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種々の射影と地図作成への応用

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Academic year: 2021

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(1)平成22年度 学位論文. 種々の射影と地図作成への応用. 兵庫教育大学大学院. 学校教育研究科. 教科・領域教育学専攻. 自 然系 コ ース. M O 9 1 6 8 H. 岸  田  典  大.

(2) 1. 目次. スカラー3重積と3次の行列式. 外積の幾何的性質..,. ベクトル3重積. ラグランジュの公式. 球面幾何. 出早. 測地線... 球面上の測地線.. 球面三角形の6個の角 辺の余弦法則.. 双対球面三角形.. 角の余弦法則 一一..... 球面三角形の正弦法則 平面曲線と空間曲線の曲率. 立早. 平面曲率... 弧曲線... 有向曲率.. 伸開線と縮閉線. 空間曲線...  44. 三ユ2. 第. 平面曲線,.. 曲面と第一基本形式 正則曲面... 接平面....  3    6    8 5 445 9 2 583 9 66771 0 91 0 91 01 31 63 7 1 1  2 2 2 2 3 3 1 2 2. 外積代数の準備 外積の定義と性質.. 3 . @ユ 2 3 4 渇 6∼7 @ユ 2 3 4 氏∼石 り乙 り白 ∩∠ ∩∠ ∩∠ 9白 り乙       9σ9090300  @  1 1 1 1 1   1   9σ 第 第.   章ユ2345. 序 第. 立早.

(3) 2. 第5章 地図作成  5.1. 地図射影,.  5.2. 立体射影..  53. 中心射影..  5.4. メルカトル射影...  5,5. ランベルトの円柱射影. 第6章. 付録:地図投影法 分類と命名 様々な地図投影法..  6.1.  62. 4 5 77774 88 88 8. 面積,. 1ρ0 0115Qり02 0ρU. 04 4り4. 第一基本形式 .... おわりに. 92. 参考文献. 93.

(4) 3. 序章  初めて地球儀に触れたのは幼稚園のときである.地球儀が地球を表し ていることを知って,地球がこのような球体であることに大変驚いたこ とは今でも覚えている.小学校に入り,社会の時間に地図について学ん だ.中学校に入ってからは,世界を表した世界地図にも数多くあること を学び,世界地図は色んな所で用いられているのだと感じた.それが私 と地図との関係の始まりになる..  大学院に入り,再び地図と関わることになる.地図の作成には数学の 射影が用いられていることを知り,非常に興味を持った.そこで,私は 地図射影について学び,それが数多く存在する地図投影法にどのように 応用されているのかについて研究を行うことにした.地図射影とは地球 のような球体で表されているものを平面である紙面上に表すことをいう. これだけで,立体を平面に写すことができる謎が解明できた訳だが,実 際に存在する地図投影法がどのように射影されているかまでは見えてこ ない.また,地図射影を調べると言っても,それまでに準備として知って おかなければならない知識がいくつもある.例えば,球の表面である球 面を紙という平面へ射影することから,平面幾何や球面幾何について学 ぶ必要がある.ただ,平面幾何については高校数学まででもよく扱われ ている分野なので本論文では扱わず,球面幾何だけについてのみ扱って いる.他に,曲線や曲率,曲面といった地図射影を学ぶ上で欠かせない 幾何学的性質についても述べている..  球面上の幾何といえば,非ユークリッド幾何学の一つである球面幾何 学であり,多くの本が出版されているが,G.ジェニングス[7]を中心に勉. 強した.また,曲線や曲率,曲面などや地図射影に関することなどにつ いては,John McCleary[2]を中心に,関連する他の文献も交えて勉強し た.本論文ではそれらの文献を通してこの2年間に学んだもの,考えた ことについてまとめている.この論文では,地図投影法に馴染んでいな い読者も想定して,すべてではないが形状によって地図投影法を分類し たものについてもまとめている..

(5) 4. 以下,本論文の構成について述べる,.  第1章では,準備として,球面幾何や地図射影に関する微分幾何学的 弓性質を示す上で用いられている外積代数やベクトル解析の基本的な性 質についてまとめている..  第2章では,球面幾何について述べている.ここでは,球面上の測地 線や球面三角形は平面上のそれらとは違うことについて触れ,各々の性 質について詳しく見ている.次に,辺の余弦法則,双対球面三角形につ いても述べている.双対三角形の双対性を利用することによって,辺の 余弦法則から角の余弦法則が導けることを示している.最後に,球面三 角形の正弦法則について述べている..  第3章では,平面曲線または空間曲線について述べている.まず,パラ メータ付けられた微分可能な曲線について再パラメータ化,馬長関数な どの定義を行い,料率によってパラメータ付けられた曲線の性質につい て触れる.また,平面曲率や有向曲率の概念を定義し,再開線と縮側線 に関連してサ’イクロイドについての定理を示す.次に,空間曲線を扱い, 法ベクトルやねじれ率の概念を導入する.さらに,正則単位速度曲線に おいてセレーフレネの公式の定理を証明し,一般螺線やそれに関する命 題をセレーフレネの公式を用いて証明を行う..  第4章では,曲面と第一基本形式について述べている,まず,地図投 影について必要となる曲面に関することとして,正則曲面の定義を行い, 逆関数定理・陰関数定理を用いて正則曲面の諸性質を示している.また, 接平面についても触れている.次に,地図において角度や面積などを保 存する条件の定式化に必要になる第一基本形式の概念を定義し,それを 用いた平面や曲面などの線素を例で挙げている.さらに,有界領域の面 積を定義し,面積を計算した例を紹介している..  第5章では,地図作成について述べている.最初に理想的な地図射影 について触れ,それが存在しないことを証明する.続いて,等角や等積 について定義し,第一基本形式を用いた等角や面積保存の特徴付けにつ いて見ていく.その後,立体射影,中心射影,メルカトル射影,ランベル.

(6) 5. トの円柱射影に対し,そのような等角や面積保存,距離保存の射影が実 際どの地図投影法に応用されているのかについても述べている.  第6章では,付録として地図投影法全般についてまとめている.正角・ 正距・正積といった正性質の意味や光源の違いによる呼び方の違いにも触. れている.そして,形状による地図投影法の分類を行い,方位図法,円 筒図法,円錐図法,それら3つの擬図法やそれら以外の地図投影法につ いて紹介している。.  最後になりましたが,2年間,懇切丁寧に指導して下さいました小池敏 司先生に,心から感謝いたします.先生には何かとご迷惑をおかけしまし たが,先生のご指導により,2年間の研究の成果を論文として形にするこ とが出来ました,また,様々な機会を通じて適切な示唆を与えて下さい ました数学教室の先生方にもあわせて感謝いたします.そして,日常の 議論を通じて多くの意見を下さった数学教室の院生の方々をはじめ,こ の2年間を支えて下さったすべての方々に感謝いたします..

