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Webカウンセリングシステムの開発および心理データの可視化 利用統計を見る

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(1)

Webカウンセリングシステムの開発および心理デー

タの可視化

著者

庄 ?亮

学位授与大学

東洋大学

取得学位

博士

学位の分野

工学

報告番号

32663甲第363号

学位授与年月日

2014-03-25

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00006735/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

(2)

2013 年度

東洋大学審査学位論文

Webカウンセリングシステムの開発および心理

データの可視化

工学研究科情報システム専攻博士後期課程

3年 46D0110001 庄 熇亮

(3)

1

目次

第1 章 はじめに 9 第2 章 準備 15 2.1. Web システム開発関連知識 ... 15 2.1.1. JSP&サーブレット ... 15 2.1.1.1. JSP&サーブレットとは ... 15 2.1.1.2. クライアントサイド技術と JSP&サーブレット ... 16 2.1.1.3. JSP&サーブレットの使い分け ... 17 2.1.2. アプリケーションサーバと Web サーバ ... 18 2.1.2.1. アプリケーションサーバ ... 18 2.1.2.2. Tomcat ... 19 2.1.2.3. Web サーバ ... 19 2.1.2.4. Apache ... 20 2.1.3. データベースサーバ ... 21 2.1.3.1. MySQL ... 21 2.1.4. メールサーバ ... 21 2.1.4.1. Postfix ... 23 2.1.5. SSL ... 24 2.2. Processing ... 25 2.3. MeCab... 26 2.4. データの標準化 ... 27

(4)

目次 2 2.5. 心理学の基本用語 ... 27 第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 29 3.1. 先行研究 ... 29 3.2. システム概要 ... 31 3.3. システム機能 ... 34 3.3.1. 管理者用ユーザ ... 34 3.3.2. カウンセラー用ユーザ ... 37 3.3.3. クライアント用ユーザ ... 41 3.3.4. 海外版 Web カウンセリングシステム ... 45 第4 章 Web カウンセリングシステムの評価および改善 49 4.1. Web カウンセリングシステムの改善 ... 49 4.1.1. アンケート ... 49 4.1.2. 結果 ... 52 4.1.3. システムの改善 ... 53 4.2. Web カウンセリングシステムのデザインのニーズに関する分析の国際比較 ... 57 4.2.1. アンケート ... 58 4.2.2. 結果 ... 61 第5 章 3D 螺旋表示によるデータの可視化手法 66 5.1. 螺旋形状を用いた可視化の研究 ... 66 5.2. 情報視覚化の7 ステップと時系列 ... 66 5.3. 3D 螺旋によるデータの可視化 ... 68 第6 章 Web カウンセリング時の相談内容に関するデータの可視化 73 6.1. 2D グラフよるデータの可視化 ... 74 6.2. 提案した3D 螺旋グラフの可視化 ... 77

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目次 3 第7 章 質問紙法と投影法および SCT の可視化 81 7.1. 投影法と質問紙法の実施 ... 81 7.1.1. 日本版 GHQ 精神健康調査票 ... 81 7.1.2. S-H 式レジリエンス検査 ... 82 7.1.3. SCT ... 83 7.2. コンピュータ解析・分析 ... 86 7.3. データの標準化と作成 ... 87 7.4. データの可視化 ... 88 第8 章 作業検査法の可視化 96 8.1. 内田クレペリン作業検査法とカラーバリアフリー ... 96 8.1.1. 内田クレペリン精神作業検査法 ... 96 8.1.1.1. 概要 ... 96 8.1.1.2. 曲線類型の判定 ... 96 8.1.1.3. 結果の解釈と利用 ... 97 8.1.2. カラーバリアフリーと色弱者模擬フィルタ「バリアントール」 ... 98 8.2. 内田クレペリン作業検査法のデータの可視化 ... 100 8.3. 色弱者モード ... 104 第9 章 まとめと今後の課題 107 謝辞 111 参考文献 112 著者業績 115

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4

図目次

図 1 Tomcat 管理画面 ... 19 図 2 Apache 動作画面 ... 20 図 3 MeCab の実行画面 ... 26 図 4 既存システムの概要図 ... 31 図 5 通知メール ... 32 図 6 Web カウンセリングシステム構成図 ... 33 図 7 ログイン画面 ... 34 図 8 管理者のメイン画面 ... 35 図 9 カウンセラーアカウント登録の画面 ... 35 図 10 担当カウンセラー申請状況の画面 ... 36 図 11 担当カウンセラー登録の画面 ... 36 図 12 登録アカウント一覧の画面 ... 37 図 13 メール自動送信エラーログの画面 ... 37 図 14 カウンセラーのメイン画面 ... 38 図 15 カウンセラー管理画面 ... 38 図 16 クライアントからメールを読む画面 ... 39 図 17 登録情報変更の画面 ... 39 図 18 PDF アップローダーの画面 ... 40 図 19 アクセスログの画面 ... 40 図 20 クライアント新規登録の画面 ... 41

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図目次 5 図 21 クライアントユーザのメイン画面 ... 42 図 22 クライアントユーザのメール書く画面 ... 42 図 23 受信メールの画面 ... 43 図 24 送信済みメールを読む画面 ... 43 図 25 クライアントユーザ登録情報変更の画面 ... 44 図 26 希望カウンセラー申請の画面 ... 44 図 27 英語版ログイン画面 ... 45 図 28 英語版管理者ユーザのメイン画面 ... 46 図 29 英語版クライアントユーザのメイン画面 ... 46 図 30 中国語版ログイン画面 ... 47 図 31 中国語版新規クライアントユーザの登録画面 ... 47 図 32 中国語版カウンセラー登録の画面 ... 48 図 33 日本語版アンケートの一部 ... 50 図 34 中国語版アンケートの一部 ... 51 図 35 英語版アンケートの一部 ... 52 図 36 情緒不安定での因子得点の散布図 ... 53 図 37 SSL 利用した画面 ... 54 図 38 利用規約で SSL について説明 ... 54 図 39 マニュアルの追加 ... 54 図 40 従来のカウンセラーの振り分けの流れ ... 55 図 41 改善後のカウンセラーの振り分けの流れ ... 56 図 42 お知らせウィンドウの設置 ... 56 図 43 背景色レット ... 58 図 44 強調文字色ブルー ... 58 図 45 強調文字たけ大きく ... 59 図 46 背景色アンケートの一部 ... 59 図 47 英語版背景色アンケートの一部 ... 60

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図目次 6 図 48 中国語版背景色アンケートの一部 ... 60 図 49 背景の色(ブルー) ... 64 図 50 強調文字の色(レット) ... 64 図 51 強調文字の色(グリーン) ... 65 図 52 クライアント A さん(仮)Web カウンセリングシステム 2008,2009,2010 年度 月別ログイン回数のデータ ... 68 図 53 Processing を用いて作成した棒グラフ ... 69 図 54 Processing を用いて作成した折れ線グラフ ... 69 図 55 Processing を用いて作成した螺旋モデル ... 70 図 56 クライアント A さん(仮)の Web カウンセリングシステム 2008,2009,2010, 2011 と 2012 年度月別ログイン回数 ... 71 図 57 月別ログイン回数 3D 螺旋グラフ ... 71 図 58 月別ログイン回数が回転した 3D 螺旋グラフ ... 72 図 59 クライアント A さんの Web カウンセリングシステム 2008,2009,2010,2011, 2012 年度月別相談回数のテストデータ ... 74 図 60 合計相談回数 ... 75 図 61 希死念慮に関する相談回数 ... 75 図 62 無気力に関する相談回数 ... 76 図 63 不眠に関する相談回数 ... 76 図 64 不安に関する相談回数 ... 77 図 65 2008,2009,2010,2011,2012 年度月別相談回数の 3D 螺旋グラフ ... 78 図 66 2008,2009,2010,2011,2012 年度月別相談回数の 3 月の部分 ... 78 図 67 2008,2009,2010,2011,2012 年度月別相談回数の 4 月の部分 ... 79 図 68 2008,2009,2010,2011,2012 年度月別相談回数の 12 月の部分 ... 80 図 69 GHQ28 項目版テスト用紙 ... 82 図 70 S-H 式レジリエンス用紙 ... 83 図 71 SCT テスト用紙の一部 ... 84

