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本稿の限界は大 き く分 けて八つ存在す る。① 一般化 の検討、②使用状況 の次元抽 出、

③ 状況的関与・永続 的関与の測定方法、④ 状況的認知関与の考察、⑤ コミュニ ケー シ ョン方法の検 討、⑥ 実際の使用 を通 じた

BEへ

の影響の検討、⑦ モデル におけるその 他 の要因の検 討、③ コモデ ィティ化の沢1定である。

① に関 して は第六章 の調査 は複数製品カテ ゴ リーで使用状況 と状況的感情関与・状 況的認知関与の検 討 を行 ったが、実証部分 の第七章は単 一市場 。単一 ブラン ドで検 討 を行 って いる。また両サ ンプルは性別 0年 代・婚姻状況で制限をかけて いる。従 って、

一般化 の検 討は十分 にな されてお らず、広 く製品ブラン ドに対 して適用できるもので あるのか につ いては解 を持たな い。 また、カテ ゴ リー特性の影響 のためか、

BEの

構 成要素の うち

THINKと ACTに

つ いては検証 を行 えなか った。今後 は調査対象 を広 げて一般化 の検 討 を行 うべ きであろう。

② に関 して は、本稿では使用状況 の次元抽 出を網羅 的かつ計量的 に行 ってお らず、

状況的感情関与 に影響 を与える使用状況の存在 を提示 した に過 ぎな い。本来であるな らば、よ り広範な使用状況 を抽 出 し主観 的使用状況 によ り因子分析 を行 い、次元の抽 出を行 うべ きであった182。 恐 らくこのよ うな アプ ローチ を採 った研究 を続 ける ことに 182も ち ろ ん 第 三 章 で 指 摘 した よ う、客 観 的 な 使 用 状 況 の リス トを作 る こ とは難 しい。

あ く まで 程 度 の 問 題 で あ る。

よ り、 ゆ くゆ くは製 品 カ テ ゴ リー 横 断 的 な 使 用 状 況 が 抽 出 され る だ ろ う。 製 品横 断 的 な 使 用 状 況 が 抽 出 され れ ば 、 使 用 状 況 を組 み 込 ん だ

BEに

基 づ くブ ラ ン ド拡 張 の あ り 方 や 企 業 間 の コ ブ ラ ンデ ィ ン グ の あ り方 に対 して 新 た な イ ンプ リケー シ ョ ン を導 出 す る こ とが 出 来 る だ ろ う。

③ に関 して は、状 況 的 関与 と永 続 的 関与 との永 続 性 とい う特 性 をよ り出す た め に永 続 的 関与 は時 間 を置 き測 定 す べ きで あ った 。例 え ばHavitz and Mannell(2005)は状 況 的 関与 の測 定後 3〜4カ 月後 に永 続 的関与 を測 定 して い る。このよ うな 手続 き によ る調 査 も今後検 討す べ きで あ ろ う。

④ に関 して は、本 稿 で は コモデ ィテ ィ化 市場 にお け るブ ラ ン ド化 に焦点 が あ った た め 、

BEモ

デ ル の 中 に状 況 的認知 関与 も想 定 して いた が 、実 際 は状況 的感 情 関与 を中 心 に調 査 を行 った 。 認 知 関与 は価 格 反応 度 との 関係 化 が示 唆 され て い る (e.g。 上 田,

1999)。 従 って 、 状 況 的認 知 関与 を考 察 す る ことは脱 ・ コモデ ィテ ィ化 にお いて 重 要 な 要素 とな る。使 用 状況研 究 で は

Wakeield(2003)が SORモ

デル の元 で使 用状況 と価 格 反応 度 の 関係 を見 て い るが 、今後 この よ うに使 用状況 と状況 的感 情 関与 と価 格 反応 度 の 関連 を見 て い く必 要 が あ るだ ろ う。

⑤ に関 して は、本 稿 で は触 れ られ な か った が 、 いか に して 直接 統 制 で きな い使 用状 況 を メー カー は コ ミュニ ケー シ ョンを通 じて構 築す るか検 討 を行 う必 要が あ る。 この 問題 に関 して はWansink and Ray(1996)の 研 究 が 一つ の指 針 とな るだ ろ う。同研 究 で は製 品 の使 用状況 の拡 張 に資 す る広 告 とは何 か を検 討 して いる。 ここで は新 たな使 用 状況 の獲 得 は比 較広 告 (comparisOn advertising)を 通 じて効 果 的 に消 費者 に働 きか け る ことが 出来 る可能 性 を示 して いる。 製 品が 有す る機 能 が新 た な使 用状 況 で必 要 と され る機 能 と一致 す る ことを訴求 した広 告 は、新 たな使 用状況 で の製 品の使 用 に繋が りや す い こ とを明 らか に して いる。 しか し、 これ は機 能 をベース と した議論 で あ るた め、経験価 値 に基 づ いた考 察 が必 要 で あ る と思 われ る。

