患者

・心エコー検査によ る動脈管レベルの 右−左シャント又 は両方向性のシャ ントの確認あるい は 上 肢 と 下 肢 で SpO210%以上の 較差の確認により PPHN と診断され た患者

・一次性PPHNRDS MAS、肺炎/敗血症 又は肺低形成(疑い)

と診断された患者

・在胎期間が34週超の 患者

・出生後14日以内の患

OIが25 cmH2O/mmHg 以上で人工換気を必 要とする患者

・登録24時間以内の心 エコー検査で、動脈 管又は卵円孔のシャ ントの有無・方向性、

両心室の収縮性、弁 閉鎖不全の有無など が確認されている患

・動脈ラインを留置し ている患者

・在胎期間が37週以 上で出生時体重が 2,500 g以上の正期 産新生児の患者

・FiO2=1.0の条件下 で、30分以上間隔 で測定した連続す 2時点にてPaO2

55 mmHg以下で ある低酸素血症の 患者

・心エコー検査で右

−左シャント、上 肢/下肢の酸素圧 又は飽和度の差異 で確認された肺高 血圧症の患者

・下行大動脈もしく は下肢に管後型動 脈カテーテルを留 置している患者

・生後7日未満

・心エコー検査で動 脈管と卵円孔のい ずれかもしくは両 方に右−左シャン ト又は両方向性シ ャントが確認され た患者

・100%酸素による人 工呼吸管理を行っ ても、重度の低酸 素血症(3時間以上 PaO280 mmHg が認められる患者

・従来の治療(血管 拡 張 薬 静 注 、 HFOV、過換気療法 など)が奏功しな い患者

 

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一酸化窒素

2.7

臨床概要 表2.7.3.3-1 試験別選択/除外基準(続き)

試験

番号 CINRGI INO-01/02 INOT12 Ohmeda NO-03

(参考資料) NINOS(参考資料) INOSG(参考資料) 研究会臨床研究

(参考資料)

除外基準 ・致死的な先天性異 常を有する患者

・先天性心疾患でチ ア ノ ー ゼ 状 態 に ある患者

・緊急に ECMO 要する患者

・重大な出血性体質 を有する患者

・抗痙攣薬投与中の 活 動 性 痙 攣 発 作 を 有 す る 患 者 又 は 長 時 間 の 重 度 の 窒 息 状 態 の 既 往を有する患者

・その他、ECMO 用 を 除 外 す る 何 ら か の 理 由 を 有 する患者

・心エコー検査で確認 された先天性心臓疾 患(卵円孔開存、動 脈管開存、三尖弁閉 鎖不全、心室中隔の 小欠損を除く)を有 する患者

・肺低形成(先天性横 隔 膜 ヘ ル ニ ア を 含 む)と診断された患

・致死的な身体的異常 又は染色体異常を有 する患者

・グレードⅡ〜Ⅳの脳 室内出血又はクモ膜 下出血のある患者

・昇圧治療後の平均血 圧が<35 mmHg 患者

・難治性の赤血球増加 症(ヘマトクリット

70%)の患者

・試験開始前にHFOV 又はサーファクタン ト治療を受けた患者

・血管拡張薬の静注を 受けている患者

・難治性の凝固障害又 は重大な出血がみら れる患者

・肺低形成が疑われる 患者

・先天性心疾患を有す る患者(動脈管開存 又は微小な心室中隔 欠損は除く)

・重度の多発奇形を有 する患者

・以下のいずれかの重 篤な状態が試験薬吸 入開始時に既に6 間以上持続している 患者

ⅰ)OI40 cmH2O/mmHg

ⅱ)平均動脈圧<

35 mmHg

ⅲ)心拍数>180 bpmあるいは心 拍数<60 bpm

・その他、治験責任医 師又は治験分担医師 が本治験の対象とし て不適当と判断した 患者

・心エコー検査で確認 された先天性心臓疾 患(卵円孔開存、動 脈管開存、三尖弁閉 鎖不全、心室中隔の 小欠損を除く)を有 する患者

・肺低形成(先天性横 隔 膜 ヘ ル ニ ア を 含 む)と診断された患

・致死的な身体的異常 又は染色体異常を有 する患者

・グレードⅡ〜Ⅳの脳 室内出血又はクモ膜 下出血のある患者

・昇圧治療後の平均血 圧が<35 mmHg 患者

・難治性の赤血球増加 症(ヘマトクリット

70%)の患者

・試験開始前にHFOV 又はサーファクタン ト治療を受けた患者

・血管拡張薬の静注を 受けている患者

・難治性の凝固障害又 は重大な出血がみら れる患者

・先天性心臓疾患(動 脈管開存、心房レベ ルのシャントを除 く)を有する患者

・先天性横隔膜ヘルニ アの患者

・染色体異常、重度の 出生時窒息状態が みられる患者

・過去に他の治験に参 加したことのある 患者

・専門医師に治験の参 加を認められなか った患者

・心疾患(動脈管開 存、卵円孔開存を 除く)を有する患

・先天性横隔膜ヘル ニアの患者

・未熟児患者(診察、

母子超音波診断又 は出生日により在 胎期間37週未満で ある)

