振動流特性が多孔質体誘起乱流 に及 ぼす影響 に関する研究
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(2) 842. 海 表‑1. 岸. 工. 学. 論. 実験条 件. 文. 集. 第55巻(2008). 平均流 速の時間変動 お よび周波数 解析結果 か ら,多 孔質 体 によ って誘起 され る乱流 の生成 過程,お よび振動流特 性が乱流 に及 ぼす影響 につ いて考察 した. また,以 下の式 で示 す ように,空 間平均流速 に対す る 個 々の計 測流速 の空 間的な偏差 を乱 れ成分 と定義 した.. (5) こ の乱 れ を 用 いて 算 定 さ れ る乱 れ エ ネ ル ギ ー の 時 ・空 間 分 布,お. (3) 多 孔 質 体 の 重 心 位 置 を原 点 と し,流 軸 方 向 にx軸 を, 鉛 直 上 向 き にz軸 を,こ れ ら と 直 交 す る方 向 にy軸 を 取 る よ うに 座 標 系 を 設 定 す る.流 軸 を 含 み,y軸. に 対 して. 垂 直 に な る よ うに レー ザ ー シー トを 上 方 か ら照 射 し,同 期 を 取 った3台 の 高 速 度 カ メ ラを 用 い て,多 む45×10cmの. 孔 質 体 を含. 広 範 囲 な 領 域 に存 在 す る ト レー サ ー(ポ. リ塩 化 ビニ ル,比 重1.33)を. 撮 影 した.ま. た,高 速 度 カ. よ び 乱 れ エ ネ ル ギ ー の 生 成 ・減 衰 や 伝 播 に及. ぼ す 振 動 流 特 性 の 影 響 に つ い て 考 察 した. 4. 実 験 結 果 (1) 乱 流 の 時 間 変 動 特 性 a) 定 点 に お ける 空 間 平 均 流 速 の 時 間変 動 図‑2に 流 軸 上 の各 定 点 に お け る 空 間 平 均 流 速(流. 軸方. 向 成 分:us)の 時 系 列 変 化 を 示 す.図 中 のx/D=‑8.50, ‑6 .50,‑4.50は 多 孔 質 体 外 部 の 定 点 座 標 を 示 し,そ れ ぞ れ 図‑1に 示 さ れ る多 孔 質 体 の左 端(x/D=‑3. .5)よ り5D,. メ ラ と振 動 板 制 御 装 置 につ い て も同 期 を と る こ とで,常. 3D,Dだ. にt/T=0.0の位 相 を 撮 影 開始 時 刻 と な る よ う に設 定 し た.. 近 傍 の 多 孔 質 体 間 隙 部 の 座 標 で あ る.図 中 の 破 線 は式(1). 撮 影 条 件 は,撮. で 示 した 振 動 板 の 移 動 速 度Vを 表 す.多. 影 間 隔 △t=1/250秒,シ. ャ ッ ター速 度. け離 れ た 地 点 で あ る.ま た,x/D=‑0.75は. 原点. 孔質 体が設置 さ. 1/250〜1/500秒 で,カ メ ラ1台 あ た り3072枚 の 画 像 を 取 得. れ て い な い条 件 で は,振 動 板 の 移 動 速 度 と一 致 した速 度. し,約12秒. 波 形 が 得 られ た こ とか ら,こ のVか らの ず れ は 多 孔 質 体. 間 撮 影 した.空 間 解 像 度 は1.3×10‑2cm/pixel,. 平 均 計 測 ベ ク トル 密 度 は約125個/cm2で. あ った.ま. た,. 流 動 経 路 の 違 い に よ って生 じる ば らっ きを 考 慮 す る た め, レ ー ザ ー シ ー トをy軸 方 向 に7mm間. 隔 で 移 動 させ て 断面. 