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図目次 7 図 72 S-H 式レジリエンス検査の A の男性の得点データ ... 88 図 73 S-H 式レジリエンス男性 A 得点棒グラフ ... 89 図 74 S-H 式レジリエンス男性 A 得点折れ線グラフ ... 89 図 75 S-H 式レジリエンス男性 A 得点 3D 螺旋グラフ ... 90 図 76 S-H 式レジリエンスの男性の A 得点を回転した 3D 螺旋グラフ ... 91 図 77 S-H 式レジリエンス得点評価が「高い」男性 A の形容詞の部分 ... 92 図 78 S-H 式レジリエンス得点評価が「低い」男性 A の形容詞の部分 ... 93 図 79 S-H 式レジリエンス得点評価が「普通」男性 A の形容詞の部分 ... 94 図 80 S-H 式レジリエンス得点評価が「普通」女性合計の部分 ... 95 図 81 内田クレペリン検査用紙の一部 ... 98 図 82 色覚のタイプによる色の見え方 ... 99 図 83 色弱模擬フィルタ「バリアントール」 ... 100 図 84 内田クレペリン検査の作業量のデータ(前半) ... 100 図 85 標準化した内田クレペリン検査の作業量のデータ(前半) ... 101 図 86 内田クレペリン検査の作業量の 3D 螺旋グラフ ... 101 図 87 内田クレペリン検査の作業量前半の部分 ... 102 図 88 内田クレペリン検査の作業量後半の部分 ... 103 図 89 内田クレペリン検査の作業量のデータ色弱者が見える色変換後 3D 螺旋グラフ ... 104 図 90 東京大学カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット ... 105 図 91 内田クレペリン検査の作業量の 3D 螺旋グラフ(色弱者モード) ... 105 図 92 内田クレペリン検査の作業量のデータ色弱者が見える色変換後 3D 螺旋グラフ(色 弱者モード) ... 106

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8

表目次

表 1 Apache 設定 ... 20 表 2 分散分析表(背景の色) ... 61 表 3 分散分析の結果(背景の色) ... 62 表 4 分散分析表(強調文字の色) ... 63 表 5 分散分析の結果(強調文字の色) ... 63 表 6 パーソナリティ ... 85 表 7 刺激文対応パーソナリティ ... 86

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第 1 章

はじめに

オンラインカウンセリングは,1990 年代の半ばに入りインターネットの普及とともに始 まった.アメリカでは 1997 年,オンラインカウンセリング協会(ISMHO : International Society for Mental Health Online)が設立された.2000 年には 4000 余りのサイトが運用 された.日本においても 1990 年代中頃より電子メール相談に関する実践報告が行われ始 めた.その初期のものはパソコン通信ネットワークを用いたものであったが,徐々にイン ターネット上での実践も行われ始めた(小阪,2002).1997 年には,「日本オンラインカ ウンセリング協会JOCA(Japan Online Counseling Association)」が設立され(武藤, 2000),オンラインカウンセリングが徐々に普及していった. サンプソンら(1997)によると 1996 年 8 月の時点で少なくとも 275 のサイトが「イン ターネット上でカウンセリングを行っている」としている.また,シャビロ(1996)らは 1995 年 2 月よりホームページ上に相談受付用サイト「シュルンク・リング(Shrink-Link)」 を立ち上げ,開始一ヶ月だけで450 名の有料ユーザが登録されたという.そして,電子メ ール相談は通常の心理療法とは異なること,秘密保持が十分ではないこと,効果が確認さ れていないことなどを主張し,以上の点についてあらかじめクライエントに提示する必要 性を主張した.さらに,ミッシェルら(1998)は 1995 年 9 月より「セラピーオンライン (Therapy Online)」をパソコン通信を用いたローカルの電子掲示板で始めた.当時の参 加者は 200 名程度であった.その後 1996 年 5 月からは WWW(World Wide Web)に移

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第1 章 はじめに 10 行し現在も相談活動を継続している.1998 年 7 月にはクライエントに電子メールでインタ ビューを行い,クライエントが電子メール交換によって「救われた,自分の全物語が語れ るようになった,感情を表現できるようになった,自分が成長した」と感じたことを報告 している.そして,キングら(1998)は,1996 年 10 月より 1997 年 4 月までの間に電子 メール相談の効果をインターネット上で募り,有料相談を実施した.その結果,被験者の 75%以上が電子メール相談は役に立ったと感じ,約 70%が費用に値すると答えた.また被 験者によるカウンセラー評定は10 点満点で平均 6 点であった. 日本においても,小坂(1997)は 1995 年にウェブ上に電子メール相談の窓口「心理援 助サービス」を開設した.1997 年 6 月末日に休止するまで日本全国より 55 名,のべ 155 通の電子メールが寄せられた.また,小原ら(1996)は,大学内に設置する精神科を受診 している学生のサポートのためにパソコン通信を利用し,有効な治療的関わりができた事 例について報告している.さらに,荻原(1996)は,学生相談における電子メディアにま つわる事例をもとに,対人関係に困難をもつ人の訓練プログラム開発の手掛りを得たこと などを報告し,電子メディアの利用がもたらす理論・コミュニケーションの変化・心理的 影響などの検討が課題であることを示唆している.その他,浅沼(2000)は実験的方法で 電子メール相談を利用する者の意識を探り,対面相談より電子メール相談を選んだ者は「対 面場面への抵抗」や「時間的空間的自由度の高さ」をその理由として挙げていることなど を報告している.その他,ピースマインドが提供するカウンセリングサービスでは,個人 を対象としたメンタルヘルスケアサービスと,法人契約でのEAP(従業員援助プログラム) という 2 つのサービスを行っている.法人向けのサービスでは,オンラインカウンセリン グ,電話サービス,対面カウンセリングという個人向けと同じサービスを社員がいつでも 受けられ,現在40 社ほどの契約があるとのことである. インターネット動向調査データ(2001)によるに,2001 年 11 月末時点の日本における インターネット利用者数は4667 万人に達し,自宅での月間利用者数は 2255 万人,自宅以 外での月間利用者は1447 万人にも達した.また,インターネット利用実態調査から,性・ 年代別にみると,男女とも相対的に若い年代でウェブ利用経験率が高く,年代が上げるに つれ利用経験率が減少し,特に女性でその傾向が顕著である(荻原,2002).

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第1 章 はじめに 11

ピースマインド(2001)の調査では,オンラインカウンセリングにアクセスしてくる層 としては 20~30 代の働く女性が多い.男性の比率も除々に増えており,法人向けサービ スの利用はほとんど男性であり,個人向けでも 30~40 代の男性が増えている.女性に比 べるとオンラインカウンセリングの利用者は年齢層がやや高めである.

