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(1)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇会一)

前稿(本誌︑継続中)に続き︑﹁解説本文﹂の翻字を行う︒

翻字凡例は右に同様である︒

標題

膨,,"サ一

漏斗ハ︑中二籾ヲ入レ︑少許ツ うすのなか*挽キ︑手ヲ以テ回磨中二米ヲ盛リ︑い笈きもみ転シ︑籾ヲ破りテ米ヲ出ス器ナリ︒

解説本文

すこしぱかり <工上十分ノ一 たけかご*モとがこい

唐臼ハ︑実籾ヲ挽キ︑米トナスモノ

うわぐち*ニテ︑上ロヨリ籾ヲ投入シ︑カセ木

*にぎつヲ把テ回転スレハ︑皮ヲ脱シテ米ト\︑

成ル︒其製木製・竹製ノ両種アリ

たもテ︑木製ハ数十年ヲ保チ︑竹製ハ︑

ひやくこくきモんおよモ︑︑凡籾百石内外ヲ挽キ終レハ︑穀損

*まシテ復夕用ヲナス︒ ヲキ みもみ

備考

*

*

山陰地域研究(伝統文化)第ご言ぢ (大原力)

ニタ

ヲキヒノ きうす木磴

二七 斗 *モのようぅす木ヲ以テ図ノ如ク作ル︒其用︑磴二

もつぱこれ異ナラス︒当地方二於テ︑専ラ之ヲ

使用ス︒

かごうす籠臼

十分ノ一

十分ノ

一九九六年三月

其類数種アリ︒竹籠ヲ外囲トシ︑

おけ*つち中二士ヲ充ツルモノアリ︒桶ヲ外囲

享つたトナスモノアリ︒或ハ︑全ク木ヲ以

*ろうてんともテスルモノアリ︒共二磐礎シテ︑米

二ん.へつこく*ひト穀皮ヲ分別スルニ用フ︒

ヲキ

全上十分ノ一

唐ぞ 臼;

'1二、

159 数

漏1

164

瑚 162 161

(2)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇会一)

*がらく中へ堕重)瀞セシムル器ナリ︒

籾臼ハ︑漏斗ヨリ籾ヲ堕(里落セシ\︑

かいせんはく雌つ

*メ︑國施(旋)シテ︑籾皮ヲ剥脱シ︑

米ニスル器ナリ︒

*きたうす木田臼十分ノ圓美

法美

岩井 まい 三保忠夫

松ノ材ヲ以テ作リ︑樫又︑槐ヲ以

テ歯トシ︑表面ヲ身竹ヲ以テ組一ミ)︑

**みた内二粘士ヲ実シ︑之二歯ヲ指シ︑固

えんざ定シ︑縁座ハ桧ヲ曲ケ︑士台ハ樫ヲ

ほうきわら以テス︒箒ハ藁ニテ作リ︑中木・挽

いねこきあら木ハ杉材ヲ用ユ︒稲扱ニカケタル粗

もみ*およじるし

籾ヲ︑兀(凡)ソ壱斗弐升位入レ︑イ印

ひきわノ左右ヲ両人ニテ持チ︑米ヲ挽分ク

ル器械ナリ︒のぞ

まんごくず飢,サ一

ふうしや *ひきぎ挽*木十分ノ

ヒノ うす

知頭

\上 せんごく千餅十五分ノ一

九うす 挽木ハ︑縄ヲ(イ)ノ両端二着乞はりぎとうつりく於*かいじ梁木等二吊下シ︑(巳ヲ磴耳二刺

ろうてんシ︑磐砺ス︒

田臼ヲ挽キ︑

*み且ツ︑箕ヲ以

あお

テ穀類ヲ籔

磴二一プ磨キタル米穀ヲ盛リ︑風車ヲ

*ひこく転シ︑穀卜枇トヲ分離セシムル器ナ

農夫扇風ヲ

使用スルノ図 郡

万斜ハ︑米卜糎トヲ分離セシムル器

こんこうニシテ︑米・籾混渚ノモノヲ上口ヘい*ぜんじふるいじよう入ルレハ︑漸次二餓上ヲ径(餐過 \︑

シ︑籾ヲ去ルナリ︒

* 千斜ハ︑米ヲ精撰シテ糠糠ヲ除ク器

かくモの*ニシテ︑其一番二米ヲ掛レハ︑二番\︑

だいぱこ*とど*はつ二精米ヲ発シ︑台箱二糠棒ヲ止ム︒

ノ図 * *

十分

雇風 うす臼十分ノ一

づのごとく杉・松・栗等ノ材ヲ以テ如図作リ︑

あみ銅銀ノ網ヲ張リ︑米・籾混合セルモ

*ろう*まノヲ区別スル具ニシテ︑磐ニテ磨シ

モの占わやちタル後其上ロヨリ移シ︑銅録上ヲ

けいかち*べいひ

倒霪)趣セシメへ則︑米皮全ク分離︑︑Ⅱ︑

ス︒ *こうぴ

*

168 167 166

173* 172

籾、

0

171

精ミ

図*

ノ万き

斜テ 箇お

169

(3)

