5. MPC ソフトウェアの詳細
5.13 サンプル・エディット・モード
波形表示画面
波形表示画面には、サンプルの波形全体が表示され、スタートおよびエンド・ポイントには、緑色の線が表示され ます。どちらかの線を動かすと、最後に動かした線が緑色から赤色に変化します。スタートおよびエンド・ポイントは、
サンプル・データの中で再生される部分を決定します。自分でレコーディングしたサンプルでは、最初に無音の部分 が残っている場合があります。この部分があると、演奏する時に正しいタイミングで音を出すのが難しくなりますが、
スタート・ポイントを調節することで、この問題は解決できます。また、エンド・ポイントを調節することで、サンプルの 中間部分だけを再生することもできます。サンプルの終わりに余計な無音部分があったり不要な音が入っていたり しても、エンド・ポイントの調節とエディット機能を使えば、この部分を削除できます。
MPC ハードウェアで Q-Link の Q13、Q9、Q5 あるいは Q1 ノブを使うと、サンプルのスタート・ポイントが調節で きます。番号の小さな Q-Link ノブほど、より精密な調節が可能です。
MPC ハードウェアで Q-Link の Q15、Q11、Q7 あるいは Q3 ノブを使うと、サンプルのエンド・ポイントが調節で きます。番号の小さな Q-Link ノブほど、より精密な調節が可能です。
MPC ハードウェアで Q-Link の Q14、Q10、Q6 あるいは Q2 ノブを使うと、サンプルのループ・スターと・ポイント が調節できます。番号の小さな Q-Link ノブほど、より精密な調節が可能です。
MPC ソフトウェアでは、Q-Link の Q13、Q9、Q5 あるいは Q1 ノブを使うと、サンプルのスタート・ポイントが 調節できます。番号の小さな Q-Link ノブほど、より精密な調節が可能です。
Q-Link の Q15、Q11、Q7 あるいは Q3 ノブを使うと、サンプルのエンド・ポイントが調節できます。番号の 小さな Q-Link ノブほど、より精密な調節が可能です。
Q-Link の Q14、Q10、Q6 あるいは Q2 ノブを使うと、サンプルのループ・スターと・ポイントが調節できます。
番号の小さな Q-Link ノブほど、より精密な調節が可能です。
あるいは、サンプルのタイムラインのすぐ下にある小さな矢印をクリックして動かすことで、それぞれに対 応するスタート、ループおよびエンド・ポイントを好みの位置に設定することもできます。
ループ・スタート・ポイントは、サンプルのスタート・ポイントよりも前には設定できません。
波形をマウスボタンで直接クリックしたままにすると、エディットしたサンプルが試聴できます。
サンプルのタイムラインを右クリックすると、Time 表示(秒およびミリ秒)とサンプル表示が切り替えられます。
波形の下には、スクロール・バーとスライダーがあり、それぞれ水平のスクロールと拡大表示ができます。
サンプル・エディット・コントロール
下部セクションには、選択したサンプルをエディットするための様々なコントロールが用意されています。
EDIT セクション
このセクションには、サンプルをエディットしたり、エディット・モード(CHOP または TRIM)を選択したりするためのコントロールが並んでいます。CHOP モードの詳細は、この章の最後の部分を参照してください。以下は TRIM モ ードについてのみの説明です。
MPC ハードウェアでは、+/-ボタンでエディットするサンプルを選択します。
選択されたサンプルの名前は、ディスプレイの上部に表示されます。
MPC ソフトウェアでは、EDIT SAMPLE ポップアップ・メニューをクリックして サンプルを選択します。
Q-Link ノブは、選択したサンプルのスタート・ポイントとループ・スタート・ポ イント、エンド・ポイントをエディットするのに使います。MPC ハードウェアとソ フトウェアでの使い方は“波形表示画面”の項ですでに説明してあります。
PAD セクション
Sample Edit モードでは、パッド・バンクの選択に関わらず、選択したサンプルの特定のパートがパッドで再生でき ます。以下の再生オプションは、それぞれに対応するパッドを叩くことで実行されます:
