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ナノテクノロジー・材料分野の現状及び動向 中国材料研究学会が主催し四川大学が運営を担当する

ドキュメント内 表紙OL.ai (ページ 67-86)

「中国材料大会 2014」が 2014 年 7 月 5 日、四川大学で開催 された。大学や中国科学院の関連研究所などから約 2000 名が参加した。

中国の新材料産業の生産額は、2015 年に 2 兆元に達す る見通しで、寧波や広州、天津、青島、金昌を含めた約 20 の都市が、異なる規模・性質の新材料産業を形成してい る。大会に参加した専門家らは、中国の新材料産業は世 界の先進国と比べると大きな開きがあり、とくに重要な

材料の保障能力が不足している現状を紹介した。また、

産業の発展に向けた合理的で全面的な統一計画や政策に よる指導が欠けていることに加えて、新材料の自主的な 革新能力も十分でない認識が示された。

中国材料研究学会の黄伯雲理事長は、材料産業が各産 業のベースだとしたうえで、中国が海外の貿易障壁を打 破するためには、技術の進歩とハイテク製品の発展が重 要との考えを述べた。また同理事長は、最後の競争は科 学技術とその水準の競争になると強調。中国の一部のコ ア技術は輸入に依存しているため、生産能力を拡大する 概         要

中国−ドイツ

中国とドイツは197811月、「中独科学技術協力協定」を締結した。同協定の枠組みの下で、両国政府は新材料を含む 多くの科学分野で共同研究を行った。中国国家自然科学基金委員会とドイツ研究連合会は200010月、北京市に共同 で「中独研究促進センター」を設立し、両国が毎年それぞれ1000万元を投入し、ナノ科学や情報技術、材料学、食品栄 養学、旱魃防止など6分野において両国の共同研究を支援してきた。また、中国科学技術部とドイツ科学技術省は2005 4月、湖南省長沙市に中独ナノバイオ技術協会を共同で設立し、「中独ナノバイオ技術国際シンポジウム2005」を開 催した。ドイツのBASF社は2006年、中国の35の大学及び研究機関と契約を結び、高分子材料、工業用触媒、ナノバイ オ技術に関する51の共同研究プロジェクトを選定、実施した。

中国−フランス

中国とフランスは19781月、「中仏科学技術協力協定」を締結した。同協定の枠組みの下で、両国は1991年、「中仏 先進研究計画(PRA)協力取決め」を締結し、材料、バイオ技術などを含む6分野での協力に合意した。これまでに専門家 委員会を10回以上開催し、382件のプロジェクトを実施した。2006年には、科学技術部の支持の下で、アモイ大学と フランス国家科学研究センター、パリ高等師範学院がアモイに「ナノバイオ・化学国際共同実験室」を設立し、基礎化学 や分析化学、物理化学、電気化学などの分野で7つの共同研究プロジェクトを実施した。同実験室は2008年、国家レベ ル国際科学技術研究開発センターに指定された。

中国−ロシア

中国とロシアは199212月、「中露科学技術協力協定」を締結し、新材料、バイオ技術などを含む9つの優先分野にお ける協力強化に合意した。その後、1996年までに245件の科学技術協力プロジェクトが実施された。199812月に は、中国科学技術部の許可を受け、新材料、バイオ技術などの分野での研究成果の産業化を図るため、山東省煙台市で「中 露ハイテク産業化協力モデル基地」の建設がスタートした。また、200511月、湖南省にある中南大学とロシア非鉄 金属加工研究院及びロシア連邦宇宙開発局複合材料研究院は共同で「中露国際新材料工程技術産業化センター」を設立 した。ロシアのプーチン大統領(当時)が20074月、「ロシアにおけるナノ産業発展戦略」を打ち出したことを受け、

20087月にロシアのナノテク会社関係者が訪中して中国科学技術部と協議を行い、二国間におけるナノテクノロジー 分野に関する協力協定を両国首相会談の場で締結することで合意した。

中国−韓国

中国と韓国は19929月、「中韓科学技術協力協定」を締結した。同協定の枠組みの下で、新材料を含む14の分野で 18の協力協定や覚書を締結した。20037月の両国首脳会談では、一層の協力の推進に関する声明が発表され、新材 料やバイオなどの分野で共同研究と産業化を行うことが合意された。両国は20057月、「中韓ナノ技術研究センター の共同建設に関する覚書」に署名し、20077月までに中国国家ナノ科学技術センターと韓国科学技術院にそれぞれナ ノ技術研究センターが設立された。その他、新材料共同研究センター、光電子技術共同研究センターなども設立された。

3-15表 中国のナノテクノロジー基準一覧(2007年末現在)