形 状 の 異 な る3断 面 で の計 測 を 行 っ た. 3.. に よ り誘 起 さ れ た 流 動 で あ る と考 え られ る. ま ず,多. 孔 質 体 間 隙 部(x/D=‑0.75)に. お け る変 動. に着 目す る と,usの 増 減 に伴 い,高 周 波 の 変 動 が 顕 著 に 見 られ る位 相 と,そ うで な い位 相 が 交 互 に生 じて い る こ とが わ か る.Hinoら(1976)は. 解析手法. 円管 路 振 動 流 場 に お いて,. 減 速 位 相 時 に急 激 に 高 周 波 変 動 が生 成 す る こ とを 明 らか 画 像 解 析 の アル ゴ リズ ム に は,PTV解 あ るSuper‑Resolution KC法(竹. 析手 法の一つ で. 原 ら,2000)を. 用 い た.画. に して い るが,本 計 測 結 果 は加 速 位 相 に お い て も顕 著 な 高 周 波 変 動 が 生 じて い る点 で 異 な る.し か し,こ れ まで. 像 解 析 に あ た って は,撮 影 画 像 か ら ト レー サ ー粒 子 の情. に 中 山(2005)やdeLemos(2006)に. 報 の み を 抽 出す る前 処 理 と,得. で はRep数 が100程 度 で 多 孔 質 体 内 の 流 動 は 乱 流 に遷 移. られ た 流 速 ベ ク トル か ら. 誤 ベ ク トル を除 去 す る後 処 理 を行 った.こ. よ っ て,定 常 流 場. れ らの 操 作 の. す る こ と が 明 らか に さ れ て お り,こ れ らの 事 実 か ら類 推. 詳 細 は,重 松 ら(2004)を 参 照 さ れ た い.計 測 値 は ト レー. す れ ば,間 隙 流 速 が あ る 閾 値 を 越 え た 時点 で 乱 流 が 卓 越. サ ー の存 在 す る地 点 の 流 速 で あ り,後 述 の 議 論 の た め に,. し,高 周 波 の変 動 が 急 激 に増 加 す る こ とは 十 分 に考 え ら. 任 意 の定 点 にお け る流 速 を 算 定 して お く.本 研 究 で は,. れ る.ま た,本 計 測 結 果 は,こ の よ う に急 増 し た高 周 波. 次 式 を用 い て 定 義 さ れ る 空 間 平 均 流 速vsを 用 い た.. 変 動 が 低 速 位 相 時 に は速 や か に 減 衰 す る とい う新 た な知 見 を 示 して い る.さ. (4). た.ま た,KC=2.8で こ こで,添. え 字cは 任 意 の格 子 点 の座 標 を,添 え 字mは. 計 測 流 速 の座 標 を そ れ ぞ れ 表 し,Mは. 空間平均 領域 内に. 存 在 す る計 測 流 速 の 個 数 を表 す.本 研 究 で は,多 孔 質 体 の 間 隙 ス ケ ー ル φDと 同 程 度 の 直 径1=0.6cmの. 領域 を空. 間平 均 領 域 と して設 定 した.こ の よ う に算 定 さ れ た 空 間. ら に,間 隙部 で 生 成 す る高 周 波 変 動. の振 幅 はRep数 が 大 き くな る ほ ど増 加 す る 傾 向 が 見 ら れ は加 速 位 相 時 よ り も減 速 位 相 時 に お. い てusの正 弦 関 数 か らの速 度 低 下 が 大 き くな っ たが ,KC 数 が 増 加 す る と加 速 位 相 にお い て も同 程 度 の速 度 低 下 が 見 られ た. 次 に,多. 孔 質 体 近 傍 のx/D=‑4.5に. お け る変 動 に 着. 目す る と,間 隙 部 ほ ど高 周 波 変 動 は顕 著 で は な い が,低.
