第6章 建築物の外皮性能向上に伴う
6.3 建築物外皮性能技術の評価・分析
6.3.7 省エネルギー基準“PAL*”による
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6.3.7 省エネルギー基準“PAL*”による建築物外皮性能の評価比較結果
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(2)事務所建築A(カナダ)-東京気候区分の分析結果
図 6.3-15 は,事務所建築 A(カナダ)に透明単層ガラス,Low-E 複層ガラス,カー テンウォールの外皮条件に東・南側の水平日射遮蔽物幅を変更して,東京の気候区 分で PAL*基準値(450)と比較・分析したものである。Low-E 複層ガラスを除いて,
PAL*値は水平日射遮蔽物の形状に関係なく基準値より 12.9%~19.1%小さくなった。
しかし,Low-E 複層ガラスの PAL*値は水平日射遮蔽物の形状により PAL*値が 0.9%
~2.2%に変化した。この結果より,同じ事務所建築おいてバンクーバーの気候にお いて水平日射遮蔽物の影響は PAL*値に見られないが,東京の気候区分において水平 日射遮蔽物の影響が PAL*値に見られた。また,事務所建築 A(カナダ)を東京に建設 するにあたり Low-E 複層ガラスの使用が効果的であることが分かる。
図6.3-15 事務所建築A(カナダ)における省エネルギー基準“PAL*”
(PAL*基準値:450)
-25%
-20%
-15%
-10%
-5%
0%
5%
無し 850mm 1,050mm 1,250mm
単層ガラス Low-E複層ガラス カーテンウォール
基準値に対する割合
170
(3)事務所建築B(日本)-バンクーバー気候区分の分析結果
図 6.3-16 は,事務所建築 B(日本)に透明単層ガラス,Low-E 複層ガラス,カーテ ンウォールの外皮条件に東・南側の水平日射遮蔽物幅を変更して,バンクーバーの 気候区分で PAL*基準値(430)と比較・分析したものである。すべての外皮状態で PAL*値は,水平日射遮蔽物の形状に関係なく基準値より 18.6%~25.1%大きくなっ た。この結果より,バンクーバーの気候区分において水平日射遮蔽物の形状に関係 なく PAL*値に影響を与えないことが分かる。また,バンクーバーの気候区分におい て事務所建築 B(日本)に透明単層ガラスを使用したときに PAL*値が基準値を満たし たが,事務所建築 A(カナダ)に透明単層ガラスを使用したときに PAL*値が基準値を 満たさなかった。これは,事務所建築 B(日本)における窓比率が事務所建築 A(カ ナダ)と比較して約 12.2%小さいことが大きな要因と考察できる。
図6.3-16 事務所建築B(日本)における省エネルギー基準“PAL*”
(PAL*基準値:430)
0%
5%
10%
15%
20%
25%
無し 500m 700mm 900mm 1,100mm
単層ガラス Low-E複層ガラス カーテンウォール
基準値に対する割合
171
(4)事務所建築B(日本)-東京気候区分の分析結果
図 6.3-17 は,事務所建築 B(日本)に透明単層ガラス,Low-E 複層ガラス,カーテ ンウォールの外皮条件に東・南側の水平日射遮蔽物幅を変更して,東京の気候区分 で PAL*基準値(450)と比較・分析したものである。すべての外皮状態で PAL*値は,
水平日射遮蔽物の形状に関係なく基準値より 0.2%~13.8%大きくなった。また,
バンクーバーの気候区分の結果との大きな相違は,東京の気候区分において水平日 射遮蔽物が PAL*値の変化に影響を与えていることが分かる。特に,事務所建築 B
(日本)に Low-E 複層ガラスを使用したときに水平日射遮蔽物幅を設置すると PAL*
値の基準値を約 2.7%増加させた。また,事務所建築 A(カナダ)にカーテンウォー ルの外皮条件では基準値を満たさなかったが,事務所建築 B(日本)においてすべ ての外皮条件で基準値を満たした。
図6.3-17 事務所建築B(日本)における省エネルギー基準“PAL*”
(PAL*基準値:450)
0%
5%
10%
15%
20%
25%
無し 500m 700mm 900mm 1,100mm
単層ガラス Low-E複層ガラス カーテンウォール
基準値に対する割合