⑥ に関 して は、本 稿 で は成 功 した ブ ラ ン ドを対 象 と して調 査 を して い るた め、既 に

BEが

確 立 して い る状 態 を測 定 した。従 って よ り状況 的感 情 関与 と

BEの

因果 関係 を 意 識 した調 査 を行 うのな らば、統 制 され た使 用状況 にお け る実 際 の製 品 の使 用 が

BE

の形成 に対 して影 響 を与 え るか を考察 す る必 要が あ る。 このよ うな 手法 は綿 密な実験 計画 を要す るが検 討 す べ き課 題 で あ る。

⑦ に関 して は、第 七 章 にて指 摘 した とお り、本 稿 で提 示 した モ デル の構 成概 念 の誤 差 項 間 に相 関が み られ た。 消 費者 の持 つ価 値体 系は ライ フス タイルや 文化 の影 響 を受 けて い る可 能 性 が あ る と した た めで あ る。す なわ ち、これ らの変数 は永 続 的感情 関与 、 使 用状 況 、状 況 的感 情 関与 、

BEに

対 して影 響 を与 え る ことが考 え られ る。 近年 の国 内 ブ ラ ン ドは海 外 展 開 を推 し進 めて い る事 例 も多 くみ られ る ことか ら、 これ らの変 数 と本 稿 で提 示 した モ デル の関係 を検 討・検 証すべ き課題 と言 えよ う。

③ に関 して は 、 コモ デ ィテ ィ化 要 因 と して 関与度 の低下 を前提 と して議 論 を進 めて

きた。コモデ ィテ ィ化水 準 尺度 は構 築 され つ つ あ る もの の(cf.Reimann et al。 ,2010)、

尺度 が 開発 され 間 もな いた め尺度 の妥 当性 の検 討や デ ー タの蓄積 はな いた めで あ る。

従 って 、今後 は コモ デ ィテ ィ化 と関与度 の低下 につ いて 、定 量 的 に検 証す る必 要が あ るだ ろ う。

以 上 は本 稿 の 問題 点 で あ り、今後 の研 究課 題 と した い。

謝 辞

本 稿 を完 成 させ る にあた り、多 くの方 々 に ご指 導 。ご支援 頂 き ま した。本 稿が完 成 した の は皆 さま方 のお か げです 。 この場 を借 りて 皆 さまに心 よ り感 謝 申 し上 げ ます。

まず 、博士 課 程後 期課 程

3年

間 と研 究員 1年 間 、私 の指 導教 員 で あ る関西学 院大 学 商 学 部 の和 田充 夫教 授 には公私 共 に多 くのお 時 間 を割 いて ご指導 頂 き ま した。 また 、博 士 課 程後 期課 程 で は現 0流通科 学 大学 の石 原 武 政教 授 には コモデ ィテ ィ化 の解 釈 につ いて多 くの ご指導・ ご示 唆 を頂 き ま した。 前期課 程 で は関西学 院大学 商学部 の福 井 幸 男 教 授 に統 計 の基 礎 理 論や 学会 発表 の仕方 な ど研 究 の根 幹 とな る部分 を熱心 に ご指導 頂 き、現 ・ 法 政 大 学 の新 倉 貴士教 授 には消 費者 行 動研 究 の素晴 ら しさをお教 え頂 き ま した 。 更 に、大学 院 のマー ケテ ィ ング 0コ ー ス の先輩 で あ る現 ・ 流通科 学 大学 の高橋 広 行 先 生や 、 ゼ ミの先 輩 で あ る現 ・麗 澤 大 学 の園丸 哲流 先 生 には研 究 生活や 大学 院生 活 をお くる上 で の多 くの ア ドバ イ ス を頂 き ま した 。そ して 、半 ば学位 取得 を諦 めか け て いた私 を最後 まで積 極 的 に引っ張 って くれ たゼ ミの 同期 生で あ る現 0亜細 亜 大 学 の 西原 彰 宏 君や 、度 々現 場 にお け る営 業や コ ンサ ル タ ン トと して の考 え方 を教 えて くれ る元 同僚 各位 、大学 院生活 のサ ポー トを して頂 いた事務室 の皆 さ ま方 、ゼ ミの運 営 を 手伝 って くれ た後 輩 各位 、お 世話 にな った方 々全 て のお 名 前 を挙 げ る ことは到底 で き ませ んが 、研 究 中 に出会 った 全 て の方 々 に心 よ り感謝 申 し上 げ ます。最後 に、私 が ど の よ うな環 境 に身 を置 いて も常 に味方 で居 て くれ た 父 0母 0友人 に感 謝 します 。

