高解像度衛星画像を用いた簡易な河川モニタリング手法の検討
2
0
0
全文
(2) II-232. 赤外4バンドの2通りの組合せで自動分類を行った。分類には、クラスタリング(ISODATA 法)を用いた。 分類項目は、(2)で検証した分類結果を参照して設定した。次に、IKONOS 画像と航空写真画像から得ら れた 2000 年と 1998 年の土地被覆及び河道画像を用いて、画像同士の重ね合わせ解析を行い、この2時期の 河道及び植生変化を抽出した。 4.IKONOS 画像による河道及び植生変化モニタリング (1)IKONOS 画像の河道及び植生判読:ここでは、空間分解能1mのカラー合成画像を用いた。河川内に 見られる一般的な土地被覆について判読を行った結果、形状と大きさ、色調、きめ、陰影などを手がかりに、 次のような項目が区分できた。樹木は、樹冠の形状が判別可能な場合には、広葉樹・針葉樹の区分が可能で ある。単木で存在し影が判別可能ならば、相対的な樹高の推定も可能と考えられる。草地は、色調ときめ等 を基に芝地と雑草地は概ね区分可能である。グラウンド・公園の裸地、高水敷の道路、ワンド、人工護岸等 は形状と色調から容易に区分することができた。 (2)自動分類による河道及び植生区分:IKONOS の可視〜 近赤外4バンド(空間分解能4m)による自動分類では、樹 木、芝地、雑草、畑、水面は、概ね区分された(図−2)。し かしながら、芝地と雑草、樹木と芝地または雑草、裸地と道 路の間では、相互の区分が困難という結果となった。これは. 樹木 芝地. 概ね区分されたもの. 雑草 畑 水面. 芝地または雑草. 両者の分光特性が似通っていることが原因であり、今回のよ. 樹木または芝地または雑草. 相互の区分が難しいもの. 裸地・道路. うな1時期の衛星画像の自動分類のみでは解決は困難である。. 図−2. IKONOS 画像の自動分類結果. IKONOS の可視域3バンド(空間分解能4m)による自動分類では、植生や裸地が水域に誤分類されている 箇所が見られた。近赤外域は、植生と水の分光特性が顕著に現れる波長帯であることから、このような結果 になったものと考えられる。航空写真画像の自動分 類では、それぞれの被覆の形状や位置は概ね抽出さ れているが、IKONOS 画像に比べて誤分類が多い。. 水域(変化なし) 水域→植生域. 航空写真では、地表の詳細な色彩や陰影を捉えてい. 水域→裸地 植生域→水域 植生域→植生域(変化なし). ることから、同じ被覆物であってもデジタル値に大. 植生域→裸地 裸地→水域. きなばらつきが現れることによると考えられる。. 裸地→植生域 裸地→裸地(変化なし). (3)河道及び植生変化モニタリング: 1998 年の 航空写真による分類結果と、2000 年の IKONOS 画像(可視 〜近赤外域4バンド)による分類結果を重ね合わせて、2時期 の経年変化を抽出した(図−3、表−1)。土地被覆項目は、相 互に誤分類の少ない水域、 植生域、 裸地等の3区分に統合した。. 図−3 2時期の河道及び植生の比較画 表−1 2時期の土地被覆面積の比較 1998 年 の 土地被覆 水域. 図−3では、河道の変遷の様子が明確に捉えられている。 5.おわりに 本研究は、河川内を対象に高分解能衛星を用いて河道及び植. 植生域. 生のモニタリング手法の検討を行ったものである。過去の航空 写真と高分解能衛星を用いて、簡易ながら経年変化状況が容易 に把握できることを検証した。今後とも高分解能衛星画像が蓄 積されることにより、より一定の精度で情報が得られるものと 期待される。. 裸地等. 変化項目別の2000年の. 2000 年 の 土地被覆面積と比率 土地被覆 2 % km 水域 0.24 51.1 → 植生域 0.06 12.8 裸地等 0.17 36.2 1998年の水域面積 0.47 100.0 2000年の水域面積 0.40 水域 0.01 3.7 → 植生域 0.23 85.2 裸地等 0.03 11.1 1998年の植生域面積 0.27 100.0 2000年の植生域面積 0.89 水域 0.15 9.7 → 植生域 0.60 39.0 裸地等 0.79 51.3 1998年の裸地等面積 1.54 100.0 2000年の裸地等面積 0.99 計 2.28. 参考文献:廣瀬葉子・深見和彦・金木誠:リモートセンシングを活用した河川流域情報収集、土木技術資料、 第 43 巻第1号、pp.14-19、2001 日本リモートセンシング研究会:リモートセンシング通論、日本リモートセンシング研究会、2000. -465-. 土木学会第56回年次学術講演会(平成13年10月).
(3)
関連したドキュメント
河川愛護モニターの募集について
19 ③ 実施に当たっての留意点
本川・幹川( main strain, main river ):流域内の河川で水理学的に主要な
(大分県中津市) A エリア
3.3 計画の目標に関する事項
財団法人河川情報センターにおける河川・流域
【方法】調査は 2018 年 8 月~2019 年 7 月に行った。石狩川水系空知川支流のうち、20 万分の 1
研究の手法は大きく野外での調査と,室内での飼育実験に分けられる.まず,野外調