SAN に接続されている他のドメイン (クラスタシステムまたは単一サーバ) のボリュームを、ボリュー ム (シャドウボリューム) として認識してアクセスすることができます。
業務で使用しているボリュームの代わりに、プロキシボリュームや、ディスク装置のコピー機能によっ て作成された複製を、シャドウボリュームとして認識してアクセスすることも可能です。業務を実行す るドメインに属していないサーバでシャドウボリュームを使用することにより、業務を行うドメインに 負荷をかけないバックアップ運用が実現できます。SAN 環境において複数のドメインのボリュームのバ ックアップを一元的に行うバックアップサーバや、被災時に遠隔地で業務を代行する災害対策システム の構築も可能です。
ここでは、シャドウボリュームの機能について説明します。
SAN ブート環境
SAN ブート環境のシステムボリュームを、シャドウボリュームとして認識することはできません。
1.6.1 ドメイン外サーバからのボリュームアクセス
SAN 環境において、他のドメイン (クラスタシステムまたは単一サーバ) でボリュームとして使用され ているディスク領域を、ボリューム (シャドウボリューム) として認識してアクセスすることができま す。
この機能により、業務で使用しているボリュームを、業務を実行するドメインに属していないサーバか ら、SAN 経由で認識してアクセスすることができます。業務で使用しているボリューム自体ではなく、
プロキシボリュームを、ドメイン外サーバからシャドウボリュームとして認識することも可能です。こ れにより、業務を実行するドメインの CPU、I/O、ネットワークに負荷をかけずに、業務と並行して、バ ックアップ、リストア、バッチ処理、データ解析など、別の業務を実行することが可能になります。
ひとつのサーバから、SAN に接続されている複数のドメインのボリュームをシャドウボリュームとして 認識しアクセスする運用も可能です。たとえば、複数ドメインのボリュームのバックアップとリストア を一元的に行うバックアップサーバを構築することができます。
ドメイン外サーバでシャドウボリュームを使用するバックアップとリストアの運用形態および手順につ いて、「6.6 ドメイン外サーバからのバックアップとリストア」を参照してください。
図: バックアップサーバ
1.6.2 ディスク装置のコピー機能の利用
ディスク装置のコピー機能によってボリュームをコピーし、コピー先のディスク領域をボリューム (シ ャドウボリューム) として認識してアクセスすることができます。
業務と並行して業務のデータを使用する別の業務を実行するには、業務のボリュームの複製が必要です。
業務で使用しているボリュームの複製として、プロキシボリュームを使用する運用形態の他に、ディス ク装置のコピー機能によるコピー先のディスク領域を使用する運用形態が実現できます。
ディスク装置のコピー機能とシャドウボリュームを使用するバックアップリストアの運用形態および手 順について、「6.5 ディスク装置のコピー機能を使用したバックアップとリストア」を参照してください。
図: ディスク装置のコピー機能によって作成された複製のバックアップ
ディスク筐体間のコピー機能を使用して、地理的に離れた遠隔地に災害対策システムを構築することが できます。業務を実行するドメインが被災した場合、災害対策システムでコピー先のディスク領域をシ ャドウボリュームとして使用し、被災から復旧するまでの間の業務を代行します。
図: 災害対策システム