海外のEPA(employee assistance program:従業員援助プログラム)では,北米で 1300 の企業,団体において300 万人の従業員およびその家族のカウンセリングサービスを手が けるウォーレンシュベル社がある.そのサービスとは,「WSE-Counseling:Warren Shepell Counsultants Corp」というメールカウンセリングのサービスを契約会社に提供しており, 契約会社の多くが採用し,サービス開始の数ヶ月で,同社EPA サービスの中でもっとも利 用率の伸びた主力のサービスの一つとなっているという. ピースマインド社では,メールとWeb 掲示板が連動した特殊なオンラインカウンセリン グシステムを利用している.企業の従業員は,自分の専用の管理画面からカウンセリング を受けることが可能になっている.現在,すでに企業の人事部門,管理部門をはじめ,健 康保険組合,労働組合などを通じて大企業を中心に導入が進んでいるサービスである(武 藤・渋谷,2006)[1]. 現代社会では,心身の健康面の管理が重要な課題となってきている.そこで,心身の健 康面の支援に情報通信技術を活用する研究が注目され,情報と心理・医療・福祉の融合分 野として発展してきている.その中で,インターネットを利用して時間を問わず自宅でカ ウンセリングが可能なシステムに対する関心が高まり,実際に運用されているシステムも 上記のようにみられるようになってきた.この種のシステムでは,非対面性,時間と空間 の制限がない,相談結果をデータとして保持できる点等が利点とされる.しかし,事例を 調査した結果,メールのみの相談であったり,個人情報の保護に関して不安を抱かせたり, システムのユーザインタフェースが必ずしも使いやすいものではないなど,問題をもつシ ステムも少なくない.また,カウンセラーへの支援機能をもつシステムについては殆ど見 当たらない状況である.以上を背景として,本研究では,クライアントとカウンセラーの 両方にとって使いやすいWeb カウンセリングの開発を目的とした. まず,Web カウンセリングシステムの基本設計を行い,試作版を開発した.本システム

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第1 章 はじめに 12

の主な特徴として,システムのユーザを,カウンセリングを受けるクライアント,カウン セリングを行うカウンセラー,システムの運用を行うシステム管理者の 3 つの種類に類別 し,各ユーザの種類ごとに異なるGUI(Graphical User Interface)を実現した点があげ られる[2].そして,コンピュータの専門家ではないクライアントとカウンセラーにとって 使いやすいシステムとすることが重要と判断した.そこで,最初にクライアントがより使 いやすくなるようなGUI を中心としたヒューマンインタフェースの実現を目指した.次に, カウンセラーについては,カウンセリングの作業を支援する機能を検討し,開発した.さ らに,その機能をカウンセラーが使いやすくなるようにするというアプローチで研究開発 を進めた. 本システムのユーザとして想定されるクライアントには,精神的に課題をもつ人が多い ことが予想される.そこで,そのような人にも使いやすいシステムとするために,システ ムへのニーズを調査し因子分析を実施し,その結果を受けてWeb カウンセリングシステム の実用版を開発した[3].また,筆者は,東洋大学を中心にした海外赴任者のメンタルヘル スの研究プロジェクトクトに参加した.当プロジェクトでは,中国を中心とした東アジア を対象として調査・研究を進めているが,中国にはカウンセラーが殆どいない状態であり, 日本語のできるカウンセラーは皆無といってよい[4].そこで,筆者は Web カウンセリン グシステムが海外赴任者のメンタルヘルスにも活用できると考えた.日本にいる専門のカ ウンセラーが現地に行かなくても,海外赴任者などで援助が必要な人に対して,Web カウ ンセリングシステムを通じて相談を行うことが可能となる.そこで,海外赴任者向けの Web カウンセリングの開発にも着手した.海外赴任者の職場環境においては,日本人だけ でなく現地の人も一緒に働いており,日本人だけが日本語のWeb カウンセリングシステム をそのような職場環境で使用することは,公平性の観点からも問題があり,現地の人向け の Web カウンセリングシステムを開発する必要があり,日本人向けの Web カウンセリン グシステムを基にして試作版を開発した.この国際版Web カウンセリングシステムを現地 の人に違和感なくより使いやすいものにするために,特にGUI を中心として,デザインの ニーズに関する分析の国際比較を行った.具体的には,中国在住の中国人と日本人を対象 にして行ったアンケートの結果を比較した[5].その結果を基に国際版 Web カウンセリン

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第1 章 はじめに 13 グシステムの実用版を開発する. 次に,Web カウンセリングシステムがカウンセラーとって使いやすいものとするために, カウンセリング作業を支援する機能についてカウンセラーとともに検討した.その結果, クライアントのカウンセリングの履歴データ,特に相談時期とその内容に関するデータ, クライアントのプロファイル,特に性格(パーソナリティ)に関するデータ,これらのデ ータをカウンセラーに適宜,適切な形で提供することが有用な支援機能となりうる判断し た.カウンセリングの履歴データは,年間を通してWeb カウンセリングシステムに蓄積さ れていく大量データである.クライアントのパーソナリティに関するデータは,性格検査 の結果のデータが想定される.性格検査は,パーソナリティを把握するための心理検査で あり,質問紙法,投影法,作業検査法に分類されるが,これらの各心理検査の結果をクラ イアントのプロファイルデータとして格納する.質問紙法では,YG 性格検査,主要 5 因 子性格検査,GHQ,S-H 式レジリエンス検査が,投影法では,バウムテスト,SCT 文章完 成法テスト,P-F スタディが,作業検査法では内田クレペリン精神検査が代表的である. カウンセラーは,これらのデータからユーザの状況を把握する必要がある.これらのデー タをただ単に数字の羅列のような形式で提示しただけでは,大量データでかつ各データの 種類も異なるので,各データを比較しながらクライアントの特徴・状況をカウンセラーが 抽出することは非常に困難である.このような問題に対処するためのソルーションの一つ として,データの可視化が有効と思われる.データの可視化は,様々な分野で重要なテー マとなっており,様々な対象の可視化に関する多くの研究がある.また,データの可視化 ツールも研究レベルから商用まで様々なものが多数存在している.その中で,Excel は, データを 2D グラフで可視化するためのツールとして多くの人によって使用される典型的 なソフトウェアである.しかし,2D グラフでは,多様なデータを可視化する場合に,様々 な制限があることが指摘されている. そこで,本研究では,このような多種・多様な心理データを 3D グラフで可視化する手 法を提案した.本3D グラフ表示は Processing プロジェクトを用いて螺旋形状の表示を実 現する.さらに,項目ごとに数量に応じて色付けして,螺旋全体を回転させることで,全 体的な傾向や特徴を視覚的に把握することが可能となるようにする.解析した定量的な結