(7) 6. 第1章外積代数の準備  この章では,球面幾何や地図射影に関する諸性質を示す上で用いられ る外積代数やベクトル解析の基本的な性質について,まとめて述べてお く.詳しくは文献[4],[7],[8]を参照して下さい.尚,本論文では,文献. [13]で扱われている行列の階数(rank)や基本変形などの線形代数の基礎 事項については,既知のものとする.. 1.1 外積の定義と性質  3次元空間の2つのベクトルa,bに対し,これらの外積(またはベク トル積)a×bを次の様に定義する:. a × b : = (a2b3 一 a3b2, a3bi 一 aib3,. ︶. a=(α1,α2,α3),b=(bl,b2, b3)とするとき. aib2 一 a2bi).    一(1灘灘凱 a3 b3   a2 b2 = el 1 一 .一i 十e2 ai bi   a3 b3. 十 e3. ai bi a2 b2. ここで,e1=(1,0,0), e2=(0,1,0), e3=(0,0,1)である..  直接計算することにより,次の外積の性質が成り立つことが容易に確 かめられる:a,b, cを空間のベクトル, t∈Rとする. (1⊥1).(交代性).  b×a=一a×b,a×a=O. (1.12).(双線形性1). t(a × b) = (ta) ×b=a× (tb). (1.1.3).(双線形性2).  a× (b+c) == a×b+a×c. (1.1.4).(双線形性3).  (a十b)×c=a×c十b×c.

(8) 7. 第ユ章 外積代数の準備. 1.2 スカラー3重積と3次の行列式  c==(c1,c2,c3)とするとき,3次の行列式はaとb×cの内積を成分で 表したものとなる,すなわち ai bi ci IAI 一. a2 b2 c2. b2 c2 = al. a3 b3 c3. bl cl. b3 c3 十 a2. b3 c3. 十 a3. bl cl. = (a,b× c). b2 c2 (1.1). である.この右辺(a,b×c)をa, b, cのスカラー3重積という.スカ. ラー3重積はこの式と外積および内積の性質より,次の性質をもつこと が分かる:  (1.2.1) (a,bx c)=labci == (a x b, c).  (1.2.2) (a,b× c)=(b × c, a)  (1.2.3) (a,b× c) ==一 (a,c× b).  (1.2.4) (a,a× b)=:(b,a× b)=O.  (1.2.1)は凶の定義式をc1, c2, c3についてまとめれば出る.(1.22). は内積の対称性,(12.3)は外積の交代性より出る,(1.2.4)は外積の交代 性と(1.2.1)より出る.. 1.3 外積の幾何的性質  空間ベクトルa,bの外積a×bの第3成分(z成分)は, a, bを2辺 とする平行四辺形をxy平面に直交射影した平行四回転の符号付きの面積 に等しいことが次の様に分かる:  a=(α1,α2,α3),b=(bi,b2,b3)をxy平面に直交射影すると,(α1,α2,0),. (b1,b,, O)になる.これらをxy平面上のベクトルとみなしたものをa’= (α1,α2),b’=(bl,b2)とすると, a’, b’の作る平行四辺形の符号付き面積. は行列式α1b2一α2biで,これはa×bの第3成分に等しい.これは他の 成分についても同様に成り立つ. 特にa,bがe1, e2の張る平面(xy一平面)上にあるとき,α3 =: b3=0.

(9) 8. ︶. 第1章 外積代数の準備 より. (・・,a・,・)・脚)一. al a2 bi b2. a,bはxy平面上のベクトルa’, b’を空間ベクトルとみなしたものであ り,a×bの長さ11a×b[1=1αib2 一 a2bi1はa’, b’を2辺とする平行四辺. 形の面積である.また,行列式の符号はa×bがe3方向(z軸の正方向) を向くか負方向を向くかを定めている.したがって,{a,b}が,{e1,e2}. と同じ向きのときe3方向を向き,逆向きのときは一e3方向を向く.言い 換えると{a,b,a×b}は右手系をなし, a×bはaからbに右ねじを回 したときに進む方向を向いている..  一般にもこのことが成り立ち,{a,b}が1次独立のとき, (1)a×bはa,bに直交し, (2){a,b,a×b}は右手系をなし,. (3)長さ11a×bllはa,bを2辺とする平行四辺形の面積に等しい ことが次の様に示せる: (1):(a,a×b)=0,(b,a×b)=0より成り立つ.. (2):基底{el,e2,e3}を回転して,{e1,e2}が{a,b}と同一平面上に. あって同じ向きになるようにすると,上述のことより右手系になる. (3):a,bを2辺とする平行四辺形の面積Sの2乗は, a, bのなす角を θとして, S2 = 11al12ilb112 sin2e = lla11211b112 一 (a, b)2. 一方,a×bの長さの2乗は 11a × bl12 = (a2b3 一 a3b2)2 十 (a3bi 一 aib3)2 十 (aib2 一 a2bi)2 (1.2)     = (a? + aZ + ag)(b? + b3 + bg) 一 (aibi + a2b2 + a3b3)2.     = lla11211bl12 一 (a, b)2 = s2. となり,lla×bll=Sを得る.  3っの空間ベクトルa,b, cは1次独立のときに平行六面体を作り, b,. cの作る平行四辺形を底面と考えるとき,(a,b×c)の絶対値は底面の平 行四辺形の面積に,b, cに垂直な直線へのaの正射影の長さ,すなわち aの高さを掛けたものになる..

(10) 9. 第1章外積代数の準備  したがって,スカラー3重積(a,b×c)=3次の行列式labclはa, b, c. の作る平行六面体の符号付き体積を表している.その符号はa,b, cが 右手系のとき正,左手系のとき負である.  また,a, b, cが1次従属のときは,これらは同一平面上にあって平行. 六面体を作らず,体積=(a,b×c)=detA=0となる.したがって,3 次の行列式について次が成り立つ.. 行列式≠0⇔3つの列べクトルが1次独立 行列式=0⇔3つの列べクトルが1次従属. 1.4 ベクトル3重積  ベクトルa,b, cについて, a×(b×c)をベクトル3重積という.こ れについては, a× (b × c) = (a, c)b一 (a, b)c. (1.3). が成り立つことが各成分を計算することにより分かる.また,一般には 結合法則をみたさないことが次の式より分かる: (a × b) ×c= 一。 × (a × b) == 一(c, b)a十 (c, a)b. 1.5 ラグランジュの公式. (a × b) ・ (c × d) = (a ・ c) (b ・ d) 一 (a ・ d) (b ・ c). (1.4). ベクトルの記法に関する注意  本論文では,ベクトル表記はアルファベットの太文字で表す.ただ,. ユークリッド空間の始点A,終点Bのベクトルに対して,点A,点Bを 明記する必要がある時には廟,始点0,終点Aのベクトル6ズを単に ズなどと表す..

