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ックな解答構成と12以上の正解パターンを持つことを正解の条件とし、同じ く1点を与える。合計点で12点満点となる。

 各発達段階の判定は、1点〜4点が具体的操作期、5点〜7点が移行期、8 点〜12点が形式的操作期に比定される。

      表3GALTの各問題の内容

問題番・号 論理的操作 問  題  の  概  要

問 題 1 保   存 質量保存を粘土のかたまりで問う。

問 題 2 保   存 重さと体積の視点の分化を見る。

問題 3 比   例 バケツの容量を比例配分で求める。

闘 題 4 比   例 つりあいでの重さと支点からの距離の関係を問う。

問題 5 変数制御 ふりこにおけるおもりの重さと糸の長さの条件制御を問う。

問 題 6 変数制御 ビー玉の重さと、高さの違いによる運動量の条件制御を問う。

問題 7 確    率 袋の中から!種類を取り出す確率を求める。

閥題 8 確   率 袋の中から2種類を取り出す確率を求める。

問 題 9 相    関 ネズミのしっぽの色と肥満度の相関を問う。

問題10 相    関 魚の大きさと模様の相関を問う。

問題11 場合の数 男女の組み合わせのすべての場合を列挙する。

問題12 場合の数 4個の順列をすべて列挙する。

2 調査目的

 GALTは論理的思考力を調.べるテストであるが、ピアジェの理論を背景にし ているため、特性のところでも述べたように学習者の発達段階の判定ができる。

ピアジェの発達理論の特質は、子どもの認識能力の発達が論理的操作の発達で あると捉えているところにある。したがって、GALTを用いることで、学習者 の認識能力を推し量ることが可能である。

 本研究では実験授業のデザインとして実験群・統制群の2群に分けて実験授 業を行うので、両群の等質性が保証される必要がある。そこで、寸寸のGALT の得点を比較することで等質性の検討を行った。

 また、実験授業後にGALT(post test)実施し、実験授業前後のGA:LTの得 点を比較することでのりこえの構造を加味した授業の有効性を検討することが

可能である。

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3 調査結果及び考察

       表4各学級ごとのGALT得点の人数分布 は表4のとおりである。(各個人の

GALT得点については巻末資料2を

参照)

「1GALTの特性」で述べたように GA:LT得点から、それぞれの思考パ ターンが判定できる。 表4を思考パ ターン別に分け、学級ごとに集計し たものが表5である。

GALT得点の人数分布 得点 1組

2組

3組 4組

0 1 1 0 1

1 2 3 3 2

2 1 6 6 1

3 8 5 2 3

4 4 5 4 7

5 3 3 5 7

6 5 2 8 0

7 1 5 2 2

8 7 3 3 6

9 2 1 2 5

10

2 1 1 2

11

1 2 1 0

12

0 0 0 0

表5 各学級ごとの思考パターン別人数と比率

学級 形式的操作期 移行期 具体的操作期 前操作期 合計

1組 実験群 12 9 15 1

37

2組 統制群 7 10 19 1

37

3組 実験群 7 15 15 0

37

4組 統制群 13 9 13 1

36

*4組は1名欠席

表6 実験群・統制群間のGAしT得点の比較 人数 平均 標準偏差 t

実験群

73

5. 53 2. 76

1. 35 NS

統制群

74

4. 92 2. 78

p<0.05

 表6は両群のt検定の結果である。t検定の結果より、5%の有意水準で有 意差は認められなかった。したがって、GALT得点に関しては、両群に差は

ないことが分かった。

 そこで次にGALT得点をもとにした思考パターンについて、両群の比較をし た。両群とも前操作期段階の生徒の度数が5以下になるので(表5参照)、前 操作期段階の生徒と具体的操作期の生徒を合わせて表7のようにして、Z2検

定を行った。

表7 実験群・統制群の思考パターン別人数の比較

人数(人) HD思考(人) 移行期 (人) EI思考(人)

実験群

73 25 18 30

統制群

74 14 25 35

df=2

κ2 O篇4. 62<Z2α05(5. 99)

 これより、5%の有意水準で実験群・統制群問と思考パターンとには連関は認 められなかった。つまり、両群の思考パターンに差はないことが分かった。

 以上ふたつの検定の結果より、実験群・統制群はGA:LT得点に関しては等質 であることが認められた。調査目的で述べたように、GALT得点が生徒の認識 能力を反映していると考えると、両群ともほぼ同じレベルの認識能力を持って いると考えられるので、実験授業を行い、その後両群の比較をすることが可能 であると考えられる。

