第 3 章 フランチャイズ契約作成上のポイント
4. フランチャイズ契約のサンプル
以下は、レストラン業のフランチャイズ契約のサンプルである。作成に当たっては現行 法を前提としたが、適宜、「商業特許経営管理条例」草案の内容を織り込んだ。
フランチャイズ契約
本契約は、___年__月__日、_________(以下「フランチャイザー」という) 及び_________(以下「フランチャイジー」という)との間で、フランチャイジーによ るレストランの経営に関し、「契約法」及びその他の関連法規の規定に基づき、公平、平等、
誠実、信用の原則に従って締結されたものである。
第1条 契約当事者
(フランチャイザー)
名 称:
営業許可証登録番号:
法定代表者:
住 所: ______________
郵便番号:
(フランチャイジー)
名 称:
営業許可証登録番号:
法定代表者:
住 所: ______________
郵便番号:
第2条 定義
本契約において、以下の用語はそれぞれ以下の意味を有する。
(1)「フランチャイズ権」とは、本件経営管理システムを使用する権利をいう。
(2)「本件経営管理システム」とは、フランチャイザーが開発し完成させたレスト ラン経営のための統一的で独自の経営管理システムの全部又は一部をいう。こ の中には、本件商号、本件商標その他のマーク及び標識、看板の仕様、店舗の 設計、店舗の内装方法、店舗家具の仕様、什器備品の仕様、店舗運営の方式、
店舗管理の方式、人事管理の方式、経理の方式が含まれる。
(3)「管理運営マニュアル」とは、本件経営管理システムの運営方法を記載した文 書(電子データを含む)をいう。
(4)「本件商号」とは、企業名称中の主要部分である「○○○」の漢字及び「●●●」
の英文文字をいう。
(5)「本件商標」とは、フランチャイザーが中国において登録している別紙1記載 の商標をいう。
(6)「本件店舗」とは、フランチャイジーが本契約に基づき開設するレストラン店 舗をいう。
第3条 フランチャイズ権の付与
1. フランチャイザーは、本契約の有効期間中、本件店舗におけるレストラン経営のた めに本件経営管理システムを使用する非独占的フランチャイズ権をフランチャイジ ーに付与する。フランチャイジーは、本件経営管理システムを本件店舗の経営管理以 外の目的のために使用してはならない。
第4条 表明及び保証
1. フランチャイザーは、前条のフランチャイズ権の付与に関連して、以下のとおり表 明し保証する。
(1)フランチャイザーは、中国の法律法規の定めるフランチャイザーの条件を充 たしている。
(2)フランチャイザーは、フランチャイジーにフランチャイズ権を付与する権限 を適法に有しており、第三者の権利を侵害することはなく、またその恐れもな い。
(3)フランチャイザーがフランチャイジーに開示した関連する基本情報は、すべ て真実であり、かつ十分なものである。
2. フランチャイジーは、前条のフランチャイズ権の付与に関連して、以下のとおり表 明し保証する。
(1)フランチャイジーは、本件店舗において本件経営管理システムに従いレスト ラン経営を適法に行う資格を有する。
(2)フランチャイジーは、フランチャイザーから、本契約締結の10日前までに、
本契約に基づくフランチャイズに関連する基本情報の開示を受け、必要かつ十 分な説明を受けた。
(3)フランチャイジーは、フランチャイザーから、本件店舗における営業の売上 げ又は利益についていかなる保証も受けていない。
(4)フランチャイジーは、フランチャイザーによるフランチャイズ権の付与が、
フランチャイジーとの間に合弁当事者たる関係を形成するものでないこと、フ ランチャイジーに対し代理権を付与するものではないこと、フランチャイジー にフランチャイザーの従業員たる資格又は権利を付与するものでないことを 了解している。
(5)本契約に基づき本件店舗におけるレストラン経営及びその結果に関しては、
フランチャイジーが独立の事業者として一切の責任を負わなければならない ことを了解している。
第5条 管理運営マニュアル
1. フランチャイザーは、本契約締結後__日以内に、フランチャイジーに管理運営マ ニュアル一式を貸与する。
2. 管理運営マニュアルは、フランチャイザーの所有物であり、フランチャイジーはい か なる場合もこれを譲渡、転貸その他処分してはならない。
3. フランチャイザーは、その独自の判断により、管理運営マニュアルを改訂すること ができる。
