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論文内容要旨

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Academic year: 2021

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論文内容要旨

論文題名 The effect of bronchoconstriction by methacholine inhalation in a murine

model of asthma(喘息モデルマウスにおけるメサコリン吸入による反復的気管支収縮の影響)

掲載雑誌名 International Archives of Allergy and Immunology(2020年掲載予定)

専攻名 内科系内科学(呼吸器アレルギー内科学分野) 宮田 祐人

内容要旨

喘息の病態は様々な炎症性サイトカインが放出されることにより起こる好酸球性炎症や杯細胞 の過形成、気道過敏性の亢進、気道平滑筋の肥厚から形成されるアレルギー性の気道炎症が主体 となっている。近年、気管支収縮が気道リモデリングを引き起こし、喘息におけるアレルギー性 の気道炎症を誘発することが報告されている。しかし、気管支収縮によるメカニカルストレスが 気道炎症やリモデリングを誘発する機序ははっきりしない。今回我々は卵白アルブミン(OVA)

誘導性喘息モデルマウスに対してコリン作動薬であるメサコリンの吸入により誘発された気管 支収縮の影響を調査した。まず

Balb/c

雌マウスに対して

1

日目、

7

日目に

OVA

を腹腔内投与し、

22

日目から週

3

回、計

4

週間

OVA

を点鼻にて投与した。その後、46日目よりネブライザーでメ サコリンを

1

日に

2

回、7日間吸入させ、最後のメサコリンの吸入の

24

時間後(53日目)に気 管支肺胞洗浄液(BALF)と肺組織を採取した。また、メサコリンに加えて気管支拡張薬としてβ

2刺激薬であるサルブタモールを吸入させ、メサコリン投与群と同様に

BALF

と肺組織を採取し た。BALFは総細胞数および細胞分画について分析し、肺組織は

PAS

染色で杯細胞の過形成、α-

SMA

染色で平滑筋の肥厚、マッソントリクローム染色で肺の線維化についてそれぞれ分析した。

また定量

PCR

にて肺組織における各種サイトカインや増殖因子の発現も分析した。結果は

OVA

に よる感作および曝露は、杯細胞の過形成とともに

BALF

の全細胞、マクロファージ、および好酸 球の発生を誘発し、気道平滑筋の肥厚を増加させた。最後の

OVA

曝露の

7

日後、メサコリンの吸 入を行わなかったマウスは気道炎症の減少を認めた。一方、メサコリン吸入を行ったマウスでは

BALF

の総細胞数、マクロファージ、および好酸球数は維持されており、杯細胞の過形成の割合 と気道平滑筋の肥厚もメサコリンによって維持されていた。また、メサコリンとサルブタモール を同時に吸入させた群ではメサコリン単独群と比較して総細胞数や

BALF

の細胞分画における好 酸球の割合が有意に低下しておりメサコリンの薬理学的作用ではなく気管収縮作用により気道 炎症の亢進が起こっていることが示唆された。さらに、メサコリンの吸入は、トランスフォーミ ング増殖因子(TGF)

-βの発現を誘導し、肺組織における発現が確認できた。この結果から TGF-

βの産生がメサコリンによる気管支収縮によって引き起こされる気道リモデリングの誘導に関 与していることが示唆された。結論としてメサコリン吸入による気管支収縮の反復により、アレ ルギー性の気道炎症および気道リモデリングが誘発されることが示された。

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