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第1 章 はじめに 14 果の数値だけからでは掴みにくい,各データの傾向などの情報を直感的に分かりやすく提 示するものである[6]. まず,提案する3D 螺旋表示を Web カウンセリングシステムにおける履歴データ,具体 的には,クライアントの相談内容に関するデータに適用する.Web カウンセリングシステ ムはまだ本格的な運用はしていないので,カウンセラーと共働で想定される項目と相談内 容をデータ化した.本テストデータはカウンセラーの長年の臨床経験に基づくものである. 一年間を通じてどのような時期(季節,月)に相談量が多くなっているか,そしてその相 談内容の詳細も同時に容易に把握することができるようにした. 次に,本 3D 螺旋表示を質問紙法と投影法の結果に応用する.質問紙法については, GHQ28 項目版と S-H 式レジリエンス検査,投影法については,SCT 文章完成法テスト, これらの各心理検査の実際の結果を可視化の対象とした.ただし,SCT 文章完成法テスト は記述式の検査であるので,回答の文章に対してテキストマイニングを行った結果を可視 化の対象データとした.各心理検査ごとの結果の可視化だけでなく,異なる心理検査の結 果を組み合わせた可視化も試した[7]. さらに,本 3D 螺旋表示を作業検査法の結果に応用する.作業検査法については,内田 クレペリン精神検査を可視化の対象とした.内田クレペリン精神検査の結果はデータが読 みづらく,項目も多く,解釈も難しいとされている心理検査の一つである.可視化の対象 としたデータは書籍となっている内田クレペリン精神検査のデータブックから借用した. このデータを 3D 螺旋表示で読みやすく,解釈を分かりやすくするために,色を効果的に 使うようにした.また,配色が分かりやすさの重要なポイントなるが,カウンセラーの中 に 0.5 割程の人が色覚に問題をもつ人がいることが想定されるので,3D 螺旋表示の GUI のデザインにはカラーバリアフリーを取り入れて,すべてのカウンセラーが使いやすくな るように考慮した.

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第 2 章

準備

2.1. Web システム開発関連知識

本研究でWeb システム開発に用いたオープンソースソフトウェアを中心に説明する.

2.1.1. JSP&サーブレット[8]

2.1.1.1. JSP&サーブレットとは JSP&サーブレットとは「サーバ上で動作する Java プログラム」である. 一般的なWeb 世界においては,クライアントとサーバという両者があり,クライアントがサ ーバに対してあるページの要求を行うことで,サーバ側では要求されたページを返す. このとき,単純なサーバ側に用意された HTML ファイルをクライアントに返すのが,もっ とも原始的な―静的と呼ばれるサイトのしくみである.この場合,サーバはただ要求を受けて, 要求どおりのページを応答するだけのメッセンジャーボーイであるにすぎない. しかし,例えば,クライアントから「A」というデータを受けたら「a」,「B」というデータ を受けたら「b」というように,異なる結果を返したいというケースもある.そうしたとき, サーバには単なるメッセンジャーボーイ以上の役割が要求される.つまり,クライアントが送 ってきたデータの中身を判断して,返信の種類を変更するという「判断」が必要になる. また,場合によっては,この「A」とか「B」とかいうメッセージを,サーバのどこかに「記

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第2 章 準備 16 録」しておく必要がある.また,「A」「B」などのメッセージを,「AAA」「BBB」に「加工」 しなければならないこともある. このような「判断」「記録」「加工」といった一連の処理を行うのが,「サーバ上で動作する」 JSP&サーブレットの役割である. JSP&サーブレットはクライアントからの要求などによって呼び出され,起動する.そして, あらかじめプログラムとして指定された一連の処理を行ったあと,その結果として生成された データ(一般的にはHTML である)をクライアントに返す. JSP&サーブレットは,また,サーバ側に用意されたファイルやデータベースなどと豊富な リソースとも密接に連携をとることで,高度な処理を実現することができる. JSP&サーブレットによってつくられるページのことを静的なページに対して,動的なペー ジと言う. 2.1.1.2. クライアントサイド技術と JSP&サーブレット 「動的な処理」と言えば,一般にJavaScript + DOM(やダイナミック HTML)のようなク ライアントサイドのしくみが想起されるが,クライアントサイドのしくみと,JSP&サーブレ ットとは,クライアントから入力されたデータを保持できるかどうかという点が異なる. クライアントサイド技術の「動的」とは,サーバサイドでコンテンツ管理者があらかじめ用 意した情報/データを基に見せ方を変えているにすぎない.しかし,JSP&サーブレットのよう なサーバサイド技術の「動的」とは,サーバサイドで用意した情報はもちろん,クライアント からエンドユーザが入力した情報を基に,コンテンツを成長させていく技術である. 例えば,掲示板のようなアプリケーションは,サーバサイド技術としての JSP&サーブレッ トの機能を活かした典型的なしくみであるといわない.それは,掲示板がアプリケーションと してあらかじめ提供するのは,あくまで書き込むための「しくみ」だからである.コンテンツ は,クライアントからの入力(投稿)によって,順次,拡大していくものである.このような しくみは,クライアント技術では実現できない. その他,クライアント技術は,全てのデータ,プログラムをクライアント側にいったんダウ ンロードしなければならないため,(1)ユーザにみせたくない情報(例えばパスワードのよう

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第2 章 準備 17 な)を扱いにくい,(2)不要なトラフィックが発生する,(3)処理の内容によっては,クライ アントのマシンスペックやブラウザの種類に依存する,などの問題がある.しかし,サーバサ イド技術である JSP&サーブレットは,すべての処理をサーバ側で行うので,(1)ユーザに見 せたくない情報もサーバで一元的に管理できる,(2)処理結果は最終的な結果である HTML なので,発生するトラフィックは最低限に抑える,(3)クライアントの性能,ソフトウェア環 境に依存しにくい,という利点がある. 2.1.1.3. JSP&サーブレットの使い分け サーバサイド技術の中でのJSP&サーブレットの位置づけを述べた.次に JSP とサーブレッ トの違いについて考察する.同一の Java 言語をベースとしたサーバサイド技術であるにも関 わらず,JSP とサーブレットという二つの技術を使い分ける必要がある. サーブレットはHTML を出力するが,JSP は HTML に埋め込まれる.具体的には,簡単な コードを見れば理解しやすい. JSP とサーブレットとはまったく別物であるようにも見えるが,実際は,両者でできること はほとんど変わらない.JSP で記述できることは「必ず」サーブレットで実現することができ る.同様に,サーブレットで記述できることの「大部分は」JSP で実現することができる.一 般的に言えば,JSP とサーブレットとの違いは「見かけだけ」である. 両者を使い分ける意味は「用途」によってである. コードを見ても分かるように,サーブレットがあくまで Java プログラミングの一環として HTML を出力しているのに対し,JSP は HTML の中に断片的な Java プログラムを埋め込む という形式を採っている.この書き方の違いから,サーバレットはロジックの記述は向いてい るが,静的な HTML を大量に出力したいという場合,どうしても記述が冗長になってしまう という問題がある.同様に,JSP にはレイアウトとは関係ないロジックを大量に埋め込んでい るので,ページの構造が見えにくくなってしまうという問題がある. サーバサイド Java の世界では,処理中心の機能はサーブレットで行い,JSP は表示中心の 機能を担うことで,互いに互いの不得手を補いあっている.JSP はコンパイルを必要としない. JSP&サーブレットは処理に先立って,必ずコンパイル(一括翻訳)という処理を行う.コ

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第2 章 準備 18 ンパイル処理を必要とするとは言っても,JSP とサーブレットでは,それぞれに実行までの過 程異なるので,注意を要する. サーブレットは「開発者が自らコンパイル作業を行い,できた実行ファイルを配置する」と いう作業が必要である.しかし,JSP では事前のコンパイルを必要としない.自分が書いたソ ースコードをそのままサーバ上に配置しさえすれば,そのまま動作させることができる. 実行のたびに解析作業が必要となってしまい,JSP はサーブレットに比べ処理効率が悪くな ると思われるが実はそうではない.JSP は,最初に呼び出されたタイミングで,いったん,サ ーブレットに変換/コンパイルされたあと,コンパイルされた状態のものがメモリ上に常駐する. このため,1 度目の要求では若干の遅さは感じられるが,2 回目以降の要求ではサーブレット と同等のパフォーマンスを発揮できる. なお,JSP ページが更新された場合にも,コンテナは実行時に最終更新日をチェックして, 必要に応じて再変換/コンパイルを行うので,開発者はコンパイルという処理を一切意識する必 要がない.

