じ 105 原 著 〔東女医大誌 第62巻 第10号頁1019∼1036平成4年10月〕
肝細胞癌の性状,経過および予後からみたPIVKA−IIの臨床的意義
東京女子医科大学.消化器内科学教室(主任 小幡 裕教授) ア ジマ トヨ コ 安 島 豊 子 (受付 平成4年6月23日) Clinical Significance of PIVKA・II in Relation to Features, Clinical Course and Prognosis of I{epatoce蓋lular.Carcinoma Toyoko AJIMA Department of Gastroenterology(Director:Prof. Hiroshi OBATA) Tokyo Women’s Medlcal College The levels of plasma desツーcarboxy prothrombin(PIVKA−H)and serumα一fetoprotein(AFP), regarded a§tumor markers of hepatocel監ular carcinoma(HCC), were measured in 54 patients with HCC in relation to features, clinical course and prognosis of this disease. The cumulative survival rates of patients with HCC, who had positive and negative 1βvels of plasma PrVKA・II at the ti主ne of detect圭on of tumor, were 37.5%and 80.0%, respectively at 400 days after detection. Those at 1,200 days after detection were 12.5%and 40.0%, respectively. The prognosis was significantly worse in the HCC patients who had positive PrVKA−II levels. Plasma P】:VKA−II董evels had asignificant inverse correlation with the surv童val period in patients with HCC.Furthermore, PIVKA・ II levels at the t蓋me of detection of intrahepatic metastases also had a significant correlation with prognosis of耳CC. However, serum AFP leve1.s d量d not have a significant correlation with the survival period and there was no significant difference in the「cumulative survival rate between HCC patients with pos董tive and negative AFP levels. The frequency of the positivity of plasma PrVKA−II was increased in patients with HCC without a capsule or with invasion into the portal vein. The prognosis of HCC patients was even worse in patients with intrahepatic metastases or with the previous two factors in addition to positive PIVKA・ II. The plasma level of PrVKA−II was hig聴in patients with massive type HCC and was correlated significantly with the extent of.. the tumor. There was a significant inverse correlation between the diameter of HCC and the survival period in patients with positive PrVKA−II. In conclusion, the measurement of plasma.PIVKA・II levels is useful not only in the d三agnosis but also in the assessment of the cl孟n孟cal course and prognosis of HCC. 緒 言 肝細胞癌(HCC)の診断および経過観察には, 腹部超音波検査(US),.X線コンピューター断層 撮影(CT),血管造影などの画像診断や,血中腫 瘍マーカーの測定が行われている.HCCが産生 する胎児性蛋白α一fetoprotein(AFP)がHCCの 踵瘍マーカーとして有用とされてきたが,HCC 以外の肝硬変症や慢性肝炎例においても陽性を示 すことがあり,またsmall liver cancerの早期発 見には不十分である1)∼3). 一方,Liebmanらは1984年にHCC患者で異常 プロトロンビンすなわちprotein induced by vitamin K absence or antagonist−II(PIVKA−II) が高率に検出されることを報告し4),その後MotoharaらはEIA法により, PIVKA−IIを更に 高感度で特異的に検出する測定法を開発した5). PIVKA−IIは血液凝固第II因子(プロトロンビ ン)の前駆物質中にあるグルタミン酸残基(Glu) のγ・カルボキシル化が障害されたdes一γ一 carboxy proteinで6),ビタミンKの欠乏状態や ワーファリン服用などで血中に出現する. PIVKA・IIはHCC例で高率に陽性を示し, HCC 以外の肝疾患や悪性腫瘍疾患で陽性率が極めて低 く,肝硬変例でも低値を示しHCCに高い特異性 が認められた.近年,HCCの腫瘍マーカーとして 頻用されるようになってきており7)心21},PIVKA− IIのHCCにおける腫瘍マーカーとしての有用性 は確立された. しかしながら,PIVKA−IIとHCCの経過,特に 予後との関係に関する報告は極めて少ない.今回 HCC患者のPIVKA−IIおよびAFPを測定し, HCCの性状,経過そして予後との関係を検討しl PIVKA・II「測定がHCCの経過,予後の推定にも 有用であるどいう結果が得られたので報告する. 対象および方法 東京女子医大病院,消化器病センターを1987年 1月から1988年1月目での間に初めて受診し, HCCと診断された54例を対象とした. 男性42例,女性12例で,HCC診断時平均年齢は 60.6±8.1歳であった.基礎疾患は,慢性肝炎8例, 肝硬変46例,成因はB型〔HBs抗原(RPHA法, EIA法またはRIA法)一(十)〕9例, C型〔HCV 抗体一法1または第2世代(EIAまたはRIA法) 一(十)〕24例,nonA nonB型9例,アルコール性 〔HBs抗原(一), HCV抗体(一),飲酒歴3合/日, 10年以上〕10例,原発性胆汁性肝硬変1例,自己 免疫性1例であった.治療法については無治療が 14例で,他は肝動脈塞栓療法(transcatheter arte− rial embolization;TAE),肝動脈の結紮挿管 (hepatic arterial ligation)と制癌剤の(選択的)肝 動脈内注入療法(hepatic arterial infusion),腹 部超音波下局注療法,そして肝切除術(治癒切除, 非治癒切除)を単独または併用して行っている. PIVKA−IIの測定は,3.8%クエン酸ナトリウム 入り真空採血管により採血して血漿に分離後使用 し,Eisai社製エイテストモノP−IIキットによる EIA法を用いて0.1AU/ml以上を陽性とした.同 一検体にて血清AFP値も測定し200ng/ml以上 を陽性,未満を陰性とした. 各検討項目の方法は,結果と合わせて結果の項 に記載する. 統計学的解析法としては,SAS(Statistical Analysis System)を使用した. 結 果
1.HCC患者におけるPIVKA−IIおよびAFP
の陽性率HCC症例54例のPIVKA−IIおよびAFP値の
分布はHCC発見時のPIVKA−II陽性24例
(44.4%),陰性30例(55。6%)であり,AFP 200 ng/ml以上18例(33.3%),未満36例(66.7%)で あった.なお,PIVKA−II(+),またはAFP 200 ng/m1以上のいずれかの症例は32・例(59.3%)で あった(図1).2.HCC発見時におけるPIVKA・IIおよび
AFP値と生存日数との関係 HCC発見後の生存日数とHCC発見時におけ るPIVKA−IIおよびAFP値との関係をSpear・manの順位相関でみたところ,発見時の
PIVKA−II値が高値の場合生存日数が短く,低値 の場合は長期間の生存を認め,PIVKA−II値と生 存日数とは統計学的に危険率5%以下で有意な負 の相関を示した(図2A).一方, HCC発見時にお けるAFP値と生存日数との間には有意な相関を (AU/mの 1000 100 ㌣10 蔓 差 .01 1 10 100 1000 10000 100000(ng/mの AFP 図1 HCC患老におけるPIVKA・IIおよびAFP値 の分布107 い ノ の 翻二 100 〒 丁 丁50 0 O o GD O ① (% Φ8b n=25 a=一〇,0499 Y=aX十b b=53.2315 「罵一〇,4533 p=0.0229 (PIVKA−R〈0.06を除く) o 8 0 200 400 600 800 1000 1200 τ400 1600 1800(日) 生存日数 (Spea「manの順位相関) 図2A HCC発見時におけるPIVKA−II値と,生存日 数との関係 表1HCC発見時におけるPIVKA−IIおよびAFP 値の陽性,陰性と平均生存日数との関係 平均生存日数 検 定 PIVKA・II (n) mean SD. 十 (24) i30) 469.0±474,9 X30.0±539,2 P<0,01 平均生存日数 AFP (n) mean S.D. 検 定 十 一 (18) i36) 602.3±536,0 V86.6±564.7 N,S. 対応のないt検定 (ng/mの 60000 50000 【L40000 匙30。00 20000 10000 0 o o o o Y=aX+b n=54 a=一2.0540