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2節「磁石の性質に関する調査」

1 調査内容 目的

 学習など、生徒が概念体系を変換して行く過程において、素朴概念(注)は概 念体系に矛盾を生じさせる要因となることが多い。素朴概念を学習過程の中に

うまく位置づければ生徒は,矛盾を見出し、それに基づいて,自己の概念体系 の転換を試み、新しい概念体系への「のりこえ」を起こすはずである。

 そこで、授業設計を行うに当たって、生徒が電磁気現象に対してどのような 素朴概念を持っているのか調査を試みた。

 調査問題の作成の参考となるような電磁気現象の素朴概念を調査した先行研 究は少ない。また、調査問題を研究のねらいにあったものとするために問題作 成は自作した。

問題作成のポイント

       表8 電気と磁石の共通点や関係  電気と磁気(磁石)は本来は切り離

      ・プラス極とマイナス極N極とS極のよ して考えることのできないものである。

       うに極がふたつある。

しかし、子どもの世界では両者は共通  同極は反発しあい・異極は引きつけ合        う。(ただし、電気の場合は静電気での 点や密接な関係を認めるものの(表8 現象)

      ・コイルに電流を流すと磁石(電磁石)に 参照)、別の現象であると捉えられて  なる。

いる。

 (濁 子どもたちが科学概念をどのように理解しているかという調査が内外において数多く報告さ れてきたが、その結果子どもたちには教師や大人あるいは科学者と異なる子どもたちなりの世界がある

ということが知られるようになった。

このことを表す用語としては、素朴概念(naive conceptions)、プリコンセプション(preconception)、

代替的概念枠組み(alternative fra狙eworks)などさまざまなものがあるが、これは子どもの世界の何 を強調するのか、どんな視点で見ているのかの違いだけで、これらの用語はほぼ同義と考えてよい。本 研究では便宜上「素朴概念」という用語を用いる。

 その最大の原因は、電気には流れるという性質を認めることができるのに対 して磁石にはそれが認められないことを挙げることができる。流れるという現 象があるために、電流に対して水とか流体、または粒のようなものが導線を流 れていくというイメージを持つことが容易である。

 一方磁石は「鉄がつく」 「磁石同士がついたり、反発したりする。」という 現象しか認められないので電気に比べイメージは抽象的になりやすいと考えら

れる。

 藤垣は電気概念とイメージの関係を調査して、生徒はイメージの段階では電 流と電圧を別のものとして捉えているが、概念の段階になると明らかに混同し ている傾向が見られるという報告をしている。その根拠として、 「電流はなん

らかの物質としてイメージしているため、概念を形成するのに抵抗はないが、

電圧の場合はイメージしているものが抽象的なものでしかないため概念を形成 しにくい。そのため、具体的に概念を形成している電流と同じ様な概念を作っ てしまったり、依存してしまう鋤」ことを挙げている。

 これと同じ様に、電磁気現象の概念形成に際しても電流と電圧の概念が混同 されたような混同が起きるのではないだろうか。そこで、電気概念と磁気概念 を個別に調査するのではなく、生徒が持っている電気概念と磁気概念の相互の 関係が明確になるような調査問題を作成した。

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内容

 合計14問の概要は表9のとおりである。

       表9 「磁石の性質に関する調査」問題の概要 問題

ヤ号

問 題 の 概 要

1* 導体や絶縁体で磁石を覆うと磁力に影響が生じるか。

2* 普通の棒磁石にも北を指すという性質があるか。

3 磁石は鉄を引きつけるが、鉄にも引きつけられるか。

箞ハ磁針は鉄と反応するか。

4* 磁界をどうとらえているか。

5* 電流には磁石(方位磁針)に影響を与えるか。

6 電流を流している導線は鉄(粉)を引きつけるか

7* 電磁石(鉄心あり)から鉄心をぬいても磁石の性質は残るか。

8 電流が流れている導線に磁石を近づけると導線はどうなる

ゥ。

9 無重量状態で磁力ははたらくか。

10 月面(真空、低重力)で磁力ははたらくか。

11 知っている磁石を列記する。

12 磁石を応用しているものを列記する。

13 電気のつくり方を説明する。

14 磁石のつくり方を説明する。

 表中、問題番号に(*)印がついている問題は、選択肢の中から選んで回答 をする問題である。これらの問題についても、選択の理由を記述させた。

実際の問題については巻末資料3に掲載してある。

2 調査結果及び考察

 「磁石の性質に関する調査」の問題番号1〜10までの回答で科学的概念と一 致する回答をした生徒の割合をまとめたものが表10と図5である。

        表10問題毎の科学概念と一致した生徒難

問題番号

1B 1C

2 3 4 5

科学概念と一致する

答をした生徒数(A) 28 35 105 79 82 10 総回答者数

@       (B) 141 141 141 135 140 140 科学概念との一致率

k(A/B)×100〕

19.9 24.8 74.5 58.5 58.6 7.14

問題番号 6 7 8 9

10

科学概念と一致する

答をした生徒数(A) 15 47 1 69 69 総回答者数

@       (B) 133 104 104 135 128 科学概念との一致率

k(A/B)×100〕

11.3 45.2 0.96 51.1 53.9

80 70 60 50 40 30 20 10 0

1B IC  2  3  4  5  6  7  8  9  10    図5 問題毎の科学概念との一致率

      一50一一

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