第6条 本件商号及び本件商標
1. フランチャイザーは、本件店舗の営業のために、本件商号及び本件商号を本件店舗、
その備品、名刺、広告宣伝等において使用する権利をフランチャイジーに付与する。
フランチャイジーは、フランチャイザーから使用を許諾された本件商標を本件店舗 の営業のためにのみ使用し、他の目的のために使用してはならない。
2. フランチャイジーは、本件商号及び本件商標を管理運営マニュアルに従い、かつ、
フランチャイザーの指示に従って使用しなければならない。
3. フランチャイジーは、本件商号及び本件商標と同一又は類似の標識を自己の商標と して登録し又は自己の商号として登録してはならない。
4. 本件商標の使用許諾条件の詳細については、本契約と同時に別途「商標使用許諾契 約」を締結し、商標局に届け出るものとする。
第7条 営業場所及び営業活動
1. 本件店舗は、___________に開設する。本件店舗の実際使用面積___
_平方メートル以上でなければならず、テーブル数__卓以上、座席___以上を 確保しなければならない。
2. フランチャイジーは、本件店舗においてのみレストラン事業のみを営むものとする。
フランチャイジーは、本件店舗においてレストラン事業以外の営業を行ってはなら ず、本件店舗以外の場所にレストラン店舗を設置してはならず、また、移動店舗そ の他により外販行為を行ってはならない。
3. フランチャイジーが本件店舗以外の場所においてレストラン営業を行うことを希 望する場合は、あらかじめフランチャイザーの同意を得なければならない。
4. 本件店舗には、管理マニュアルに従い、かつフランチャイザーの指示に従って内外 装を施し、設備、什器備品その他営業活動に必要な物品を備えなければならない。
第8条 本件店舗における営業活動
1. 本件店舗の経営管理、人事管理及び営業活動は、関連法律及び法規に従い、かつ、
管理運営マニュアル及びフランチャイザーの指示及び指導に厳密に従って行われ なければならない。フランチャイジーが管理運営又はフランチャイザーの指示又は 指導の内容と異なる方法により経営管理、人事管理及び営業活動を行おうとする場 合はフランチャイザーに事前に報告し、その許可を得なければならない。
2. 本件店舗の営業に必要な原材料その他の物品は、管理運営マニュアルに従い、フラ
ンチャイザー又はフランチャイザーの指定した供給先から調達するものとする。フ ランチャイザーのフランチャイジーに対する原材料その他の物品の供給に関して は、別途供給契約を締結する。なお、フランチャイザーの同意を得てフランチャイ ジーがフランチャイザー又はフランチャイザーの指定する供給先以外から原材料 その他の物品を調達する場合は、フランチャイザーが定めた品質基準に従わなけれ ばならない。
3. フランチャイジーが本件店舗において提供するサービス及び商品は、管理運営マニ ュアルに定める品質標準に厳密に従うものでなければならない。
4. フランチャイジーは、管理マニュアルに従い、毎月__日までに、前月中の本件店 舗における営業の状況を報告しなければならない。本件店舗の営業活動に関連して 事故、伝染病その他の問題が発生した場合、フランチャイジーは直ちにフランチャ イザーにこれを報告しなければならない。
5. フランチャイザーは、フランチャイジーの本件店舗における営業状況(サービス及 び商品の品質を含む)を検査するため、いつでも本件店舗に立ち入り必要な検査を することができる。
第9条 第三者からのクレーム、訴訟及び責任
1. 本件店舗における営業活動に関し、第三者からクレームがあった場合、管理運営マ ニュアルにしたがい適切に処理するとともに、遅滞なくこれをフランチャイザーに 報告しなければならない。
2. 本件店舗における営業活動に関し、第三者がフランチャイザー、フランチャイジー 又はその従業員に対し訴訟、仲裁その他類似の法的手続を開始し、又はそのおそれ が発生した場合、フランチャイジーは直ちにこれをフランチャイザーに報告しなけ ればならない。
3. フランチャイジーは、第三者によるフランチャイズ権の侵害、本件商標の侵害、商 業秘密の漏洩その他フランチャイザーの権利又は利益を侵害する事実を発見した 場合は直ちにこれをフランチャイザーに報告しなければならない。
4. フランチャイザーは、自らの故意又は過失により第三者に損害を与えた場合を除き、
本件店舗の営業に関して第三者に対しいかなる責任も負わない。