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◆特別講演3
これは早かごです。
当院での試みを少し、 お昼のお茶の時間になって きましたので、 少し楽な、 肩の力を抜いて聞いてい ただきたいと。
院是は 「恕 (おもいやり)」 です。 女の人が口移
しに子供に御飯を与えたり、 女の人の優しい口遣い で利用者に接してほしい、 接遇ですね。 女の又の心 は困りますよ、 女の又は。 女の口の心ですよ。
それで、 これは英語ではホスピタリティー、 ホス ピタルの語源ですね。 梵語では、 なんじが欲せざる ところを他になすなかれ、 なんじが欲するところを 他になせと。 物すごくいい言葉みたいですね。
京都大学の文学部の名誉教授が立ち寄ることがあ りまして、 何か忠臣蔵の研究で。 それで、 邉見君は 論語を随分お読みなんですねと言いましたから、 い や、 私は論語読まずの論語知らずですと言ったら、
これは論語のテーマだよと、 子貢という孔子の高弟 が、 孔子様、 人生で一つだけ守っていたらいい言葉 は何でしょうかと聞いたら、 恕かなと言ったそうで すね。 そんなにいい言葉なのです。 私、 知らずに使 うてましたけれどね。
私なんか、 もっと偉いなというのが、 やっぱり孔 子様は偉いですね。 恕だろうかねと言ったんですね、
恕かなって。 僕なんかは恕なりって、 すぐ研修医に 言うような気がしますけどね。 すばらしいなと。
「生命 (いのち) 輝かそう赤穂市民病院」 という のをロゴにして、 封筒、 はがき、 パンフレット等に 書いていましたら、 7年後に、 よく似た言葉が出て きました。 「生命膨らまそう第一製薬」 です。 私の 方にプライオリティーがあるのですけどね。
基本理念はこう。 昨日までうちの病院、 3回目の 病院機能評価バージョン6を受けてたんですが、 こ
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ういうのが要りますね。
行動指針は、 こうですね。
これは病院。 千種川といって西播随一の清流で、
ここから500メートルぐらいが瀬戸内海なんですね。
だからここ、 干潟になりますし、 淡水と海水がまじ る汽水なので、 いっぱい魚がおって、 それを目がけ て鳥が来るんですね。 で、 鳥害というか、 こっちに ふんをされたり、 鳥インフルエンザとか、 変なこと になったらいけないので、 うちの病院の木は、 全部 関西空港と同じ木を植えています。 これは実がなら ない木です。 ここで小魚とか貝を食べた鳥たちが、
サラダ感覚でうちの木の実を食べに来たら困るから ですね。 だからそういうふうにしてるんですけどね。
窓をものすごい広くしました。 これは、 この間み たいに灯油が高いと非常に困るんですけれども、 私、
こまい時、 よう病気しまして、 「次郎物語」 の土蔵
みたいなところで寝かされていたんですね。 昔はす りガラスか障子で、 日に当たったらいけないと私の 主治医の先生もおっしゃいまして、 暗いところでじっ としておると、 何か変な夢ばっかり見て、 谷へ落ち ていく夢とか、 どつかれとる夢とか、 そんなのばっ かり見るわけです。 これはいかんと思って、 やっぱ り外の動くもの、 緑、 あるいは水、 そういうのが見 えるところへ病院をつくろうと思って、 ここへつく りました。 そうしますと、 うちの市長は県庁からの 天下りの人でして、 山へつくれと言うのです。 私は 瀬戸内海国立公園のところにあるんやから、 海と川 のところへつくろう言うて。 そしたら議会で、 私が 川と言ったら、 市長は山と言うんですね。 何か忠臣 蔵の討ち入りじゃないかと、 助役が、 これは表門隊 じゃないかとか、 訳のわからんことを言いましたけ れどもね。
彼の言うこともよくわかるんですね。 潮風が来た ら医療機器みたいな精密機器はさびてだめになるん ちゃうかとか、 いろんなことを言うんですが、 ほん なら神戸中央市民病院なんか、 ポートアイランドの 真ん中につくっとるじゃないですかと、 いろいろ言っ た。 今だったら癌研有明もあんなお台場につくって いますし、 いっぱいあるんですけど、 どうも市長は そんなことばっかり言うてたんですけれども、 こう いうふうなのをつくりました。
それで、 窓をベッドより低くしています。 寝たき り老人、 がん患者、 骨折の人でも外が見えるように
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◆特別講演3
ですね。 私がバードウオッチングの双眼鏡を貸して ます。 私も外ばっかり見て、 あんまり回診のとき体 を見ないので、 先生、 時には体も見てくださいとか 言われますけど。
これはキャッスルサイドですね。 赤穂城。
これはマウンテンサイド。 これは赤文字ですね。
うちの病院はとうとうこの間から赤字になったので すが、 もともと赤文字なんですね、 「穂」 はないん ですけど。 昔は盆と正月とクリスマスだけライトアッ プしていました。 今は365日、 11時50分ぐらいまで やっていますね。 私、 酒を飲んで方向感覚がなくなっ たら、 これを目当てに帰っています。 私はこの辺に おりますのでね。 これは市役所です。