付 録

近 年 の ア パ レル 製 品 市 場 の コ モ デ ィ テ ィ 化 に つ い て

本 稿 で は ヨモデ ィテ ィ化 市場 にお け る経験価 値 マ ー ケテ ィ ング を探 求 す る ことに問 題 意 識 が あ る。 従 って 、対 象製 品 は ヨモデ ィテ ィ化 市場 に属す る ものでな けれ ばな ら な い。 今 回 は衣 料 (アパ レル製 謂

1)と

ビー ル 系飲 料 (発泡酒 や プ レミアム ビー ル を含 む

)を

対 象 と した。 ビール 系飲 料 市場 の コモデ ィテ ィ化 は第 二章 を参照 して頂 き、 こ ち らは アパ レル 製 品市 場 の近年 の動 向 につ いて 、 二次 デ ー タ を概観 す る ことで 、 コモ デ ィテ ィ化 が 生 じて い る 可能 性 を示 した い。

アパ レル 製 品 品 市場 は近年 コモデ ィテ ィ化 傾 向が見 られ る市場 で あ る。 まず は簡単 に全体 の市 場 全体 の動 向 を見 てみ よ う。図表A。

1は

衣 料 品 の 国 内家庭 消 費規模 の推 定 値 の推 移 を示 して い る。

2006年

の8.2兆 円か ら右 肩 下 が りで あ り、直近 で得 られ るデ ー タで あ る

2010年

は 7.3兆 円 とな って い る。

図表

A.1 

家庭 消 費規 模 の推移 (推計)

リヒF司

8.4 8.2

8。0 7.8 7.6 7.4 7.2 7.0 6.8

2006生

      2007生F     2008生F      2009生 F      2010生F

出所:日本 アパ レル エ 業 技 術 研 究 会「推 定 に よ る 衣 料 品 消 費 市 場 規 模 の 推 移 」よ り作 成

次 頁 図表 A。

2は 2006年

の 平 均 購 買 単価 を

1と

した 場 合 の

2010年

の 購 買 平 均 単価 の 比 率 を示 した もの で あ る。つ ま り1よ り小 さ けれ ば 単 価 の 減 少 が 生 じた と い う こ と を意 味 す る。

 

ス ポ ー ッ衣 料 とパ ジ ャマ を除 いて 、全 て の製 品 カ テ ゴ リー にお いて 単価 の 減 少 が 見 られ る (次頁 図 表A。

2参

)。

1.14

図 表

A.2 2005年

2010年

の 平 均 単 価 の 比 較

1,2 1 0.8 0.6 0.4

0。2 0

出所:日 本 アパ レル エ 業 技 術 研 究 会「推 定 に よ る 衣 料 品 消 費 市 場 規 模 の 推 移 」よ り作 成

市場 は縮 小 傾 向 で あ り、 単 価 が 減 少 して い る こ とが 見 て 取 れ る。 日本 の 人 口は 減 少 傾 向 で あ る こ と は 周 知 の 事 実 で あ る こ とか ら、 アパ レル 市 場 にお いて は価 格 競 争 が 生

じて い る こ とが わ か る。

次 に コモ デ ィテ ィ化 の 弊 害 で あ る収 益 の 圧 縮 につ いて 見 て み よ う。次 頁 図 表

A.3は 2006年

度 か ら

2010年

度 の アパ レル 製 品 専 門 店 の 売 上 高 上 位

100社

の 内 、営 業 利 益 を 公 開 して い る企 業183の営 業 利 益 率 (各年 度 合 計 売 上 高 と営 業 利 益 の 商

)の

推 移 を示 し て い る。 当 デ ー タ は 繊 研 新 聞 社 が 毎 年 アパ レル 製 品 専 門店 を対 象 と して 毎 年 行 って い る 「売 上 高 ラ ン キ ン グ」 の 調 査 結 果 か ら導 出 して い る。 当 デ ー タ は繊 研 新 聞 社 が 毎 年 アパ レル 製 品 専 門 店 を持 つ 企 業 を対 象 と して 毎 年 行 って い る 「売 上 高 ラ ンキ ング」 の 調 査 結 果 か ら算 出 して い る。 アパ レル 製 品 に 関 連 す る企 業 は非 上 場 企 業 が 多 いた め 、 当 デ ー タ を使 用 して い る。 また 専 門店 を持 つ 企 業 が 対 象 とな って い るた め 、 製 造 業 を 対 象 と した 営 業 利 益 率 で は 無 い。 しか しな が ら、 流 通 段 階 にお け る営 業 利 益 率 の推 移 は 当然 製 造 業 に対 して も影 響 が あ る と思 わ れ る。

183非上 場 企 業 を含 む 。

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