*とばこ斗箱斗箱ハ︑殻(靈物収獲種)ノ節拶数量

*はかたかノ多寡ヲ升ル器械ナリ︒

*むぎおとし

麥落 *とりよう*

斗量ヲ定ムル器ニシテ︑震(皇務上︑必用ノ器ナリ︒莚ハ︑藁縄ヲ竪筋トシ︑打藁ヲ織リ製シタルモノニテ︑穀物ヲ乾燥シ︑

むしろ或ハ︑農家ノ席トナシ︑其他所用

多シ︒

たわらわらなわたてすじ

竹︑或ハ︑鐵ヲ歯トナシ︑松木ヲ台

こめつとトナス︒高一尺三寸︑幅二尺︒米苞

*二用ヰル藁ノ塵ヲ去ルニ用ヰル具ナ 俵ハ︑潭テ穀類ヲ納メ︑保存︑或ハ︑

もち運搬スル為メニ用フルモノニテ︑従

おのおのモのこう*のうまいせい前︑貢納米ノ制アリシトキ︑各其

領地二依リ︑三斗・四斗・五斗入等

レえぞ力︑

ノ別アリシト難モ︑製方(法)︑枕シテ

こも四ケ所ヲ編ミタル薦二枚ヲ重ネ︑五*きんぱくしほうたてなわケ所縄ニテ粟粂)縛シ︑四方二縦縄

ヲ付ス︒之ヲ精俵トス︒ うちなわ

すべ

ジンリキ じよう゛﹂

那 漏斗

*わらモげ

藁削十サ

皮,""ご麦藁ヲ以テ器面ヲ撲チ︑大・小麥ノ

実ヲ落ス器ナリ︒ 入ル︑トキ用ユル具ナリ︒

まつのき *かます入十分ノ一 穀類ヲ表後)等二納竹ヲ以テ編ミ︑ル︑二用ユ︒

ヒノ

俵ハ︑藁ヲ以テ編製ス︒穀物其他

物品ヲ容レ︑運搬スル具ナリ︒

漏斗ハ︑勢竹ヲ以テ製シ︑俵二米ヲ ふみうす踏ぎ一〒サ

山陰地域研究(伝統文化)第三一号 那 叺ハ︑殻軽)類ヲ入レ︑保存シ︑又ハ︑田畑モへ)肥料ヲ運ヒ︑其他鐵.

゛︑‑L砂等ノ如キ細末ナルモノヲ駄荷二作

り︑運搬スルニ用ユ︒

碓ハ︑米・麦ヲ搗キ︑精白ナラシムル器械ナリ︒

一九九六年三月 ヒノ 碓二米・麦・粟等ヲ盛リ︑人カヲ以テ精白ナラシムルノ器ナリ︒

ヒノ

二九 那

漏ぎ 斗

17フ 176

莚も

175

1&1

升;

180

174

179

0

岩邑*

碓ぢ

(4)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇 9一)

むぎた九き

麦叩

麦叩ハ︑麦ノ穂ヲ落ス自六ニテ︑台ヲ

島いだ*わ木ニテ製シ︑小竹ヲ勢リ︑間一尺ヲ

へいりつ置キ︑図ノ如ク作リ︑之二並立シ︑

*麦ノ根株ヲ持チ︑穂ヲ打ツコト三度

二及へハ︑粒々皆脱落ス︒

ほうち穂拶,サ 三保忠夫

おと

日ノ 穂打ハ︑方一言プリ︒スデ︒シモク︒等︒其形種々アリ︒共二稲・麦大.

小豆︑蕎麦︑穀物混納ノ節穂ヲ打

寓と落ス具ナリ︒

しじつ *れんか分一連枷*サ一 知頭八上 *

長槌ハ︑樫又ハ椿ヲ以テ槌トシ︑

ぞか︑*すきかえ柄ハ松・杉ヲ用ユ︒羣返シタル土塊

*こうさい**さ人かん

ヲ敲う礁スル器械÷ソテ︑山澗村落二

*つうようハ通用スル便器ナリ︒

擦棒ハ︑支大・小豆︑蕎麦等ノ子

実ヲ落スニ用ユ︒

モうぴょうまえ畔打ハ︑挿苗前︑田畔ヲ塗リ︑大. 那

多ク杉ノ自然材ヲ以テ製ス︒舞木ト

もとモ云フ︒元ヲ握リ︑転回シテ︑麦.

*たた豆類ヲ敲气皮ヲ分クル器ナリ︒ *よこつち機︑""ご

ぽくせき つち追十分ノ籾掻

麦・粟・豆類其他実ヲ撲キ落ス

二用ユル器ナリ︒ 那

ヒノ

あわ全上 かしあるいはつばきざい

*まいぎ 橘︑或︑椿材ニテ之為ル︒首長八

わらたたき

寸︑柄長一尺︒土俗之ヲ藁敲又︑

わらすなわ*よこつち横槌卜云フ︒乃チ︑縄二用ヰル藁ヲ

やわら樋チ和クル器ナリ︒

松材二一ブ作ル︒首長一尺︑柄長四尺︒

もみおろしじんかいちゆう**う籾卸二一ブ分ケタル塵芥中ノ穀ヲ樋

とうしゆくさやうちわかチ分ケ︑或ハ︑豆救ノ莢ヲ提分ツニ

用ヰル具ナリ︒ もみかき カケヤ堰槌

*れんか十分ノ一連契十サ一 知頭八上

*げんのう玄翁五分ι 槌ハ︑籾掻ハ︑ たた

ヒノ 麦ノ子実ヲ落ス器ナリ︒.籾穀等ヲ掻キ集ムル具ナリ︒ これをつく

くいでんぽけん

杭ヲ打込ムニ用ヒ︑或ハ︑田圃ノ乾

けいはんさいすい士ヲ擢砕シ︑或へ畦畔ヲ堅固ナラ

シムル等ノ事二用ユ︒大小種々アリ︒

ながつち十分ノ一長槌,サ一

*

玄翁ハ︑石ヲ砕キ︑或ハ︑木石ヲ打

込ムニ用ユ︒ *よこぎし横差十分ノ一 三0

189

190

1朋

タ*

187

ロ*

186

畔き郷き

打1棒ぽ

185

194 鵬 192

dフ

191

(5)

