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4.1 経 験価値マーケティングとは何か .…

4.1.2 経 験価値マーケティングの概要 。

経 験 価 値 マ ー ケ テ ィ ン グ は

Schmitt(1999)に

よ り提 唱 され た マ ー ケテ ィ ン グ・ コ ンセ プ トで あ る 。 同 著 に よ る と経 験 価 値127と は │(例 え ば 、 購 買 の 前 や 後 の マ ー ケ テ ィ ン グ 活 動 に よ っ て も た ら さ れ る

)あ

る 刺 激 に 反 応 して 発 生 す る個 人 的 な 出 来 事 」

(p.88)で

あ る。 また 岡 本

(2004)は

「今 、 こ こで感 じる 身体 的 、精 神 的 あ る い は美 的 な 快 楽 、感 動 」(p.201)で あ り、同 時 に「忘 れ られ な い思 い 出 に残 る 出 来 事 」(p.201) と して い る。 つ ま り、 従 来 の ブ ラ ン ド価 値 は 製 品や 企 業 や ブ ラ ン ド要 素 等 に込 め られ る もの で あ っ た が 、 経 験 価 値 はそ の 場 そ の 時 の ブ ラ ン ドとの接 点 で の顧 客 の経 験 に込 め られ る もの で あ る と して い る 点 で 違 いが あ る。

ブ ラ ン ド価 値 構 造 と対 応 付 け るな らば 、 経 験 価 値 は 感 性 的価 値 (青木

,2011)や

観 念 価 値・感 覚 価 値 (和田

,2002)に

相 当 し、顧 客 の価 値 表 出 的 動 機・ 快 楽 的 動 機 (青 木

,2011)を

満 た す もの で あ る128。 しか し、 ブ ラ ン ド価 値 と経 験 価 値 の 違 い は 、 ブ ラ ン ド価 値 は企 業 側 の視 点 が 強 く製 品 設 計 や ブ ラ ン ド設 計 にお いて 考 慮 され るべ き もの で あ り、 一 方 経 験 価 値 は顧 客 側 の視 点 が 強 く、顧 客 の 主観 的 な 経 験 を通 じて 形 成 され る もの で あ る と い う点 で 異 な る129。 ブ ラ ン ド価 値 は企 業 が 管 理 し 目指 す 価 値 の あ り方 127原 文では 「experience」 で あ り直 訳 は経験 で あ るが 、邦訳 書 で は経 験価 値 とな っ て い る。本 稿 で は、経験価 値 とい う用語 が広 く受 け入れ られ て いる ことか ら、経験価 値 の訳 を採 用 す る。

128例 えば平 崎 (2011)も 感 覚価 値・観 念価 値 を経験価 値 に対応 す る位 置付 けて い る。

129ブ ラン ド価 値 とは、時 間 と空間 を横 断 して存在す る他社製 品 との差 異性であ り、

長期 的 には ブ ラ ン ド・アイ デ ンテ ィテ ィ と一致 しな けれ ばな らな い もので あ る (石井,

を示 す もの で あ る 一 方 、 経 験 価 値 は 主 観 的 な 経 験 や 体 験 を通 じて 形 成 され る もの で あ るた め 完 全 に統 制 す る こ とは 難 しい (cf.青木 ,2006)。

しか しな が ら、Schmitt(1999)は 経 験 価 値 の モ ジ ュー ル 構 造 を提 示 す る こ と に よ り、

ゲ シ ュ タル ト的 な 経 験 を あ る 程 度 管 理・統 制 し う る フ レー ム を提 唱 して い る。「戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル 」 が これ に 当 た り、 経 験 価 値 を モ ジ ュー ル に分 類 す る こ とで 、 ブ

ラ ン ド価 値 設 計 の フ レー ム ワー ク と して 活 用 で き る よ う にな って い る。

戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル は 「

SENSE(感

覚 的 経 験 価 値)」 、「

FEEL(情

緒 的 経 験 価 値)」 、「

THINK(認

知 的 経 験 価 値)」 、「

ACT(行

動 的 経 験 価 値)」 、「

RELATE(関

係 的 経 験 価 値)」 の 次 元 か らな る と い う130。

sENSEは

五 感 刺 激 へ の 反 応 よ り もた らされ る経 験 価 値 で あ り、

FEELは

マ ー ケ テ ィ ン グ刺 激 に含 まれ る感 情 的 な 情 報 か ら気 分 や ム ー ドを呼 び 起 こす こ とで もた らされ る経 験 価 値 で あ る。