0
b=5491.24 r=一〇,0984 p=0,4792 o o 0 200 400 600 800 1000 1200 1400 1600 1800(日) (Spearmanの順位相関) 生存日数 図2B HCC発見時におけるAFP値と,生存日数と の関係 PIVKA一■{十) AFP (十) PIVKA−H(十) AFP (一) PIVKA−II{一) AFP (十) PIVKA一豆〔一) AFP 〔一) 生存期間 検定 ≦3M 3M〈,≦12M 12M〈,≦24M 24M< 聾 認めなかった(図2B). さらに,PIVKA−II値を0.1AU/ml未満の陰性 群と,0.1AU/ml以上の陽性群に分けて,平均生 存日数をみると,前者は930.0±539.2日,後者は 469.0±474.9日(mean±SD)となりp<0.01(対 応のないt検定)で有意差を認めた(表1). また,生存期間を3ヵ月以下,3∼12ヵ月, 12∼24ヵ月,24ヵ月以上の4区分に分け,HCC発 見時PIVKA−II(十)AFP(十)10例, PIVKA−II (十)AFP(一)14例, PIVKA−II(一)AFP(十) 8例,およびPIVKA−II(一)AFP(一)22例の 4群で比較した(以後,PIVKA−II, AFPの組合 わせ4群と記す). .Kruskal−Wallis検定とS法による多重比較を 行い,PIVKA−II(+)AFP(+)群は,ともに(一) 群に比べ有意に生存期間が短く(pく0.05,図3), PIVKA−II.(十)AFP(一)群も,ともに(一)群 に比し生存期間が有意に短:かった(p〈0.05,図 3). 図3 陽性, 0 50 100(%) Kruska【一Walli5検定とS法による多重比較*=P<0.05 HCC発見時におけるPIVKA・IIとAFP値の 陰性の組合わせと,生存期間との関係 3.HCC発見時におけるPIVK:A・IIおよび AFP値と累積生存率との関係HCC発見時におけるPIVKA−IIとAFP値を
それぞれ陽性群と陰性群に分け累積生存率を比較 した. PIVKA−II陽性群と陰性群における累積生存率 (Kaplan−Meier法)はそれぞれ400日後は37。5, 80.0%,1,200日後は12.5,40.0%であり陽性群は 陰性群に比べて明らかに予後が不良であった(図 4A).統計学的にLog−Rank testを用いるとp〈 0.05で,Wilcoxon検定ではp<0.01といずれも 有意差を認めた(表2). AFP陽性群と陰性群では,累積生存率が陽性群 で.やや不良の傾向はあったが,有意差は認められ なかった(図4B). 4.HCC発見時におけるPIVKA・II, AFP値 とHCCの腫瘍型および腫瘍占白白との関係 HCCの腫瘍型により結節型(N),塊状型(M),(% 100 羅lo 霧・・ 率40 20 0 L㍉.r L「 ㌧..『 一一一oIVKA−U陰性群 一PIVKA−H陽性群 t−L L 一L__, ㌧., ㌧、 L馬 ㌔ 0 200 400 600 800 10001200 1400 1600 1800(日) 生存日数 A (%> 100 80 累 積 生60 存 率 40 20 0 L 一一一`FP陰性二 一AFP陽性群 「. 工 L一、 ㌧ L−1一騨r 」卿、__r ロコリ ㌧.1 匡 0 200 400 600 800 1000 12001400 16001800(日) 生存日数 B 図4A HCC発見時におけるPIVKA−II陽性群と陰性群における累積生存率の比較 図4B HCC発見時におけるAFP陽性群と陰性群における累積生存率の比較 表2 HCC発見時におけるPIVKA−11およびAFP値の陽性,陰性と累積生 存率との関係 区 分 Quantiles(days) 検 定 PIVKA.II (n) max 75% 50% 25% mean S.E. Lo9−Rank 一 (30) 1,709 1,442 866 452 930.0 98.5 =0.0395 vilcoxon 十 (24) 1,754 605 321 159 469.0 96.9 =0.0010
AFP (n) max 75% 50% 25% mean SE.
Lo9・Rank 一 (36) 1,754 1,348 635 309 786.6 94..1 =0.2587 vilcoxon 十 (18) 1,709 854 357 244 602.3 126.4 =0.2213 KaplarMeier法 び漫型(D)に分類し,HCC発見時における PIVKA・II, AFP値との関係を,分散分析を行い, その結果平均値に有意差があるものについてはさ らに多重比較を行って検討した. PIVKA−IIの平均値は, N群で3.41±9.15, M 群119.43±158.13,D群0.06±0.07AU/ml
(mean±SD)となりINとMおよびMとDとの
間に統計学的に有意差を認めた(p〈0。05,表3). AFPでは有意差を認めなかったが, PIVKA−II, AFPともに塊状型で高値を示した(表3). ,HCCの腫瘍占拠率によりE、(〈20%), E2 (20∼40%),E3(40∼60%), E4(>60%)に分類 レ,PIVKA−II, AFP値との関係を比較した. PIVKA・IIではE、群3.45±9.67, E2群4.48± 10.41,E3,4群94.85±152.60AU/ml(mean±SD) となり,E、とE3,、, E2とE3,4間に危険率5%以下で 有意差を認めた.AFPにおいてもE、群560.44± 2,060.39,E3,4群16,396,50±25,267.84ng/m1で, E、とE3,4の間に有意差を認めた(p<0.05, Tukey 法による,表3).PIVKA−IIおよびAFP値はい ずれも腫瘍占拠率が増大するに伴い増加した. さらに,PIVKA−II陽性群と陰性群における HCC各腫瘍型の頻度をみると,陰性群における 結節型は93.3%で陽性群の75.0%に比べ有意に多 く(p<0.05),また陽性群では塊状型を呈した症 例が陰性群に比べ同じく有意に多かった(p< 0.05,表4). HCCの腫瘍占拠率ではElがPIVKA−II陰性群 の80%を占め,陽性群の41.7%に比較して有意に 多く(p<0.05),陽性群はE2, E3,4の占める割合が 陰性群と比べて同じく有意に多くなっていた (p<0.05, 表4). 一方,AFPにおいても同様に検討したが, HCC の腫瘍型,腫瘍占拠率ともに,AFP陽性,陰性の109 表3 HCCの腫瘍型および腫瘍占拠率とHCC発見 時におけるPIVKA−II, AFP値との関係 PIVKA−II(AU/m1) (n) mean SD, 検 定 N 﨟@瘍 型 M
@ D
(46) i5) i3) 3,41± P19,43± O.06± 9.15 P58.13 O.07 *]・ E1 髜≒闍苧ヲ E2 @ E3護 (34) i14) i6) 3.45± S.48± X4.85± 9.67 P0.41 P52.60 *]. AFP(ng/ml) (n) mean SD. 検 定 腫 瘍 型 NMD (46) i5) i3) 3,546.91±10,226,36 P0,505,00±22,483.54 @139.00± 214,40 N.S. 腫瘍占拠率 El d2 d3,4 (34) i14) i6) 560.44±2,060.39 V,047.57±13,030.09 P6,396.50±25,267.84 } 分散分析を行いその結果平均値に有意差があるものについ てはさらに多重比較を行った。 購p〈0.05(Tukey法による) 出現頻度に有意差を認めなかった.5.各腫瘍型および腫瘍占拠率における
PIVKA・II, AFP値と累積生存率との関係 結節型HCCにおけるPIVKA−II, AFP値と累 積生存率との関係をみると,PIVKA−II, AFPが ともに陽性の群はともに陰性の群に比べ,Kaplan −Meier法の二十間比較でLog−Rank test, Wilcoxon検定の両者とも有意に累積生存率が不 良であった(表5,図5A).また, PIVKA−II陽性, 表4 HCCの腫瘍型と腫瘍占拠率におけるPIVKA− II値の陽性,陰性の出現頻度 腫瘍型 PIVKA−II NM
D 計 検定 Negative cases iPIVKA−II〈0.1) 28(93.3) 0(0.0) 2(6.7) 30 Positive cases iPIVKA−II≧0.1) 18(75.0) 5(20,8) 1(4.2) 24 p<0.05 腫瘍占拠率 (%) PIVKA.II E1 E2 E3,4 計 検定 Negative cases iPIVKA・II〈0.1) 24(80.0) 5(16.7) 1(3.3) 30 Positive cases iPIVKA−II≧0.1) !0(41.7) 9(37.5) 5(20.8) 24 p〈0.05 (%) 陽性VS陰性の出現頻度の検定 κ2検定 AFP陰性群ほともに陰性群と比べ, Wilcoxon検 定で有意之累積生存率が不良であった(p<0.01, 表5).PIVKA−II陽性, AFP陽性群とPIVKA−II 陽性,AFP陰性群との間の累積生存率に有意差を 認めなかった(図5B). 塊状型および,び漫型のHCC例を選び同様に 検討した結果,PIVKA−II, AFPともに陽性群は 他の組合わせの3つの群に比べ,累積生存率が低 い傾向を示したが,有意差は認められなかった. 腫瘍占拠率E、からE4それぞれにおいて4群の 累積生存率を比較し,E、においてPIVKA−IIと AFPがともに陽性群で不良な傾向はみられたが, 有意差は認められ.ず,またE2−4においても有意な 表5 結節型HCCにおけるPIVKA・II, AFP値の陽性,陰性と累積生存率との関係 区 分 Quantiles(day) 検 定PIVKA−II AFP (n) max 75% 50% 25% mean SE.
十 十 (7) L240 524 323 311 467.9 141.2 Lo9−Rank @;0.0079 vilcoxon @=0.0110 一 (20) 1,655 1β94 925 472 962.3 111.8 区 分 Quantiles(day) 検 定 PIVKA−II AFP (n)
max 75% 50% 25% mean SE.