おおうちづち大拶槌︑サ

こうちづち小打槌全上

横槌企上 小豆ヲ播種スルニ用ユ︒

彬,サ一 横槌及︑小槌ハ︑稲藁等ヲ打和スルニ用ヒ︑大打槌ハ︑田畑損所︑

くい繕スル時︑杭ヲ打込ムニ用ユ︒ およぴこサち

ぜん桜︑或ハ︑椿材ヲ以テ作ル︒高一尺

八寸︑柄二尺三寸︒支或ハ︑粟等

ヲ臼二入レテ搗鶏)ク器ナリ︒

つきうす1臼

イあらめふるい でんばたのモんしよしゆう*だわ

松材ヲ以テ作ル︒一局一尺七寸︑口径

一尺七寸︒麦︑或ハ︑粟等ヲ搗ク器

ナリ0

ます稲扱評一︑〒サ 稲扱ハ︑稲茎ヲ列歯ノ間二挾入シ︑ひとひきし一挽穂ヲ脱落スルノ器具ナリ︒

粗眼飾

出雲楯縫 だんせん

とうけい 団扇

田家︑稲扱ヲ

使用スルノ図 松木ヲ以テ作リ︑周囲二六個ノ鉄牙

もみますいねこきていちやくヲ釘着シ︑籾枡卜稲扱トヲ兼用ス︒ れつし クニ用ユ︒

口ほモめふるい

細眼韻全

*

じんせん塵晶十五分ノ一 木ノ実徒

楯縫

*じんかいせんじよ

穀物ノ内二混シタル蓙措ヲ扇除スル?3具ナリ︒

みふるい

きようにゆうふち

山陰地域研究(伝統文化)第三喜 カンド 図ノ如ク︑長方形二作リ︑一方ヲ柄

へいれつ一一シ︑底面二跨竹ヲ併列ス︒両柄ヲ

把リ︑木ノ実卜皮穀悪)等ヲ分クル器

ナリ0

塵扇ハ︑穀物二混スル塵挨ヲ扇キ除 那 木ノ実徒十分

*てつ力 ノ一

五分ノ

こん 長方形二作リ︑底面ハ勢竹ヲ以テ縦

じようしよ横二編ミ︑四隅二縄緒ヲ付シタル者

ニシテ︑使用法ハ前二異ナラス︒

じんあい

イ紫*ようせ人かけさ

彩ヲ鼬扇二榔タル後塵芥ヲ去ルニ用ユ︒

*こごめのち*粗箭二掛テ后︑小砂︑或ハ︑小米等 餌

一九九六年三月 あおのぞ 浅キ筥二似テ︑三辺二橡アリ︒他ノ

*きよこん*一辺ハ缺ク︒底二網状ノ鋸痕アリ

すこしテ︑微ク凸状也︒コノ内二︑米・籾

ようぞうノ混シタルモノヲ盛リ︑上下二揺動

もみくずスレハ︑米粒ハ底面二停留シ︑籾裾

ほんさん等ハ無橡ノ一辺ヨリ翻散スルナリ︒ カンド

気多 はこ

一三 カンド分ノ

202 201* 200

稲"

扱;

204

197

■*

207 203

日*

196

206

樒^

205

(6)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇会一)

こめふるい︑官 ヲ分別スルニ用ユ︒米箭へ米卜糎トヲ分寓扉)スル具ナ

*り︒其製方ハ︑輪廓ヲツ)フ磊)二

テ造リ︑麻糸ヲ以テ網ヲ製シタルモ

ノナリ0

もみちりふるい

籾蓙箭

?マ) 三保忠夫

七分ノ もみふるい籾箭ハ︑米・麦ノ殻卜実トヲ分禹扉)

スル具ナリ︒其製作︑竹トツゞフ晶)

ノ両品アリ︒其ツ︑ラ製ノモノヲ最

モ良トス︒

つの'るい角箭J一十分ノ一

藁箒

牛馬ノ食莫又ハ︑糞・汚桟物・壗

草等ヲ負ヒ運フノ器ニシテ︑細小ノ

木枝ヲ以テ骨トシ︑細縄ヲ以テ編ミ︑

開閉ヲ自在ニス︒ もみ'るい糎餓二十分ノ一 藁箒ハ内庭ヲ掃除シ︑或ハ︑収獲種)ノ際︑殻姦)物ヲ掃キ集メル等二用ユ︒ 箕八分ノ一

いたみ楓箕七サ 稲扱ヲ以テ柳ヲ扱落シ︑籾卜実トヲ分別スルニ用ユ︒

板箕八分ノ一 とう

モうき 簾ヲ勢りテ経トシ︑勢竹ヲ以テ緯トシ︑組織シタル者ニシテ︑殻(穀,)二

じんあい混シタル塵挨ヲ去ル具ナリ︒

笛器

松・桧ニテ作リ︑穀物ヲ取扱二要

ス︒ こき

* *けい

ヒノ

杉・桧等ニテ造ル︒用方<工上︒ * 笛器ハ︑厩肥︑或ハ︑土肥等ヲ入

もちゆレ︑田畑へ散布スルニ用︒

* *きゆうひ 三二

とりあつかう *気口 *みかげいし磨ハ︑御礬ヲ以え直呈(径)一尺二寸︑高サ一尺五寸二作リ︑雑殻籔)ヲ

*まつ盛リ︑回旋シテ末トナス器ナリ︒

わらたたき藁敲*三分ノ *いヒノ

[

汗入

八橋

おいこ 台ハ石二一ブ作リ︑槌ハ木二一ブ作ル︒

共二藁ヲ打ツニ用ユ︒

負籠

* ヒノ(仁力)

ミいこ 勢竹卜稿ヲ以テ︑図ノ如ク製シ︑厩肥︑或ハ︑塵芥ヲ入レ︑田圃二運搬スルニ用ユ︒

負籠 ヒノ

わら

212 210 2仭

219

208

218 217 216

磨;

215

団*

214

(7)