2.1.2. アプリケーションサーバと Web サーバ[9]

2.1.2.1. アプリケーションサーバ アプリケーションサーバ(Application Server)は,ビジネスロジックなどを実装したアプ リケーションソフトウェアを実行することを専門とするコンピュータネットワーク上のサーバ コンピュータ,もしくはそのようなコンピュータ上でのアプリケーションの実行を管理補助す るミドルウェアのことである. アプリケーションサーバと呼ぶ場合,一般には JavaEE を採用した Web アプリケーション サーバを指し,Citrix による Citrix Presentation Server や.Net(ドットネット)に準じたサ ーバはアプリケーションサーバと呼ばれることは少ない.

Web アプリケーションサーバは,Web クライアントからの HTTP のレスポンス要求を処理 する Web サーバとバックエンドのリレーショナルデータベースマネージメントシステム (RDBMS)を中心するデータベース中核層への橋渡しを担い,データの加工などの処理を行 う.

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第2 章 準備 19

2.1.2.2. Tomcat

Jakarta プロジェクトのサブプロジェクトとして開発されているオープンソースのソフトウ ェアであり,もしくはJava サーブレット・JSP を処理するアプリケーションサーバをさす. Tomcat は単独で Web サーバとして動作することも可能であるが,Apache や IIS のプラグ インとして動作できる.実際にはプラグインとしての利用が主流である.

Tomcat は主な UNIX 系 OS や Windows,Mac OS X などで動作する.Tomcat は Sun Microsystems 社から Java サーブレット・JSP のリファレンス実装として認められたソフトウ ェアで,利用者も非常に多い.

Apache Software License というライセンスに基づいて公開されており,誰でも自由かつ無 償で利用・改変・再配布できる.

図 1 Tomcat 管理画面

2.1.2.3. Web サーバ

Web サーバは,HTTP に則り,クライアントソフトウェアのウェブブラウザに対して,HTML やオブジェクト(画像など)の表示を提供するサービスプログラム及び,そのサービズが動作

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第2 章 準備 20 するサーバコンピュータを指す.広義には,クライアントソフトウェアとHTTP による通信を 行うプログラム及びコンピュータである. 2.1.2.4. Apache 最も人気の高いWeb サーバソフトウェアの一つであり,1995 年に NCAShttpd1.3 をベース に開発が始まり,UNIX 系 OS を中心に幅広い人気を獲得した. Apache はフリーソフトウェアとして無償で公開され,世界中のボランディアのプログラマ たちの手によって長年に渡って開発が続けられている.NCSAhttp の細かいバグを修正したり, 新しい機能を追加するためのパッチ(patch)集として公開されていたが,途中から単体の Web サーバソフトとして公開された. 表 1 Apache 設定 項目 概要 Network Domain サーバのドメイン名 Server Name WWW サーバ名

Administrator's Email Address 管理者のメールアドレス Install Apache htpd Server programs and

shortcuts for

Apache をサービスとして常駐さ せるかどうか

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第2 章 準備 21

2.1.3. データベースサーバ[10]

データベースサーバとは,データベースを保有し,クライアントから検索や更新などの要求 を受けたときに処理を行い,結果をアプリケーションに返すサーバである.クライアントサー バ型のデータベースソフトでは,データベースファイルを直接操作する機能を受け持つデータ ベースエンジンを指す. 代表的なデータベースサーバに Oracle(日本オラクル),SQL Server(マイクロソフト), Adaptive Server(サイベース)などがある.これらは UNIX や Windows Server 2003 などの サーバ上で動作し,クライアントからの要求を受け取って,データベースファイルの操作を担 当する. 2.1.3.1. MySQL TDX DataKonsultAB 社などが開発している,オープンソースのリレーショナルデータベー ス管理システム(RDBMS)である. マルチューザ,マルチスレッドで動作し,高速性と堅牢性に定評がある.オープンソースな ので基本的には無償で利用することができ,国内では有償でサポートを提供する企業もある. Windows や各種 UNIX 系 OS など,多くのプラットフォームで動作するのも特長の一つで ある.PostgreSQL などと並んで人気の高いシステムである.

2.1.4. メールサーバ[9]

メールサーバは,電子メールを配送するためのサーバで,メールの送受信を行うサーバと, 受信したメールをユーザに送りと届けるサーバの二つからなる.また,メールサーバには含ま れないが,メールの送受信に密接に関わってくるのが DNS サーバである.各サーバの機能や 特徴は以下の通りである.  SMTP サーバ SMTP サーバは電子メールの送受信を行うサーバである.クライアントや他のメールサーバ とのデータのやり取りには,SMTP というプロトコルを使用するため,この名前がつけられた.

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第2 章 準備 22 SMTP サーバの役割は大きく分けて 2 つある.1 つはユーザから送信されたメールを受け取 り,送信先のユーザのネットワーク内で稼働しているSMTP サーバを探し,そこに転送するこ とである.もう1 つは SMTP サーバの利用ユーザ宛に送られてきたメールを,ユーザが受信処 理を行うまで保存することである.  POP サーバ(POP3 サーバ)

POP サーバは受信したメールをユーザに送り届けるサーバの 1 つである.POP(Post Office Protocol)はメール受信プロトコルの 1 つで,現在は改良された POP3 が世界的に普及してい る. 後述する IMAP4 サーバに比べて機能はシンプルであるが,送受したメールの管理をクライ アントのパソコン上で行うため,動作が軽快という長所がある.  IMAP サーバ(IMAP4 サーバ) IMAP サーバも POP サーバと同じく受信したメールをユーザに送り届けるサーバの 1 つで ある.IMAP(Internet Message Access Protocol)はメール受信プロトコルの 1 つで,日本で は国際化対応が行われた IMAP4 が主流である.POP3 の問題点を踏まえて,さまざまな点で 機能の改善がなされており,今後は徐々に利用者が増えていくと予想される. IMAP4 サーバの最大の特徴は,送受したメールをすべてサーバ側で管理することである. このため,複数の PC からメールの送受信をする場合でも,ユーザはメールボックスを一括し て管理することができる.したがって外部からのメールの送受信にも柔軟に対応することがで きる. メールサーバを構築する際には,POP3 サーバまたは IMAP4 サーバのいずれかを用意する 必要がある.なお,POP3 と IMAP4 では使用する TCP のポート番号が異なるため,自宅サー バを構築する上ではその点に注意する必要がある.  DNS サーバ

DNS(Domain Name System)サーバは,インターネット上でのコンピュータの名前にあ たるドメイン名を住所にあたるIP アドレスに変換する機能を持ったサーバである.