(11) 10. 第2章 球面幾何  ここでは非ユークリッド幾何学の一つである球面幾何学の諸性質につ いて述べる.. 2.1 測地線  測地線は空間上の2点の間の距離について幾何的に意味のある話をす るときに最も重要になる曲線である.. 定義2.1.1ある空間における2点を結ぶ最短の区分的に滑らかな曲線を その2点を結ぶ測地線という,                □.  地球上の2点を結ぶ測地線は,それら2点の間に地表に沿って糸を張 り,その糸をピンと引っ張れば求まる.今の場合,考えている空間は地 球の表面である地表全体からなる空間である..  ここで,測地線に関する重要な注意を述べておく.地球のような空間 Sの測地線を求めるときは,その空間の中にあって外にはみださないよ うな曲線だけに着目しなければならない.また,球面上の北極と南極を 結ぶ測地線は無限に存在するため,与えられた2点を結ぶ測地線は必ず しも1本だとは限らない.. 定義2.1.23頂点とそれらを結ぶ測地線とからなる‘‘三角形”を測地三 辺形と呼ぶ.                          □. 測地三辺形の三つの角の和は,曲がった面の上では180。になるとは限ら ない(後述の定理2.3.2を参照).. 2.2 球面上の測地線  最初に,球面上の測地線を述べる上で重要になる概念を定義する..

(12) 第2章球面幾何                   11 定義2.2.1 球の中心を通る平面と球面との交線を大円と呼ぶ.球面上. のその他の円は小円と呼ばれる.               ロ.  A,Bを球上の2点,0を球の中心とする.∠ACBに対する大円の弧. A  Bの長さは            長さ(AB)=R・∠ACB. である.ここで,Rは球の半径であり,乙40Bはラジアンで測る.球の. 中心0に原点を置き,正のz軸が球面をAで突き抜くようにR3上に直 交座標系を設ける,球面上の点Pの球座標(R,θ,φ)を次のように定める (図2.1):.     R=球の半径,     θ=x,y平面への㎡の正射影と正のx軸との間の角,     φ=∠一PCA.. 球座標と直交座標は初等三角法により,.             X=RsinφCOSθ             y=R sinφsinθ.             z=1∼cosφ と表される,. 汐. 図2.1. 定理2.2.2球S上の2点間の最短路は大円の弧である..

(13) 第2章 球面幾何. 12. 証明 σ:[α,b]→SがS上の滑らかな曲線の媒介変数表示であって, σ(α)=A,σ(b)=Bであるとする.直交座標を使ってσ(t)=(x(t),y(t),z(‘)). と表す.曲線σの長さは,長さの公式.       長さ(σ)イ聯陶幽欄孟. (2.1). により与えられる..  各成分を球座標に変えると           x(t) = Rsin ip(t) cos e(t),           y(t) = Rsin ip(t) sin e(t),.           z(t) = Rcos ip(t). と表される.これらの微分は     xr(t) == R(ip’(t) cos ip(t) cos e(t) 一 e’(t) sin ip(t) sin e(t)),     y’(t) = R(ip’(t) cos ip(t) sin 0(t) 十 e’(t) sin ip(t) cos e(t)),.     z’(t) == 一R¢’(t) sin ip(t). である.それらを式(2.1)の積分に代入して計算すると 長さ(σ)イ贈脚(t)・ ・i・・ il(t)dt.     イ聯)dt     一 R(ip(b) 一 ip(a)).     = R・ZBCA.     =AB が得られる.すべてのtに対してθ’(t)=0かsin2φ(t)=0でない限り,狭. 義の不等号が成り立つ.                    □ 注意2.2.3上の証明は必ずしも厳密とは言えない.この証明の厳密さを 欠いている所は,球面上の2点を結ぶ区分的に滑らかな曲線は滑らかな 曲線で近似されることにより,定理が示される.  ここで,球面上の測地線の幾何は平面上の直線の幾何とは異なることに 注意したい.例えば,二つの大円は常に球の直径の反対側にある2点で交 わるから,球には平行な測地線は存在しないのである..

(14) 13. 第2章 球面幾何. 2.3 球面三角形の6個の角  球面上の測地三辺形を球面三角形とよぶことにする.△ABCが0を中 心とする球面上の球面三角形で,辺αは頂点Aに,辺bは頂点Bに,辺 。は頂点0に対するものとする.△ABCには3個の弧角∠α,∠b,∠cと3 個の頂角∠A,∠B,∠0があり,合わせて6個の角がある.弧角は三角形 の辺に対する球の中心角の大きさで計るため,     ∠・一∠(o■,oさ),∠b一∠(oT6,σ疋),∠,一∠(砿,蕊). となる.∠Aは以下に等しい..  (i)Aにおける弧A−BとAOの間の角,. (ii)Aにおいて爺に接するベクトルマとAにおいて菊に接するベ    クトル宙の間の角,. (iii)平面ABOと.400の間の角.. 総点し鰹欝雪叩編と齢。濃綿i崖 直であるから,(ii)と(iii)は等しい.∠Bと∠oについても同様である..  今後,記号の簡略化のために           式=6式,言=o芭,さ == oTさ. とおく.また球面三角形の角の向きを考慮する必要がないため,∠民言). と∠(言鴻とは同論を表すものとする. 補題2.3.1球面三角形△ABCにおいて,  (i)弧角は               ∠。一∠(官,幽δ),.               ∠b=∠(す:疋),.               ∠,一∠(痴言), (ii)頂角は. ∠A=∠(穴×言,ズ×6),. ∠B=∠(言×す言×穴), ∠o.=∠(一6×穴,苔×言),.