*おいこ負篤十分ノ一

ツカリ方言 竹ヲ以テ編ミ︑二條ノ紐ヲ設ケ︑物ヲ負ヒ運フ具ナリ︒

十分ノ一

荷俵.一歩(分) 藁縄ヲ以テ編ミ︑其形︑平肩ニス︒

*ふたん落葉等ヲ入レ︑負擔スル具ナリ︒ *にじよう

荷俵ハ︑灰二糞ヲ和シ︑日二乾カシ︑

或ハ︑蕎麦︑大・小麦ノ種子ヲ灰二

和シテ遠キニ運フ二用ユ︒ もう

モの

*モの はい

鹿足 へんぺい

ソラロ十分ノ一 ふん

*おいこ擔一,サ一 腰廚ハ︑農夫ノ田野二出ルトキ︑行

ちう廚等ヲ入レ︑腰二帯フル具ナリ︒ くずかわ

めかご目籠十分ノ一 ソラロ︑方一言チサノ木ヲ屈撲シ︑蔓

モと力こ︑ヲ以テ外囲ヲ組ム︒肥料ヲ山田工運

搬スルニ用ユル具ナリ︒ クチ*

ヒノ 神門

おいこ負籠 やわらかおう

目籠ハ︑勢竹ヲ以テ編ミタルモノニ

シテ︑刈草等ヲ入レ︑運搬スル具ナ * キ藁ヲ以テ図ノ如ク包ミ︑物ヲ脊

負二用ユ︒

*こう

くつにょう イまつばかき 細キ丸木ヲ屈燒シ︑縄ヲ以テ編綴シタルモノナリ︒壤土・塔草等ヲ納レ︑運搬スル具ナリ︒

山陰地域研究(伝統文化)第三号 松葉掻口おいこ

負籠

つる

擔子ハ︑松材ヲ以テ︑(イ)二尺五寸︑

合)一尺二寸︑(ハ)六寸五分二造リ︑ *にがい︑袮台六今 竹ニテ作リ︑掻手ハ割竹ヲ曲ケ︑葛

たばまる雌けもちニテ束ネ︑柄ハ丸竹ヲ以ユ︒枯葉.

しべんほしぐきモうしゆう乾草ヲ掻集スル至便ノ一器ナリ︒

負龍俗ニソラクチ︒チチャノ木・方

言︑数本ヲ燒曲シ︑小縄ニテ掛ミタルおいなわせなあてモノニシテ︑負縄并二︑脊当ハ藁二

'んたいさい,﹂くテ作ル︒穀・菜︑其他堆・糞ヲ入

さんか人けいじレ︑山澗・谿路ヲ運搬スル便器ナリ︒

小木ヲ曲ケ︑図ノ如ク︑縄或ハ︑

ふじdるモきいまと藤蔓ヲ以テ纒ヒ︑読菜或ハ︑肥料︑

(他脱力)︑雑物ヲ運搬スルニ用ユ︒其

荷台ハ︑苅タル稲・麦︑又へ薪ヲ

うし運搬スルトキ︑其荷物ヲ乗セ︑後口

しぱヨリ前二向ケ締リ︑縄ヲ取リ︑背負

フ二用ユ︒ へんてつ

かきて

三三一九九六年三月 * 負籠十分ノ一 ノキ

226

227 225

0

224 223

腰1

廚・

團*

222 221

230

220

229

ロ* r

228

(8)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇会一)

ナカチ五分

ノ一 わら*あらモ藁・粗苧ヲ以テ造リ︑左右ノ緒ヲ両

肩二懸ケ︑草木︑其他︑諸荷物ヲ脊

負フ二用ユ︒

脊当全上

*にない話擔緒十今一 三保忠夫

脊当へ共二藁ヲ以テ製シ︑総テ貨

もつ物ヲ脊負ヒ︑運搬スルニ用ユ︒

*にないモうき

荷箔

*おいこ五分一負子五分ノ一 作物ヲ収納スルトキ︑背擔ヒ運フモ

むすノニシテ︑両端ヲへ字形ノ木二結ヒ︑

荷物ヲ負擔スルニ用ユ︒ イ多

すべ

藁ニテ組ミ︑脇当リ斜二組ミ︑脊廻

えりリハ縄二索フ︒襟当リ細キ丸木ヲ以

むすとむテ︑両端ヲ小縄二一ブ結ヒ留ルナリ︒

まやさえり小柴・秣等ヲ脊負フ時︑図ノ如ク襟

むす木二結ヒテ両脇二通シ︑脊負フナリ︒

*せな

*こうば蘇馬十分, 十分ノ一

わき

. わたかご 出雲ななめ

綿籠 なえ力ご苗籠,サ一

藁縄ヲ緒トナス︒米・草・苞或

藁ニテ之ヲ作ル︒長一尺五寸︑口径

一尺二寸︒牛馬ノ背二附乞ブ︑砂士

はかまだるヲ運搬スルナリ︒士俗之ヲ袴樽卜云

フ︒士砂︑又ハ︑肥料等ヲ運搬スルニ用

ユ︒ ハ︑薪・材ヲ擔ヒ運フ二用フ︒

ロクダイ方言 せまわ

竹ヲ以テ疎眼二造ル︒口端二二條ノ

なわしろだ縄緒ヲ着ク︒用法ハ︑苗代田ヨリ取

つみになリ上ケタル稲苗ヲ積荷フテ運搬スル

二用フ︒

知頭八上 にな

*なえかご

詣貿きサ一

*島らめ

跨竹ヲ曲ケ︑鈍角形二作リ︑麻縄 *つと 三四

竹二一ブ作ル︒苗ヲ盛テ運搬スル具ナ くちはし

草刈籠全上

跨竹ヲ以テ︑如図︑製作シ︑綿ヲ運

*ブニ用フ︒

イ 出雲 竹ニテ作ル︒口径一尺四寸︒田畠ノじあ

じさ地上ケ・地下ケ等二砂土ヲ盛りテ荷

たん擔シ︑其他︑種々ノ物品ヲ盛りテ運

搬スルナリ︒

竹ニテ作ル︒口径一尺四寸︒刈草︑

なえ或ハ︑秧等ヲ盛りテ運搬スルナリ︒ イせなあて脊当十分ノ一

236 獅 234

ロ*

232

241 237

ロ*

23]

240

セ*

239

ノ擔1

笛1

0

圀*

(9)

なえかご苗籠十分ノ一 挿子十分ノ一 苗代ヨリ苗ヲ抜キ束ネ︑植付ノ場所へ運フ二用ユ︒イむく椋︑或ハ︑朴ヲ以テ作リ︑柴・薪.

