第 4 章 研究方法
4.1 質問紙の作成
4.1.3 インタビューデータの分析結果
M–GTAでインタビューデータを分析した結果、表 28 のような 81 概念が生成された( は質問紙
の項目を選択する際に、採用した概念である)。生成された概念はそれぞれカテゴリーとサブカテゴリーに 分類した。
本研究では、81 の概念を「日本語学習動機」「日本語学習のプロセス」「学校と社会環境」「内発的動機づ けの欠如」「教師」「進路」という 6 つのカテゴリーに分類した。
表 28 M−GTA で生成した動機減退要因の 81 概念
カテゴリー サブカテゴリー <概念>
日本語学習動機
専門選択の適当さ
専攻を真面目に選択しなかった 理系の授業を避けたい 専門への浅はかな理解
受身的な動機
日本語専攻に振り分けられた 専攻を選らんだのは他の人
選択肢は少なかった
暗記が苦手
単語が覚えられない テキストの暗記ができない
記憶力が悪い 単語の暗記は何回も書く
単語を覚えたくない 単語の小テストで不可
単語数が多すぎる
日本語学習の プロセス
教科書と授業
授業のテンポが速い 教材の内容は生活から遠い
教材の内容が古い
学習状態
日本語を話すことが恥ずかしい 学習が長く続かない
知らない知識の積み重ねでついていけない 日本語学習の才能がない やってもダメだから諦めよう
文法が嫌だ
文法の使い分けや敬語が嫌い 文法の形式が受け入れられない
文法は暗記と何回も書く
言語の運用と成果
勉強しても効果がない 疲れた、納得できなかった 学校での勉強運用できない 日本語を聞いてもわからない
翻訳はうまくできなかった 試験や課題はできても、使えない
達成感が感じられない
試験と成績 期末試験の成績が悪い
期末試験への態度の変化 学習効果がなく落される 勉強せずに、ギリギリで合格できる
試験に対する姑息な考え方 日本語能力試験への考え方 JLPT の受験は受身的である
N1 が難しい
目標の欠如(対立的な目標構造) 日本語能力に関する目標がない 日本語の証明書だけが欲しい
学校と社会環境 学校環境
周りの友達も真面目に勉強しない 教師や別の学生との距離が遠い クラスは少人数のため、人間関係が複雑だ
クラスに行くと圧迫感があった
地域環境 地域差から生じる劣等感
地域差から生じる優越感
内発的動機づけの 欠如
学習以外の活動を優先
コンピューター・ゲームに夢中 学生組織の仕事で忙しい 友達作りに時間をかけすぎた
考えと現実のズレ
大学では勉強が大事なことではない 楽な大学への幻想
日本語の学習は苦しいと予想できなかった 日本語の学習における理想と現実の差
教師や環境への抵抗
強制されたくない 教師の厳しさへの対抗 教師の励ましへの無視 自分の心を閉じた
学習者の内的要因
自分は怠け者だ 日本語に興味がない 病気で授業に追いつけない
独学は大変だ
ドラマを見る、ゲームをやるのに支障がない 日本語の学習は義務になると面白くない
自信がない
教師
教師の攻撃性
教師の地域差別に関する発言 教師の性格が悪い 努力や能力が教師に否定された 教師はクラス全体に偏見を持っている
教師が学生を不公平に扱う(点数)
教師の無能や無責任
教師が真面目に教えてくれない 教師の教え方が受け入れられない 教師が知識をうまく説明できない
教師のせいでクラスの雰囲気が悪い 自分の教師を信頼しない
進路
日本語から離れる 日本語と関係のない仕事を探そうとする 起業する
両親の進路への干渉
今後の進路を考えなかった(入学時)
両親の進路への干渉 帰郷しなければならない
公務員試験の準備
必要性のなさ 日本語は将来に役に立たない
頑張る必要性がない
【合計数】 81