(15) 第2章球面幾何. 14. である.ここで×は‘‘外積”である.. 器畑瀬灘耀豊懐翻。。と垂直である.2平面の間 の角は平面の法ベクトルの間の角に等しV・から, ZA一∠(穴×言,ズ。ビ). であることが言えるのだが,二つの互いに交わる平面から二つの補角が 決まるので,∠(TA>。言,ズ。さ)がZAであり180・一ZAではないこと を確かめる必要がある,.  Aにおいてマは爺に接し壷は12ibに接するとする..              ∠A一∠(マ,宙)    (2.2) マと宙はTA>と垂直であるから,右手系ではTA>×マはマを穴の周り に右の方へ90。回転した方向を指す.同様にズ×宙は宙をズの周りに 右の方へ90。回転した方向を指す.回転により角は変化しないので,          z( V, V〈)) = z(=A” . V, TA’ . Si〈)). (2.3). ズ×Vは式×言と同じ方向を指し,TA>×宙はTA>×さと同じ方向を指 す.したがって.        ∠(もマ,も宙)一∠(穴・6,もさ)  (2.4) である.式(2.2),(2.3),(2,4)から.            ∠A一∠(TA>・言,穴・6). が導かれる.∠B一∠(言・す言賦),∠σ一∠(ビ・式さ・言)につ いても同様である.. o. 定理2.3.2球面三角形△ABCにおいて                    面積(△ABC)         ZA 十 ZB 十 ZC == T十                                (2.5)                      R2. である.但し,Rは球の半径である,これから,∠A+∠B+∠0>1800 であることも分かる.. 証明 球面上に点Pが与えられたとき,Pの対心点を一Pとする. Pに おいて角θで交わる二つの大円はPと一Pを頂点とする球面月形を切り.

(16) 15. 第2章 球面幾何. 出す.球の表面積に対する球面月形の面積の比が1回転2πに対する角θ の比に等しいことより,             面積(球面,月形).             面積(全球面). e. 2T. である.球の表面積は4πR2であるから 面積(球面月形)=2R20. (2.6). となる,.  △ABOの各頂角は球面上に月形を作る.それらを‘‘A球面月形”,‘‘B. 球面,月形”,‘‘0球面月形”と呼ぶ.ABを含む大円は球を二つの半球 に分けるがそのうちCを含む方をH.とする.H。はA球面,月形とB球面 ,月形の両者を完全に含むが0球面月形についてはその一部しか含まない.. o,“.   回転. o−c. B. C TA“o:. 図2.2. 図2.2より,.     面積(H。)=面積(△ABC)+面積(△(一A)BO)   (2.7)          +面積(△A(一B)σ)+面積(△(一A)(一B)0),. 面積(A球面,月形)=面積(△ABC)+面積(△←A)BC),   (2.8) 面積(B球面月形)=面積(△A−BC)+面積(△A←一B)0),   (2.9). 面積(C球面月形)=面積(△ABC)+面積(△AB(一〇))   (2.10). である.球面上の各点Pをその対心点一Pに移す写像は等長写像!であ る.f(△AB(一の)=△←A)←B)0であり,!の等長性より 面積(△AB(一〇))=面積(△←A)(一B)0).

(17) 第2章 球面幾何. 16. が成り立つ.したがって,式(2.10)により  面積(C球面,月形)=面積(△ABC)+面積(△(一4)(一B)0) (2.11) である.式(2.8),(2.9),(2.11)の和と式(2.7)とを比較することにより.  面積(A球面月形)+面積(B球面月形)+面積(C球面月形) (2.12)                =面積(H。)+2面積(△ABO) である.一方,.           面積(A球面月形)=2R2∠A           面積(B球面月形)=2R2∠B.           面積(C球面E形)=2R2∠0 であるから,式(2.12)は.     2R2∠A+2R2∠B+2R2∠C=2πR2+2面積(△ABC) 口. と書き直すことができる.2R2で割れば式(2.5)が得られる.. 2.4 辺の余弦法則  平面三角形において角や辺の大きさを知る上で役立っ道具の一つが余 弦定理である.このことは球面三角形においても同様である.この小節 では,辺の余弦定理について述べる.△ABCは球面三角形で,辺αは頂 点Aに,辺bは頂点Bに,辺。は頂点0に対応するものとする. 命題2.4.1辺の余弦法則       cos Za = cos Zb cos Zc 十 sin Zb sin Zc cos IA. (2.13). 証明 内積を用いてcos∠Aを計算する.補題2.3.1より∠A=∠(穴× 9TA’・6)であるから      (穴・言)・(ズ・6)一llも言1111穴・さ[1…∠A である.また,∠(瓦言)一∠,,∠(=A”,6)一∠bであるから,1。3の(3) より,.   llも言II−11TA’1111言11,i。∠・, IITA>・611−ll穴lll画1・i・∠b.

(18) 第2章 球面幾何                       17 である.したがって,llTA’11−ll言ll−11611−Rより, (TA>・言)・(TA>・6)一(1区1【ll言ll、i。∠,)(11式1111さ ・i・∠b)…∠A.                               (2.14)           = R4 sin Zb sin Zc cos ZA. を得る.ベクトル解析の基本公式によると,式(2.14)の左辺は (TA>。言)・(’A・’6)一. ?ィ喜:喜).            一d・t(ll言llll[1壽llll』丘llll喜llllllll喜Illl累1≦⇒.            一d・t( R2 R2 cos ZbR2 cos Zc R2 cos Za).            = R4 cos [a 一 R4 cos Zb cos [c. となる.これと式(2。14)とから     n.a ... i n.4 ..一 it .. . i. n4 .:.. il .:.. i. .iL / A.     R“ cos Za 一 R“ cos Zb cos L’c = R’ siii lb siii Zc cos IA. が得られる。R4で割りcos∠b cos∠cを両辺に加えることにより,式(2.13). を得る.                           □. 2.5 双対球面三角形  双対三角形は球面三角法で重要な役割を果たす.双対三角形は,その 頂点が元の三角形の辺に対応し,辺が元の三角形の頂点に対応するよう に作られる.そのため,元の三角形の辺に関するどんな定理からも,容 易に双対三角形の頂点に関する定理が得られ,元の三角形の頂点に関す るどんな定理からも双対三角形の辺に関する定理が得られる.. 定義2.5.1△ABCを球面三角形とする.双対三角形*△ABOとは次のよ.

(19) 第2章球面幾何. 18. うにして定められる球面三角形△A*B*σ*のことである:.                官。6              寿_.                R sin Za ’.              → さ。ズ              B* =                R sin Zb ’.                穴。官.              c一’==                R sin Zc ’. D  ここで,Rは球の半径,0は球の中心とする.さらに,ここではこれ以後, 痘=1齊,浮=δ百≧,♂=δδとする.定義の中のスカラ’一一’ R sin∠α,. R、i。∠b, R,i。∠,は,ベクト・レの長さがll寿ll−ll浮ll−II♂ll−Rと. なるように調整するためのものである..  摩は元の三角形の辺αを含む平面BTCi6に垂直である.同様に浮はb を含む平面に垂直でctは。を含む平面に垂直である.この意味で,双対 三角形の頂点は元の三角形のそれぞれの辺に対応している.次の命題は,. 双対三角形の辺が,同じ意味で,元の三角形の頂点に対応することを示 している.. 命題2.5.2三角形ABOの双対三角形の頂点をA*, B*,0*とする.頂 点A*に対する辺をα*,頂点B*に対する辺をゲ,頂点0*に対する辺を ♂とすると.             穴一・(謡〉             言一・(♂。寿R sin Zb*),.             6一・(翻 となる.ここで,(一±1)はd,t[二言,6]の符号である.. 証明浮×δは次のように表される, B”・c”一. iさ。式R sin [b)・(謡)一(さ湯島籍)・(2・15).