秣︑或ハ︑稲其他ヲ束ネタルニ両

かつ*けつりゆう端ヲ指シ通シ︑縄ニテ結留シテ︑擔

クナリ0

藁ニテ索ヒ︑挿子二附属ス︒二筋二

シテ︑各丈六尺ナリ︒ たば

ほお うえつけ

三五 *

竹ニテ編ム︒使用ハ︑<工上︒

小縄ニテ組ミタルモノナリ︒士砂︑

又ハ︑伐木︑其他運搬ノ器ナリ︒

一九九六年三月

イ*とう糯十分ノ一

ロ*もつこ番︑企上 ちくりん

竹輪卜小縄ヲ以テ組タルモノナリ︒

稲苗ヲ運搬スル要器ナリ︒ 十分ノ一フゴ方フゴ言

格ハ︑椋︑又ハ︑朴ニテ作ル︒中央

楕円形︑両端円形ニシテ︑番ノ類ヲ

にな擔フ二用フ︒

さげ船*益藁ニテ組織ス︒提緒︑伸縮スル

ヲ得アリ︒土砂︑其他ノ物品ヲ運搬

スル器ナリ︒ <工上ヒノ フゴハ︑土砂︑其他疏菜・厩肥.

かつ塵芥等ヲ入レ︑擔キ運搬スルニ用フ︒

力るこ拶籠,ヲ一 *てさげもつこ

倒 回 提番

山陰地域研究(伝統文化)第ご喜 まる十分ノ

ふた 提番へ縄ヲ編ミテ作リ︑両側二円

竹ヲ付シ︑枯草︑或ハ︑厩肥等ヲニ

りして人運搬スル具ナリ︒

提番十分ノ一 ヒ図

がけ

うす

囲 回

ヒノ

﹁磨﹂は︑籾を擦って皮(殻)を除き取る臼︒

袖下隅のニケ字は︑右三分の一ほど戡断されている︒

もみ﹁米ヲ﹂は︑﹁籾ヲ﹂とありたい0

﹁唐臼﹂は︑﹃兵庫県農具図解﹄巻一に﹁とうす﹂とみぇる︒

﹁カセ木﹂は︑上臼の側部の耳木(磴耳)の穴に突き立て︑臼を

回すための長いL字状の木製アーム(腕木)︒

﹁把テ﹂とは︑カセ木の手もとをにぎって︑の意︒カセ木の手も

とは︑天井から釣られていて︑かつ︑ T字型あるいは︑二股に

作られていて︑二人がかりで作業に従事する︒

﹁復夕用ヲナスL とあるが︑﹁:::ナサズ﹂とありたい0 ﹁サ﹂{子

を脱したものであろうか︒

246 245

247 244

持ξ

籠1

243

.

242

1釦 粥注

250 249 248*

(10)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇含マ

袖下隅に漢字ニケ字があるようだが︑戡断のため︑未詳︒ある

いは︑﹁大原﹂か︒存疑︒

力こ﹁外囲﹂は︑そとまわり︒割竹で籠のように編んで囲い包む︒

﹁土ヲ:::しは︑赤士に一古塩を混ぜて叩き締める︒

﹁磐礎﹂の﹁鷆﹂は︑すりうす︑また︑すりみがくこと0 ﹁礁﹂

は︑ひきうす︑うす︑また︑ひいて粉にすること︒

﹁皮L 字は重書︒

鵬丁ウは︑空白︒

脳丁ウは︑空白︒

じようご﹁漏斗﹂は︑先に﹁上漏﹂(W)ともみぇる︒但し︑ここは天井

から釣り下げられていて︑級は下の籾臼へ適量ずつ落ちていくよ

Wうに調節されている︒参照︑0

﹁堕落﹂は︑籾が上の漏斗から下の臼へ落ちること︒

﹁精米L は︑この場貪玄米のことらしい︒

﹁木田臼﹂は︑木製の田臼︒嚇にその使用図がある︒

﹁組二﹂の﹁二﹂字の第二画と﹁内﹂字の右上部とは︑文字を擦り

消した上に位置する︒﹁二L は﹁ミ﹂とありたい︒

﹁内二﹂の﹁二﹂は補入︒

﹁実シ﹂は︑,みたす(充)﹂の宛字であろうか︒

この﹁挽木﹂は︑︑瑚などの図の中にもみられる挽木の一種

である︒粥から蹴の臼類でも使用されたであろう︒但し︑この﹁解

説本文﹂の中には︑﹁(イ)﹂﹁(口)L とあるが︑図の中には﹁イ﹂

﹁口﹂の注記はない(蜘図には﹁口L の注記がない)︒

﹁磴耳L は︑上臼を回旋させるため︑そのふちに取り付けた耳殻 三保忠夫

様の突起(耳木)︒参照︑蜘(カセ木)︒

袖下隅にわずかの墨筆片を留める(一字分)︒戡断にて判読不能︒

瑚図のような田臼の使用図である︒

﹁箕﹂は既出︒参照︑0

ぬか﹁簸﹂は︑箕で穀物をあおりあげ︑微風を利用して糠やごみを除

き去ること0

嚇丁ウは︑空白︒

﹁米ヲ﹂の﹁ヲ﹂は︑文字の抹消部に位置する︒

くずごめ﹁糠続﹂は︑ぬかや砕かれた屑米︒

﹁番L 字は︑文字の抹消部に書く︒

﹁発シ﹂は︑選り分けた米を二番の口から飛び出させる︑の意︒

﹁止厶﹂は︑屑米やぬかが網目を抜けて下に落ち留まること︒

﹁萬鯛箇﹂は︑﹃兵庫県農具図解﹄巻一に"まんごくとおし﹂と

ろくみぇる︒﹁筬﹂は︑もと︑竹で編んだ丈の高いはこ︑の意︒

﹁磨シタル後L とは︑臼で籾すりした後すった後の意︒

﹁米皮﹂は︑玄米と粳とをいう︒

﹁漸次二﹂は︑だんだんに(下行していく)︑の意︒

﹁扉凰﹂の読み方未詳︒いわゆる︑とうみ(唐箕)︑麗扇︒扇車

にょって扇風をおこし︑重い精粒︑軽い屑粒︑および︑藁屑・塵

などを分別する︒﹁とうみ﹂(兵庫県農具図解巻一)︒

9﹁紕﹂は︑かす米︑また︑しいな︒参照︑ W (紕)︒41

m図の用具の使用図である︒

袖下隅に文字の一部を残す︒未詳︒(﹁ヒL でも﹁ノ﹂でもない︒

あるいは︑﹁全﹂字の第一画と第三画との左端か︒参照︑鞭) 三ナ

1釘

172 171 170

1飾 164 瑚

169

173 168

162 161

(11)