インターネットには無数のDNS サーバが存在しており,個々の DNS サーバは,自分が管理 するネットワークに接続されたコンピュータのドメイン名と IP アドレスの対応表を持ち,外

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第2 章 準備 23 部からの問い合わせに応じてIP アドレス情報を返す仕組みを有している. DNS サーバの保有する「対応表」はさまざまであるが,メールの送信において重要なのは MX レコード(Mail EXchanger)である. MX レコードは,メールとメールサーバに関する情報が登録された「対応表」で,メールア ドレスに記載されたドメイン名を,該当するSMTP サーバの IP アドレスと対応づけるための ものである.このMX レコードを参照することで,正しいあて先にメールを送信することがで きる. 2.1.4.1. Postfix[11] Postfix は高性能な MTA(メール配送エージェント)を,より簡単でより安全に利用できる ことを目的に開発されたオープンソースソフトウェアである.IBM トーマス・J・ワトンソ研 究所のWietse Venema 博士が手がけている.1998 登場以来,多くのユーザを獲得し,MacOSX をはじめ,多くのLinux ディストリビューションや UNIX プラットフォームでも,標準 MTA として採用されている.

MTA では従来から Sendmail が広く利用されている.Sendmail は柔軟な設定と豊富な機能 を特徴とする一方,それと引き替えにした構造の複雑さから,たびたびセキュリティホールを

発生させてきた.元来メールサーバは不特定のサーバからメールを受け取る必要があり,潜在 的に攻撃の対象になりやすく,SSH や FTP のように接続ホストを限定することができない. 接続先を限定してしまうと,送受信できるメールも限られる.

Sendmail の反省から,Postfix は MTA の役割ごとにシンプルなプロセスを用意し,処理に 当たるよう設計されている.それぞれのプロセスに付与えされる権限を最小限にすることで, 仮にバッファオーバーフローのような攻撃をされたとしても,被害をプロセス単位にとどめ, システム全体が乗っ取られる事態を回避することができる.また DoS 攻撃や DDoS 攻撃のよ うなサービス妨害に対しても堅牢性を発揮する. Sendmail は数多くの問題を露呈した一方で,今でも最新の技術が盛り込まれるなど MTA の デファクトスタンダードとなっている.Sendmail の操作に慣れ親しんだ管理者も多く, Sendmail との互換性も次世代 MTA に求められる課題となっている.Postfix はその点でも長

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第2 章 準備 24

けており,aliases や.forward ファイルなどはそのまま使用できる,すべに Sendmail を利用し ている場合でも,Postfix への変換が容易に行える.例えば CGI のような Web アプリケーショ ンでSendmail コマンドを使用している場合でも,Postfix に代替 Sendmail コマンドが用意さ れているため,CGI を修正することなく使い続けることができる.

なおSendmail は Milter API(Mail Filter API)が提供されており,Milter API をサポート したフィルタソフトウェアで,柔軟にSendmail を拡張することができるが,Postfix でもバー ジョン2.3 から Milter API をサポートしている.これにより,spam や迷惑メールのメールフ ィルタとして,Milter API に対応したフィルタソフトウェアを利用することができる.

Postfix のライセンスは,IBM の支援を受けていることもあり,IBM Public License が適用 される.そのため一部のLinux ディストリビューションでは標準 MTA に採用されていない場 合があるが,ほとんどの場合簡単な操作で追加インストールが可能である.

2.1.5. SSL

SSL とは,Netscape Communications 社が開発した,インターネット上で情報を暗号化し て送受信するプロトコルである.現在インターネットで広く使われている WWW や FTP など のデートを暗号化し,プライバシーに関わる情報やクレジットカード番号,企業秘密などを安 全に送受信することができる. SSL は公開鍵暗号や秘密鍵暗号,デジタル証明書,ハッシュ関数などのセキュリティ技術を 組み合わせ,データの盗聴や改ざん,なりすましを防ぐことができる.OSI 参照モデルではセ ッション層(第 5 層)とトランスポート層(第 4 層)の境界で動作し,HTTP や FTP などの 上位のプロトコルを利用するアプリケーションソフトからは,特に意識することなく透過的に 利用することができる.SSL3.0 をもとに若干の改良が加えられた TLS1.0 が RFC2246 として IETF で標準化されている[12].

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第2 章 準備 25

2.2. Processing[13]

Processing プロジェクトは 2001 年の春に始まり,その年の 8 月の日本におけるワークショ ップで最初に利用された.Processing は,当初は分野に特化した Java 拡張としてアートとデ ザインの世界の人々向けに開発されたものであるが,大規摸なインスタレーション作品,モー ショングラフィックス,それに複雑な情報視覚化のための本格的なデザインツールならびにプ ロトタイピングツールへと進化した.シンプルなプログラミング環境であるProcessing は,ア ニメーションを中心とするビジュアル指向のアプリケーション開発を用意にするとともに,対 話方式で即座にフィードバックを返すことを目的に開発された.その後6 年にわたって機能を 拡張してきた結果,単なるスケッチのためだけでなく,より高度な製品レベルの作品向けにも 使われるようになった. 最新バージョンのProcessing は,次のアドレスからダウンロードできる. http://processing.org/download Processing プロジェクトの重要な目標は,こうしたタイプのプログラミングを広範な人々が 行えるようにすることにあった.そのため,Processing はフリーでダウンロードおよび利用で きるオープンソースになっている.Processing 環境コアライブラリを使って開発したプロジェ クトは,どのような目的にも利用できる.こうしたモデルはGCC(GNU Compiler Collection) と同じである.GCC とそれに関連するライブラリ(例えば libe)は GPL(GUN Public License) のもとでオープンソースであり,コードの改変は制限されない.ところが,GCC で開発したプ ログラムそのものをオープンソースにすることは要求されない.

Processing は以下のものから構成される.

 PDE(Processing Development Environment).これは,Processing アイコンをダブルク リックすると起動するソフトウェアである.PDE は最小限の機能を備えた統合開発環境 (Integrated Development Environment:IDE)で,プログラミングの入門向け,ある いは,簡単なアイデアのテスト用に設計されている.

 「コア」プログラミングインタフェース(API)とライブラリを構成するコマンド群(関 数あるいはメソッドとも言う).ライブラリは,OpenGL による描画,XML ファイルの読

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第2 章 準備 26 み込み,複雑なイメージのPDF 形式での保存といった高度な機能をサポートする.  言語構文.これは Java に似ているが,少し変更を加えている.  活溌なオンラインコミュニティ.http://processing.org/で提供されている. このように,「Processing」と言っても,その意味は少しあいまいである.API のことを指し て言う場合もあれば,開発環境のこと,あるいはWeb サイトのことを指す場合もある.

2.3. MeCab

MeCab(http://code.google.com/p/mecab/)はオープンソースの形態素解析エンジンで,奈良先 端科学技術大学院大学出身で,現Google ソフトウェアエンジニアとして Google 日本語入力開 発者の一人である工藤拓氏によって開発された.品詞情報を利用した解析・推定を行うことが できる. 開発開始当初は ChaSen を基にし,ChaSenTNG という名前で開発されていたが,現在は ChaSen とは独立にスクラッチから開発されている.ChaSen に比べて解析精度は同程度で, 解析速度は平均3-4 倍速い. 品詞情報を利用した解析・推定を行うことができる.MeCab で利用できる辞書はいくつか あるが,ChaSen と同様に IPA 品詞体系で構築された IPADIC が一般的に用いられている.