(20) 第2章球面幾何                   19 ベクトルの公式        交・(マ・ブ)一(文ブ)マー(父,マ)ブ を使って式(2.15)の右辺の分子を変形し,それに(12.1),(12.4)を適. 用すると   (苔・ズ)・(も官)一((さ・式),言)式一((さ・ズ),ズ)言             一ズd,t[式言,6]+・一穴d,t[TA’,言,6]. となる.したがって          B”・♂一一A(d,t[穴,言,さ]R2 sin Zb sin Zc). であり,これより.         式一(が・♂)(謡嵜) である.したがって,.         蝋蘇)と同じ方向を向く・                      ノ. なぜなら,0。<∠α*,∠b,∠c<180。であるからsin∠α*, sin∠b, sin∠c>. ・であるからである.さらにII浮ll−11ctll ・= R,∠(或δ)一∠・・であ. るから.          R−11”AHかつR−1票i書 となる.したがって             ズー・(渉。♂R sin Za*). である.他の式も同様である.. o. 系2.5.3双対三角形の双対.*△ABCの双対は. 一B)(一σ),1::}葵:喜:喜に擁 ・(*ZXABC)一. である.. o.

(21) 第2章球面幾何                   20 系2.5.4*(*△ABC)or△ABC.(Uは相似). 証明系2.5.3により*(*△ABσ)は△ABCに等しいかあるいは△ABO の頂点の対心点の作る三角形に等しいからである.        □ 系2.5.5定義2.5.1にある*△ABCの頂点を、4*, B*,0*とする.α*は. 頂点A*に対する辺,ゲは頂点B*に対する辺,c*は頂点0*に対する辺 とする.すると.           ZA十Ia’ == ZA“十la=1800, (2.16)           ZB 十 Zb* = IB* 十 lb == 1800,.           ZC+Zc*=ZC*+Zc=1800 が成り立つ. 証明 定義2.5.1と補題2.3.1により.              一  一          Za“ = zfC(B*, C*)            _∠(♂×寿,蕾×B一’”).            _∠(一A”。♂声。渉)            = lsoo 一 z(At . cT2:, A−x−2; . B一,〉).            = 1800 一 ZA. である,したがって              ZA 十 Za* == lsoO. となる.これを△A’B*0*の双対△A**B**σ**に適用すると.              ZA’十Za’* == 1800 (2.17) が得られる.ここでα**はA**に対する辺である.ところが,系2.5.4に よると△A**B**C**は△ABCと合同であるから∠α**ny∠aである.し たがって式(2.17)により              ZA* + Za = lsoO. である.これで式(2.16)の第1式は証明された.他の2式も同様にして. 証明される.                      □.

(22) 21. 第2章球面幾何. 2.6 角の余弦法則 双対性を利用することにより,辺の余弦法則から次の結果が得られる.. 系2.6。1角に関する余弦法則.△ABOを辺αがAに対応し,辺bがB に対応し,辺。が0に対応する球面三角形であるとするとき, cos∠ノ4=一cos∠B cos∠0一トsin∠B sin∠O cos∠α. (2.18). である.. 証明辺の余弦法則を双対三角形△.4*B*0*=*△ABOに適用すると cos Za* = cos Zb’ cos Zc* 十 sin lb’ sin Zc* cos [A*. (2.19). を得る.ここでα*がA*に対する辺,b*がB*に対する辺, c*が0*に 対する辺である.系2。5.5により∠α*=180。一乙4,∠b*=180。一∠B, ∠c*=180。一∠0である.これらを式(2.19)に代入し,すべての角θに ついてcos(180。一θ)=一cosθ, sin(180。一θ)=sinθであることを使え. ば式(2.18)が得られる.                   □  頂角が与えられれば,余弦法則を使って球面三角形を完全に決定する.. 同じ頂角をもつ二つの球面三角形は合同である.これは平面幾何にはな い事実である.平面幾何では同じ角をもつ二つの三角形は相似であると しか言えない.. 2.7 球面三角形の正弦法則 命題2.7.1球面三角形の正弦法則△ABCを辺αが頂点Aに,辺bが頂 点Bに,辺。が頂点0に対する球面三角形とする.A*, B*,0*は双対 三角形の頂点とする.すると,      画一謡一藷一・(det[[7t, 6, 6]rmdet[A“, B“, C*]). が成り立つ.ここで,s(=士1)はdet[穴,言,6]の符号である..

(23) 第2章 球面幾何. 22. 証明 球の半径をRとする.定義2.5.1と命題2.5.2により det[A”, B;1!, cT;1:] 一 A” . (B’2 × c一一.’).        一(言。さRsinZa)・陣面)        一隠)(ズ・(言・6 s))        一(sin Za*sin Za)匹言さ]〉 (2.20).  ところで∠A+∠α*=!80。であるからsin∠α*=sin∠Aである.これ を式(2.20)に代入して            ,i。∠。 d,t[穴,言,さ].               = TT7;=Fr            sin ZA                 sdet[A“, B’, C“] が得られる.8=±1であるから,命題の最初と最後の等式が示された. 残りも同様にして示される.                 ロ.

(24) 23. 第3章. 平面曲線と空間曲線の 曲率.  ここでは平面曲線と空間曲線の形状を調べる上で重要な道具となる曲 率について述べる.それらの曲率に関する性質について,より詳しく知 りたい方は,文献[1],[6]をご呑下さい.. 3.1 平面曲線 定義3.1.1パラメータ付けられた微分可能な曲線とは,写像α:(α, b)→. Rn,一〇c≦α<b≦○○で,α(t)がすべての階数の導関数をもつもので ある.曲線αが正則とは,任意のt∈(α,b)には釜(t)≠0となるときに いつ,                                    L」.  定義3ユ.1の曲線は,座標関数に関して以下のように書ける..                  dor    a(t) = (xi (t) , x2 (t), …x. (t)) , iii/t = (xl (t) , xS (t) , ・・一xa (t))  Rnの2つのベクトルv=(Vl,_,Vn)とw=(ω1,_,ωn)に対し,それ らの内積,または点乗積をV・W.・= VllVl+…+Vnωnで与えることにす る.2つの微分可能な曲線α,β:(α,b)→Rnの点乗積の導関数は,ライ プニッツのルールを満たす.実際, dr it ..iN. Ct. it [or(t) ’ 5(t)] = tt (ai (t)6i (t) + ’ ’ ’ + an (t)6n (t)).         d. ..一... d       = it (ai (t) fii (t)) + ’ ’ ’ + it (an (t) 6n (t))       = (or1(t)rsi(t) + ori(t)5i(t)) + ’ ’ ’ + (CM“(t)6n(t) + orn(t)5h(t))       一 (cMl(t)5i (t) + ・ ・ ・ + (tza(t),(3. (t)) + (cui(t)6{ (t) + ・ ・ ・ + cv.(t)x3A (t)).        = d(t) ・ 6(t) + a(t) ・ 6’(t). である..