十 一 (11) 1,754 625 345 192 518.2 137.0 Lo9−Rank @=0.1140 vilcoxon @;0.0092 } 一 (20) 1,655 1,394 925 472 962.3 111.8 二群間比較(Kaplan Meier法)
(%) 100 羅80 董60 40 20 L層−一一暫 一RVKA−E←勃, AFP←←} 『冒一PIVKA−1〔一}, AFP〔一〕 1 ㌧一一一1 院一 LL.、 ㌔ しし一 LL 、 (%) 100 羅80 董60 40 20 、 L. 1 L一一 1 : 、 L1 一PIVKA一【U十}, AFPを十} 一一昂 oIVKA一且〔十}, AFP〔一〕 。。2004。。6。08。。1。。。12。。14。。16。。18。。(,)0・2・・4・06・。8・・100・12・・14・・16・・18・・(・) 生存日数 生存日数 A B 図5A 結節型HCCにおけるPIVKA−II(+),AFP(十)群と, PIVKA・II(一),AFP (一)群の累積生存率の比較 図5B 結節型HCCにおけるPIVKA−II(+),AFP(十)群と, PIVKA・II(十),AFP (一)群の累積生存率の比較 所見は得られなかった. 6.腫瘍の性状とPIVKA−II, AFPの関係でみ た生存日数および累積生存率 PIVKA−II, AFPの陽性群,陰性群,またその 組合わせの4群に分け,HCCの腫瘍径,被膜の有 無,被膜外浸潤,門脈腫瘍塞栓,肝内転移との関 係で,それぞれ生存日数または累積二二率を比較 した. 1)HCCにおける腫瘍径と生存日数の相関を, PIVKA−II陽性群と陰性群に分けて検討した.陽 性群では,HCCの腫瘍径が大きい程生存日数が 短くなり小さい程予後が良くなって,Spearman・ の順位相関にてp=0.0304で有意な:相関を認めた (図6A). PIVKA−II, AFPの組合:わせ4群のう ち,PIVKAJI陽性, AFP陰性群においてもp= 0.0167で有意な相関を認めた(図6B). 2)被膜を有する群と有さない群に分け,被膜を 有する群でPIVKA・II陽性群と陰性群に分けて 生存日数を比較すると,陽性群では489.8±419.6 日,陰性群は911.9±539.4日(mean±SD)となり, t検定により危険率1%以下で有意差を認めた
が,AFPの陽性群と陰性群の比較,および
PIVKA−II, AFPの組合わせ4群の間では有意差 を認めなかった(表6A).被膜を有さない群はn= 4のため,同様な検定は行えなかった.また,被膜 の有無に対して,それぞれPIVKA−IIの陽性およ び陰性の関係をみると,被膜を有さない群では (cm> 12 10 腫 8 瘍 6 径4
2
0
:。 o o o 8 宅。。 o o(ρ o o PIVKA−H〔十) n=24 a=一〇,0016 b= 6,4990 r=一〇.4425 p=00304 0 0 200 400 6 0 800 100012001400160018002000(日〉 生存日数 (Spearmanの順位相関) 図6A HCC発見時にPIVKA・IIが陽性であった HCC例の腫瘍径と,生存日数との関係 (留 腫10 瘍 8 径 6 4 2 0 o 8 o o o o o PIVKA』〔十) AFP (一) n=14 a;=一〇.0024 b=7.0554 「=一〇.6256 p冨0.016フ 8 0 200 400 600 800100012001魂00160018002000(日) 生存日数 (Spearmanの順位相関) 図6B HCC発見時にPIVKA−IIが陽性でAFP陰性 であったHCC例の腫瘍径と,生存日数との関係1ユユ 表6A HCCの被膜の有無およびHCC発見時におけるPIVKA−II, AFP値と生存日数との関係 被膜(+) PIVKA−II (n) mean S.D. t検定 十一 18 Q9 489.8±419.6 X11.9±539.4 pく0.01 AFP (n) mean S,D. t検定 十 一 15 R2 686.8±548,4 V80.0±533.3 N.S. 表6B HCCの被膜の有無とHCC発見時におけ るPIVKA・II, AFP値の陽性,陰性との関係 表6C HCCの被膜の有無と生存日数との関係 被 膜 PIVKA.II 一 十 一 0 4 十 29 18 pく0.05 (λ12検定) 被 膜 AFP 一 十 一 1 3 十 32 15 N.S. (κ2検定) 被膜 (n) mean SD, t検定 十 一 47. S 750.2±534.0 P48,0±119,9 p<0.001 表7A HCCの被膜外浸潤の有無およびHCC発見時における PIVKA−II, AFP値と生存日数との関係 被膜外浸潤(一)
PIVKA−II (n) mean S.D. t検定 AFP (n)
mean SD, t検定 十 [ 15 Q6 539,8±443.0 X02.8±517.2 p<0.05 十㎜ 13 Q8 657.0±539.6 W22.4±507.5 N,S. 被膜外浸潤(+) PIVKA・II (n) mean S.D. t検定 十 一 42 257.8±91.0 P,479.5±53.0 p<0.001 AFP (n) mean S.D. t検定 十 一 33 690.7±650.7 U39.3±763.9 NS. 表7B HCCの被膜外浸潤の有無とHCC発見時におけるPIVKA−II, AFP値の陽性,陰性との関係 被 膜 外 浸 潤 PIVKA−II 一 十 } 26 15 十 2 4 N.S.(κ2検定) 被 膜 外 浸 潤 AFP 一 十 一 28 13 十 3 3 N.S.(κ2検定) .PIVKA−IIはすべて陽性とな:り,被膜を有する群 に比べて有意にPIVKA・II陽性率が高く,被膜を 有する群で有意にPIVKA−II陰性例カミ多かった (κ2検定p〈0.05,表6B). AFPの陽性,陰性と, 被膜の有無との関係の同様な検討では両者に有意 な相関を認めなかった(表6B). 被膜を有する群を被膜外浸潤の有無で分類し て,生存日数との相関を同様に解析した.被膜外 浸潤を有さない群で,PIVKAJI陽性群と陰性群 に分けて比較すると,陽性群では平均生存日数が 539.8±443.0日,陰性群では902.8±517.2日 (mean±SD)となりt検定でp〈0.05,また被膜 外浸潤を有する群のPIVKA−II陽性群の平均生 存日数は257.8±91.0日,陰性群では1,479.5± 53.0日(mean±SD)となり,有意差を認めた(p〈 0,001,表7A). AFPの陽性群と陰性群の間,ま 準PIVKA−II, AFPの組合わせによる4群の間で は有意差は認められなかった(表7A).被膜外浸 潤め有無では,PIVKA−IIとAFPの陽性,陰性の 出現頻度に有意差はなかった(表7B).
表8A HCCの門脈腫瘍塞栓(Vp)の有無およびHCC発見時におけるPIVKA−II, AFP値と生 存日数との関係 Vp(一) 分散分析 Vp(+) 多重比較 PIVKA,II @ 十 @ 十 @ 一 @ 一 AFP @十 @一 @十 @一 (n) i4) i6) i7) i20) mean S.D. U46.0±406,5 X49,8±625.3 V82.3±545.6 X37,3±528.8 NS. (n) i6) i8) i1) i2) mean S.D, @178.7±116.1 @237.8±178.2 P,7G9.0 @984.5±753.1 ]」]鵡 (Tukey法による) 表8B HCCの門脈腫瘍塞栓(Vp)の有無と HCC発見時におけるPIVKA−II, AFP値の陽 性,陰性との関係 表8C HCCの門脈腫瘍塞栓(Vp)の有無と 生存日数との関係 Vp PIVKA・II 一 十 一 27 10 十 3 14 p<0.001(λ12検定) Vp AFP 一 十 ㎜ 26 11 十 10 7 N.S.(κ2検定) Vp (n) mean S.D. t検定 十 17 R7 391.3±484.6 W78.5±525.2 p〈0.01 表9A HCCの肝内転移(IM)の有無およびHCC発見時におけるPIVKA−II, AFP値と生存日 数との関係 IM(一) 多重比較 IM(+) 分散分析
PIVKA−II AFP (n) mean S.D, (n) mean S.D.
