︿翻訳﹀
平 等 を め ざ す ︑ い わ ゆ る バ ブ ー フ の 陰 謀 (六 )
フィリップ・ブオナローティ著
田中正人訳
しりあ伊
宰.マ.口
第↓章
第..章
第..章
第...章
第..︑章
第...章
第四章
第κ章
第六章
第六章 日次
革命の諸局面ーテルミドールまで.平等派ーパンテオン・クラブの創設と解散(そのー)︑平等派iパンテオン・クラブの創設と解散(その2)
秘密総裁府i設置とその組織(そのー)
秘密総裁府ー設置とその組織(その2)
秘密総裁府‑設置とその組織(その3)
蜂起に向けて‑警察隊の叛乱︑そして山岳派との提携
蜂起直前‑情勢判断と戦術会議.平等者の共和国‑財産の共同体の運営と防衛(そのー).平等者の共和国‑財産の共同体の運営と防衛(その2) 以卜隔︑一上ハ九号
以L︑︑LO号
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以ド︑続載
平等をめざす︑いわゆるバブーフの陰謀(六)一(36.,,)
(463)
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第五章蜂起直前情勢判断と戦術会議
蜂起運動に関わる幾つかの論点
山岳派委員会と秘密総裁府とが協議を行なっている間も︑秘密総裁府と軍事委員会との間の意見交換はきわめて頻繁
であった︒両者は以下の論点について意見の一致を見続けていた︒すなわち︑
蜂起が起こること︑
︹軍事委員会に所属する︺将軍たちが秘密総裁府の命令の下︑敵に対抗して人民を指揮すること︑
蜂起した人びとをアロンディスマン︹パリの一・.区︺ごとに分け︑またさらにセクション︹四八の街区︺ごとに区分
すること︑
区には︹大︺隊長を︑セクションには副︹中︺隊長を置くこと︑
既存の権力機関に対する服従関係はすべて解消され︑またこの種の︹服従︺行為はすべて即座に死刑に処せられるこ
と︑以止の点で意見の一致を見続けていたのである︒
相互理解をより深めるために︑主要な当事者たちの間で完全な信頼関係を築くために︑また︑締結されたばかりの提
携方針に照らしつつ︑採るべきあらゆる措置の足並みを揃えるために︑秘密総裁府と二つの委員会︹軍事委員会および
山岳派委員会︺との全体会議を︑︹共和暦第四年フロレアール︺↓九日︹九六年五月八日︺夕方︑ピック広場︹現在の
ヴァンドーム広場︺近くのドゥルエ宅で開くことが決められた︒
グリゼルの裏切り
多くの高潔な人権擁護者たちと並んで︑彼らが身を捧げていた大義を破滅させるべく︑悪意をもって彼らの諸原則や
言葉遣いを借用していたひとりの卑劣な偽善者がいた︒ジョルジュ・グリゼル︹第ゴ.章訳注︹22︺を参照︺である︒
陰謀家たちの計画を知った後には富への期待はすっかり消え去ることとなったのであるが︑この富への道を切り開こ
うという魂胆からであれ︑あるいは専制支配に尽くしたいという直接的な意図からであれ︑グリゼルは民主派の信頼を
手に入れようと努めた︒グリゼルは︑軍事工作員宛ての指示を自分に漏らしてくれるようダルテを誘った後に︑何事も
いとうことなく自分についての好意的な評価を維持しようとした︒それ以来︑秘密総裁府の会議への出席︹最初の出席
はフロレアール一一日(九六年四月三〇口)︺を認められ︑軍事委員会のメンバーに選ばれた彼は︑そこにおいて極端
かつきわめて性急な民主主義者である態度を示した︒しかし彼はすべてを知りたがっていたのであり︑またまさに︑専
制支配にとって邪魔な平等の友すべてを一撃で取り除くこと︑また︑民ヒ派の意図すべてを専制支配に対して明かすこ
としか日差していなかったのである︒
グリゼルが陰謀を密告
ついに主要な陰謀家たちと彼らの計画の一部とを知ったグリゼルは︑フロレアール一五日︹九六年五月四口︺にそれ
らを政府に密告し︑陰謀の書類とともに彼らを引き渡すことを政府に約束した︒
グリゼルはそれ以来毎日︑新たな裏切り行為をこの不実な行為に付け加えた︒つまり︑軍事委員会に熱心に出席した
彼は︑人を信用しやすい仲間を急き立て︑さまざまな障害を取り除き︑さまざまな措置を提案していたのであり︑また︑
.平等をめざす︑いわゆるバブーフの陰謀(六) .二(56m)
四(663)
民主政に対するグルネル兵営の献身ぶりを誇張して描くことによって︑一時も忘れることなく仲間の勇気をますます断
固たるものとしていた︒
グリゼルがもたらした情報に基づいて︑リコール宅︹サンーーフロランタン街五番地︒現在のパリ第一区︑コンコルド
広場近く︺で会合が開かれるはずであるとの推測がなされ︑一八日︹五月七日︺にその会合の場において陰謀家たちを
急襲する命令が発せられた︒しかし誰ひとり見つからなかった︒そこで︑翌日︹五月八日︺の夕方にドゥルエ宅で陰謀
家たちが会議を開くはずであることがその裏切り者には分かっていたので︑新たにドゥルエ宅を包囲するための措置が
とられた︒
ドゥルエ宅での陰謀家たちの会議
実際には︑この︹全体︺会議は午後八時半から一〇時四五分まで開かれた︒バプーフ︑ブオナローティ︑ダルテ︑ディ