W丁ウは︑空白︒

﹁斗箱﹂は︑一升枡︒枡には︑枡掻き棒(斗掻き︑斗棒ます

0かけ)をあわせ用いる︒参照︑

はか﹁升るしは︑文意から推して試読した︒計量する意︒

﹁斗量﹂は︑ます(升)ではかるものの容量︒ますめ︒

70﹁震﹂字は﹁農L の俗字︒参照︑8

﹁納﹂字は﹁米﹂字を擦り消した上に書く︒

﹁緊縛﹂は︑固くしばること0

たわら﹁漏斗﹂は︑俵じょうご︑竹じょうご︑籾じょうご︑米じょう

ごの類をいう︒玄米や籾などを俵や叺につめる時に用いる︒﹃物類

別に米穀を俵にいる称呼﹄契﹁漏斗じやうご狐"賠誇0 (中略)(四︑竹器に同名ありし

三ウ)とみぇる︒跨竹で編製したものは米の走りが良い︒参照︑

0また

﹁叺﹂︑参更0

からうす﹁碓L は︑踏臼︑唐臼︒弸に同様足で踏んで玄米を精白する

石臼が土中に埋められている(地唐臼)点が︑醜と異なる︒゛)︑

臼の中にわ(搗き輪かちわとも)を用いることがある︒

袖下隅は︑﹁邑﹂﹁岩﹂ニケ字が併記されている︒﹁法L 字不見︒

﹁藁削﹂は︑わらすぐりのこと︒﹁わらそげ﹂との呼称(読み方)