・出生時体重が2,500 g未満の患者

・中心動脈カテーテ ルによる測定で平 均血圧が40 mmHg 未満の難治性低血 圧の患者

・難治性過粘稠(出 生後24時間以内ヘ マ ト ク リ ッ ト ≧ 70%)の患者

ECMO又はHFV 療を受けたことの ある患者

・未脱気の気胸の患

・致死的染色体異常 の患者

・肺低形成(先天性 横隔膜ヘルニアを 除く)

・構造的心疾患(動 脈管開存を除く)

・重度の多発奇形

一酸化窒素 

2.7

臨床概要  

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2.7.3.3.1.2

試験間又は試験グループ間における試験対象集団の基準値特性の差異

試験ごとの患者背景因子について表

2.7.3.3-2

に示す。

選択/除外基準が同様であったため、実際にエントリーされた患者の背景因子について、

INO-01/02

及び

Ohmeda NO-03

試験では他の試験と比べ軽症の患者が組入れられたが、試験間で

大きな違いはなく、PaO2の平均値が

40〜70 mmHg、OI

の平均値が

20〜45 cmH

2

O/mmHg

の低酸 素性呼吸不全患者が対象となった。肺低形成を有する患者を除外基準で定めていなかった

CINRGI

試験では肺低形成を有する患者が組み入れられたが、有効性については肺低形成を有す

る患者とそれ以外の患者を分けて評価した。

 

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一酸化窒素

2.7

臨床概要 表2.7.3.3-2 試験別有効性評価例背景因子

試験薬吸入開始時の

背景 CINRGI INO-01/02 Ohmeda NO-03

(参考資料)

NINOS

(参考資料)

INOSG

(参考資料)

NO吸入群 NO吸入群

プラセボ

吸入群 NO吸入群 プラセボ

吸入群 5 ppm 20 ppm 80 ppm

INOT12

5 ppm 20 ppm 80 ppm

プラセボ

吸入群 NO吸入群 プラセボ

吸入群 NO吸入群

症例数 102a 110a 41 41 36 37 10 4 8 2 121 114 28 30

性別

男性 63 52 27 19 20 19 4 4 4 1 76 63 18 16

女性 39 58 14 22 16 18 6 0 4 1 45 51 10 14

体重(kg, 平均±SD) 3.2±0.6 3.3±0.5 3.4±0.5 3.5±0.5 3.4±0.6 3.4±0.5 3.2±0.5 3.9±0.8 3.3±0.5 3.2±0.4 3.4±0.6 (N=121)

3.5±0.6

(N=113) 3.6±0.6 3.4±0.6 在胎期間(週, 平均±SD) 38.8±2.1 39.0±1.9 39.7±1.8 40.2±1.5 39.3±1.6 39.9±1.5 39.3±1.9 39.8±1.5 39.6±1.9 38.5±2.1 38.9±2.2

(N=121)

39.3±1.8

(N=113) 40.1±1.2 39.8±1.5 基礎疾患(重複あり)

PPHN 24 32 5 5 6 13 0 2 1 1 22 19 28 30

MAS 35 34 26 26 17 17 5 1 4 1 58 58 NA NA

肺炎又は敗血症 21 24 13 11 9 10 3 0 1 0 24 26 NA NA

RDS 8 8 4 4 7 2 2 1 0 0 15 10 NA NA

その他(肺低形成含む) 14 12 5 6 8 8 0 0 2 0 2 1 NA NA

アプガースコア

1(平均±SD) 5.1±2.8 5.2±2.6 5.2±2.7 (N=41)

5.6±2.7 (N=41)

4.8±2.9 (N=34)

5.1±3.0

(N=36) 5.3±2.5 8.0±0.0 4.8±2.8 4.0±4.2 5.5±2.7 (N=120)

5.2±2.8

(N=113) 3.7±2.7 4.4±2.5 5(平均±SD) 7.1±2.2 7.2±2.0 7.3±2.0

(N=41)

7.8±1.7 (N=41)

6.3±2.5 (N=35)

7.3±2.1

(N=36) 7.1±1.9 9.0±0.0 7.1±1.9 6.0±2.8 7.2±2.2 (N=119)

7.1±2.1

(N=114) 5.9±2.6 6.3±2.5 OI(cmH2O/mmHg,

平均±SD) 42.0±21.6 35.8±24.5 25.3±10.4 24.4±10.4 25.3±9.5 22.4±7.3 35.5±35.6 22.3±5.0 25.8±8.0 18.7±4.3 45.0±22.4 43.0±17.6 45.9±18.1 42.1±15.4 PaO2(mmHg, 平均±SD) 53.1±33.0 75.7±67.4 58.6±15.8 68.2±57.5 60.1±15.8 63.7±26.6 58.3±33.8 58.0±17.4 53.0±8.4 68.0±15.6 45.5±13.9 46.8±15.5 38.1±9.1 41.3±9.4 a:本試験では、基礎疾患に肺低形成を有する患者が含まれていたが、主な有効性の評価にはこれらの患者を別にして検討した。また、プラセボ吸入群に割り付けられたが、

NOを投与された患者2例は、NO吸入群として扱った。

NA:データなし

ドキュメント内 untitled (ページ 47-62)