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フランチャイザーとしての資格要件を欠いたために、フランチャイズ契約が取り消さ

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第 4 章 フランチャイズ・ビジネスに関連する紛争事例

1.  フランチャイザーとしての資格要件を欠いたために、フランチャイズ契約が取り消さ

フランチャイザーは、「商業特許経営管理弁法(試行)」第6条の資格要件を充たさなけれ ばならない。本件では、フランチャイザーが「登録商標、商号、製品、特許及び独特の 伝授可能な経営管理技術又はノウハウを有し、かつ1年以上の良好な経営実績があるこ と」という資格要件を充たしていなかった。すなわち、フランチャイズ契約締結時には 1年未満の経営実績しかなく、しかも商標を使用許諾する権利を有する証拠を提出でき なかった。そのため、本件ではフランチャイズ契約が取り消された。

本件は仲裁廷の判断であるが、興味深いことに【事例2】では裁判所が全く異なる判断 をしている。

【事実の概要】

(1)仲裁手続の申立人であるフランチャイジーは、被申立人であるフランチャイザー

(洋食ファースト・フードのフランチャイザー)との間で、2000年6月8日、「フラ

ンチャイズ加盟契約」を締結した。

「フランチャイズ加盟契約」の契約期間は12 年で、フランチャイジーは北京宣武区 においてファースト・フード加盟店を開設し営業すること、フランチャイズ管理費 は毎月500元とし、四半期ごとに支払うことが合意された。さらに、加盟契約は、

設備及び半製品の供給方式、商品及びサービスの管理、アフターサービス及びサポ ート、商業秘密、知的所有権の保護等について詳細に規定した。フランチャイジー は、加盟金など各種のフランチャイズ・フィーを期限に支払わなければならず、フ ランチャイザーは、フランチャイジーに商標、商号、標識、管理モデル及び商業秘 密の使用権を付与し、運営マニュアル等を提供することが合意された。

契約締結後、フランチャイジーは加盟金、技術トレーニング費として8,000人民元 を支払い、フランチャイザーから設備その他の物品を予約購入した。フランチャイ ジーはその後 2 回にわたり半製品及び消耗品をフランチャイザーから予約購入し た。フランチャイジーは加盟店を開設し営業を開始したが、8ヶ月後には経営が破 綻し倒産した。

(2)フランチャイジーは、フランチャイザーがフランチャイズに従事する条件を具備 しておらず、契約締結過程において多くの重要な情報を隠匿し、有効に指導を行う

能力を有せず、また成熟した経営ノウハウを有しないためフランチャイジーのファ ースト・フード加盟店が倒産したとして、以下の仲裁判断を求めた。

①「フランチャイズ加盟契約」を取り消す。

②フランチャイザーは、フランチャイジーが支払った加盟金、設備及び物品の代 金を返還しなければならない。

③仲裁費用はフランチャイザーの負担とする。

(3)これに対し、フランチャイザーは以下のとおり主張した。

①フランチャイザーはフランチャイズに必要な条件と能力を具備している。

②フランチャイジーはフランチャイザーの指導を受け入れなかった。

③フランチャイジーはその義務を履行していない。

④フランチャイザーは「フランチャイズ加盟契約」を解除する権利があり、フランチ ャイジーの加盟資格はすでに取り消された。

⑤フランチャイジーの経営不振はフランチャイジー自身の原因によるもので、フラ ンチャイザーは代金を返還しない。

【仲裁判断】

(1)「フランチャイズ加盟契約」の効力について

フランチャイズは一種の商業経営モデルであり、その核心は、フランチャイザーが フランチャイジーに商標専用権、商号使用権、経営ノウハウ等を使用許諾し、統一 的指導、支持及びアフターサービスを保障して、加盟費及び管理費を受領すること にある。

国内貿易部が制定した「商業特許経営管理弁法(試行)」第6条は、フランチャイザー の具備すべき条件を以下のとおり定めている。

①独立の法人格を有している。

②登録商標、商号、製品、特許及び独特の伝授可能な経営管理技術又はノウハウを 有し、かつ1年以上の良好な経営実績がある。

③一定の経営資源を有している。

④フランチャイジーに長期的な経営指導及びサービスを提供する能力を有してい る。

フランチャイザーは上記4つの条件を具備しなければならないが、本件において、

フランチャイジーは仲裁廷が求めた「○○」商標が国内外で登録されている有効な証 拠、当該商標を中国において他人に使用許諾できる証明を最後まで提出しなかった。

また、フランチャイザーは、1999年11月23日から「北京○○快餐管理経営有限公 司」として設立された。このため、2000年6月8日、「フランチャイズ加盟契約」の 締結時にはその経営期間はまだ1年に満たなかった。

したがって、本件フランチャイザーはフランチャイザーとしてフランチャイズ契約 を締結する資格を具備していなかった。よって、2000年6月8日に締結された「フ ランチャイズ加盟契約」はこれを取り消す。

(2)財産の返還

中国の「契約法」第58条によると、契約が取り消された場合は当該契約に基づいて 取得した財産を返還しなければならず、返還不能又は返還の必要がなくなったもの は金銭に換算して補償しなければならない。過失のある当事者は、他方当事者が当 該過失によって被った損失を賠償しなければならず、双方ともに過失がある場合は それぞれ相応の責任を負担しなければならない。

本件では、フランチャイジーはフランチャイザーに加盟金及びトレーニング料合計

8,000人民元を支払っており、フランチャイザーはこれを返還しなければならない。

フランチャイジーがフランチャイザーから予約購入した設備及び物品はフランチ ャイザーに返還すべきであるが、設備及び物品の減価分を考慮して、フランチャイ ザーはフランチャイジーに設備及び物品の 60%を返還すべきである。また、フラ ンチャイジーがフランチャイザーから 2 回にわたり予約購入した半製品と消耗品 は、フランチャイジーがすでにそれを経営活動に全部使用し返還できないので返還 を要しないし、フランチャイザーは代金の返還を要しない。

(3)仲裁費用

仲裁費用9,548元は、フランチャイジーが3,138元を、フランチャイザーが6,365

元を負担しなければならない。

以上の被申立人であるフランチャイザーが支払うべき金額は、本裁決書が届いた日から 15 日以内に申立人であるフランチャイジーに支払わなければならない。滞納した場合は、中 国人民銀行の滞納に関する関連規定に従って処理する。

2.  フランチャイザーとしての資格要件を欠いていたが、フランチャイズ契約が無効と

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