十 十 (4) 348.3±216.4 (6) 377.2±434.7 十 一 (6) 808.2±743.9 (8) 344.0±242.0 一 十 (2) 917.0±742.5 p<0.05 (6) 891.8±630.1 NS. 一 } (10) 1,305.5±367.8 (12) 638.3±451.1 (Tukey法による) IM(一) PIVKA.II (n) mean S.D. t検定 十 一 10 P2 624.2±616.0 P,240.8±428.6 p〈0.05 AFP (n) mean SD. t検定 十 一 616 537.8±473,9 P,119.0±572.3 p〈0.05 IM(+) PIVKA−II (n) mean S.D. t検定 十 14 P8 358.2±323.3 V22.8±513.4 pく0,05 AFP (n) mean S.D. t検定 十 一 12 Q0 634.5±581.9 T20.6±401.6 NS. 表9B HCCの肝内転移(IM)の有無とHCC 発見時におけるPIVKA−II, AFP値の陽性,陰 性との関係 表9C HCCの肝内転移(IM)の有無と生存 日数との関係 IM PIVKA.II 一 十 12 10 十 18 14 N.S.(κ2検定) IM AFP 一 十 一 16 6 十 20 12 N.S.(κ2検定) IM (n) mean S.D. t検定 十 一 32 Q2 563.3±471,3 X60.5±598.0 p〈0.01
ユユ3 3)1{CCの門脈腫瘍塞栓(Vp)を有する症例は 17例,有さない症例は37例であった.Vp(+)の
症例をPIVKA−IIとAFPの組合わせ4群に分
け,平均生存日数についてTukey法により多重 比較を行うと,4群間でそれぞれp〈0.05になり 有意差を認めた.PIVKA−IIの陽性と陰性,また AFPの陽性と陰性で分類した場合には平均生存 日数に有意差はなかった.Vp(一)の症例でも同 様に分類し検討したが,いずれの幽間にも有意差 はなかった(表8A),しかし, Vpの有無に対する PIVKA−IIの陽性,陰性の出現頻度はVp(一)群 でPIVKA−II陰性例が有意に多く,Vp(÷)群で はPIVKA−II陽性例が有意に多い(p<0.001)と いう結果であった.なお,Vpの有無とAFPの陽 性,陰性との間には相関はなかった(表8B). 4)HCCの肝内転移(IM)の有無と生存日数と の関係は,IMを有さなかった22例の平均生存日 数が960.5±598.0日となり,IMを有した32例の 563.3±471.3日に比べ有意に長かった(p< 0.01).IM(一)群で, PIVKA−II陽性群10例と陰 性群12例に分けて比較すると,陽性群では624.2± 616.0日,陰性群では1,240.8±428.6日となりp< 0.05で有意差を認め,AFPの陽性,陰性との関係 でも同じく有意差を認めた(p<0.05,表9A).さ らに,PIVKA−IIとAFPの組合わせ4群で比較 すると,PIVKA−II, AFPともに陽性群の平均生 存日数348.3±216.4日は,ともに陰性群1,305.5± 367.8日より有意に短かった(p<0.05,表9A). IM(+)群においても同様に検討し, PIVKA−II陽 性群14例と陰性群18例を比較すると,陽性群の平 均生存日数358.2±323.2日は陰性群722.8±513.4 日に比べ有意に短かった(p<0.05,表9A). IM の有無に対するPIVKA−II, AFPの陰性,陽性の 出現頻度に関しては,有意な相関を認めなかった (表9B). 5)HCCの非癌部基礎疾患が,肝硬変または慢 性肝炎である場合の,PIVKA−IIとAFPの陽性 率,陰性率についても検討したが,κ2検定で有意 差を認めなかった.累積生存率でも有意差を認め なかった. 7.Hdc発見時から肝内転移(IM)発見時まで の期間と,IM発見時におけるHVKA・II, AFP 値の陽性,陰性と,生存日数との関係 HCC発見後,無治療または治療前の症例で他のHCCまたはIMを認めた時点をIM発見時と
し,HCC発見時からIM発見時までの期間と生存 日数の相関を検討した.IM発見時までの期間が 短い例では生存日数が短いという傾向がみられた が,Spearmanの順位相関でみるとp=0.8729と なり有意な相関は認められなかった. IM発見時のPIVKA−II値と生存日数との関係 を同様にSpearman順位相関でみると, PIVKA− II高値例では生存日数が有意に短く,低回例では有 意に長かった(図7).なお,AFP値の陽性,陰性と 生存日数との間には有意な相関は認めなかった. 8.HCC発見時におけるPIVKA・II, AFP値 の陽性,陰性と,HCCに対する手術時から再発確 認時までの日数,および再発確認後の生存日数と の関係 手術によるHCC切除例17例において,手術時 表10HCC手術直前におけるPIVKA−II, AFP値の陽性,陰性とHCCに対する 手術時から再発確認時までの日数および再発確認後の生存B数との関係 A。 再発までの日数 B. 再発確認後の生存日数PIVKA−II AFP (n) mean S.D, 検定 (n) mean S.D. 検定
十 十 (2) 19LO±140.0 (2) 554.0±520.4 十 一 (3) 138,3±119.4 (3) 613.3±554.3 NS. N.S, 一 十 (5) 250.8±120.1 (5) 618.6±6463 一 (5) 493.2±:327.1 (5) 557.8±314.3 全 体 (15) 30L1±244.2 (15) 588.7±460.2 4群間有意差検定 分散分析・多重比較 t検定
〔AV/mの
7
6〒 蔓5 差4 譲・ 警・ ; o o O n=5 a冨一〇.0038 b= 5.9284 「=一〇.9000 p患 0.03ア4 o o 0 200 400 600 800 1000 1200 140⑪ 16GO 18GO(日) 生存日数 (Spearmanの順位相関} 図7 HCCの肝内転移(IM)発見時におけるPIVKA −IIと生存日数 から,画像診断により再発を診断された時期まで の日数を,HCC発見時におけるPIVKA−II, AFP 値の陽性,陰性の組合わせ4群に分類して,再発 確認後の生存日数と比較した.再発例は15例であ り,そのうちPIVKA−II陽性例は5例(33.3%), AFP陽性例は7例(46.7%)であった. PIVKA− II, AFPともに陽性群の再発までの日数は 191.0±140.0日過,ともに陰性群の493.2±327.1 日(mean±SD)と比べて短い傾向があり,また PIVKA−II, AFPをそれぞれ陽性,陰性に分けて みた場合も同様に,陽性群は陰性群より再発まで の期間が短い傾向にあったが,4群問の有意差検 定では有意差は認められなかった(表10). 再発までの期間とその後の生存期間の関係につ いても検討したが,再発確認後の生存期間は,上 記の4群間およびPIVKA−II, AFPの陽性群,陰 性群との間でみても差はなかった. 9.HCCの治療によるPIVKA・II, AFP値の 減少率と治療後の生存日数との関係 HCC』第1回治療直前にPIVKA−IIが陽性で,治療をうけたHCC患者16例の治療後の
PIVKA−II値の減少率と,治療後の生存日数との 関係を検討した.PIVKA−II値の減少率は第1回 治療直前値と第1回治療後最低値の差を治療前値 で割って算出した.Spearmanの順位相関を用い たが,r=0.3559, p=0.1761となりPIVKA−IIの 減少率と生存日数との問には,有意な相関は認め られなかった(図8A).また, AFP陽性で治療を 1溜 〒1§lii
最〒§ 二三1§ =含8 む ぐ くひ o o o n富16 a=O,G247 b=51,6027 r=0.3559 p=需0.1ア61 0 200 400 600 800 10001200140016001800(日) 治療後生存日数 (Spear稲anの順位相関) 図8A HCC治療によるPIVKA−II減少率と,治療後 生存日数との関係 (前一目)値 減少率= ×100 治、削旦 前値:第1回治療直前値 後値:治療後最低値 囎鑓
峯li lii o 0 O o o 名 o o o O O o n=15 a=0ρ307 0 b=28.1097 r=0.3950 p=051451 0 200 400 600 800 10001200140016001800(日) 治療後生存日数 (SpearmanのII贋位相関) 図8B HCC治療によるAFP減少率と,治療後生存 日数との関係 減少率一(笈皷T・1・・ 前値二第1回治療直前値 後傾:治療後最低傭 うけたHCC患者15例についても同様に検討した が,r=0.3950, p=0.1451となり同じく両者には 有意な相関はみられなかった(図8B). 10.HCC治療後のPIVK:A・II, AFP降下期間 と治療後生存日数との関係 HCC第1回治療直前にPIVK:A・IIが陽性の HCC患者で第1回治療によりPIVKA−II値が明 らかに減少した12例において,その降下し続けて いた;期間(降下期間)と,治療後の生存日数との 関係を検討した.PIVKA・IIの降下期間が短い程, 治療後の生存日数は短い傾向を示したが,Spear一115 1堺
lll
癖1
o o n=12 a= 0.4370 b=一74.0520 r= 0.5455 p= 0,0666 o① o o o o 100 300 500 700 9 0 1100 1300. 1500(日) 治療後生存日数 (Spearmanの順位相関) 図9A HCC治療後のPIVKA−IIの降下期間と治療 後生存日数との関係 (日〉 桿§§ 111§1 肇乙88翫88