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第2 章 準備 27

2.4. データの標準化

統計学における「標準化」とは変数の尺度を変換し,平均や標準偏差が特定の値になるよ うにすることである. エクセルのSTANDARDIZE 関数は,データの標準化を行う関数である.データの標準化と は,平均値0,標準偏差 1 となるように変換することである.標準化を行うことにより,様々 なデータを統計学的に見やすく(標準正規分布化)する.この関数の書式は次のようになる: STANDARDIZE(x,平均,標準偏差) x:標準化変量を計算する数値を指定する. 平均:対象となる分布の算術平均(相加平均)を指定する. 標準偏差:対象となる分布の標準偏差を指定する. = 平均 標準偏差

2.5. 心理学の基本用語[14]

 質問紙法:自己診断法によるもので,人格特性について一連の質問を並べ,2 肢または多 肢選択による回答を利用する方法である.向性検査,適応性診断テスト,矢田部=ギルフ ォード性格検査,ミネソタ多面人格目録,モーズレイ人格目録(MPI)などがある.  投影法:フランク(L.K.Frank,1939)によって創始された人格検査法の総称で,比較 的曖昧で多義的な刺激を与えて自由な反応を求め,内面にある感情,願望,葛藤,思考様 式などを分析し,人格特性を診断する方法である.テストの意図が明確でなく,被験者が 意識的操作を加えることを避けられ,人格の全体的力動的特性をとらえられるが,結果の 整理,分析は複雑で,数量的客観的に処理しがたく,検査者の熟練,洞察力を要する検査 法である.投影法には,①視覚的刺激によるもの,②言語的刺激によるもの,③描画法, ④身体的表現によるもの,などがある.  作業検査法:被験者に作業課題を与え,作業の経過と結果から人格特性を見ようとするも

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第2 章 準備 28

ので,内田クレペリン精神検査,意志気質検査などがある.この方法は被験者の作為的対

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29

第 3 章

Web カウンセリングシステムの構築

3.1. 先行研究

河村(2003)は,電子メールカウンセリングに対する学生の態度の検討を行った.携帯電話 やインターネットの普及によりメールによるカウンセリングが定着しつつあるとしている.鳥 取短期大学でも2002 年度よりメール相談を開始した.河村(2003)は学生のメール利用の状 況,メール相談への態度を調査した.その結果,携帯メールの利用率,利用頻度が高いことが 示された[15]. 松田ら(2008)の教育相談におけるオンラインカウンセリングの利用可能性に関する展望に ついては次の通りである.インターネットを介する,E メールやチャットプログラムなどを利 用したオンラインカウンセリングは,この 10 年の間に益々利用可能な状況にある.しかしオ ンラインカウンセリングの適用の効果については論争があるところである.これはオンライン カウンセリングの種類とその特徴をふまえた利用法および検証がなされていないためであると している.松田ら(2008)は,オンラインカウンセリングと従来のカウンセリングとの比較を リアルタイム性,双方向性,メディアモダリティの観点から行い,その種類別に効果が挙がる 対象や相談内容について,カウンセリングの視点から整理した.その結果,話すより書くこと が得意な人や簡便さを求める人はメールカウンセリング,特に集団療法や自助グループはの参 加,セルフ療法を求める人は ML や BBS,リアルタイムかつ双方向を求める人はチャット,さ

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 30 らに視覚性を求める人はビデオチャットカウンセリングが,また対人不安の強い人はビデオチ ャット以外のオンラインカウンセリングが,効果をもたらすと考えられた.オンラインカウン セリングは,対面カウンセリングの代替や補完としても有効であると考えられるし,また学校 内や保護者との連携として有効と考えられる.一方,オンラインカウンセリングの普及の可否 は,運営・管理側のIT スキルに依存すると予測される[16]. 藤野ら(2000)は,広域高速ネットワークとインターネットを利用した不登校・障害児のた めのカウンセリングシステムを構築した.このシステムでは東北大学と仙台市の公共施設をネ ットワークで結んでおり,公共施設の端末から3 つの段階のサービスを利用できる.最終的に 専門家によるテレビ電話相談を受けることができる.情報的支援と情緒的支援が必要に応じて 提供されるようなオンラインカウンセリングシステムの構築は新しい試みといえる[17].しか し,このシステムでは,テレビ電話相談の同時性という時間的な制約があるので,Web カウン セリングシステムのクライアントおよびカウンセラーに対して不便な面がある.例えば,この システムの枠組で海外赴任者向けのカウンセリング行うとき,海外赴任者と国内在住のカウン セラーには時差があるために利用時間帯の設定が容易ではない. 古屋ら(2000)は不登校児童・生徒を対象にした電子カウンセリング支援システムの構築を 行った.このシステムでは,メールでのカウンセリングの履歴を管理するため,カウンセリン グの中間メールアドレスを使うことにより,これを実現している.前提条件として,相談者の メールアドレス([email protected])とカウンセラーのメールアドレス([email protected])が必要で ある.動作としては,相談者の申請に対して,カウンセラーをアサインする時,メールを仲介 する新規のメールアドレス例えば,[email protected]mを指定する.カウンセラーからは, この[email protected]mにメールを出すと,システムが仲介し,相談者のメールアドレスに 転送する.逆に相談はこの[email protected]mにメールを出すと,システムが仲介し,カウ ンセラーのメールアドレスに伝送する.システムは,相談者とカウンセラーの間のメールのや りとりをDB に記録する.日本では,Web 上でのカウンセリングサービスのほとんどがこのよ うにメールを使っている.しかし,メールカウンセリングは相談内容の保存と管理がしにくい 点が指摘されている[18].このシステムでは相談者とカウンセラーの間の相談内容を保存する ために中間メールを使っている.しかし,その中間メールを使用することが,セキュリティの

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 31 問題を生じている.中間メールで転送する時に,人的エラー,例えば外部の人への誤送信等が 発生する可能性がある. 図 4 既存システムの概要図 その他に,宮崎ら(2012)は,メールカウンセリングと来室カウンセリングに対するそれぞ れの被援助者側の抵抗感を調べ,その異同を明らかにする目的で研究を行っている.性別,相 談室の認知度,メール習慣における影響も論述している.被験者男子300 人,女子 194 人に対 して,質問紙法で調査を行った.その結果,被援助者側のメールカウンセリングに対する抵抗 はそう強くないのではないか,メールカウンセリングをもっと活用するべきでないかという示 唆が得られている[19].このことは,メールカウンセリングおよびオンラインカウンセリング のクライアントがもっているニーズを十分に分析して対応すれば,より多くの人が使う可能性 があることを意味するものと思われる.

3.2. システム概要

本システムは,Web 上でクライアントとカウンセラーが相互にメッセージを送信することに

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 32 よりカウンセリングを行うものである.メールによる送信は,メールサーバ間のデータの暗号 化が難しく,セキュリティの面からも利用しないことにした.すべての作業をサーバ上に置か れたデータベースを利用してやりとりを行う.そのためクライアントはインターネットにアク セスできればいつでもどこからでもシステムを利用することが可能となる.また,クライアン トからメッセージが送られたら,メールサーバからカウンセラーの登録したメールアドレスへ 自動的に通知メールを送る.これにより,カウンセラーはクライアントからメッセージが届く 状況をフレッシュ的に把握することができる.しかし,実際にクライアントが入力したメッセ ージの内容はメールでは送られないようにしている. 図 5 通知メール さらに,入力したメッセージが外部に漏れることのないように,すべてサーバの内部に貯蓄し て管理する.カウンセラー側のメッセージでも同様に扱われる,システム構成図を図 6 示す.