(25) 第3章 平面曲線と空間曲線の曲率. 24. 定義3.1.2 パラメータ付けられた微分可能な曲線α:(α,b)→Rnに対 し,α(t)におけるαの接ベクトルは,α’(t)=釜(t)で与えられる.α’(t)の [コ. ノルムはHα’(t)II= α’(かα’(‘)で,α(t)におけるαの速度と呼ばれる..  正則曲線はいつも0より大きな速さをもつ.ここで,5っの正則曲線の 例を与える:. (1)写像α:R→Rnをp, q∈Rn, q≠0に対し,α(t)=p+tqと定 義する.このとき,αはpを通り,速さllqllの正則曲線である. (2)写像α:R→R2をα(t)=(r・cos(t),r sin(t)),r>0と定義する.こ. の曲線の軌跡は原点を中心とした半径rの円で,αは速さrを持つ.写像 β:R→R2をβ(t);(r・cos(mt),r sin(mt)),但し, mは正の整数と定義. する.両方の曲線は同じ軌跡をもつが,βはm倍速く軌跡を動く.実際,    115’(t)11 =: Vm2r2 sin2 mt + m2r2 cos2 mt == mr == mllof(t)ll. (3)写像α:R→R3をcy(t)=(αcos t,α sin t, bt),但し,α, b≠0,と定. 義する.これは勾配2Tbの半径αの円柱上にある直角螺線と呼ばれる. (4)写像α:R→R2をα(t)==(t3,t2)で与える.この曲線はα’(0)= (3t2,2t)【,=o=(0,0)であるから,正則でない.この曲線は原点でカスプ を持つ.. (5)もし写像ノ:(α,b)→Rが滑らかな関数ならば,写像!のグラフは or(t)=(t,!(‘))によって与えられる正則曲線である.. 曲線にはたくさんのパラメータ付けが考えられる. 定義3.1.3 写像α:(α,b)→Rnを,正則でパラメータ付けられた微分 可能な曲線とする.g:(c, d)→(α,b)が滑らかで,滑らかな逆写像を持つ. ならば,写像β=αog:(c,の→Rnは,パラメv一一・タ付けられた曲線にな. る.これをαの再パラメータ化と呼ぶ.            □  ここで,パラメータ付けの選択の仕方を唯一にする,即ち,基準とな るパラメータ付けを特定する,ある種の決められたやり方を見つけるこ とができれば便利である.そのために,次の概念を考える. 定義3.1.4 写像α:(a,b)→Rnを微分可能でパラメータ付けられた正 則曲線で,α<αo〈bとする.このとき弧長関数s:(α, b)→Rを        ・(t)一/.」 II州dr−fa:aft(r)・ψ)dr.

(26) 第3章 平面曲線と空間曲線の曲率. 25. と定義する.. o. 初等微積分法から,s(t)はα(αo)からα(t)への曲線αの中の距離に等. しく,αがbに行く方向とαoの選択によって向き付けられる. 命題3.1.5弧長関数s(t)は再パラメータ化によらない. 証明 写像g:(C,d)→(α, b)は再パラメータ化で, gはCOをα0に移すと. する.t=g㈲,β(2L)=α(g(u))とおく.そのとき, li劉伽=土drから. s(ZL)一f.,” 116’(・)11dv一場聞rl・艶一士∠l r嗣1鵬朔. である.写像gが減少する場合,符号±は負になる.しかしながら,こ の場合には,αによって決定された積分の反対方向に積分することにな るので,負の符号は取り消される.               □  αが微分可能でパラメータ付けられた正則曲線のとき,曲線の基準と なるパラメータ付けを得るために弧長を使う.写像s:(α,b)→Rの像を (C, d)とする.S(t)=f。llα’(r)11drであるから,そのとき,.         ノn   ,l nt.         旨1読ムll州14・一llcv’(t)II≠0 となる.したがって,s:(α,b)→(c,のは1対1対応で,滑らかである. g=s−1:(c,の→(α,b)とすると, t=g(s(t))である. s(g(8))=sである. から,塞=去をもち,このことを帰納的に用いることにより,写像gは      ゐ 滑らかであることが示される.ここで,β=α。gとする. ズrlβ(ω)11dw一ズ11ψ)lr・器dω一f.1(S’ iiCM’(r)11d・ == s(9(s))一・. となり,βはパラメータとしてその茎長をもつことが分かる.β(s)をαの. 弧長によるパラメータ付けと呼ぶ.弧長によってパラメータ付けられた 曲線を観察すると,      l16’(s)ll−ll・・’(t)ll・塞一ll罎llHl;81iト・. である.すなわち,どこでも1の長さをもつβの接ベクトルによって与 えられた速さをもつ.その曲線を弧長によって単位速度曲線としてパラ.

(27) 第3章 平面曲線と空間曲線の曲率. 26. メータ付けられた曲線という.以下,特に断らなければ,任意のパラメー. タとしてtを,弧長パラメータとしてsを用いることにする.  ここで,弧長によるパラメータ付けβ(s)の例を述べる. 例3.1.6 (1)α(t)=p+tq, q≠0ならば,β(s)=p+51商である.なぜ なら,s(t)一fJ IIα’(r)11dr−fl llqlldr−liqllt・’(F・あるからt−9(s)一商. であり,よって,β(s)=cu.og(s)=p+商qである. (2)α(t)=(r cos t, r sin t)ならば, llα’(t)ll=rで, s(t)=r(t _ ao)であ. る.このことより,g(8)=(農)+αoとなる.このとき,αo=0と取るな ら,β(S)=(r・COS(募),r sin(農))である・. (3)α(t)=(α cos t, a sin t, bt)を直角螺線とするならば, IldV’(酬=〉廊. で・β(S)=(αCOS(7fU),αsin(7毒),b(壽))である・ (4)b≠αである曲線α(t)==(α・cos t, b sin t)は平面上の楕円を与える.そ のとき,α’(t)=(一α sinちb cos t)で,.     Ila’(t)11 == Va2 sin2 t+ b2 cos2 t = vXa2 + (b2 一 a2) cos2 t. である.弧長関数8(t)=f8 α2+(b2 一 a2)COS2 rdrは一般に初等関数で. は表現できない.それは楕円積分の例である.. 3.2 平面曲率  平面曲率κ±(t)を定義する.直線の場合,κ±(t)≡0である.円の場合,. κ±(t)=ナであり,そのときのrは円の半径である..  正則平面曲線α:(α,b)→R2は弧長によってパラメータ付けられる. ユークリッド平面で,同一直線上にない3点は唯一の円上にある.(α,b) 上のSに対して,α(Sl),α(82),α(S3)が同一直線にないように8の近くに. S1,82,83をとる.これは,αがα(S)の近くで直線でない限り可能である. そして,0(81,S2,S3)を△α(81)α(S2)α(83)の外接円の中心とする.この円. の半径の2乗を近似する関数 p(s) = (dv(s) 一 C(s,, s,, s,)) ・ (or(s) 一 C(s,, s,, s,)) = ll(or(s) 一 C(s,, s,, s,)112. を考える.もしα(s)が滑らかならば,ρ(s)も滑らかである.ρ(81)=ρ(52)=. ρ(83)からRolleの定理によってρ’(tl)=ρ’(t2)=0となる点tl∈(81,s2).

