• 検索結果がありません。

御 前   隆

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "御 前   隆"

Copied!
1
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

S146 第45回 日本核医学会総会

 甲状腺細胞がヨードを取り込む性質を利用して,

バセドウ病と甲状腺癌に対してβ線放出核種

I-131による核医学的治療が行なわれる.前者が

過剰機能の正常細胞を対象とするのに対して後者 は正常細胞よりはヨード摂取能のはるかに低い癌 細胞が標的であり,使用されるアイソトープの平 均線量には10倍以上の差がある.バセドウ病へ の投与量はほとんどの場合,退出基準の500MBq

(13.5 mCi)であるので外来治療も可能であるのに 対して,癌には1.85 - 7.4 GBq (50 - 200 mCi)程 度の大線量が必要となり専用の治療病室のある施 設でのみ実施できる.両者に共通することは妊婦・

授乳婦に対しては禁忌であること,治療前にヨー ド制限が必要なことである.

 バセドウ病の治療に際しては,まず機能正常を めざすのか,機能低下になっても良いから確実な 治癒をねらうのか,目標を明確にする.その目標 に合わせて甲状腺重量,ヨード摂取率,有効半減 期などを参考に投与量を決定する.ヨード制限は 少なくともカプセル服用前1週間と服用後3日は 必要である.抗甲状腺剤の中止期間は病状による.

治療後数日間の周囲の人々との接し方について(不 要な不安を与えないように気を配りながら)被ば く低減のための注意事項を説明する.治療後早期

には破壊性甲状腺中毒症による心不全の誘発ない し増強,甲状腺眼症の悪化に注意する.治療後は 定期的に甲状腺機能を観察し,永久的甲状腺機能 低下症に移行した場合は甲状腺ホルモン補充を開 始する.

 甲状腺癌の治療には甲状腺全摘後に甲状腺床と 潜在的残存病巣の破壊をねらうthyroid ablationと 遠隔転移に対するものがある.正常甲状腺組織が 多量に残っていると癌細胞に集積しないので,非 手術例の原発巣の治療は対象とならない.適応組 織型は乳頭癌と濾胞癌のみであるが転移巣に集積 しない症例も多いので治療対象は慎重に選ぶ.術 後甲状腺ホルモン補充中の場合は中止して甲状腺 機能低下状態とし,内因性甲状腺刺激ホルモン(TSH) が十分上昇して癌細胞のヨード取り込みを刺激す るように図る.ヨード制限はカプセル投与前最短 でも1週間,投与後も退院までは続ける.治療後 早期には放射性唾液腺炎,甲状腺床ないし転移巣 の疼痛腫脹,嘔気などが生じることがあるので注 意.慢性期になっても唾液分泌低下や味覚障害が 残る可能性についても治療前に説明が必要であろ う.治療病室からの退出は体外測定で判定し,記 録を残すこと.退院後の周囲との接し方について の指導も忘れず行なう.

《教育講演6》

甲状腺疾患の I-131 治療に関するガイドライン

御 前   隆

(天理よろづ相談所病院 RIセンター)

272

特別抄録2段.indd   146

特別抄録2段.indd   146 2005/09/13   14:46:102005/09/13   14:46:10

参照

関連したドキュメント

(JJLC. 2012;52:375-380) KEY WORDS ━━ Thymic cancer, Non-papillary adenocarcinoma, Tubular adenocarcinoma, Sternal lifting method, Endoscopic surgery.. Reprints : Nobuyoshi

「臨床推論」 という日本語の定義として確立し

 仮定2.癌の進行が信頼を持ってモニターできる

病状は徐々に進行して数年後には,挫傷,捻挫の如き

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 高齢者の性腺機能低下は,その症状が特異的で

23mmを算した.腫瘤は外壁に厚い肉芽組織を有して

たRCTにおいても,コントロールと比較してク