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5.2. 評価実験の手順

5.2.1. 調査項目の選定

調査項目の選定は4章の調査結果に従い、以下の表5-1の項目とした。なお調査時間の関 係や、調査方法から 4 章の結果で明らかになった全ての項目に関して扱うことはできなか ったが、特に重要だと考えられる項目を扱った。

普通体は重要項目であると考え、相手への伝達の度合いや、文への従属の度合いなどで 丁寧体に混ざるという、野田(1998)の記述を参考にし、多様な終助詞を組み合わせ11通

りに分類した。1

また、「スタイルの誤用」の影響を比較・考察するために、文法的な誤用がどの程度評価 に影響するかを同時に調査した。2 文法の誤用は気づかれやすく、最も厳しく指導される 項目であると考える。スタイルの誤用が文法の誤用と比べてどの程度影響するかを調べる ことにより、その教育の必要性がさらに明らかになると考えた。

1野田(1998)では心情文、従属文、事実文、主張文、伝達文に文の種類を分け、左から右の順番で相手へ の働きかけが強いとし、丁寧体の文章でどのような文が普通体になりやすいかを考察している。野田では 各文はどのような形式(終助詞など)で成り立っているかは触れられていない。

2 なお、意味理解に支障をきたすグローバルエラーは、そうでないローカルエラーに比べ、評価に影響し にくいという結果が出ている。本稿でもグローバルエラーの評価への影響とスピーチスタイルの問題の影 響と比較考察したかったが、同じ会話を何度も聞かせる実験であるため、その影響が見ることができなか った。

表5-1 実験調査項目に関する記述 カテゴリ

カテゴリ カテゴリ

カテゴリ 名称名称名称名称 特徴特徴特徴特徴

A 文末

A1質問文ノ 相手への質問で普通体に終助詞ノが付く

A2応答文ノ 相手の質問への応答で使用される普通体+ノ

A3普通体ノ 上記以外の普通体に終助詞ノが付加

A3普通体ヨ 普通体に終助詞ヨが付加

A4普通体ケドネ 普通体に終助詞ケドネが付加

A5普通体ノヨ 普通体に終助詞ノヨが付加

A6普通体ノネ 普通体に終助詞ノネが付加

A7裸の普通体 終助詞が付かない普通体

A8普通体ケド 従属節ケド節に普通体

A9普通体カラ 従属節カラ節に普通体

A10普通体カナ 普通体に終助詞カナが付加

B確 認 要 求 表現

B1デショウ 確認要求表現のデショウ

C 間投詞

C1ホラ 間投表現ホラ

C2ナンテイウノ 間投表現ナンテイウノ

C3間投助詞ネ 文節で挿入される間投助詞のネ

C4ソウネー 間投表現ソウネー

D応答表現 D1ウン 相手の質問に対する肯定応答ウン

E文法ミス

E1ハとガ 助詞ハを使うべきところに助詞ガを使用

E2二とデ 助詞二を使うべきところに助詞デを使用

E3動詞の名詞化 動詞を名詞のように使用

E4連体修飾 連体修飾に不必要なノの挿入

E5副詞の用法 副詞の用法を間違えて使用

E6形容詞過去形態 形容詞の過去形の形態を間違えて使用

E7疑問形形態 疑問詞節カドウカに別形式を使用

E8複合助詞用法 ニトッテを使用する場面にニタイシテを使用

E9動詞の態 動詞の態の間違え