Energy [MeV]
5.7 シミュレーションパラメーター
本 研 究 で は PIC シ ミ ュ レ ー シ ョ ン で は シ ミ ュ レ ー シ ョ ン コ ー ド VORPAL[53] を使用した。
シミュレーションで操作するパラメーターは moving window の x、y、 z 方向の辺の長さ LX、LY、LZ、moving window の x、y、z方向のセル 数 NX、NY、NZ、粒子の種類 (今回使用した粒子は電子、H イオン、He イオンの 3 種類)、1 セル当りのマクロ粒子数、レーザーパルスのスポッ ト半径 r0、パルス幅 τ、レーザー波長λp、プラズマ電子及びイオン密度 とレーザー伝播軸方向及び動径方向の密度分布、そしてレーザーの集光点 (x,y,z) = (0,0,zf) である。
また、共通のパラメーターとして波長 λL=0.8µm、セルのx、y、z方向 の辺の長さをそれぞれDX、DY、DZ、として α <1となる定数 α を用い て時間ステップが Courant条件
DT = α
c q
(DX1 )2+ (DY1 )2+ (DZ1 )2
(5.58) を満たすように設定した。本シミュレーションでは経験的に α =0.9を使 用した[54]。セルサイズは縦方向が
DZ= λL
15 ∼ λL
14 (5.59)
横方向が
DX,DY = λp
60 ≃λdebye(5keV) (5.60)
となるようにした。ここで λDebye(5keV) =λp/20π は電子温度が5keV の ときのDebye 長
λDebye =
r kBTe
4πnee2 (5.61)
であり、kB は Boltzmman 定数、Te は電子温度である。ムービングウィ
ンドウの大きさは縦方向が 4∼6λp、横方向が6r0 としており、これは縦
方向はバブルが 2∼3 個、横方向はバブルが 3 個は入る大きさである。
マクロ粒子は 1 セル当たりイオン及び電子がそれぞれ 4 個ずつで合計で 3,200,000 個∗4のマクロ粒子を計算する。
5.7.1 二次元と三次元との違い
2DPICシミュレーションと 3DPICシミュレーションの違いを調べるた
めに。以下のシミュレーションを行った。シミュレーションウィンドウ のサイズはLZ=61µm、LY=LX=30µm、セル数はNZ=1152、NY=NX=56 とした。a0 =4.0、スポット半径 r0 = 8.2µm、パルス幅 τ =27fs、プラ ズマ電子密度 ne =5.0×1018cm−3、1 セル当りのマクロ粒子数は電子及 び He2+ それぞれ4個とし、集光点はzf =5µmとした。このシミュレー ションを二次元平面と三次元空間で行ったところ、Fig.5.6、5.7のように
なった。Fig.5.6は2D シミュレーションと3Dシミュレーションのプラズ
マ電子密度分布である。(a) が 2D、(b) が 3D の y−z 平面での断面、(c) が3D のx−z 平面での断面である。バブルの構造は2Dと3Dで違いはな く、レーザー伝播軸に関して対称である。Fig.5.7(a)、(b)は2D及び3Dシ ミュレーションのバブルに入射された電子バンチのエネルギースペクトル である。3D は 2D よりも自己収束効果が顕著である為、レーザー場が強 くなる。そのためバブルに入射された電子バンチのエネルギーは中心値、
最大値共に 3D の方が 1.25 倍大きい。また電荷量に関しては3D の方が 10倍大きい。よって本研究では電荷に関しては定性的な議論のみ行う。
∗4 この数値はウィンドウの大きさが96.6µm×72µmの場合であり、ウィンドウのサイ ズが大きくなればそれに伴い計算するマクロ粒子数も増加する。
Fig.5.6: 2Dシミュレーションと 3Dシミュレーションのプラズマ電子密 度分布。a0=4.0、プラズマ電子密度ne=5.0×1018cm−3 のと きの(a)2D、(b)3Dでのy−z平面、(c)3Dでのx−z平面。
Fig.5.7: 2Dシミュレーションと 3Dシミュレーションのエネルギースペ クトル。a0=4.0、プラズマ電子密度ne=5.0×1018cm−3 のと
きの(a)2Dのエネルギースペクトル、(b)3Dのエネルギースペク
トル。