118 108 n= 22 a= 07249 b需一133.1ア51 r庸 07ア64 p謂 0,0001 o o o o o O o 。。。 B。@。8 o o o o o 0 200 400 600 800 1000 1200 1400(日) 治療後生存日数 (Spearmanの順位相関) 図9B HCC治療後のAFPの降下期間と,治療後生 存日数との関係 manの順位相関ではp=0.0666となり,治療後の PIVKA−IIの降下期間と治療後の生存日数との間 には有意な相関を認めなかった(図9A). AFP陽性のHCC患者で第1回治療によりAFPが減少
したHCC患者22例においても同様に検討した結 果,AFP降下期間が長いほど治療後生存日数が長 くなりp=0,0001で両者には有意な相関を認めた (図9B). 考 察 PIVKA−IIは測定方法の確立後, AFPとともに HCCの腫瘍マーカーとして有用性を認められ確 立するに至った22>23).PIVKA−IIは肝細胞癌によ り産生され,vit. K投与により影響をうけてい る7)8)24)∼28).またその産生機序の主因としては,プ ロトロンビン前駆体の産生充進による相対的な γ一carboxylationの低下が関与していると考えら れている29)卵33).そこでPIVKA・IIの測定意義をよ り深めるため,HCCの性状,経過,そして予後と の関係を,AFPと比較しながら検討した. 血清AFP値とHCCの生存日数,予後に関して は多くの研究がなされ,報告されてきた.Non{ura ら34)はAFP値を20ng/m1以下,20∼1,000, 1,000∼10,000,10,000ng/m1以上に分け, HCC の生存率をみた時,AFP値とHCCの生存率との 問に有意な相関を認め,その理由としてAFP陰 性例では高分化型のHCCのことが多く,脈管侵 襲が少なく,HCCの広がりも少ないからではな いかと述べた.山田35)はAFP非産生HCCの予後 は良好であり,予後を推定する上でAFPの値は 血液検査所見中最も重要な項目であると述べてお り,その他にもAFP値とHCCの生存率との間に 相関を認める報告34}36)37)がある.しかし曽我ら38) は,HCCのAFP産生能が3,000ng/mlを越すよ うなかなり著明なものにならない限り,あまり重 要な予後因子にならず,松尾ら39)は,3年以上の長 期生存例に対してAFPの高低はHCCの予後に は関与しなかったと報告した.さらに本間40},江原ら41)はAFP非産生HCCの予後はAFP産生
HCCと比較して生存率に有意差はなかったと報 告した. 今回の解析でもAFP値とHCCの生存日数と の間には有意な相関を認めず,PIVKA・IIと組合 わせた場合にのみ,PIVKA−II, AFPともに陽性 群と両者ともに陰性群との問と,PIVKA−II陽性, AFP陰性群と両者ともに陰性群との間に有意差 を認めた.AFPはHCC以外の肝硬変症や慢性肝 炎においても活動性の高い例や,再生機転の強い ものでは陽性となることがあり,特異性が低いと いう問題点があった. 一方,HCCに極めて高い特異性を有し, HCC の腫瘍マーカーとして頻用されるようになった PIVKA・IIとHCC患者の生存日数,予後に関す る報告をしている論文はまだ見あたらない. 今回得られた結果はPIVKA−II値とHCC患者 の生存日数の間に有意な相関を認め,PIVKA−II 陽性群と陰性群におけるHCC患者の生存日数は 陽性群で明らかに短く,HCC発見時にPIVKA−II が陽性で高値であれぽある程,HCC患者の予後が悪いことを示している.PIVKA−II, AFPの組 合わせでHCC患老の生存期間を比較した場合 も,PIVKA−II陽性であればAFPが陽性,陰性に かかわらず,生存期間の長短の傾向が似ており, PIVKA−II陰性の場合も同様であった.予後に関 してPIVKA−IIの影響が大きいように考えられ た. 累積生存率でも,PIVKA−II陽性群と陰性群と では,400日後に37.5%と80.0%とPIVKA−II陽 性群が明らかに予後不良であり,HCC患者の PIVKA−II測定が予後推測に非常に有用であるこ とが示された. HCCの腫瘍型に関して, Yamashitaら36)は生 存率やTAE後の予後との関係で重要であると述 べ,山田ら42)43)は予後を推測するのに重要な因子 としてあげ,さらに松尾ら39)および中尾ら44)はと もに,長期生存する可能性の高い腫瘍型は結節型 であると報告している.また,曽我ら38)は,塊状型, び漫型のHCCは予後不良であり単結節型腫瘍と 比べて発育が速く,TAEの効果が小さいと報告 した.TAEの効果が被膜のないHCCや被膜外へ の浸潤部に及びにくい45)ことに原因の一つがある と思われる.今回の解析では,PIVKA・IIは塊状型 で平均値(mean±SD)が119.43±158.13AU/ml であったのに対し,び漫型では0.06±0.07AU/ml と低かった.高島ら46)は,び漫型HCC例に PIVKAJI 8AU/ml以上の高値が多いけれど,多 発性でも一つ一つの大きさの小さい症例や被膜を 有する周囲との境界が明瞭な症例では,陽性率が 低い傾向にあったと報告し,伊藤ら47)は,多発例で
は腫瘍径が3cm以下の例でみられるような
PIVKA・II低値と,5cm以上の例でみられるよう なPIVKA−II高値の両者の要素を合せたような PIVKA−IIの分布を示したと報告した.このよう に,び三型HCCについてはぼらつきがあるにせ よ画像診断では検出し難くPIVKA・II値陽性が 診断の契機となったHCC48)があり,PIVKA−IIは び二型HCCの診断の面でも有用である.今回 扱った5例の塊状型HCC例のPIVKA−II値が高 値を示した原因の一つとして,主腫瘍径が3.5∼12 cm(うち4例が5cm以上)と比較的大きかったこ とも考えられる.画像によりHCCが発見されず PIVKA−IIが陽性となってみつけられた症例報 告49)では塊状型HCCの境界が被膜を有する腫瘍 のように明瞭でなく,腫瘍のエコーレベルの不整 と周囲の肝硬変の部分のエコーレベルの不整の程 度が同等であったことが指摘されている.塊状型 HCCはかなり発育した状態になってはじめて PIVKA−IIが上昇して発見される可能性が高いと 言える.AFPについても有意差は認められなかっ たが,今回塊状型で高値の傾向を示した.USなど 画像診断技術の向上は近年目覚ましいが,腫瘍 マーカーも重要であり,いろいろな角度から総合 的にHCCを診断する必要がある. HCCの腫瘍占拠率が大きくなる程PIVKA−II の上昇を認める報告は奥田ら7),近藤ら50)をはじめ 多数あり,AFPも高くなる傾向があると江原ら41) は報告している。今回の解析でも腫瘍占拠率がE、 (∼20%)からE3,4(40%∼)へ増大するにつれて, PIVKA−II, AFPともに上昇し有意差を認めた. 従って,PIVKA−II陽性群では陰性群に比べて, E2, E3、4の占める割合が高くなり,腫瘍型.では塊状 型の割合が多く,また陰性群では陽性群に比べ, E、そして結節型の割合が多かった.Yamashita ら36),Akashiら51)は, HCCの腫瘍占拠率は生存率 に対して重要な因子であると報告した.今回の解 析ではE1群の中で, PIVKA−II, AFPの組合わせ 4畠中,ともに陽性群は,他の3群に比べ累積生 存率が不良であった.E3,4群でPIVKA−II, AFPが ともに陽性群の200日後の生存率は33.3%であり, E、群では100%と,腫瘍占拠率の増大がHCC患者 の生存率と関係し,腫瘍マーカーが陽性である方 がHCCの予後が不良となる傾向が判明した. 山田35)は,累積生存率が腫瘍型より他の因子の 影響をうけていると,腫瘍型の関与を消極的に捕 えているが,今回の結果では,結節型(N)群と塊 状型+び漫型(M+D)群を,PIVKAJI, AFPと もに陽性群同士で比較した場合,200日後N群は 生存率85.7%,M+D群は0%と差を示した. M 群やD群の発見が遅くなりがちであることや他 の因子の影響も考えられるが,N群で予後がM群やD群と比べて良く,そのN群の中でも
117 PIVKA−II, AFPの組合わせ4群の間で累積生存 率に有意差を認め,それを比較してみると予後に 関してPIVKA−IIの影響が大きいという結果を「 得た. 腫瘍径は,腫瘍・マーカーの診断能力との関係で よく議論されるところである.PIVKA−IIは径20 m以下で単発の細小肝癌では陽性率が低い11)16)52) が径2cm以上のHCCでは陽性率が高率で,かつ 特異性が高い22)とする報告が多かった.近藤ら50) は2crn以下のHCC 4例中2例にPIVKA−II陽性 を認め,比較的早期でも診断可能であり,また山 田ら19)も2cm未満の小肝癌において7例中4例 (57%)にPIVKA−IIが陽性を示したとし, HCC の早期発見にも有用とする報告が近年出てきてい る. AFPと腫瘍径との相関について本間ら40)は認 められないとし,谷内ら53)は細小肝癌発見時の AFPと腫瘍径は相関しないと述べている.一方, PIVKA・IIについても, AFP同様,左近ら15)は PIUKA−IIが陽性となった2cm径の腫瘍もある が,大きさとPIVKA−IIとの間には相関はなかっ たとし,多々ら54)も径10cm以上の腫瘍9例では 全例でPIVKA−IIは陽性となったが有意な相関 は得られなかったと報告した.しかし,腫瘍径と PIVKA・IIとの相関を認める報告も多く55)56), Nakaoら18)はPIVKA−II陽性例で有意な相関を 示したと報告した.今回の解析結果では, PIVKA−II陽性群において腫瘍径と生存日数の間 に有意な相関を認め,PIVKA−II, AFPの組合わ せ4群の中ではPIVKA−II(+), AFP(一)群で 有意な相関が認められた.腫瘍径は重要な予後因 子であり36)3合),径2cm未満では3年生存率が58% と,2cm以上の群と比べて極めて予後良好であっ たと渡辺ら57)は報告している.