(28) 第3章 平面曲線と空間曲線の曲率               27 とt2∈(s2,s3)が存在する.さらに, Rolleの定理より,ρ”(u)=0となる u∈(t1,t2)がある.今,  pt(s) = of(s) ・ (cy(s) 一 C(sl, s2, s3)) + (a(s) 一 C(sl, s2, s3)) ・ at(s).     = 2a!t(s) ・ (cM(s) 一 C(sl, S2, S3)). であるので,     P”(S) = 2cu”(s) ・ (cu(s) 一 C(si, s2, s3)) 十 2 cu’(s) ・ cu’(s).        = 2(a”(s) ・ (dv(s) 一 C(si, s2, s3)) 十 1). である.したがって,ρ”(u)=0より,      cuit(ze) ・ (or(u) 一 C(si, s2, s3)) = 一〇f (u) ・ cMt(u) = 一1. となる..  Sl,S2,.S3→Sとするとtl,t2→Sである.(フ(Sl,S2,S3)→0α(S)とする. ρ’(s)=0より,.         a’ (s) ・ (a(s) 一 C. (s)) 一〇 一 (1). である.また,ρ”(s)=0より,         cy”(s) ・ (or(s) 一 Ca (s)) = 一1 一 (2). である.0α(s)を中心に持ち,半径llα(s)一〇α(s)IIの円をα(s)での接触. 円という.0。(8)をα(8)でのαの曲率中心という.0α(s)の軌跡を曲率中 心の曲線という.sでのαの(符号なし)平面曲率をκ±(s)=Ilα(、)素。(、)II と定義する(図3.1).. Ca (S). ([]V(S) CMt(S). 図3.1.

(29) 第3章平面曲線と空間曲線の曲率             28 定理3.2.1 (オイラーの公式)単位速度平面曲線αに対し,κ±(s)= llα”(s)ll.. 証明 α’(s)・α’(8)=1よりα’(s)・α”(8)=・ Oであるから,α’(s)とα”(s)は. 垂直であることが分かる.(2)よりα”(s)≠0かつ(1)よりα(s)一〇α(s). はα’(s)に垂直であるので,あるμ∈Rに対し            α(s)一〇。(s)== ua”(s). と表せる.したがって,    一1一α”(s)・(α(s)一〇。(5))一α”(s)・μα”(s)一μllα”(s)112. となり,.                   1           1   llα(s)一〇。(釧1=1μ1・llα”(s)ll=                     ・11・r”(s)11 ・一                 llα”(S)II2                           11α”(s)II である.ゆえに,κ±(s)=llα(,)=㌔。(、)ll=llα”(8)llである.     □.  弧長パラメータをもつ半径rの円をα(8)==(r cos(g),γsin㈲)と定義す ると,.        小)一(一・i・(1),…(1)).        小)一(一〇…(1),一(;)・i・(1)). となり,κ±(s)=IIα”(s)II=ナである..  直線をα(s)=p+8(商)と定義すると,.              小)一曲              α”(s)=o となり,『κ土(s)=IIα”(s)ll=0である.. 命題3.2.2正則平面曲線α(t)=@(t),y(‘))の平面曲率は                                                       κ±(t)一1”y−y’x3               (@’)2+(y’)2)互. で与えられる..

(30) 第3章 平面曲線と空間曲線の曲率               29 証明 s(t)を弧長,t(8)をs(t)の逆関数とする.弧長によるα(t)の再パ ラメータ化は,          5(s) 一 cM(t(s)) 一 (x(t(s)),y(t(s))).. SO=S(to)でのβ(S)の平面曲率κ士(β;80)を計算する..                      dt        s’(s) == cu’(t(s))t’(s) = a’(t(S))iit/(S),        6”(s) = a”(t(s)) (ill÷ (s))2 + of (t(s)) illigl (s). S(t)=∫l X’(IL)2+y’(U)2duより窃= X’(t)2+y’(t)2となるので,.  dt 1 1 ds S/ ViJT(iY2一; ; d2t (x’ (t)x” (t) + y’ (t)y” (t)) ・ gt/ .一 x’ (t) x” (t) + y’ (t) y” (t). ds2 一 @(x’ (t)2 + y, (t)2) (x, (t)2 + y, (t)2)S (x’ (t)2 + y’ (t)2)2. である.オイラーの公式より,   κ±(to)=κ士(β;SO);IIβ”(SO)ll        11 .. . ..x dt . . x 2 ,. . .. d2t , .11.       = 1「CMII(t〔80,,k∼砺(50,ノ  +0ピ(t〔SO,)●扉(80,1       −11th.,)1;”tYi’,),),一ii一(/illiilllLilZ“il);iil!’s’i2,, ’la);1’.’i,’,’tZ)’;’)2(c’;z/’)11,=,,.         (cc”y’ 一 x’ 3y”) (zl’, 一x’) l l 1 c”y’ 一 z/” c’.          (( c’)2 + (z/’)2)2 llt=t, 1 ((a;t)2 + (yt)2)g lt=to’.                                  D  楕円をα(t)=(αcos t,b sin t)と定義すると,定理3.2.2より.                         ab            ab   K±(t)=1(ltr}一gillE2sin2tib2cos2t)g1=1−lftiiii=i=(siiil’1=ziiifigii=ssV となる.. 3.3 弧曲線  図3.2より,平面上の固定された直線をy軸とし,固定された長さα>0 が与えられたとする.このとき,x軸の点(α,0)から出発する曲線θを曲線.