これは小豆島ですね。
これが瀬戸内海で、 この向こうに香川県東部、 こっ ちに淡路島、 それから徳島県、 鳴門海峡。 鳴門大橋 もぴかぴか時々光りますね。 中国人の留学生なんか が来ますと、 この小川は何という小川ですか、 この 川は何という川ですかと言いますね。 中国では、 対 岸が見える海なんてあり得んのですよ。 川でも見え ないです、 漓江も黒竜江も。 私、 中国生まれですか ら、 中国東北省へしょっちゅう中日友好で行きます けれども、 黒竜江なんか、 真ん中にあるダマンスキー 島、 日本名、 珍宝島ですが、 中ソ国境の紛争のとき に争点になったところですが、 四国と同じぐらいあ るんですよ、 ダマンスキー島は。 だから物すごいで す。
それともう一つ言っておきますが、 先ほどから男 女共同参画が出ましたけど、 中国は女医さんが6割 5分です。 何の問題もないそうです。 一人っ子とい うこともあるのですけれども、 ちゃんとしたやっぱ り社会の体制ですね、 昔の旧社会保障制度、 社会主 義国家ですから、 女性医師に対する対応ができてい るんですね。 びっくりしました。 私、 中国ではどう なっていますかと、 日本では女性医師問題が大変な のですが言うたら、 6割5分は女性ですが何の問題 もありませんと、 半年ぐらいだけ産休、 育休とって、
それ以外は全部普通に働いていますというふうなこ とでした。
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これはデイルームですね。
これはライトコート。 これは、 建設費のときに総 務省ともこうやって、 建築単価が1平米何ぼという のが起債の条件にあって、 これがちょっと問題になっ たのですが、 真ん中を明るくしないと、 私、 変な夢 ばっかり見た記憶があるから明るい病院にしたいと いうふうに言ってこれをしたのですが、 良かったと 思います。 今は認知症の方がくるくるくるくる回っ ていますから、 ある意味ではよかったと。
これはアメニティーホールですね。 ここでいろい ろボランティアをやってもらう。 これを、 これが邪 魔だから取ったらどうかという人がおるんですが、
これ取ったら、 うちの病院、 つぶれます。 大黒柱で す。 7階建てですから。 (スライド39)
これは塩と歴史の博物館ですね。
ボランティアです。
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◆特別講演3
ボランティアは、 やっぱり非常にいいです。 私は、
絶対医療界が立ち直るには市民との共生というか、
市民に理解を得るような医療界にせんと、 診療報酬 も絶対上げてくれないだろうと思って、 できるだけ 開かれた病院づくりというのをしております。
これは市民の市民による市民のための病院づくり というのをモットーにしていますね。
11年前に、 病院が1,200メートル下流へ移ったと き、 だから竣工式というか、 市民を集めて病院の開 院の前の前夜祭みたいなのをしたのですが、 そのと き1.2キロ下流へ行ったのだから、 今だったら私、
「Change, Yes We Can」 と言えるんですけど、 そ のときはまだオバマさんおりませんでしたので、 ゲ ティスバーグのリンカーンの 「the government of the people, by the people, for the people」、 市民 の市民による市民のための、 人民の人民による人民
のための政府というのをゲティスバーグで南北戦争 の 後 で 言 い ま し た ね 。 あ れ を も じ っ て 「 the hospital of the citizen, by the citizen, for the citizen」 と。 市民病院は市民の皆さんの病院ですよ と。 院長や職員の病院ではありません。 まして市長 さんの病院ではありません。 生かすも殺すもあなた 方ですよと。 患者さんとして来てくれてもいいし、
家族が職員として来てくれてもいいし、 ボランティ アでもいいですよ、 お願いしますというふうなこと でやっております。 貧しいですから、 できるだけい ろんな人のお手伝いがないと、 田舎の財政では大き な病院はやっていけませんので、 こういうふうなこ とをやっております。
これは、 お正月に松竹梅のボランティアの籠谷照 夫さんという方がくれてる、 いつも、 1週間に1つ 変わるんですが、 ここに書道クラブが 「謹賀新年」
といつも書いておるんですね、 そのときの絵も入れ て。
これ、 数年前に情けないことが起こりました。 鉢 ごと盗まれました。 義士のまち赤穂ですよ。 主君の ために命を惜しまないという義士のまち赤穂で、 お 正月に病院の中でですよ、 ボランティアが植えてい る植木を鉢ごと盗んだんですよ。 ちょっと花だけ盗 むのやったらまだいいですけどね、 鉢ごと。 もう私、
怒り狂いまして、 この 「謹賀新年」 の横に 「盗むな」
って書いとけと言ったんですけれども、 それも正月 やのにいかんというて……。
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