THINKは

知 性 に対 す る マ ー ケ テ ィ ン グ刺 激 に よ って 駆 動 され る分 析 的 ・ 拡 散 的 思 考 に よ って もた らされ る価 値 で あ り、

ACTは

行 動 や ライ フス タ イ ル に 関 連 させ る こ とで もた ら され る経 験 価 値 で あ り、

RELATEは

準 拠 集 団や 文 化 と の 関 連 付 け に 関 す る情 報 よ り もた らされ る価 値 で あ る (Schmitt,1999)。 また 、 ブ ラ ン ドが もた らす 経 験 価 値 は 、 五 つ の 戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル の どれ か 一 つ だ け か らな る の で は な く、 これ らの 複 数 の モ ジ ュー ル か らな る と

Schmitt(1999)は

主 張 して い る。 そ して これ らの 戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュー ル は あ らゆ る顧 客 接 点 を通 じて 形 成 され 、 か つ 総 体 と して 管 理 ・ 統 合 され るべ き もの で あ る。

戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル は 「心 の モ ジ ュ ー ル 性 (mOdularity Of the mind)」

(Pinker,1997)と  

「身体 性 認 知 (ernbodied cOgnitiOn)」

(Gibson,1979)と

い う概 念 を理 論 背 景 に し、提 唱 され て い る (Schmitt,1999;Schmitt and Rogers,2008)。 心 の モ ジ ュー ル 性 とは 認 知 科 学 にお いて 支 持 され て い る理 論 で あ り、人 の心

(mind)は

モ ジ ュ ー ル 構 造 を持 って お り、 心 的機 能 は コ ン ピュー タ 。シス テ ム の よ う にそ れ ぞ れ の 部 品 が そ れ ぞ れ の 機 能 を 持 ち 、 全 体 と して 機 能 して い る と 主 張 す る 概 念 で あ る (Pinker,1997;Brakus,2008)。 心 の モ ジ ュ ー ル は何 か ら構 成 され て い る の か に つ い て は 、 統 一 見 解 は 無 い が (Brakus,2008)、 経 験 価 値 マ ー ケ テ ィ ン グ で は 基 本 的 に Pinker(1997)の 心 の モ ジ ュ ー ル を採 用 して い る。Brakus(2008)に よれ ばPinker(1997) は 心 の モ ジ ュ ー ル は 感 覚 知 覚 (sensory perception)、 感 情 と 情 動 (feelings and emotions)、 創 造 性 と論 理 的 思 考 (creativity and reasoning)、 社 会 的 関 係 (social

relations)か らな る と 主 張 して お り、 これ ら は 戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル の 内 、 1999)。 また 、新 製 品 や 新 規 顧 客 な ど を取 り込 む こ とで 、動 態 性 を持 つ もの で あ る (高 橋 ,2011)。 従 っ て 、新 た な 顧 客 の 包 摂 に よ り変 化 を要 す る もの で あ るが 、基 本 的 に企 業 視 点 の 色 彩 が 強 い概 念 で あ る。

130各経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル の 訳 につ い て は様 々 な もの が あ るが 、今 回 は 青 木(2011)を使

SENSE、

FEEL、

THINK、 RELATEに

相 当 す る と い う。

また 、一 方

ACTに

つ い て は 、

Dewey(1925)の

身体 性 モ ジ ュ ー ル (bodily mOdule) と 身 体 性 認 知 を 元 に し て い る よ う で あ る

(Schmitt,1999;Brakus,2008)。

Brakus(2008)に よ る と、身体 性 認 知 と は 環 境 との 相 互 作 用 に よ り生 じ る 身体 的 な 反 応 に よ り行 わ れ る認 知 で あ る131。 Brakus(2008)は 身体 性 認 知 の 内 、「プ ラ イマ リー ・ メ タ フ ァー (primary metaphors)」 と 「ア フ ォー ダ ンス (affordance)Jに 注 目 し、 経 験 価 値 に は 即 時 的 な 反 応 か らな る第 一 水 準 と、 推 論 過 程 か らな る第 二 水 準 が あ る と指 摘 して い る。

プ ライ マ リー ・ メ タ フ ァー は 、 人 は抽 象 的 な 概 念 を感 情 的 な 比 喩 と して 理 解 す るた め に は 身体 的 反 応 を伴 う と して い る理 論 で あ る(Lakoff and Johnson,1999)。 例 え ば 、 Brakus(2008)に よ る と、「温 か い」 と い う メ タ フ ァー の 感 情 的 概 念 を 乳 児 が 理 解 す る

