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仮説検証その 1:クロンバックのαによる一致度の分析

ドキュメント内 消費社会における エスニック・ヒエラルキー (ページ 162-165)

第四章 エスニシティ属性を超えて画一的に共有されている「普遍性」 : 「モダン」さの序列

4 仮説検証その 1:クロンバックのαによる一致度の分析

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162

※この距離については得点が高い方が「modern」である.

表2.

各種距離(Raw Score) 項目の数 クロンバックのα

審美的にDesirable 18 .617

恋愛対象としてAttractive 18 .637 親しい友人としてComfortable 17 .768

Modern 17 .963

そして次は「Modern」の各エスニック・カテゴリ平均の平均(素点)から順序に変換し たものである.平均値から標準偏差 1 つ分の上値と下値も併せて記載したが,どの項目に 対しても平均値からのぶれ幅は奇妙なほどに少ない.それほどに「Modern」はエスニック・

カテゴリ的な視点から独立していると考えてよいだろう.したがって本章の仮説その 1 は 支持された.これが,第四章における最大の知見である.

上図をみれば,おおまかに3段階の序列があるように見える.Foreign-bornは基本的に 4未満だが,Foreign-bornでもWhiteだけが例外的に他のAmerican-born各種と同等の 4-4.5の範囲の高い評価を獲得している.American-born の中でも頭一つ突出しているのは,

White Americanで,4.5以上である.

順位にすると,大きな三つの序列が分かりにくくなるが,参考までに上図を順位に変換し たものを行列で下に示しておく.

4.4 4.8

4.2 4.4

4.1 4.2

4.0 4.2 3.4

3.8 3.4

3.8 3.1 2.5

3 3.5 4 4.5 5 5.5

BA WhA AbH AbK AbC AbJ AbF FbW FbH FbK FbC FbJ FbF

図 65 . Modern ( 各カテゴリ平均の平均 )

Grand Average

163 表3.

順位 BA WhA AbH AbK AbC AbJ AbF FbW FbH FbK FbC FbJ FbF Grand

Average 3 1 5 2 7 4 8 6 12 9 11 10 13

2 1 5 3 8 4 7 6 12 9 11 10 13 3 1 7 2 5 4 8 6 11 9 12 10 13

※「上」とは,平均よりS.D.1つ分の上値で,「下」はその下値である.

逆社会的距離の 3 つの領域については,回答者のエスニック・カテゴリ間の不一致度が みられた.これが仮に.8 以上の高い一致度をみせていたらそれこそむしろ瞠目に値する.

つまり,この 3 つの領域で逆社会的距離が仮に一致した場合,どの視点からも距離が近い 特定のエスニック・カテゴリの雑食性を示し,逆にどの視点からも距離が離れているエスニ ック・カテゴリの単食性を示すからである.いずれの視点からも全てのカテゴリが近距離で あれば,この結果のみ単体で切り取って安直にとらえてしまえば,全てのカテゴリが雑食に なり,文化的嗜好は人々の属性的縛りが低下したという解釈すら成り立つだろう.実際の結 果はいずれの領域でも不一致している.ただし,「親しい友人としてComfortable」の距離 については,標準化した値であればという条件つきだが,クロンバックのαにかけると,

0.853になってしまい,White AmericanとAmerican-born Hispanicがもっとも距離が近 く,Foreign-born の諸アジア系は遠いことに,エスニック・カテゴリ間でそれなりの意見 の一致がみられたといえる.参考までに下に示しておく.

この含意は,White AmericanとAmerican-born Hispanic系は相対的に,親しい友人関 係を築く上で相手のエスニック・カテゴリの属性に関わらず抵抗を示してこず,Foreign-born の諸アジア系は相手のエスニックな属性についての嗜好が相対的に強いと思われてい ると読み解くことが可能である.

(0.2)

(0.9) (0.9)

(0.4) (0.1) (0.2) (0.1) 0.2 0.3 0.6 0.6 0.5 0.6

-2 -1.5 -1 -0.5 0 0.5 1 1.5 2

BA WhA AbH AbK AbC AbJ AbF FbW FbH FbK FbC FbJ FbF

図 65 . Z 化済み Comfortable (各カテゴリ平均の平均)

平均の平均

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