は︑斐川町中央公民館郷士資料室民具収蔵室﹃民具資料収蔵台帳﹄

(第六養八五己にょる︒

﹁塵﹂は︑藁の根茎部についている鞘葉(はかま)をいう︒

﹁麦落L は︑麦叩き(参照︑噺)︑麦落し台(木次町)︑麦打ち

貪むぎかち(兵庫県農具図解)などとも称される︒

山陰地域研究(伝統文化)第三号 ﹁跨リ﹂は︑竹をさき割る意たち割ること︒

﹁穂ヲ:::L︑麦は稲にくらべて脱粒性が大きく︑穂首から{谷易に

折れ︑落ちやすい︒

﹁方一言ブリ︒スデ︒シモク︒等﹂の﹁︒L 印三ケ所は原文のま

ま︒広島県安芸郡山口県阿武郡・豊浦郡また︑長崎熊本な

れんかどの一部でも︑連枷(参照︑櫛・瑚等)の古風なものをブリとい781う︒このブリ系は︑中国西部︑九州北部などに分布し︑今の那賀

郡のブリも︑これに一連のものであろう︒スデ︑シモクは︑その

しゆもく少数異形であろうか︒シモクは︑その形体が撞木︑あるいは︑撞

つえ木杖に似ているところからの称であろう︒スデは︑益田市にみら

れる︒なお︑連枷の使用︑呼称分布︑その歴史などについては︑

常民文化研究所編﹁脱穀具のまとめ︑(﹃民具マンスリー﹄︑第七

巻第一石石︑一九八0年)︑畠山豊﹁連枷覚圭白L(﹃民具マンス

リー﹄︑第一八養第一 0号︑一九八六年)︑﹃技術と民俗﹄︑下巻

(一九八六年七且小学館八二S八四頁)︑大館勝治﹁いわゆる

クルリボウについて﹂(﹃埼玉県歴史資料館研究紀要﹄︑第八号︑一

九八六年)︑など参照のこと︒

からざおぱうめや

﹁連枷L は︑膚竿︑また︑くるい樹︑ふり棒回い棒と称され

る類をいう︒参照︑醐︒﹁解説本文﹂にあるように︑握部を持って

打部を後方から前方へ振りながら回転させ︑穀類に打ちつける︒

﹁錘木L との呼称につミ﹁京にて︒まひぎねと云﹂(物類称呼︑

四一ウ)︑また︑まえざお︑まんぶり(東條操著﹃分類方一言辞

典﹄︑東京堂出版四一八頁)などが参照される︒

﹁敲キ﹂は︑むち^つように叩く︑あるいは︑^さまに^つこと︒

三七

一九九六年三月

以 醐 矧劇 17フ 174

187

178

185

(12)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇会マ

﹁連架﹂は︑噺に同じ︒

袖下隅﹁日ノ﹂の﹁日﹂字は︑あるいは︑重書か︒

よこぎし﹁横差﹂は︑山口県豊浦郡の方一言にあるようだから︑ここも那

賀郡あたりの農具であろうか︒

﹁穀L は︑あるいは︑﹁殻﹂とあるべきか︒

﹁樋チ﹂は︑打ち割ること︒もとは︑手や鞭で打っこと︒

﹁栓﹂は︑チン︑ヂンと音読みさせるつもりであろうか︒柄の

短い木製の横槌または︑槌の横木をいう︒

﹁横槌﹂は︑よころずち(鹿足郡)︑よころ(石見部)︑よころち

ち(隠岐島)などと称している︒

袖下隅に墨筆文字あり︒先の従の場合と類似して﹁ⅢL のような

字画にみぇるが︑判読できない︒

袖下隅の,タカロの三画目は戡断されていて不詳だが︑片仮

名﹁ク﹂の頭部かもしれない︒

あら篇こ﹁牽返:・・・・﹂は︑すき起し︑荒起し︑のこと︒

﹁敲砕﹂は︑叩き砕くこと︒

﹁テL は︑^さく^^0

﹁山潤村落﹂は︑谷川・山あいの村・集落︒

﹁通用L は︑広く流通して用いられること︒

もみがら﹁籾穀﹂は︑あるいは︑﹁籾殻﹂とあるべきか︒

﹁玄翁L は︑石を割る大かなづち︒殺生石を裂き割ったという

玄翁法師の故事に出る︒

﹁打和﹂は︑叩いてやわらかくすること︒

袖下隅の﹁楯縫L のニケ字は︑右端戡断︒このニケ字の右方に 三保忠夫

も文字が存した可能性はある︒

﹁鉄牙︑につき︑図にょると︑大釘を列植したもの(鉄牙)が

六ケ所に固定されている︒

袖下隅﹁日﹂字は︑もと﹁ヒL と書いた上に重書か︒

なお︑オモテの図中の寸法の内﹁三﹂﹁長六尺L は青色後筆︒

期の農具の使用図である︒

袖下隅に一{子あり︒先の粥と同様の形体らしいが︑戡断にて末詳︒

狽丁ウは︑空白︒

﹁塵扇﹂の読み方末詳︒風選のための用具︒

﹁二﹂は︑補入字らしい︒

袖下隅﹁飯﹂宅右・下端は識断されている︒

﹁縄緒﹂は︑なわやひもの類をいう︒

ゆりいた﹁搖﹂は︑木偏となっているが︑手偏とみなすべきか︒﹁淘板﹂

(農具便利論︑屯三ニオ)︑ゆすり(青森県)︑ゆるげ(米沢)

(大塚民俗学会﹃日本民俗事典﹄︑昭和四七年︑弘文堂︑七七三

頁)︑また︑ゆりわ(宮永正運著﹃日本農書全集6︑私家農業談(越

中)﹄︑昭和五四午農山漁村文化協会︑三二二頁)︑ゆりおけ(福

島県会津地方)の類をいう︒

﹁底二﹂の﹁二﹂は︑ニ︑三字を抹消した上に書く︒

みぞあみめのこ﹁鋸痕﹂は︑その底板に︑鋸で網目状に浅い溝を掘り付けておく

ことをいう︒﹁微ク凸状也﹂に作る点とともに︑工夫の加えられて

いるところである︒

﹁ヲL は︑﹁ノ﹂に重書か0

とうみ﹁鼬扇﹂は︑唐箕(既出﹃日本農書全集6︑私家農業談(越中)﹄︑ 三八

198 櫛 194 193 192 凱 櫛

207

189 188

206 205 鵬観 20] 200

(13)

二五四頁)︒既出の﹁尿鳳﹂(Ⅲ)︑﹁万觧箇L(m)など参照︒

﹁或ハL の二字は︑ニケ字ほどの抹消部の上に書く︒

﹁小米﹂は︑米の砕けたもの︒粉米とも︒

つdら'じ﹁ツ︑一フ晶)L は︑葛簾の類︒

なお︑おろし(とおし)の内籾おろし︑米のおろし︑そのもの

などを﹁つづら﹂ともいう(大庭良美著﹃津和野の民俗資料﹄︑津

和野町教育委員会︑平成元年︑七三・七四頁)︒

﹁実﹂字は抹消部の上に書く︒

袖下隅の﹁気L 字の下方に墨筆片あり︒﹁多﹂字の一端か︒

﹁概﹂︑未詳︒参照︑104

﹁経L は︑(もと︑織り物の)縦糸︑またそれに相当するもの︒

﹁緯﹂は︑横糸︑また︑それに相当するもの︒この字︑重書︒

﹁厩肥︑は︑家畜の糞尿と敷きわら・草などを混ぜ合せ︑腐ら

せた有機質肥料︒うまやごえ︒

﹁御影石﹂は︑花崗岩の別名︒六甲山から切り出し︑御影(神

戸市)で加工したところからの称︒

﹁末L は︑こな︑粉末︒

袖下隅の文字の内﹁汗入﹂の右端は戡断されている︒

袖下隅に小さく﹁イL とみぇる︒右半分が戡断されたようで︑

あるいは︑もと︑﹁仁L と記されていたのかもしれない︒

﹁塔草﹂は︑培養士の類をいうか︒

﹁開閉::・・しとは︑その中に{谷れる物のある︑なしにょり︑開い

たり畳んだりすることができることをいう︒ \ラ ﹁負籬﹂は︑﹁負籠﹂(鵬︑Ⅷ)に同様﹁おいかご﹂と読むこと

もできる︒今︑﹁おいこ﹂と読む︒

﹁二條L は︑二本︑の意︒﹁條﹂は︑細長い物を数える助数詞︒

﹁ツカリ﹂は︑背負い袋の一種(石塚尊俊編﹃出雲隠岐の民

具﹄︑考古民俗叢書<9>︑昭和四六年︑慶友社︑一三四頁)︒隠岐

島一円にはよく使われていたが︑出雲部の島根半島︑仁多・飯石

の山間部にも︑まま残っていたとされる︒

﹁負擔﹂は︑かつぎ︑背負うこと︒

袖下隅に二文字あるようだが︑右側大半は戡断されている︒ある

﹁カンL(ド)字か﹁オキ﹂字かの左端であろうか︒いは

﹁十歩(分)一﹂は︑﹁十分一﹂の誤字らしい︒

袖下隅に一文字分の墨筆片あり︒不詳︒

﹁腰廚﹂は︑小さ目の収穫物︑弁当︑小道具などを入れて腰に

さげる小籠二廚︑は︑食物︑料理の意であるから︑飲食物を携帯

するための用具であろう︒

﹁行廚L は︑弁当︑わりご(破子)︑筆食の意︒

﹁方言チサノ木ヲ屈燒シ﹂は︑別に︑﹁方言チチャノ木ノ曲ケタ

ルモノヲ﹂(凶︑知頭・八上)︑﹁チチャノ木・方言︑数本ヲ燒曲シ﹂

(鄭︑使用地未詳)ともみぇる︒また︑﹁穴突へ図ノ如ク木ヲ曲

ケ﹂(仰︑使用地未詳)とする﹁穴突L の材などにもチシャノ木が

選ばれる︒これは︑ムラサキ科の落葉高木のチシャノキ(一局苣木)