に は 、 ま ず 両 親 が 乳 児 を触 る こ と に よ り体 温 を挙 げ る こ と に よ り神 経 発 火 (neural

iring)を

起 こ し、 身体 的 反 応 と温 か い と い う概 念 の 連 結 が 生 じ る必 要 が あ る。 そ し て この 連 結 は 一 度 形 成 され れ ば思 考 を介 さず 、体 温 が 上が れ ば温 か い と い う抽 象 的概 念 が 刺 激 反 応 的 に 生 起 す る様 にな る と い う。 これ に よ り、 温 か い と い う概 念 と身体 的 反 応 に よ る感 情 を切 り離 す こ とが 可 能 とな り、 例 え ば 「あ の 人 は 温 か い人 だ 」 な ど と い う比 喩 (メ タ フ ァー

)が

可 能 とな る と い う。

Brakus(2008)は これ らの 学 習 は 進 化 論 的 に 全 て の 消 費 者 に お い て 生 じ る と指 摘 し て い る。更 に 、Brakus(2008)に よ る と、 この プ ライ マ リー 0メ タ フ ァー に は 、 上述 の 温 か い と い うよ うな 即 時 的 な もの だ け で は な く、「セ カ ンダ リー・ メ タ フ ァー 」と呼 ば れ る 、 例 え ば 歌 の 歌 詞 な ど、 文 化 的 な 文 脈 にお いて の み 理 解 で き る もの も存 在 す る と い う (Lakoff and JOhnson,1999)。 ま た ア フ ォー ダ ンス と は環 境 が 人 を含 む 動 物 に 与 え る行 動 の 手 が か りで あ り、 人 の 行 動 は環 境 にお け る手 が か りを知 覚 す る こ と に よ っ て 生 じ る とす る もの で あ る (Gibson,1979;Brakus,2008)。 ア フ ォー ダ ン ス に よ る行 動 は 推 論 な どの 情 報 処 理 プ ロセ ス を介 さず 生 じ る知 覚 に よ る即 時 的 な 行 動 を指 して い る。

以 上 の 身体 性 認 知 の 知 見 に よ り、Brakus(2008)は 戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル を 消 費 者 の 反 応 は 第 一 水 準 と第 二 水 準 に分 けて い る。 第 一 水 準 は 、 ア フ ォー ダ ンス や プ ライ マ リー ・ メ タ フ ァー な どを背 景 に 、 文 化 や 学 習 に よ る影 響 を受 け ず 全 て の 消 費 者 に知 覚 と 同 時 的 に反 応 が 生 起 す る こ とで 、 生 じ る経 験 価 値 価 で あ る。 第 二 水 準 は 、 文 化 や 学 習 の影 響 を受 け 、 推 論 過 程 を伴 い 消 費 者 に評 価 が な され る経 験 価 値 で あ る (次貞 図 用 した 。

131大 津・長沢

(2011)に

よ る と従 来 の認 知科 学 にお け る情 報処 理パ ラダイ ム は、 内 部 の意 思 決 定 が行 わ れ た後 に行 動 が 生 じる とい う仮定 が あ り、瞬 間的な行 動 を説 明で きな い ことか ら提 唱 され た考 え方 で あ る とい う。

表 4.6参照)。

図表

4.6 

経 験価 値 モ ジ ュール とマ ーケ テ ィ ング刺 激 の例 戦 略 的経 験 価 値 モジュール

感覚的 経験 価値

情緒 的 経験価値

言忍矢日自勺 経験イ面イ直

行 動 的 経 験 価 値

関 係 的 経 験 価 値 第

水一 準

スベ クトル 色 と 主 要 な形 状 ヽeX.ンオン)

第一情動を引 き起 こす刺激

演繹 による推 論 (or三 段論 法)とスキーマ 思考

親族 関係

第 二 水 準

複雑な色や 形:審美性

複 雑 な情 動 を 引き起 こす刺 激

問題 解 決 と創 造 性 を刺 激 す る刺 激

ライフスタイメレ

出所

:Brakus(2008)p.152よ

り引 用

Schmitt(1999)に よ る と、 これ らの 戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル は 、 ブ ラ ン ドと の 接 点 にお け る マ ー ケテ ィ ン グ刺 激 を提 供 す る 仕 掛 け (「経 験 価 値 プ ロバ イ ダ ー 」

