PK-PPS
2.7.6 個々の試験のまとめ( N01378 試験)
表 2.7.6.4.1-1 治験方法の概略(続き)
項目 内容
治験薬、投与量及
び投与方法 (続き) 2) 投与量・投与方法
・観察期間(3~14日間)
レベチラセタム錠(1000~3000 mg/日)を、レベチラセタム注射剤初回投与の4週間 以上前から一定の用量で、1日2回経口投与した。
・評価期間(4日間)
ウォッシュアウト期間は設定せず、レベチラセタム錠の経口投与からレベチラセタム 注射剤の15分間静脈内持続投与へ切り替えた。
レベチラセタム注射剤の用量は、観察期間の経口投与時と同用量とし、朝(7時~9 時)及びその12時間後の1日2回、4日間投与した。
・後観察期間(3~14日間)
レベチラセタムを15分間静脈内持続投与から経口投与へ変更した。
・投与中止時
レベチラセタム注射剤の投与を中止する場合、経口投与に切り替えた後、漸減中止す ることを推奨した。
3) 投与手順
レベチラセタム注射剤(1~3バイアル)を0.9%生理食塩液100 mLで希釈し、15分間静 脈内持続投与した。レベチラセタム注射剤投与時の被験者は臥位とし、投与開始後1時 間は臥位を維持した。
投与期間 治験期間は最長32日間であり、以下のように区分した。
・観察期間(3~14日間)
・評価期間(4日間)
・後観察期間(3~14日間)
主要評価 項目
安全性 1) 有害事象
2) 臨床検査値(血液学的検査、血液生化学的検査、尿検査)
3) バイタルサイン(血圧、脈拍数)
4) 12誘導心電図 副次評価
項目
薬物動態 血漿中レベチラセタム濃度(トラフ値)
測定時点:Day 1の初回投与前、Day 2朝の投与前、Day 4朝の投与前、
中止来院時(治験を中止した被験者のみ)、後観察来院時(治験を完了した 被験者のみ)
有効性 1日あたりの部分発作回数 統計解析方法 1) 解析対象集団
安全性解析対象例はSafety Set(SS)、薬物動態解析対象例はPharmacokinetic Per Protocol Set(PK-PPS)、有効性解析対象例はFull Analysis Set(FAS)とした。
SS:同意文書に署名及び日付を記載し、レベチラセタム注射剤の投与を開始したすべての 被験者
PK-PPS:SSのサブセットであり、Day 1とDay 4の評価可能なレベチラセタムの血漿中ト
ラフ濃度を有する被験者
FAS:SSのサブセットであり、評価期間に評価可能な発作回数が得られた被験者
2) 安全性
有害事象は、MedDRAの基本語及び器官別大分類を用いて集計した。
安全性評価項目について、カテゴリ変数は度数、連続変数は要約統計量を算出し、表に示 した。更に、臨床検査値及び心電図の測定値では、PCS基準注1)を用いて判定を行った。ベ ースラインの定義について、臨床検査値は観察期間の値とし、バイタルサイン及び12誘導 心電図は、静脈内投与後の値に対しては投与前値とし、投与前、後観察期間(中止来院時 及び後観察来院時)の値に対しては観察期間の値とした。
注1) FDA Division of Neuropharmacologic Drug Products ガイドラインをもとにUCB 社が作成した基準(PCS:Possibly Clinically Significant)
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2.7.6 個々の試験のまとめ(N01378 試験)
( 2 ) 被験者背景
SS の被験者背景を表 2.7.6.4.1-2 に示した。
SS に組み入れられた被験者の年齢(平均値 ± 標準偏差、以下同様)は 32.9 ± 10.6 歳であり、性 別は男性 8 例及び女性 8 例と同数であった。全例が日本人であった。体重は 68.82 ± 12.38 kg、身長 は 163.40 ± 8.95 cm、BMI は 25.68 ± 3.46 kg/m
2であった。