(31) 第3章平面曲線と空間曲線の曲率. 30.                a                  P               α.            Q               図3.2 上の点θ(t)での接線がy軸と交わる点をQ(t)とするとき,θ(t)Q(t)=α となるものを弧曲線と呼ぶ.弧曲線θ(t) = (X(t)iY(t))は等式.            吻 y’ v秤            dx xt   x を満たす.その等式の両辺を2乗ずると,.           鴇;;;≒’一(a)2一・                                  @’)2+(y’)2一(呈)@’)2                   、》しノ. となる.初めの等式の両辺の導関数をとると,    吻”一〃’・”(α2 一・・2)(一S)・(一・・’)・・一(α2 一・・2)9・・’.      (xt)2 x2           −x2 一 (a2 一 x2)xt            x2as            −a2xt.           x2as すなわち,            tt t ti ..t a2(:vt)3.           xy−yx=                 x2as したがって,平面曲率は,.     蜘一((上汁メ浩論・           α∼糎.

(32) 第3章 平面曲線と空間曲線の曲率. 31. である..  弧曲線の別のパラメータ付けは,積分.             〃@)一/辱4・ の結果から与えられる.x=αsinθ(0<θ<舞)とおくと, dx=α cos edθ. である.よって,.            シ@)一/辮・…θdθ              一/響;θdθ.              一・/瀞θ である.ここで,t=tan gとおく.      dt == i sec2 gde = 3(tan2 g + i) do = i(i + t2)de. である・dθ一己,t・nθ一揃,…θ一二より,      71(.。〉一。/(1−t2)22d, 一 a, f(1−t2)ld,      a\一一ノ   ’ノ  2t(1十t2)(1十t2)Tt『   Tt/  t(1十t2)2『『『.         .=af(}一at 31iy2+tt2)2)dt.         = a iog t + alil’i一;ltt 22 = a iog (t an g) + a cos e. となる.よって,θ(θ)=(α sin e,αlog(tan(多))+αcosθ)である.κ土@g)=. lp蒜1は,θを用いて書き表すと平面曲率はκ士(θ)=l ta望1となる.  @’)2+(y’)2==1とする。そのとき,(塞)2@’)2=!となり,〆;土著で. ある。α=1としてゴ=+xのとき,x(8)=eSである.農=寧より,.     塑=>T=ア壷=>T=ア.x=>T=ア=∼/μ.     ds x ds x である.定積分y(s)=∫vT=7d5を求める.ここでeS= sinθとおく と,e8ds=cosθdθよりds=留dθである.よって,         y(s) = / Eli/II;Ei{. :2ee do = iog (tan g) + cos o.           = vfi一:一Eig 十 arccos h(ems).

(33) 第3章平面曲線と空間曲線の曲率. 32. となる.実際,log(tan g)=arccos h(e−s)になることは次のように分か る.tan多=tとおく. eS=sinθ=論, e−s=!:’llf;{12=t+1−1である. log(tan多)=log t=Xとおく. ex=tでe−s;e:xL lgz:Z+e X=cosh Xとなり,. X=arccos h(e−s)である..  よって,θ(s)=(e−s,1−e−2s+arccos h(es))となる.α=1に対す. る郷長パラメータ付けでは,曲線は平面曲率                   お              ヨ                 ど           ど.       κ±(s)ニllθ”(・)ll=1一,.、、=1一,一、s. をもっことが分かる.. 3.4 有向曲率  κ±(t)は単に曲線の曲がる大きさを与えているだけである.ここでは,よ り深い情報を持つ平面曲率を導入する.それにより,a(t)=α((α+の一t). から曲線α:(α,b)→R2が区別できること,そして,曲率が消える点で. どちらの側に曲がるかを判別できるようにしたい.それらを区別をする ために,向きを導入する.. 定義3.4.10でないベクトルu,vの対[u,v]が標準な向きにあるとは, u→(1,0),v→(0,1)に写す1次変換を表現する行列が正の行列式をも. つときにいう.                        □ 例3.42u==(1,1)→(1,0), v=(一1,3)→(0,1)とする.行列A= (3」を考えると・行列式は去である・したがって・[(1,1),(一1,3)]. は標準的な向きである.  任意の単位ベクトルuo=(ILol) ILo2)∈R2に対し, uoに垂直で[uo,vo]. が標準的な向きにあるただ一つの単位ベクトルVO=←zeo2,ILo1)が存在す. る.これからは,Uo・Vo=0を表す表記としてUo⊥Voを用いる.α(s) は弧長によってパラメータ付けられた正則曲線のとき,α’(s)=T(s)と なる.N(s)をT(s)に垂直で,[T(8),N(s)]が標準的な向きにある唯一つ. の単位ベクトルとする.T(s)・T(8)=1より,           T’(s) ・ T(s) + T(s)T’(s) = O.                T’(s) ・ T(s) = O.

(34) 33. 第3章平面曲線と空間曲線の曲率. となり,Tt(8)⊥T(s)となる.よって, T’(s)はN(s)のスカラー倍である.. 定義3.4.3sについての単位速度曲線αの有向曲率κ(s)とは, at’. is) = K(s)N(s). D. によって与えられるものである..  定理3.2.1より1κ(s)1=κ土(8)である.ここで,α(t)=(t,!(‘))とおく. α’. it)=(1,!’(‘))であり,llCM’(酬= 1・+(!’(t))2である.すると,.      T(t)一(1÷(オ))、,. ,=f;’ №?狽?v(;!,,,,,)・.      N(t)一(1姜男t))2,. 1 + (f,(t))2. T’. it)一1+懲))、(イ(の. ︶. li.77?5iEf,(t))2)7.   1. 1+(!’(t))2 1+(!’(t))2      ラ. と計算できる.ゆえに,             ’ ’ f” (t)             嘲=1‡ぴ’6,))・. である.曲率の符号は2次導関数!”(t)によって決定される.!(t)が下に 凸なら正で,!(t)が上に凸なら負であると分かる..  曲線の有向曲率はどれくらい曲線を決定するのかを次の定理で見てい くことにする.. 定理3.4.4任意の連続関数κ:(α,b)→Rが与えられたとき,弧長によっ てパラメータ付けられた曲線α:(α,b)→R2で,任意のs∈(α,b)に対. し,κ(s)がsでのαの有向曲率であるものが存在する.さらに,上の条 件を満たす任意の他の曲線Ziii :(α, b)→R2は,平行移動と回転の合成の. 分だけαと異なる. 証明 関数!:(α,b)→R2を!(s)=(!1(s),f2(s))と書いたとき,常微分. 方程式 (f{ (s), f5 (s)) 一 K(s)(一 f2 (s), f, (s)),.   f(ao)=u, 11ull=1 … (*).

参照

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