ではなく︑エゴノキ科の落葉小高木・高木のエゴノキのことであ

る(異名)︒こうした曲げ材にチシャノキが用いられるのは︑その

樹質が均等化していて硬いこと︑樹皮が薄く︑すべすべしていて

山陰地域研究(伝統文化)第τ言ぢ 同右

一九九六年三月三九

219 218 217215 214 212 211 209

、、

220 208

221

0

224 223 222

(14)

﹃島根県内農具図解﹄解説本文篇(一己

握っても軟かく感ずること︑芯の部分に穴がなく︑さし込みやす

いこと︑先端部が使用に耐えて逆立ちにくいこと︑などの理由に

よる(﹃日本民俗文化大系﹄︑第一四巻︑昭和六一年︑小学館一

‑ 0頁)︒

﹁ノL 字は︑片仮名二字分ほど抹消した上に書く︒

﹁擔子﹂は︑﹁おいこ﹂﹁にないこ﹂のいずれを表記したものか︑

はっきりしない︒

﹁チケヤノ木・方一言﹂は︑既出(劉)︒

﹁其﹂の下に﹁他﹂字を脱したらしい︒

きお﹁荷台﹂いわゆる梯子型のおいこ︑木負いこの類をいうよ︑

うだが︑方一言名は別にあろう︒

﹁苅﹂字は︑抹消字の上に書く︒

袖下隅の﹁那﹂字は︑戡断されて左半分しか残っていない︒

﹁セナカチ﹂は︑出雲山間部におけるおいこの一種(﹃出雲隠岐

の民具﹄︑既出︑三三 S ニニニ亘勝部正郊氏執筆)︒

あらモ﹁粗苧﹂は︑むいて乾かした麻皮︒これから作る未精製の麻糸も

まおあさちょあらそという︒﹁苧﹂は︑からむし︑真麻をいい︑麻をそという︒)︑

﹁擔緒L は︑﹁にないお﹂﹁おいお﹂︑あるいは︑^旦訟などのいず

れんじやくれに読むべきか︑未詳︒いわゆる﹁連尺﹂をさすものであろう︒

﹃出雲隠岐の民具﹄(同右︑勝部氏執筆)に言及され︑頓原町のそ

れが図版で紹介されている︒

﹁背擔﹂は︑﹁せなうL﹁せおう﹂のいずれか未詳だが︑仮に︑前

者磊む︒

れんじやく﹁負子﹂は︑連尺の類をいう(参照︑鵬)︒ 三保忠夫

﹁薄﹂は︑除草の意︒﹁赫馬﹂は︑農夫が田畑で用いる草取り用

の農具をいう(農政全晝薄馬図説)︒当面の農具は︑それを運搬

具として転用したもので︑形体・用途も︑それに応じて変化した

ものらしい︒

﹁苞﹂は︑わらなどで苞んだもの︒あらまき︒

袖下隅に︑少なくとも二字くらいの文字があるようだが︑判読で

きない︒あるいは︑﹁法L と﹁邑1﹂とを併記するものか︒

あら﹁疎眼﹂は︑編み目の粗いこと︒

﹁苗簣﹂の﹁竺貝﹂は︑あじか︑土龍かご︑もっこ︑の類︒

袖下隅に墨筆片あり︒未詳︒

﹁二﹂字は︑字間に補入する︒

袖下隅に会﹂字の正字体の左半分をとどめる︒

﹁^箔L は︑肩で荷をになうためのざるかご︒﹁箔﹂は︑﹁笛﹂

めしぴつはしづつささら﹁箱﹂などに同義で︑飯帝︑飯筥箸筒(笛)などを意味する︒

さうき中国地方では︑こうした竹籠やざるをそうきという︒﹁笛器﹂に出

たものであろう︒参照0

﹁結留シテ﹂の﹁シテ﹂は合字で︑片仮名の﹁メ﹂の字体に似

る︒ゆいとどめる︑意︒

袖下隅に︑二字分ほどの墨筆片をとどめる︒判読できない︒

﹁持籠Lは︑﹁もっこ﹂の宛字とみられる︒とっとも︑もっこ(番)

は本来﹁持ち籠﹂の音便形に出たものである︒

とう﹁樒﹂は︑になう︑かつぐ︑意︒あるいは︑﹁掃﹂にも^る︒^プ

おうごになは︑枋︑即ち︑物をになうための担い棒てんびん棒をさす︒方

言語形は︑広戸惇著﹃中国地方五県言語地図﹄(昭和四0年︑風間 こうこうま 四0

234 233 231 230 229 228

246 244 243 241 240 鄭獅 236 235

(15)

書房︑五0二S五0七頁)参照︒

﹁番﹂は︑もっこ︑ふご︑あじか︑その他の読み方があろうか︒

﹁フゴL は︑もっこの類をいう︒鳥取兵庫三重和歌山︑

福岡東北などの方言にみぇる(平山耀昊他編著﹃現代日本語

方言大辞典6﹄︑平成五年︑明治書院︑五0八三頁)︒

袖下隅に文一言はない︒切除されたためか︒但し︑次の糊には﹁企

上﹂(フゴ)とあり︑袖下隅に﹁ヒノ﹂とある︒断も同様その使

用地は日野郡(鳥取県西部)であろう︒

繊丁ウは︑空白︒

てさげもつこ0﹁提番L は︑今︑試読する︒﹁てさけもっこ﹂(福島)︑﹁てもっ

0こ﹂(八戸︑会津)︑あるいは︑﹁ふたりもっこ﹂(秋田)︑﹁かずく

もっこ﹂(福島)といった方言形が参照される(右﹃現代日本語方

言大辞典﹄)︒

山陰地域研究(伝統文化)第三号一九九六年三月四一

249 248 247

(16)

参照

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