無治療経過例では, 腫瘍径が2cmを越えると発育が飛躍的に増大し て2)58)くるためと思われる. 今回の解析結果は,PIVKA−II陰性群ではHCC の腫瘍径と生存日数とは相関せず,陽性群でのみ 相関がみられたことより,特にPIVKA−II産生腫 瘍では,その発育と生存日数とに密接な関係があ ることを示している. 近藤ら50)は被膜を有するHCCでは,被膜形成 のないHCCよりもPIVKAJIの陽性率1は低く, Nakaoら18)は被膜形成のないHCCの患者に PIVKA−IIの高値が認められたが,被膜外浸潤と PIVKA−IIとの間には相関を認めなかったと報告 した.今回解析した結果も,被膜を有するHCC 47 例中18・例がPIVKA−II陽性’ i38.3%)であり,被 膜を有さないHCC 4例中全例で陽性(100%)で あった.また,被膜外浸潤の有無とPIVKA−IIの 陽性,陰性の出現頻度には有意な相関は認められ なかった.被膜を有するHCCはAFPが低い傾向 にあるという報告53)もあるが,今回の解析結果で は,AFPとHCCの被膜の有無との相関は見出さ なかった.河合ら59>は3年以上長期生存例の特徴 の一つに腫瘍が被膜を有していることをあげてお り,被膜の有無が予後に重要であり5D,一般に被膜 陽性患者は陰性患者より予後が良いという報告8) がある.今回の結果では,被膜を有さない群は平 均生存日数148.0±119.9日,有する群は750.2± 534.0日(mean±SD)と被膜を有する群で有意に 長期の生存がみられ,その中でもPIVKA−II陰性 群の予後が良好であった.被膜外浸潤の有無にか かわらず,PIVKA−II陰性群の方で長期生存がみ られた.また被膜を有さないHCCでPIVKA−II の陽性率が高く,被膜を有するHCCで,かつ PIVKA−II陰性の場合に,生存日数が長くなるこ とも判明した. 門脈腫瘍塞栓(Vp)とPIVKA−II, AFPの陰性, 陽性の関係について,坂本ら60)は,PIVKA−II陽性 例の68.2%がVp(十)であったのに対し, AFP陽 性例ではVp(十)は45.7%と低率で,また PIVKA−II陰性例の95.2%でVp(一)であったの に対しAFP陰性例ではVp(一)は76.2%と低率 となり,HCCにおいてPIVKA−IIは腫瘍進行度 をよく反映していたと報告している.左近ら61)は PIVKA・II陽性例では31.8%,陰性例では9.1%の みにVpを認めた.今回得られた結果も同様な傾 向を示し,PIVKA−II陽性例の58.3%がVp(+) であり,AFP陽性例ではVp(+)は38.9%にと どまっていた.PIVKA−II陰性例では90%がVp (一)であり,AFPは72.2%と,より低率であった.
山田35)は腫瘍型,腫瘍占拠率の状態に関係なく Vpの程度によってある程度予後が推定できると 報告しているように,予後因子としてVpは重要 であるという報告36)38)62)63)が多くみられる.今回 得られた結果もVp(+)群はVp(一)群に比べ 有意に平均生存日数が短く,累積生存率でみると その差は著明であった.熊谷64)は,Vpの発育程度 と腫瘍占拠率はよく相関を示し,Vpは塊状型で 形成傾向が強かったと述べた.Tanakaら63)は手 術後の予後を決定する因子や再発の観点からも, Vpを悪性所見として重視している.小HCC例で も再発に際して高率にVpを認め,その組織学的 陽性率は大きなHCCの肉眼的な陽性率に似て, HCCの増大する率による影響を受けないと考え た.今回組織学的に検索はしていないが,Vpは小 HCCの段階より存在し,腫瘍占拠率と相関する PIVKA−IIは,腫瘍占拠率とその発育程度がよく 相関するVpと有意な相関を示し, Vp(+)群で PIVKA−IIの陽性率が高くなったと思われる. Vp (十)群では,PIVKA−II, AFPの組合わせ4群で 互いに平均生存日数に有意差が認められた.予後 の推定に際し,Vpの有無とともに,腫瘍マーカー, 特にPIVKA−IIの測定は非常に有用である. 肝内転移(IM)は,予後因子として重みが小さ いという報告62)と,VpとともにHCCの進展度を 示し重要な予後因子とする報告62)63)とがある.今 回の解析では,IMの有無により平均生存日数に 有意差を認め,更にIMの有無で分けてから PIVKA・II, AFPの陰性,陽性に分類した場合に 平均生存日数に有意差を認めた.IMの有無と, PIVKA−II, AFPの組合わせは,一層予後の推測 に重要であることが判明した.左近ら61)は PIVKA・II陽性例では22例のうち14例(63.3%)で IMを認めたのに対し,.陰性例では12例のうち3 例(25%)にのみIMを認めたのみであったと報告 している.しかし,今回はPIVKA−II陽性群では 24例中14例(58.3%)で,陰性例では30例のうち 18例(60%)にIMを認め, IMの出現頻度に関し てPIVKA−IIの陽性,陰性間では有意差はなく, AFPについても同様に有意差を認めなかった. 肝硬変と慢性肝炎が基礎疾患にあるHCC患者 の間で,今回の解析結果は,累積生存率に有意差 を認めず,竹重ら65)も肝切除例で同様な結果を得 ている.しかし長期生存し得るか否かは腫瘍サイ ドの性質より非二部肝組織がいかに長期にわたっ て温存されるかどうかに左右され66),肝硬変併存 例では肝切除後に早期に再発を生じやすい59)とい う報告もあり,また出血歴のある静脈瘤の対策も 生命予後には重要な因子である.とはいえ,それ らの対策を充分行った場合には,肝硬変の合併は あまり予後に影響を及ぼさなかったといえる.ま た,非二部の肝硬変の有無に関して,PIVKA−IIの 陽性群(22例)と陰性群(12例)間に差を認めな かったという報告61)と同様な今回の結果から,予 後と相関するPIVKA−IIは,非二部の影響を受け ないと考えられた. IMが早期に出現する症例では生存期間が短 い62)との報告もあるが,今回得た結果ではIMが 発見されるまでの期間と生存期間との間に相関は なかった.HCC発見後,無治療で経過観察した り,治療可能例で治療前にIMを発見したという 症例が少ないための結果かもしれない.IM発見
時のPIVKA−II値は,初回HCC発見時の
PIVKA−II値同様,予後と有意に相関した. PIVKA−IIの測定が予後を推定する上で重要であ ることがここでも証明された. Takayasuら67)は肝切除後平均14.9ヵ月後に 54.2%で残存肝における再発を認めている.HCC の再発は,遺残HCCが芽になるもの68)や前癌状 態といえる肝硬変の存在69)もあり,肝切除後早期 にみることはまれではない.今回の解析結果では, 再発率88.2%と非常に高く,再発までの期間は平 均301.1±244.2日(mean±SD)であった.再発ま での期間と,その後の生存期間の問には相関は認 められな:かった, Kawaguchiら70>は, PIVKA−IIが高値を示した HCC患者は,肝切除あるいは動注療法後,治療効 果を反映して低下し,再発により再上昇したと報 告した.戸IVKA・IIが治療効果判定に極めて有用 であるという報告9)54)71)∼74)が多い.PIVKA−IIの 減少率について,動注療法後腫瘍面積縮小率と有 意な相関を認め52),治療効果の少ない場合は減少119 率が少なかったという報告28)がある.また,半減期 直線を用いて,高橋ら68)は肝切除後1年以上経過 した症例では腫瘍マーカーが正常に達するまで半 減期直線との一致を示したが,再発がみられた症 例では6心中5例が正常域に達する前に半減期直 線からの解離がみられたと報告した.同様に古川 ら27)も,PIVKA・IIの血中半減期(60hrs)直線に のり減少する場合は治療効果を認め,PIVKA−II 値を観察することにより癌の遺残や比較的早期の 再発の芽を予測することが可能であると述べてい る.他にも治療後2週間までにPIVKA・IIが前記 と比べ50%以上減少すれぽ治療効果があり,それ 以下または上昇した場合は予後不良とする75)もの もある.実際に,PIVKA−II値は治療効果があった と思われる場合,減少していた.しかし減少率は 予後に結びつかず,在間ら75)が,PIVKA−IIの陰性 化がみられたにもかかわらず腫瘍壊死率が90% で,PIVKA−IIの陰性化は必ずしも腫瘍の完全壊 死を意味していないと指摘しているように,減少 率のみでは予後を把握しきれないところがある. 一方AFPに関して, PIVKA−IIでは治療後急 速に正常化した症例が多いのに対し,AFPは治療 にかかわらず増加した症例や術後の低下が緩徐な 症例を認め76),谷内ら53)はAFPの半減期からの治 療効果の判定は困難な場合が多く,術後の血中濃 度の推移のほうが,より信頼しうると考えた.曽 我ら38)もまた,TAEの効果を評価するのに, AFP の降下期間の方を有用な数値と考えた.TAEの 後,2∼4週間で肝動脈は再開通すると言われて おり,TAEによる腫瘍壊死が十分なものでない と肝動脈の再開通とともに腫瘍の再成長とAFP の再上昇がおこると考え,AFP降下期間が90日以 上あればTAEの腫瘍壊死効果がかなりあったと 評価しうると提示している.今回得られた結果は, AFPの降下期間が長い程治療後の生存日数が長 くなり,有意な相関を示した.斎藤ら62)も発見時 AFP値より,その推移が予後に関係し,経過中に 上昇がみられないものや上昇しても勾配がゆるや かである症例の方が生存期間が長いと述べてい る.PIVKA−IIでも同様な傾向を認めたが有意と はならなかった. HCC発見後の予後を考える際には,今回考察 してきた要因のほかに,治療方法の違い(肝切除 術の場合の治癒切除か否かなど)や,合併症など も含めて様々な要因が関与しており,今後さらに それらについても検討してゆく予定である. 結 論 1.PIVKA−IIはHCC発見後の生存日数と有 意な相関を示し,陽性群と陰性群の累積生存率に 有意差を認めた.AFPでは相関を認めなかった. 