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 33

図 6 Web カウンセリングシステム構成図

本研究におけるWeb カウンセリングシステムの開発は,オープンソースソフトウェアを基本 とする.具体的には,メールサーバ,データベースサーバ,アプリケーションサーバを各々構

築し,さらにそれらを連動させシステムの統合化をはかる.メールサーバにはPostfix,データ ベースサーバにはMySQL,アプリケーションサーバには Tomcat,Web サーバは Apache を採 用する.これらは,全てオープンソースソフトウェアである,これまでに様々なアプリケーシ ョン開発に関して産業界において利用されてきており,ソフトウェアの信頼性も高い.そして, ソフトウェアコストが一切かからずにシステム構築ができる,および開発者が全てのソースコ ードを理解,把握しておりソフトウェアにブラックボックスの部分がない点も重要なポイント である[20]. 本システムの開発環境はWindows XP である.Eclipes の上で JSP&サーブレットを用いて 開発した. また,実際の運用に影響しないために,運用マシン以外に別に開発マシンを設置した.新た な機能開発は開発マシンで行い,実験で動作確認後,運用マシンに移した.運用マシンにはア プリケーションサーバとデータベースを設置した.開発マシンの構成は運用マシンと同じであ る.また,メールサーバも別のマシン(Mac OS)を設置した.

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 34

3.3. システム機能

本Web カウンセリングシステムのアドレスにアクセスすると図 7 の画面が表示される.本 システムでは,一時期にA 医院のホームページを経由して一般の人に対して公開した. 図 7 ログイン画面 以下,本システムの利用方法について説明する.ユーザは管理者,カウンセラーとクライア ントである.

3.3.1. 管理者用ユーザ

管理者はシステムを管理する立場の特定のユーザである.管理用ユーザでは以下の機能が利 用できる. [1] 新規カウンセラー登録 [2] 担当カウンセラー申請状況 [3] カウンセラー対応付けページ

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 35 [4] アカウント一覧 [5] メール自動送信エラーログ ログイン画面で受付の特定ID とパスワードを入力すると図 8 の管理者のメインページとな る. 図 8 管理者のメイン画面 図 9 カウンセラーアカウント登録の画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 36 「カウンセラーアカウント登録」の機能では新しいカウンセラーを登録することができる(カ ウンセラーは自分で新規登録場合必ず管理者に通じて登録する). 図 10 担当カウンセラー申請状況の画面 次に,「担当カウンセラー申請状況」の機能ではユーザのカウンセラー申請希望を受けること ができる.管理者はクライアントの申請によってカウンセラーを指定することができる. 図 11 担当カウンセラー登録の画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 37 そして,「カウンセラー対応付けページ」の機能ではクライアントに対応するカウンセラーが 登録するまたは変更することができる. 図 12 登録アカウント一覧の画面 また,「登録アカウント一覧」の機能ではすべて登録したアカウントの情報を読み,アカウン トを管理することができる(ここでアカウントを削除することもできる). 図 13 メール自動送信エラーログの画面 最後に,「メール自動送信エラーログ」の機能では,システムからのお知らせメール送信が失 敗した場合は,そのメールの送信時間,ユーザとタイトルを表示することができる.その情報 によって管理者はもう一度そのユーザ登録したメールアドレスを送信するとこができる.

3.3.2. カウンセラー用ユーザ

カウンセラー用ユーザでは以下の機能が利用できる.

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 38 [1] ユーザからのメールを読む・返信する [2] 登録情報を変更する [3] pdf のアップロード [4] アクセスログの確認 図 7 の画面に先ほど登録したアカウント ID とパスワードを入力する.ログインすると図 14 の画面が表示されるのでカウンセラー専用ページをクリックする.図 15 がカウンセラーの管 理画面となる. 図 14 カウンセラーのメイン画面 図 15 カウンセラー管理画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 39 「管理画面」ではそのカウンセラーが担当したクライアントから来たメールをすべて表示す る.“情報閲覧”のボタンをクリックするとそのクライアントの基本情報を読むことができる. “メール読む”のボタンをクリックするとメールの内容を読むことができる.また,クライア ントの既読状況と返信状況も表示する,すでに返信した場合は,返信メール内容も読める. 図 16 クライアントからメールを読む画面 次に,「受信メール」では利用者からメール読んだ,返信することができる. 図 17 登録情報変更の画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 40 そして,「登録情報変更」の機能ではカウンセラー登録情報を変更することができる. 図 18 PDF アップローダーの画面 また,「pdf アップロード」の機能では pdf のファイルをアップロードすることとその内容を 読むことができる.そしてカウンセラーの各種資料をサーバで保存・管理することができる. 図 19 アクセスログの画面 最後に,「アクセスログ」の機能では各ユーザの登録状況を確認することができる.カウンセ

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 41 ラーはクライアントのシステムの登録頻度を把握することができる.

3.3.3. クライアント用ユーザ

アカウントを持ってないクライアントは登録が必要であり,ログイン画面で新規登録をクリ ックして,新規登録することができる. 図 20 クライアント新規登録の画面 クライアント用ユーザでは以下の機能が利用できる. [1] 新しいメール書く [2] カウンセラーからメールを読む [3] 送信済みメールを読む [4] 登録情報変更 [5] 希望カウンセラーを申請 図 7 の画面に登録したアカウント ID とパスワードでログインすると図 21 の画面が表示さ

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 42

れ,クライアントのメインページとなる.

図 21 クライアントユーザのメイン画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 43 「通常メール」の機能では相談したい内容を書き,カウンセラーへ送信することができる. 図 23 受信メールの画面 次に,「メールを読む」の機能ではカウンセラーから返信を読むことができる. 図 24 送信済みメールを読む画面 そして,「送信済みメール読む」の機能では送信したメールを読むことができる.

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 44

図 25 クライアントユーザ登録情報変更の画面

また,「登録情報変更」の機能では登録した情報を変更することができる.

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 45 最後に,「希望カウンセラー申請」の機能ではユーザ希望のカウンセラーを申請することがで きる.この画面で登録したカウンセラーの名前を表示する.また,マウスをカウンセラーの名 前の上で置くとそのカウンセラーの簡単な履歴を表示することができる.

3.3.4. 海外版 Web カウンセリングシステム

国際化のために,英語版と中国語版も作成した. 図 27 英語版ログイン画面 上記の図は英語版のログイン画面である. 図 28 は英語版管理者用ユーザのメイン画面である. 図 29 は英語版クライアント用ユーザのメイン画面である. 図 30 は中国語版ログイン画面である. 図 31 は中国語版新規クライアント用ユーザの登録画面である. 図 32 は中国語版カウンセラー登録の画面である.

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 46

図 28 英語版管理者ユーザのメイン画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 47

図 30 中国語版ログイン画面

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第3 章 Web カウンセリングシステムの構築 48

図  1  Tomcat 管理画面
図  2  Apache 動作画面
図  3  MeCab の実行画面
図  6  Web カウンセリングシステム構成図
+7

参照

関連したドキュメント

(7)

継続企業の前提に関する注記に記載されているとおり、会社は、×年4月1日から×年3月 31

※お寄せいた だいた個人情 報は、企 画の 参考およびプ レゼントの 発 送に利用し、そ れ以外では利

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