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IRUCAA@TDC : №32:歯周組織再生に向けたiPS 細胞とエナメルマトリックスタンパク質の応用

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Academic year: 2021

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Posted at the Institutional Resources for Unique Collection and Academic Archives at Tokyo Dental College, Available from http://ir.tdc.ac.jp/

Title

№32:歯周組織再生に向けたiPS 細胞とエナメルマト

リックスタンパク質の応用

Author(s)

久永, 幸乃; 青木, 栄人; 佐藤, 正敬; 齋藤, 暁子; 東,

俊文; 齋藤, 淳

Journal

歯科学報, 119(3): 249-249

URL

http://hdl.handle.net/10130/4907

Right

Description

(2)

目的:iPS 細胞はその多分化能と増殖能から,歯周

組織再生への応用が検討されている。これまでに 我々は,エナメルマトリックスタンパク質(enamel matrix derivative, EMD)とアテロコラーゲンスポ ンジ(atelocollagen sponge, ACS)の併用がマウス iPS 細胞(miPSCs)の骨芽細胞分化と細胞増殖へ 与える影響について in vitro 条件下において研究を 行い,これらの併用が miPSCs の早期の骨芽細胞分 化を促進することを明らかにした。そこで今回,本 併用療法が骨欠損の治癒に及ぼす効果を in vivo に て評価することを目的とした。 方法:4週齢雄性 ICR のマウス皮下組織より採取 した線維芽細胞を用いて miPSCs を樹立,ACS に 播種し,骨分化誘導培地にて骨芽細胞分化させた。 その後,12週齢マウスの頭頂骨に対して直径5mm の両側性骨欠損を作製し,細胞を播種した ACS を 移植した。群分けは,欠損のみ・ACS 単独・ACS +miPSCs・ACS+EMD+miPSCs の4群を設定し, 術後3日・7日・14日後にそれぞれ安楽死させ, マイクロ CT 撮影による3D 骨梁構造解析(骨梁体 積率,骨梁数,骨梁幅,骨梁間隙)を行った。さら に,パラフィン切片を作製し H&E 染色を行い,骨 欠損の治癒状態を組織学的に評価した。 結果および考察:マイクロ CT 画像解析の結果,7 日と14日のタイムポイントにおいて,ACS+EMD +miPSCs 群 で は,欠 損 の み・ACS 単 独・ACS+ miPSCs 群と比較して有意な骨密度の増加を認め た。また,ACS+EMD+miPSCs・ACS+miPSCs 群と ACS 単独群では,ACS+EMD+miPSCs 群・ ACS+miPSCs 群において有意な 骨 梁 体 積 率,骨 梁数,骨梁幅,骨梁間隙の増加を認めた。組織学 的 評 価 に お い て も ACS+EMD+miPSCs・ACS+ miPSCs 群では,骨欠損の治癒が良好な傾向を認め た。このことから,ACS は生体内においても,細 胞移植のための適切な足場となり骨欠損の治癒を促 進すること,また,EMD の作用によってより分化 の進んだ細胞を移植することで,骨欠損の治癒が促 進した可能性が示唆された。 目的:歯周炎は,病原性の強いマイクロバイオーム とそれに対する宿主の免疫反応により発症・進展 する。Treponema denticola は,重度歯周炎病巣から 高頻度に検出され る。Major outer sheath protein (Msp)は T. denticola の細胞外膜に存在するタン パクであり,歯周組織への定着や細胞傷害性に関与 する本菌の主要な病原因子の一つである。過去に 我々は,T. denticola msp 欠損株の遺伝子発現を解 析し,TDE_0344の有意な発現上昇を認めた。TDE _0344の ア ミ ノ 酸 配 列 に は looped-hinge-helix の DNA 結合モチーフが認められ,特定の遺伝子のプ ロモーター領域に結合しその発現を調節することが 考えられた。本研究の目的は,T. denticola におけ る TDE_0344の機能を明らかにすることである。

方法:T. denticola ATCC 35405株(野生株)の TDE

_0344を,エリスロマイシン耐性遺伝子(ermB)を 用いた相同組み換えによって欠損させ,T. denticola TDE_0344欠損株を作出した。次に,野生株と欠損 株 の 増 殖 能 と 運 動 性 の 比 較 を 行 っ た。さ ら に, DNA マイクロアレイと qRT-PCR にて欠損株の遺 伝子発現について解析を行った。 結 果 お よ び 考 察:TDE_0344の 欠 損 は T. denticola の増殖能に影響を与えなかった。欠損株が寒天培地 内に形成したコロニーの直径は,野生株と比較し有 意に小さかった(p<0.01)。菌体ごとの運動パター ンを暗視野顕微鏡下で観察したところ,欠損株は運 動のパターンが異なり,円弧を描くように運動する 傾向が認められた。DNA マイクロアレイおよび qRT-PCR による遺伝子発現解析の結果,欠損株に おいて,鞭毛の構成と回転方向の切り替え(スイッ チング)に関わる遺伝子,fliG,fliH,fliI の有意な 発現上昇を認めた(p<0.01)。以上より TDE_0344 は,fliG,fliH,fliI の転写調節を介して T. denticola の運動性の制御に関わることが示唆された。

№32:歯周組織再生に向けた iPS 細胞とエナメルマトリックスタンパク質の応用

久永幸乃1),青木栄人1),佐藤正敬1),齋藤暁子2),東 俊文2)3),齋藤 淳1)3) (東歯大・歯周)1)(東歯大・生化)2)(東歯大・口科研)3)

№33:Treponema denticola TDE_0344は鞭毛のスイッチング制御に関与する

山下慶子1)2),北村友里恵1)2),国分栄仁2)3),菊池有一郎2)3),齋藤 淳1)2),石原和幸2)3)

(東歯大・歯周)1)(東歯大・口科研)2)(東歯大・微生)3)

歯科学報 Vol.119,No.3(2019) 249

参照

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