ディエ︑フィヨン︑マサール︑ロシニョル︑ロベールーーランデ︹第四章訳注︹5︺を参照︺︑ドゥルエ︹﹁序言﹂訳注
︹3︺の補注︹*1︺を参照︺'=,n‑ル︹第三章訳注︹43︺を参照︺︑レニュロ︹第三章訳注︹44︺を参照)︑ジャヴォー
グ︹同上︑原注(20)の補注︹*2︺を参照︺が出席していた︒グリゼルもまた出席していた︒何たる裏切り者よ︒彼
は仲間たちを専制支配に売ったところ︹最初の密告は五月二日のこと︺であった︒彼は会議の席で︑仲間に対する死刑
執行人たちを待っている間も︑仲間と挨拶を交わし︑拍手を送り︑友情のしるしを恥じることなくきわめてあからさま
に彼らに振りまいていた︒
ドゥルエ宅で会議を催した陰謀家たちは︑この上ない安心感に浸っていた︒彼らの熱烈な感情と彼らの掲げる大義の
神聖さとのゆえに︑猜疑心はまったく湧いていなかったのであり︑他方︑グリゼルの言質と口数の多さから︑彼に対す
る疑いはすべて晴れていたのである︒
秘密総裁府の報告
秘密総裁府はそのメンバーのひとりの口を通じて︑新たな専制支配に対抗する民主派の運動の中枢となる決定をドし
た理由を開陳した︒その発5者は陰謀家たちに次のように述べた︒すなわち︑﹁諸君の誓いを思い起こしていただきた
い︒諸君が諸君の血によって確固たるものとしようと誓った諸原則が忘れ去られ︑その結果もたらされた災禍を思い起
こしていただきたい︒諸君の約束を守るべき時機が到来した︒闘わねばならない︒さまざまな大義の中でもっとも貴重
なものの勝利︑フランス人民の自山︑人民が諸君に寄せている信頼︑人民の敵たちの激しい怒り︑そして諸君自身の身
の安全︑これらのことが闘うことを緊急の義務として諸君に課している︒
かつて陰謀がこれほど正当であったことはない︒支配者を変えることが重要なのではない︒われわれはひとりとして
窟も権力も望んではいない︒裏切り者たちがわれわれに武器を重にすることを余儀なくしているのであり︑しかも︑わ
れわれがひそかに集めた大勢の解放者が︑人民を抑圧している一握りの専制支配者に襲いかかろうとしてわれわれから
の合図を待つばかりになっているが︑それは︑わが同胞市民たちの生活︑自由︑そして彰福のためなのである︒
すべてがだ然臼失状態にあった︒︹共和暦第四年︺ヴァンデミエール一.∴日︹九κ年一〇月瓦日︺の勝利が無駄に終
わった︹第二章﹁平等の友たちは非難されるべき⁝⁝﹂の項以ドを参照︺後に︑貴族階級餌鼠ω8︒憎p︒けδはいかなる障害
にも遭遇しておらず︑他方︑自由への希望を失っていた民h派の人部分は︑諸君の友たちの血にまみれた︑憎むべき寡
頭政治家たちo=σq零ρきωと妥協しようとしていたからである︒
︹しかし︺われわれの声を聞いて希望がよみがえり︑かつてのエネルギーが再び現れた︒そしてすでに︑多くの勇気
ある共和セ義者の不屈の熱意によって︑人民は待ちきれなくなって大きな叫び声をあげて闘いの合図を求めている︒
われわれは高潔な人びとすべてを知っているのであり︑よこしまな人びとは震えている︒無駄に終わるにもかかわら
ず専制支配が諸君から奪い取ろうとしている武器は︑諸君が指定することになる日には︑わが兄弟たちが手にしている
.平等をめざす︑いわゆるバブーフの陰謀(六)五(76M)
六(063)
であろう︒諸君は︑われわれが準備している革命が完全なものとなること︑そして︑人民がもはや投機の自由や人を馬
鹿にしたような平等で満足すべきではないことを望んできている︒
実質的かつ法的な平等︑これこそが諸君の崇高な企てをそれ以前のすべての企てから区別するべき重要な特徴である︒
すべての困難が克服されており︑祖国への愛がわれわれを結び付けている︒かつて国民を代表していた人びと︹山岳
派委員会のメンバー︺が同意した諸条件︑そして︑一致して決定された﹁蜂起文書﹂の諸規定が︑人民の蜂起の正しさ
と利点とを人民に対して知らせ︑かつ保証することとなろう︒
時機は差し迫っている︒大衆の苛立ちは極限に達している︒これ以ヒ遅延させるならば︑おそらくはわれわれが一.度
と捉えることのできなくなるこの好機を逃してはならない︒
われわれは諸君に次のことを要請する︒すなわち︑
われわれが取ってきたさまざまな措置に︑諸君が必要と判断する措置を付け加えること︑
蜂起の時期を決定すること︑である︒
われわれは闘いの中で命を落とすか︑それとも︑勝利と平等とによって︑かくも長期にわたる︑かくも血なまぐさい
革命に終止符を打つか︑そのいずれかなのである﹂とその理由を開陳したのである︒
ロベール旧ランデが︑蜂起の正しさを明らかにし︑公会の再招集を正当化し︑また︑きわめて厳密な.平等を実施する
ことによって独自の完全に人民的な特徴を今度の革命に対して与える必要性について長々と力説した︒
ところでグリゼルの方は︑次のように述べていた︒﹁私は︑グルネル兵営の私の勇敢な同志たちのことをあなた方に
保証する︒私が聖なる.平等の勝利にどれほど執着しているか︑あなた方に分かっていただくために︑私の貴族支配的な
伯父から一万リーヴルの金銭を取り﹂げる方法を見つけたのであり︑蜂起した兵士たちを元気づけるための食事提供に
その金銭を充てることを述べておく﹂と︒