2.PIVKA−IIは塊状型のHCCで有意に高値 を示し,腫瘍占拠率と相関した. 3.PIVKA−II産生腫瘍では,腫瘍径と生存日数 の間に有意な相関が認められた. 4.被膜形成HCCではPIVKA・IIの陽性率が 低く,非形成HCCでは高い.被膜を有し,かつ PIVKA−II陰性のHCC例の生存日数は長い, 5.Vp(+)ではPIVKA−II陽性率が高く,Vp (一)では低い.Vpの有無により累積生存率に有 意差を認め,PIVKA−II, AFPともに陽性例では, さらに予後が悪い. 6.IMとPIVKA−IIの陽性率との関連はない が,IM(+)はIM(一)に比し予後が悪く,さ らにPIVKA−IIが陽性であれぽ,なお予後が悪 い. 7.IM発見時のPIVKA−IIは,予後と有意に相 関した. 8.PIVKA・II陽性かつ, AFP陽性群でHCC の再発までの期間が短い傾向はあったが,陰性群 との間に有意差はなかった. 9.AFPの降下期間と予後の間に,有意な相関 が認められた. 以上より,HCCにおいてPIVKA−IIは腫瘍進 行度をよく反映し,HCCの予後を表おす有用な 腫瘍マーカーとみなされる. 稿を終えるにあたり,御指導,御校閲を賜りました 小幡 裕教授,ならびに終始直接御指導いただきまし た奥田博明講師に深く感謝申し上げます. 文 献 1)Shinagawa T, Ohto M, Kimura K et a1: Diagnosis and clinical features of small he.
patocellular.carcinoma with emphasis on the utility of real・time ultrasonography−A study in 51patients. GastroenterolOgy 86:.495−502,1984 2).Ebara M, Ohto M, Shinagawa T et al: Natura正history of minute hepatocellular car. cinoma smaller than three centimeters com− plicating cirrhosis. A study in 22 patients。 Gastroenterology 90:289−298,1986 3)山鳴弦二朗,阿部正秀,白石公彦.ほか:細小肝癌 60例の診断と治療成績の検討.肝臓27: 900−907, 1986 4)Liebman HA, Furie BC, Tong MJ et al: Des一γ・carboxy(abnomlal)prothrombln as a serum marker of primary hepatocellular car− cinoma. N Engl J Med 310:1427−1431,1984 5)Motohara K,.Kuroki Y, K:an H et a翌:Detec・ tion of vitamin K de且ciency by use of an enzyme−1ink6d immunosorbent assay for circu・ lating abno㎜al prothrombin. Pediatr.Res 19: 354−357, 1985 6)Ste而。 J, Femlund P, Egan W et a1:Vita− min K dependent modi丘cations of glutamic acid residues in prothroロ1bin. Proc.Natl Acad Sci USA 71:2730−2733,1974 7)奥田博明,中西敏己,古川隆二ほか:肝細胞癌に おける異常プロトロン.ビンPIVKA−IIの産生に 関する臨床的および実験的研究.肝臓27: 1697−1702, 1986 8)Okuda H, Obata H, Nakanishi T et al:Pro・ ductio益 of abnormal prothrombin (des一γ一 carboxy prothrombin)by hepatocellular car・ cinoπ1a. A clinical and experimental study, J Hepatol 4:357−363,1987 9)Kodama T, Yokoi T, Arim.a K et al:CIinical significance of abnormal prothrombin (PIVKA・II)in the plasma of patients with hepatocellular carcinoma. Tumor Res 22: 63−70, 1987 10)Fujiyama S, MorisLita T, Hashiguchi O et al: Plasma abnorm.aI prothrombin (des−gamma一. carboxy prothrombin)as a marker of he− patocellular carcinoma。 Cancer 61:1621−1628, 1988 11)Hattori N, Ohmizo R, Unoura M et a置: Abnormal prothrombin measurements in he・ Patocellular carcinoma. J Tumor Marker Oncol 3:207−216, 1988 12)Tanabe Y, Ohnishi K, Nomura F et.al: Plasma abnormal prothrombin levels in patients with small hepatocellular carcinoma. Am J Gastroentero183:1386−1389,1988 13)Deyashiki Y, Nishioka Y, Takaha6hi K et al: Evaluation of des・γ・carboxy prothrombin as a marker protein of hepatocellular carcinoma. Cancer 64:2546−2551, 1.989 14)Ho C・H,1.ee S−D, Chang H・T et.a1:Applica− ti.on.of des・γ一carboxy prothrombin as a com. plementary tumor marker withα・feto.protein in the diagnosis.of hepatocellular carcinoma. Scand J Gastroentero124:47−52,1989 15.j左.近賢人,門田守人,後藤満一ほか:原発性肝癌 におけるPIVKA−II測定の臨床的意義日県外医 会誌 50:278−283,1989 16)Tsai S・L, Huang G−T, Yang P・M et al: Plasma des一γ一carboxy prothrombin in the early stage of hepatocellular carcinoma. He− patology 11:481−488, 1990 17)柏木征三郎,.林 純,梶山渉ほか:肝細胞癌 におけるPIVKA−IIの臨床的検討.臨と研 67: 222−226, .1990 18)Nakao A, Suzuk孟Y, Isshiki K et a1:ClinicaI evaluation of plasma abnormal prothrombin (des−y−carboxy prothrombin)in hepatobiliary malignancies and other disease.奈m J Gas・ troenterol$6:62−66, 1991 19)山田俊彦,大島俊彦,長嶺目明ほか:肝細胞癌に おける腫瘍マーカーとしてのPIVKA・II測定の 意義.臨と研 68:2218−2222,i99.1 20)Takikawa Y,.Suzuki K, Yamazaki K et al: P正asma abnormal prothrombin(PIVKA−II):A new and reliable marker for the detection of hepatocellular carcinoma, J Gastroenterol He・ patol 7:1−6, 1992 21)奥田博明,山縣英晴,古川.みどりほか:多施設で の肝細胞癌におけるPIVKA・IIの臨床的評価.臨 と研69:2935−2943,1992 22)藤山.重俊,森下愛文,伊津野清徳ほか:肝細胞癌 とPIVKA.肝胆膵 18:599−608,1989 23)溝渕詔子,山崎満智子,二.沢 勇ほか:肝障害時 のPIVKA−IIについて.臨床病理 34:95−99, 1986 24)奥田博明,中西敏己,古川隆二ほか:肝癌細胞に おける異常プロトロンビンPIVKA−IIの産生に 関する検討.肝臓 28:270,1987 25)奥田博明,中西敏己,古川隆二ほか:肝癌細胞に おける異常プロトロンビンPIVKA.IIの産生に 関する検討.肝臓 29:47−51,1988 26)Okuda H, Nakanishi T, Fロrukawa M et al: Production of des・γ・carboxy prothrombin. by human hepatoma cells in culture. Hepatology 7:1128, 1987 27)古川みどり,中.西敏己,奥田博明ほか.:肝細胞癌 におけるPIVKA・IIのvitamin K感受性に関す る検討.日消印会誌 85:2583−2589,198ε