No. 基   準   名 分 類

1 GB/T13221-2004ナノ粉末粒度分布の測定 X線小角散乱法 国家基準

2 GB/T19587-2004固形物質比表面積測定用ガス吸着BET 国家基準

3 GB/T19588-2004ナノNi粉末 国家基準

4 GB/T19589-2004ナノZnO 国家基準

5 GB/T19590-2004超微細炭酸カルシウム 国家基準

6 GB/T19591-2004ナノTiO2 国家基準

7 GB/T19619-2004ナノ材料用語 国家基準

8 GB/T20307-2006ナノスケールの走査型電子顕微鏡の測定法原則 国家基準

9 GB/T18735-2002電子顕微鏡(AEM/EDS)用ナノ薄型基準サンプルの汎用規範 国家基準

10 GB/T19345-2003非結晶、ナノ結晶軟磁性帯状材料 国家基準

11 GB/T19346-2003非結晶、ナノ結晶軟磁性材料の交流磁性エネルギーの測定方法 国家基準

12 GB/T19627-2005粒度分析−光子相関スペクトル法 国家基準

13 HG/T3791-2005塩素化エチレン−ナノ炭酸カルシウムの原位置重合浮上法による塩素化ポリエチレンの作成 業界基準

14 HG/T3819-2006ナノ合成水滑石 業界基準

15 HG/T3820-2006ナノ合成水滑石の分析方法 業界基準

16 HG/T3821-2006ナノ水酸化マグネシウム 業界基準

3章 ナノテクノロジー・材料分野

のではなく、コア技術の発展をはかり構造を調整し質を 高める必要があると指摘した。

1.

 ナノテクノロジー関連の基準策定

中国国務院は 2001 年、ナノテクノロジーを含めたハイ テクの国際的な競争力確保を目的として、重要技術基準 に関する研究を「第 10 次 5 ヵ年」期間中の重大特別研究 プロジェクトに指定した。

このうち、ナノ製品・技術に関する基準制定が同プロ ジェクトの重要な課題の一つとして盛り込まれた。科 学技術部は「ナノテクノロジー材料基準及びそのデータ ベースの構築」を重大研究課題とし、中国科学院と冶金 工業情報基準研究院の主導により 3 年をかけてナノ製 品・技術に関する基準の制定に着手した。

中国国家基準化管理委員会は 2005 年 2 月 28 日、7 つの ナノテクノロジー基準を公布し、同 4 月 1 日から正式に施 行した。さらに、ナノテクノロジー基準化委員会が設立さ れ、中国のナノテクノロジー基準の制定と審査を行って いる。中国は 2007 年末までに、16 のナノテクノロジー基 準を公布・実施している。このうち 12 は国家基準であり、

残りの基準は業界基準である。詳細を第 3-15 表に示す。

2

.ナノテク関連の研究及び産業化プロジェクト

1

)研究開発プロジェクト

① 「863 計画」

「第 10 〜 11 次 5 ヵ年」期間中の「国家ハイテク研究開 発発展計画」(「863 計画」)におけるナノテク分野の研究 プロジェクトを分野別に分類した結果を第 3-9 図に示す。

参考資料 1(巻末)からも明らかにように、「第 10 次」、

「第 11 次」の両 5 ヵ年期の「863 計画」におけるナノ研究 プロジェクトは 173 件に達する。このうちの 98 件は大学 が、また 62 件は研究機関が担当し、企業によるものはわ ずか 13 件に過ぎず、ナノテクノロジーに関する応用技術 研究開発プロジェクトは大学と研究機関が主体となって いる。

分野別に見ると、ナノ材料分野のプロジェクトが全体 の半数近くを占めており、中国がナノ材料研究に傾斜し

ている実態が浮かび上がった。また、バイオ・医学分野 の合計が全体の 21 %を占めていることも、中国のナノテ クノロジー研究の特徴である。

② 「973 計画」

1999 年から 2011 年にかけての「国家重点基礎研究発展 計画」(「973 計画」)におけるナノテクノロジー分野の研 究プロジェクトを参考資料 2(巻末)に、また分野別の分 類を第 3-10 図に示す。

1999 年から 2011 年にかけての「973 計画」におけるナ ノテクノロジー研究プロジェクトは、終了分も含めて全 部で 20 件ある。このうち研究機関担当分は 13 件、大学担 当分は 7 件となっている。

分野別では、情報分野が全体の半分を占めており、以 下、材料の 35 %、エネルギーの 5 %などと続いている。

③重大研究計画

2006 年から 2011 年にかけての、ナノテクノロジーに関 連した重大研究計画における具体的研究プロジェクトを 参考資料 3(巻末)に示す。

重大研究計画におけるナノテクノロジー研究プロジェ クトは全部で 29 件あり、このうちの 14 件は大学が、また 残りの 15 件はすべて中国科学院に属する研究機関が担 当している。これを分野別に見ると、材料41%、バイオ・

医学 31 %、情報分野 21 %という割合になっている。

3-9図 分野別に見た「863計画」のナノテクノロジー 研究プロジェクト

3-10図 分野別に見た「973計画」のナノテクノロジー 研究プロジェクト

3-11図 分野別に見た重大研究計画の研究プロジェクト

ドキュメント内 表紙OL.ai (ページ 67-86)