Play Loop(Pad 13)を叩くと、サンプルがループのスタートからエンド・
ポイントまで繰り返し再生されます。
Play Sample(Pad 15)を叩くと、エディットされたサンプルの全体が再 生されます。Play Sample 機能は、波形表示画面をクリックして実行す ることもできます。
Play All(Pad 16)を叩くと、エディットとは無関係にサンプルの全体が 再生されます。
Play to Start(Pad 10)を叩くと、スタート・ポイントよりも前の部分のサ ンプルが再生されます。スタート・ポイントを 0 に設定した場合は、何も 再生されません。
Play From Start(Pad 11)を叩くと、スタート・ポイントから最後まで(エ ンド・ポイントの設定に関わりなく)サンプルが再生されます。スタート・
ポイントとエンド・ポイントを同じ位置に設定した場合は、何も再生され ません。
Play To Loop Start(Pad 06)を叩くと、サンプルのループ・ポイント以前の部分が再生されます。
Play From Loop Start(Pad 07)を叩くと、ループ・スタート・ポイントから最後まで(エンド・ポイントの設定に関わ りなく)サンプルが再生されます。ループ・スタート・ポイントをエンド・ポイントと同じ位置に設定した場合は、何 も再生されません。
Play To End(Pad 02)を叩くと、サンプルのスタート・ポイントからエンド・ポイントまでの部分が再生されます。
Play From End(Pad 03)を叩くと、サンプルがエンド・ポイントから最後まで再生されます。エンド・ポイントをサ ンプルの最後の部分と同じ位置に設定した場合は、何も再生されません。
SETTINGS セクション
ここでは、再生およびループの機能に関わる様々なパラメーターが直接エディットできます。
MPC ハードウェアでは、CURSOR ボタンでオプション(Start、Loop および End)を選択することで、サンプルのス タート、ループおよびエンド・ポジションがエディットできます。DATA ダイヤルまたは+/-ボタンを使って正確に設 定できますが、テンキーで値を直接入力することもできます。入力した値は ENTER ボタンを押して確定します。
MPC ハードウェアの Sample Edit セクション画面
MPC ソフトウェアでは、SAMPLE START や END あるいは LOOP START の値を直接ダブルクリックしてエディッ トすることもできます。好みの値は、コンピューターのキーボードで入力します。
MPC ハードウェアでは、F4(Loop)ボタンを押してループ機能をオンにできます。また、F3(0 Snap)ボタンでスナ ップ・トゥ・ゼロの操作を実行できます。ループ・オプションは、CURSOR ボタンで対応する項目(Loop Lock)を選 んでエディットします。設定の変更は、DATA ダイヤルか+/-ボタンで行います。
MPC ソフトウェアでは、ループおよびサンプル関連のオプションに対応するボタンをクリックすると、それらの機能 がオンになります。
LOOP ボタンを押すと、ループのスタートおよびエンド・ポイントの間を繰 り返し再生する、ループ機能がオンになります。
SNAP TO ZERO ボタンを押すと、スナップ・トゥ・ゼロ機能がオンになり ます。エディットの作業を簡単にするために、MPC ソフトウェアではスタ ートおよびエンド・ポイントを、サンプル信号がゼロになる最寄りのポイン トに設定できます。これによって、ループやワン・ショットとしてサンプル を再生した際のクリックや不自然さを防止できます。
TUNE ボタンを押すと、オリジナル・ピッチを基にしてサンプルを移調できます。移調の範囲は半音単位で上下 2 オクターブです。
ROOT NOTE ボタンを押すと、サンプルのルート音が選択できます。ルート音は、KEYGROUP プログラムでサ ンプルが再生された時のオリジナル・ピッチになります。
LOOP LOCK ボタンを押すと、ループ・ロック機能がオンになり、サンプルのスタート・ポイントとループのスター ト・ポイントがリンクされます。これによって、たとえば長さの決まったループを探す必要がある場合などには、