12ユ 28)Furukawa M, Nakanishi T, Okuda H et aL Changes of plasma des・γ・carboxy prothrombin levlels in patients with hepatocellular car− cinoma in response to vitamin K. Cancer 69: 31−38, ユ992 29)山縣英晴,中西敏己,吉田錦吾ほか:肝細胞癌に おけるPIVKA−IIのvitamin K感受性に関する 検討.肝臓 31(Suppl.3):U6,1990 30)Okuda H, Nakanishi T, Furukawa M et al: Vitamin K−dependent proteins and hepatocel− lular carcinoma、 J Gastroenterol Hepato呈6: 392−399, 1991 31)Okuda H, Nakanishi T, Yoshida K et al: Sensitivity of des一γ一carboxy prothrombin to vitamin K in hepatocellular carcinoma. He− patology 14:106A,1991 32)奥田博明:PIVKA・IX, PIVKA−Xに対するモノ クローナル抗体の作製と肝細胞癌における PIVKAの産生機序.平成3年度科学研究費補助 金一般研究(C)研究成果報告書:}62,1992 33)山縣英晴,吉田錦吾,中西敏己ほか:ヌードマウ スを利用したPIVKA・IIの薬剤感受性の検討.肝 臓 in press,1992 34)Nomura F, Ohnishi K, Tanabe Y:Clinical feature and prognosis of hepatocellular car・ cinoma with reference to serum alphafeto・ protein levels. Analysis of 606 patients. Cancer 64:1700−1707, 1989 35)山田昌信:肝細胞癌患者における肝動脈塞栓術の 予後に関する研究.肝臓 28:898−911,1987 36)Yamashita Y, Takahashi M, K6ga Y et al: Prognostic factors in the treatlnent of he− patocellular carcinoma with transcatheter arterial embolization and arterial infusion. Cancer 67:385−391, 1991 37)Matsumoto Y, Suzuki T, Asada I:Clinical classification of hepatorna in Japan according to serial changes in serum alpha feto−protein levels. Cancer 49:354−360, 1982 38)曽我忠司,早川克己,光森通英ほか:肝細胞癌に 対する肝動脈塞栓療法の長期予後に関する検討. 京都市病紀 9:30−36,1989 39)松尾尚樹,大石 元,仲川四脚ほか:肝動脈塞栓 術(TAE)による長期生存肝細胞癌の検討.日消 病会誌 83:1176−1186,1986 40)本間 明:肝細胞癌127例の臨床病理学的研究.肝 臓 24:989−997, 1983 41)江原正明,大藤正雄,.品川 孝ほか:長期無治療 の小肝細胞癌22例における臨床所見の検討.日消 病会誌 81:1799−1809,1984、 42)山田龍作,浜地順子:末期癌治療上の問題点.肝 癌.臨と研63二751−755,1986 43)山田龍作,諏訪和宏,佐藤守男:TAE療法の選択 と治療成績.外科 48:348−353,1986 44)中尾宣夫,三浦行 ,高安幸生ほか:原発性肝胆 胞癌における肝動脈塞栓術の効果と予後からみた 適応の検討,肝臓 24:1291−1297,1983 45)島村善行:肝細胞癌の治療効果の判定,特に肝細 胞癌切除標本に見たりピオドール併用肝動脈塞栓 療法の効果について.肝胆膵 18:319−324,1989 46)高島佳昌,天野祐二,石原俊治ほか:肝細胞癌の 腫瘍マーカーとしてのPIVKA−IIの臨床的意義 一AFPとの検討一.島根中通医誌 18:31−39, 1990 47)伊藤俊雄,須江邦彦,垣尾武志ほか:慢性肝疾患, 各種悪性腫瘍におけるPIVKA−II測定の意義.臨 と研 68:284二290, 1991 48)伊津野清徳,藤山重俊,山崎邦雄ほか:肝硬変例 の肝細胞癌併発に対する血中PIVKA−II測定の 有用性.医のあゆみ 159:183−184,1991 49)小野寺博義,金澤義彦,菱沼民生ほか:PIVKA・II 陽性が発見の契機となった肝細胞癌の2例.臨と 研68:299−302,1991 50)近藤忠亮,江草國之,岩川五郎ほか:肝細胞癌に おけるPIVKA・II測定の臨床的意義.臨と研 67:335−342, 1990 51)Akasbi Y, Koreeda C, Enomoto S et al: Prognosis of unresectable hepatocellular car cinoma:An eva豆uation based on multivariate analysis of 90 cases. Hepatology 14:262−268, 1991 52)藤山重俊,森下愛文,柴田淳治ほか:肝癌の診断 におけるPIVKA・IIの有用性と限界.癌と化療 16:1129−1138, 1989 53)谷内 昭,菅 充生,小玉俊典ほか:α・ Fetoprotein.日臨 47:1049−1052,1989 54)多々 尚,香川恵造,疋田 宇ほか:血漿 PIVKA−IIの臨床的意義に関する研究.癌の臨 35:564−570, 1989 55)中島保明,田村 元,神山俊哉ほか:肝細胞癌の 腫瘍マーカーとしてのPIVKA−IIの意義日消外 医会誌 23:304,1990 56)須江邦彦,伊藤俊雄,東 俊宏ほか:肝細胞癌の 診断と治療効果判定の指標としてのPIVKA・II の意義.臨と研 67:212−218,1990 57)渡辺義郎,大藤正雄,江原正明ほか:副肝細胞癌 における病因関連背景因子と臨床所見の検討.日 消病会誌 85:1656−1663,1988 58)照準陽一,大藤正雄,江原正明ほか:長期自然神 過にもとつく小脳細胞癌の発育速度と進展経過, 及びこれらに関与する因子についての研究.日消 病会誌 83:800−811,1986 59)河合庸仁,山本貞博,竹重言人ほか:肝細胞癌の 予後からみた治療法の評価.日消外医会誌 21二
1248−1252, 1988 60)坂本敏行,浅原利正,片山幸治ほか:肝細胞癌切 除におけるPIVKA−II測定の意義.癌治療会誌 26:1811, 1991 61)左近賢人,門田守人,後藤満一ほか:肝細胞癌に おけるPIVKA−II測定の臨床的意義一腫瘍の進 展形式との関連性から一.日消外医会誌 23: 304, 1990 62)斎藤明子,小幡 裕:小肝癌の自然経過と予後. 診断と臨床 74:1221−1224,1985 63)Tanaka J, Tobe T, Morino T et al:Clinical feature of malignancy in hepatocellular car− cinoma。 Cancer Ch6mother Pharmacol 23: 96−100, 1989 64)熊谷雅信:肝細胞癌における門脈内腫瘍塞栓の臨 床的意義に関する検討,肝臓 26:1514−1521, 1985 65)竹重言人,河合庸仁,黒田博文ほか:肝癌一予後 と問題点一現代医 38:421−426,1991 66)才津秀樹,牟田幹久,安藤和三郎ほか:判別分析 法を用いた肝細胞癌切除例の客観的な予後の判 定.久留米医会誌 53:375−381,1990 67)Takayasu K, Muramatsu Y, Moriyama N et. a董:Clinical and radiologic assessments of the results of hepatectomy for small hepatocellular carcinoma and therapeutic arterial em− bolization for postoperative recurrence. Cancer 64:1848−1852, 1989 68)高橋 豊,上野魚猟,磨伊正義:肝腫瘍における 肝切除後の腫瘍マーカーの指数関数的観察の意 義.外科 50:64−66,1988 69)中本 実,成瀬 勝,柳沢 暁ほか:肝癌切除後 再発形式の検討.日消外医会誌 23:2557−2563, 1990 70)Kawaguchi Y:Abnormal plasma prothrom. bin(PIVKA−II)levels in hepatocellular car・ cinoma. Jpn J Surg 19:296−300, 1989 71)横田昌樹,古川正幸,椋田稔朗ほか:肝細胞癌を 中心とした各種消化器疾患におけるPIVKA・II 測定の臨床的意義。臨と研 66:303−306,1989 72)相原守夫,須藤俊之,佐々木大輔ほか:PIVKA・II の臨床応用一特に肝癌における経時的変化一.臨 と研67:327−333,1990 73)斉藤浩之,太田人可,小野 稔ほか:肝細胞癌の 診断におけるPIVKA−II測定の意義,日消病会誌 86 :2642, 1989 74)中園光一,柴田淳治,森下愛文ほか:肝細胞癌に おける腫瘍マーカーによる治療効果判定,AFPと PIVKA−IIを指標として.日消病会誌 86:663, 1989 75)在間和弘,小玉俊典,菅 充生ほか:肝細胞癌に おけるPIVKA・IIの測定と治療後の変動.癌と化 療 16:3049−3052, 1989 76)左近賢人,門田守人,後藤満一ほか:原発性肝癌 におけるPIVKA−II測定の臨床的意義一α一フェ トプロテインとの比較検討一.口外会誌 91: 588−593, 1989