表 2.7.6.4.1-2 被験者背景:SS
レベチラセタム静脈内投与 (N=16)
年齢 (歳) 平均値 ± 標準偏差 32.9 ± 10.6
中央値 31.6
最小値 – 最大値 20 – 52
性別 男性 8 (50.0)
例数 (%) 女性 8 (50.0) 人種
例数 (%)
日本人 16 (100)
体重 (kg) 平均値 ± 標準偏差 68.82 ± 12.38
中央値 68.25
最小値 – 最大値 47.4 – 98.4 身長 (cm) 平均値 ± 標準偏差 163.40 ± 8.95
中央値 163.45
最小値 – 最大値 151.0 – 182.5 BMI (kg/m2) 平均値 ± 標準偏差 25.68 ± 3.46
中央値 25.70
最小値 – 最大値 19.7 – 32.2 N01378試験総括報告書(5.3.5.2.1)Table 3.1
SS のてんかん疾患特性を表 2.7.6.4.1-3 に示した。
てんかんの発症年齢(平均値 ± 標準偏差、以下同様)は 9.59 ± 5.45 歳、罹病期間は 23.21 ± 12.45 年であった。16 例全例が部分発作を有しており、その発作型の内訳は単純部分発作が 11 例
(68.8%)、複雑部分発作が 15 例(93.8%)、二次性全般化発作が 13 例(81.3%)であった。
特定されたてんかん病因は、先天異常及び脳感染が各 2 例(12.5%)であり、その他は 3 例
(18.8%)であった。9 例(56.3%)の被験者が病因不明であった。
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表 2.7.6.4.1-3 てんかん疾患特性:SS
レベチラセタム静脈内投与 (N=16)
発症年齢 (歳) 平均値 ± 標準偏差 9.59 ± 5.45
中央値 9.65
Q1 – Q3 5.2 – 13.4
最小値 – 最大値 0.3 – 19.0 罹病期間 (年) 平均値 ± 標準偏差 23.21 ± 12.45
中央値 20.85
Q1 – Q3 14.1 – 32.2
最小値 – 最大値 4.1 – 45.7 発作型a) 例数 (%)
部分発作 16 (100) 単純部分発作 11 (68.8) 複雑部分発作 15 (93.8) 二次性全般化発作 13 (81.3) 全般発作 1 (6.3) ミオクロニー発作 1 (6.3) 強直発作 1 (6.3) 分類不能のてんかん発作 1 (6.3) てんかん病因 例数 (%)
不明 9 (56.3)
潜因性 7 (43.8) 特発性 2 (12.5) 先天異常 2 (12.5) 血管奇形 1 (6.3) 皮質異形成 1 (6.3) 脳感染 2 (12.5) その他 3 (18.8) a) 重複あり
N01378試験総括報告書(5.3.5.2.1)Table 3.4、Table 3.5、Table 3.6
SS の治験開始時の併用抗てんかん薬を表 2.7.6.4.1-4 に示した。
16 例全例は、治験開始時にレベチラセタム及び 1 剤以上の他の抗てんかん薬を投与していた。
レベチラセタムと最も多く併用された抗てんかん薬はクロバザム 9 例(56.3%)であり、次いでカ ルバマゼピン 8 例(50.0%)及びフェニトイン 7 例(43.8%)であった。
表 2.7.6.4.1-4 治験開始時の併用抗てんかん薬:SS
併用抗てんかん薬 レベチラセタム静脈内投与 (N=16)
1剤以上の抗てんかん薬を併用した被験者数 16 (100)
クロバザム 9 (56.3)
カルバマゼピン 8 (50.0) フェニトイン 7 (43.8) バルプロ酸ナトリウム 5 (31.3) ラモトリギン 4 (25.0)
ゾニサミド 2 (12.5)
フェノバルビタール 1 (6.3)
プリミドン 1 (6.3)
例数 (%)
レベチラセタム以外の抗てんかん薬を示した N01378試験総括報告書(5.3.5.2.1)Table 4.3