(7) フルスクリーン表示時のメニュー
2.9 セキュリティの管理
組織内のコンピュータのセキュリティを阻害する要因には、ウィルス対策製品の未インストール、
ファイル共有ソフトウェアのインストール、OSセキュリティ設定の不備など、多くの要素がありま す。組織内のセキュリティ状況を安全に保つためには、これらの要因に対するセキュリティのルー ルを決め、それを各コンピュータの利用者に遵守させる必要があります。また、セキュリティの現 状を把握して、問題点を適宜対策することも必要です。
JP1/IT Desktop Managementでは、組織内のセキュリティのルールを「セキュリティポリシー」
として設定し、それらを各コンピュータに適用することで、問題点を発見して管理者に通知したり、
自動的に対策したりできます。
180 機能の紹介
セキュリティポリシーを利用することで、次のセキュリティ状況を把握できます。
• 更新プログラムの適用状況
• ウィルス対策製品の適用状況
• 使用を必須とするソフトウェアのインストール状況
• 使用を禁止しているソフトウェアのインストール状況
• サービスの稼働状況
• OS設定の状況
また、このほかにも、ソフトウェアやUSBデバイスなどの利用抑止、各コンピュータでの不審操作 の検知など、セキュリティ管理に関するさまざまな設定ができます。
2.9.1 セキュリティ状況を管理する仕組み
コンピュータのセキュリティ状況は、次の図に示すように管理します。
はじめに、組織のセキュリティのルールに沿ってセキュリティポリシーを設定します。JP1/IT Desktop Managementでは、管理対象のコンピュータにデフォルトポリシーが自動的に割り当たり ます。このため、運用開始直後はセキュリティポリシーを作成しなくても、デフォルトポリシーに よって判定されたセキュリティ状況を確認できます。また、セキュリティの推奨設定をした推奨セ キュリティポリシーも提供しています。デフォルトポリシーと推奨セキュリティポリシーの設定内 容については、「(2) 製品が提供するセキュリティポリシー」を参照してください。
デフォルトポリシー以外のセキュリティポリシーでセキュリティ状況を判定するためには、セキュ リティポリシーを追加して管理対象のコンピュータに割り当てる必要があります。コンピュータに
セキュリティポリシーを割り当てると、セキュリティポリシーの設定に基づいて、収集された機器 情報を基に管理用サーバでセキュリティ状況が判定されます。また、管理対象のコンピュータで禁 止操作の抑止、および操作ログの取得が実行されます。自動対策を設定している場合は、セキュリ ティポリシーに違反していた場合に対策が実行されます。セキュリティ状況の判定については、
「2.9.3 セキュリティ状況の判定」を参照してください。禁止操作の抑止については、「2.9.5 禁止操
作の抑止」を参照してください。
セキュリティ状況の判定結果、および禁止操作の抑止結果は管理用サーバに通知され、コンピュー タのセキュリティ状況が表示されます。管理者は、セキュリティ状況を確認し、問題点を対策しま す。セキュリティポリシーにメッセージの自動通知を設定していると、判定結果に応じて管理対象 のコンピュータに自動的にメッセージが通知されます。
操作ログは定期的に収集され、セキュリティポリシーの設定に従って不審操作が検知されます。検 知された操作を基に、管理者は操作ログを追跡調査して、情報漏えいが発生していないかどうかを 確認できます。操作ログの取得と不審操作の検知については、「2.10.4 操作ログに基づく不審操作の 調査」を参照してください。
注意 Active Directoryのグループポリシーで組織内のコンピュータのセキュリティ設定を規定している場合、
JP1/IT Desktop Managementのセキュリティポリシーでセキュリティ設定を自動対策しても、Active Directoryでの設定が優先されます。
注意 仮想コンピュータのセキュリティ状況を管理する場合、仮想化サーバだけでなく、仮想コンピュータにも エージェントを導入してください。
関連リンク
• (1) セキュリティポリシーに設定できる項目
2.9.2 セキュリティ管理できる機器
JP1/IT Desktop Managementでは、管理対象となる機器だけセキュリティ管理できます。
なお、管理対象となる機器は、エージェントが導入されているかどうかで異なります。セキュリティ 管理できる機器について次の表に示します。
機種種別 OS種別
セキュリティ管理機能の実行可否 セキュリティ
の判定 自動対策
アクション メッセージ通
知
ネットワーク 制御 コンピュータ Windows 7 ○ ※1、※2 △ △ ○
Windows Server 2008 R2
Windows Server 2008 Windows Vista Windows Server 2003 R2※3
Windows Server 2003※3 Windows XP
Windows 2000
Linux × × × ○
UNIX Mac OS 不明
182 機能の紹介
機種種別 OS種別
セキュリティ管理機能の実行可否 セキュリティ
の判定 自動対策
アクション メッセージ通
知
ネットワーク 制御
スマートデバイス iOS × × × ○
Android
ストレージ - × × × ○
ネットワーク装置 プリンタ 周辺装置 USBデバイス ディスプレイ その他
管理者が追加した 機器種別 不明な機器
(凡例)○:実行できる △:エージェント導入済みの機器だけ実行できる ×:実行できない
-:該当なし
注※1 エディションが「不明」の場合、対象外となります。
注※2 Active Directoryの探索、またはネットワークの探索のSNMP認証で管理対象にしたコン ピュータは、セキュリティの判定はできません(判定結果は「不明」になります)。
注※3 Windows Server 2003とWindows Server 2003 R2は、同じOSとして扱われます。例え ば、[セキュリティポリシーの編集]ダイアログのセキュリティ設定項目の「更新プログラム」で、
指定したグループにWindows Server 2003 Standard Editionが含まれる場合、Windows Server 2003 Standard EditionおよびWindows Server 2003 R2 Standard Editionが対象となります。
2.9.3 セキュリティ状況の判定
コンピュータにセキュリティポリシーを割り当てると、セキュリティポリシーの設定に基づいてセ キュリティ状況が判定されます。判定のタイミングになると、セキュリティポリシーのセキュリ ティ設定項目の条件と、管理対象のコンピュータから収集した機器情報を比較して、危険レベルを 判定します。
セキュリティ状況は次のタイミングで判定されます。
• セキュリティポリシーが割り当てられたとき
• セキュリティポリシーが更新されたとき
• 管理対象のコンピュータの機器情報が更新されたとき
• 管理対象のコンピュータが属するグループが変更されたとき
• 定期的な判定(デフォルトは毎日0:00)
なお、セキュリティポリシーのアクション項目でメッセージ通知を設定しておくと、セキュリティ 状況の判定結果に応じて、コンピュータにメッセージを自動的に通知できます。メッセージにはセ キュリティの問題点が載っているので、メッセージに従って対処するよう指示しておくことで管理 者が問題点を対処する手間が省けます。
参考 OSのコンポーネントや特定のプログラムによって、OSのユーザーアカウントが自動作成されている場 合、利用しないユーザーアカウントのセキュリティ状況まで判定されてしまうと、セキュリティ状況を正しく管 理できないおそれがあります。このような場合、利用しないユーザーアカウントを判定の対象外にすることで、
適切にセキュリティ状況が判定されるように設定できます。