)に

よ り

統 合 的 に管 理 が な され る。経 験 価 値 プ ロバ イ ダ ー は 、「コ ミ ュニ ケー シ ョ ン」、「ア イデ ンテ ィテ ィ」、「製 品 」、「コ ブ ラ ンデ ィ ン グ」、「環 境 」、「ウ ェ ブサ イ ト」、「人 間 」 が 挙 げ られ て い る132。 経 験 価 値 プ ロバ イ ダ ー は

Davis and Dunn(2002)の

提 唱 す る 「コ ン タ ク ト・ ポ イ ン ト」 に相 当 す る。 こ こに は あ らゆ る顧 客 接 点 と ブ ラ ン ド関 連 刺 激 が 入

り う る133。

そ して Schmitt(1999)は戦 略 的 経 験 価 値 モ ジ ュ ー ル を縦 軸 に と り、 経 験 価 値 プ ロバ イ ダ ー を横 軸 に と り、「経 験 価 値 グ リ ッ ド」 を提 示 して い る (次頁 図 表

4.7参

)。

Schmitt(1999)は 経 験 価 値 グ リ ッ ドを フ レー ム ワー ク と して 使 用 す る こ と で 、 ブ ラ ン ドの 経 験 価 値 を戦 略 的 に プ ラ ンニ ン グ し実 行 す る こ とが 出 来 る と主 張 して い る。

132 schmitt(1999)の コ ミュニ ケー シ ョンとは、広 告 コミュニ ケー シ ョンや ブ ラン ドの 各発行 物 な どを指 して お り、 アイデ ンテ ィテ ィは、 ブ ラ ン ドのネー ミ ングや ロゴや シ ンボル マ ー ク を指 して いる。製 品 は、製 品デザ イ ンやパ ッケー ジ ングや ブ ラ ン ド・ キ ャ ラク ター を指 して お り、コブ ラ ンデ ィ ングはイ ベ ン トな どのスポ ンサ ー0シ ップや 、 提 携 な どを指 して い る。 環 境 は空 間環 境 を指 し、 オ フィスや 工場 の空 間や 小 売 スペ ー スな どが例 示 され て お り、 ウ ェブサ ィ トはィ ンター ネ ッ ト上 の コ ミュニ ケー シ ョンを 指 して い る。そ して 、 人 間 は販 売員や サ ー ビス提 供者 を指 して い る

133従って 、経 験価 値 マ ー ケテ ィ ング を実施 す る場 合 は

Da宙

s and Dunn(2002)を 参考

図 表

4.7経

験 価 値 グ リ ッ ド 経験価値ブロバイダー

出所 :Schmltt(1999}p.103よ り引 用

Schmitt(1999)に よ る と経 験 価 値 グ リ ッ ドを 用 い て 経 験 価 値 マ ー ケ テ ィ ン グ を プ ラ ンニ ン グす る場 合 、各 セ ル の 強 度 を どの 程 度 持 つ の か 、横 軸(経験 価 値 プ ロバ イ ダー)

を どれ だ け と る の か 、 縦 軸 (戦略 的 経 験 価 値 モ ジ ュー ル

)を

どれ だ け の 深 さ を取 る か を最 終 的 に決 定 す る こ とで 、経 験 価 値 の プ ラ ンニ ン グ を導 出 す る こ とが 出 来 る と い う。

これ らは顧 客 や 競 合 の分 析 に よ り決 定 す べ き だ と主 張 して い る (Schmitt,1999)。

また 、Schmitt(2003)で は 経 験 価 値 プ ロバ イ ダ ー の うち 、「顧 客 イ ン タ ー フ ェー ス 」 にお け る経 験 価 値 こそ が 重 要 で あ る と主 張 して い る。 こ こで の顧 客 イ ンタ ー フ ェー ス と は顧 客 との 双 方 向 の コ ミュニ ケー シ ョ ンが 可 能 で あ る経 験 価 値 プ ロバ イ ダ ー を指 し て い る134。 具体 例 と して対 面 販 売 、営 業活 動 、銀行 の

ATMが

挙 げ られ て い る(p.32)。

従 って 、表 中の経験 価 値 プ ロバ イ ダー の内 、環 境や 人 間な どが相 対 的 に重 要 な経験価 値 プ ロバ イ ダー とな る ことが示 唆 され て い る。 また 、経験価 値 グ リッ トは企 業 のマー ケテ ィ ング戦 略 によ り、三次 元 で考 え る こと も可能 で あ る。例 え ば、 グ ロー バル企 業 は第 三 軸 と して 国家 を入れ て も良 いだ ろ う し、 ター ゲ ッ トのセ グ メンテ ー シ ョンを入 れ て も良 い との事 で あ る (Brakus,2008)。 尚、Schmitt(2003)で は この経験価 値 グ リ