両者を同時に調節できるようになります。
PROCESS セクション
PROCESS セクションには、サンプルをエディットするためのオプションが用意されています。
F6(Edit)ボタンを押すと、エディットのオプションのある新しいページが開きます。DATA ダイヤルまたは+/-ボタ ンで好みのオプションを選択します。オプションによっては、CURSOR ボタンで選択できる追加のパラメーターが 用意されたものもあります。選択したエディット機能を実行するには、F5(Do It)ボタンを押します。実行しない場 合は、F4(Cancel)ボタンで変更をキャンセルできます。エディットのオプションについては、以下に説明がありま す。
MPC ハードウェアの Pitch Shift 機能の Process Sample 画面
MPC ソフトウェアでは、好みのサンプル・エディット・オプションをクリックすると、新しいウィンドウが開きます。オプ ションによっては、追加のパラメーターが用意されたものもあります。選択したオプションを実行するには、Do It ボタ ンをクリックします。実行しない場合は、Cancel ボタンをクリックして操作をキャンセルできます。
サンプル・エディット・オプションのウィンドウが開いている時に、必要に応じて Function フィールドをクリックし て、もう一つ別のエディット・オプションを選択することもできます。
START/END 以下の全てのプロセスは、スタート・ポイントとエンド・ポイント の間の部分にしか効果がありま せん。ただし、BIT REDUCE と STEREO>MONO だけは、スタートとエンド・ポイントの位置に関わりなく、サン プル全体に効果を及ぼします。
サンプル・エディット・オプションには、以下のものがあります:
DISCARD:スタート・ポイント以前とエンド・ポイント以後の不要な部分のサ ンプルを、自動的に削除します。このオプションには追加パラメーターがあ りません。
DELETE:サンプルのスタート・ポイントとエンド・ポイントの間の部分を削除 し、それによって生じたギャップを自動的に閉じます。このオプションには追 加パラメーターがありません。
SILENCE:サンプルのスタート・ポイントとエンド・ポイントの間に無音部分を 挿入します。このオプションには追加パラメーターがありません。
EXTRACT:サンプルのスタート・ポイントとエンド・ポイントの間の部分を切り
出して、新しいサンプルとして保存します。たとえば、レコーディングしたドラム・ループからスネアのサウン ドだけを抽出し、それを新たなサンプルとして保存して個別に利用できます。新しいサンプルには、名前も 付けられます。新しいサンプルは、現在のプロジェクトに追加されます。
NORMALIZE:サンプルの音量を、歪まない範囲で最大にするデジタル処理です。音量の差が大きなサン プルを含むプログラムの作業では、この機能をゲインの最適化処理に利用すると、音量の設定を頻繁に 行わなくても済みます。このオプションには追加パラメーターがありません。
REVERSE:選択したサンプルを反転させます。このオプションに追加パラメーターはありません。
FADE IN:スタート・ポイントとエンド・ポイントの間でサンプルをフェイド・インさせます。フェイド・インには次 の種類があります。Linear では、スタートからエンドに向かって直線的な音量変化のフェイド・イン効果が 得られます。Log では音量変化が対数カーブを描き、最初の部分は急激に、後ろの方になると穏やかに 変化します。Exp では音量変化が指数カーブを描き、最初の部分は穏やかに、後ろの方になるほど急激 に変化します。
FADE OUT:スタート・ポイントとエンド・ポイントの間でサンプルをフェイド・アウトさせます。効果には次の 種類があります。Linear ではスタートからエンドに向かって直線的な音量変化でフェイド・アウト効果が得 られます。Log では音量変化が対数カーブを描き、最初の部分は穏やかに、後ろの方になるほど急激に 音量が減衰します。Exp では音量変化が指数カーブを描き、最初の部分は急激に、後ろの方になるほど 穏やかに音量が減衰します。