ッ ドを策 定 ・ 実 行 す る プ ロセ ス も

5つ

の段 階 で提 示 され て いる (図表 4̀7参照)。

に各 企 業 に必 要 な コ ン タ ク ト・ ポ イ ン トを 追 加 す れ ば よ い と思 わ れ る。

134 schmitt(2003)では 「顧 客 との あ らゆ る接 点 」(p.32)と も説 明 して い る が 、 強 調 点 は 本 稿 本 文 の 通 り、 顧 客 との 双 方 向 性 を 持 つ もの を 中心 と して 捉 え て い る よ う に 読 み 取 れ る。

SENSE

経験価値マーケティングの戦略的フランニング HINK

図 表

4.8 

経 験 価 値 マ ー ケ テ ィ ング の プ ラ ンニ ング 手 順 第一段階 顧 客の経験価値世界を分析する

第二段階 経験価値プラットフオームを構築する 第 三 段 階 ブランド経 験 価 値 をデザ インする 第四段階 顧 客インターフエースを構築する 第五段階 継続 的なイノベーションに取り組む

出所 :Schmltt(2003)p.32よ り引 用

以 上 が 、経 験 価 値 マ ー ケ テ ィ ン グ の 概 要 で あ り、 こ こまで が 田村

(2006)の

言 う新 理 論 構 築 期 と して 位 置 づ け られ る。

4.2経

験 価 値 マ ー ケ テ ィ ング の 近 年 の 研 究 動 向

4。 2。

1定

性 的・ 定 量 的 裏 付 け :実証 理 論 の 精 緻 化 期

経 験 価 値 マ ー ケテ ィ ン グ に 関 す る近 年 の研 究 は 、 実 証 理 論 の精 緻 化 期 に位 置 付 け ら れ 、 主 に事 例 研 究 を 中心 と した 定 性 調 査 と、 尺 度 開 発 を 中心 と した 定 量 調 査 が 行 わ れ て い る。 近 年 は 経 験 価 値 の 内 、 特 に ブ ラ ン ド関 連 刺 激 に よ り生 起 す る経 験 価 値 を、 ブ ラ ン ド・ エ ク ス ペ リエ ンス (以下

BE)135と

呼 ん で い る (cf.Brakus et al。 ,2009)。 本 稿 で は定 量 的 ア プ ロー チ を と るた め 、 定 量 調 査 を 中心 に レ ビ ュ ー を行 った 。

特 定 顧 客 接 点 に 対 す る効 果 測 定 に 関 して は 、 コ ミ ュ ニ ケ ー シ ョ ン効 果 を測 定 す る

EX―Scale① 」 が あ る136。 伊 藤 。宇 賀 神 ・ 赤 穴

(2004)で

は 、

TVCMの BEの

測 定 を 行 い、 効 果 (印象 度 。好 感 度 ・ 購 入 利 用 意 向

)と

の 関 連 性 を検 証 して い る。 また 益 田

(2007)は

EX―Scale① 」 の 開 発 プ ロセ ス と

TVCM、

雑 誌 広 告 、

Webサ

イ ト、 店 舗 につ いて 測 定 して お り137、 更 に太 宰

(2008b)で

は飲 食 店 の イ ベ ン トと飲 食 店 に対 す る信 頼 と関 心 につ い て検 証 を行 い、 経 験 価 値 的 コ ミ ュニ ケー シ ョ ンはそ れ ぞ れ に対 し て 正 の影 響 が あ る こ と を 明 らか に して い る 。 また 、 太 宰

(2008a)で

は 、 店 頭 プ ロモ ー シ ョ ンの効 果 沢1定と店 舗 と顧 客 関 係 性 に つ いて 検 証 を行 い ブ ラ ン ド態 度 (信頼 ・ 親 135 Brakus,eto al。 (2009)に よ る と、

BEと

は 「ブ ラ ン ドのデザ イ ンや アイデ ンテ ィテ ィ、パ ッケー ジ ング、 コ ミュニ ケー シ ョン、環 境 か ら成 るブ ラ ン ド関連 刺激 によ って 想 起 され る主観 的 で 内的な消 費者 反応 (感覚 、感 情 、認 知

)と

行 動 的反応 」 で あ る と

して い る (p。53)。

136「EX―Scale①」は

ADK社

Schmittと

顧 間契 約 を交 わ し、開発 した 尺度 で あ る(益 田,2007)。

137 「EX―Scale① 」 は

FEELを

FEEL―

upbeatと

FEEL―

warmに

分 け て い る。