(3) 843. 振動流特性が多孔質体誘起乱流に及ぼす影響に関す る研究. (a)Rep=212,KC=2.8. (a)KC=2.8〜2.9. 図‑3. (b)Rep=416,KC=2.8. (b)KC=13.5〜14.0. 無 次 元 パ ワー ス ペ ク トル 密 度 分 布. 流 速 変 動 に お いて も見 られ た よ うに,振 動 流 場 に お い て は,一 周 期 の 間 に高 周 波 変 動 の卓 越 す る位 相 と そ うで な い位 相 が混 在 して い る.そ の た め,乱 流 の 遷 移 過 程 に つ い て は,瞬 時 に現 れ るス ペ ク トル分 布 の 位 相 変 化 か ら 検 討 す べ きで あ る.し か し,こ こ で は 振動 流 特 性 が一 周 期 あ た りの平 均 的 な エ ネ ル ギ ー の周 波 数 分 布 に及 ぼ す 影 響 を調 べ る た め に,無 次 元 化 した定 点 の 流 速 変 動us/V0か ら,パ ワー ス ペ ク トル 密 度 分 布 を求 め た.. (c)Rep=416,KC=8.3. 間 隙 内 定 点(x/D,y/D,z/D)=(‑0.75,0,0)に 流 速 の 時 系 列 か ら得 られ た 結 果 を図‑3に 示 す.図. お ける よ り,. Rep数 が 増 加 す る ほ ど ス ペ ク トル の 高 周 波 成 分 は 大 き な 値 を示 して お り,無 次 元 流 速 変 動 に お いて 得 られ た 知 見 と一 致 して い る.ま. た,KC数. が 変 化 して も,ス. ペク ト. ル の高 周 波 成 分 に は 影 響 が 見 られ な か っ た. (2)乱 れ エ ネ ル ギ ー の 時空 間 分 布 特 性. (d)Rep=416,KC=13.8 図‑2. 流 軸 上(y/D=0.0,z/D=0.0)の 平 均 流 速(流. 次 に,以 下 の式 を 用 いて 乱 れ エ ネ ル ギ ー を算 定 した. 各 定 点 に お け る空 間. 軸 方 向 成 分:us)の. (6). 変動. Ksは 瞬 時 の流 速 分 布 か ら定 義 さ れ る乱 れ の 評 価 指 標 で あ 周 波 変 動 に よ るVか か る.V>0で V<0の. らの ず れ は 比 較 的 大 き い こ と が わ. 速 度 波 形 がVよ り も や や 大 き くな る の は,. 位 相 時 に 生 成 し残 留 し た後 流 の 影 響 に よ る もの. で あ る.ま. たV<0で. は,間. 隙 内で顕 著 な高周 波変動 が. 生 じ る位 相 よ り も少 し遅 れ て,Vか. ら の速 度 低 下 が 見 ら. る た め,そ. の 時 空 間 分 布 に つ い て 検 討 が 可 能 で あ る,. a) 断 面 平 均 乱 れ エ ネ ル ギ ー分 布 の 位 相 変 化 まず,多 孔 質 体 通 過 に 伴 う乱 れ エ ネ ル ギ ーKsの 空 間 分 布 と そ の位 相 変 化 につ い て検 討 す る た め に,次 式 を用 い て 断 面 平 均 値<<Ks>>を 算 定 した.. れ る.こ れ は,多 孔 質 体 間 隙 部 で 生 成 さ れ た乱 れ に よ る 損 失 と考 え られ る.こ の 速 度 低 下 は,KC数. (7). の 増 大 に伴 っ. て さ ら に顕 著 に 見 られ た.ま た,多 孔 質 体 端 か ら の距 離 が 遠 くな る ほ ど,速 度 低 下 の影 響 は減 少 して お り,間 隙. こ こ でNyお. 部 で 生 成 さ れ た 乱 れ が 伝 播 と と も に減 衰 して い る こ と が. ‑1 .75〓z/D〓1.75)内. よ びNzは 積 分 領 域 Ω(0.0〓y/D〓0.7,. 窺 え る.. 方 向 の 格 了 点 数 で あ る.断 面 形 状 の 異 な る3断 面 の結 果. b) 間 隙 部 に お ける 流 速 変 動 の パ ワ ー ス ペ ク トル. は,同 一 位 相 に お け るKsの 分 布 を 用 い て平 均 操 作 を行 っ. のy軸(奥. 行 き),z軸(鉛. 直).
(4) 844. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (a)Rep=212,KC=2.8. (c)Rep=212,KC=14.0. (b)Rep=310,KC=2.8. (d)Rep=310,KC=13.5. 図‑4. 位 相 変 化 に伴 う<<Ks>>の 推 移. た.. 図 よ り,<Ks>v,<us>*vと. 図‑4に 各 位 相 にお け る<<Ks>>の 分 布 の 一 例 を 示 す.図. もにt/T=0.5を 境 に 同一 の変 動. パ タ ー ン を繰 り返 して お り,Vの. 正 負 位 相 に お け る対 称. 中 の 破 線 は多 孔 質 体 が 存 在 す る区 間 を,矢 印 は流 向 を表. 性 が 確 認 され る.<Ks>vの. す.図. <Ks>vは<us>*vよ り も遅 れ て 変 動 して い る.す な わ ち,間. が煩 雑 と な る た め,こ. こで はV〓0に. の み を 示 して い る.い ず れ の 図 か ら も,あ. お け る分 布 る位 相 に お け. る 多 孔 質 体 中 央 部(‑2.0〓 、x/D≦2.0)の<<Ks>>は,間. 隙. 増 減 は<us>*vの増 減 と 連 動 し,. 隙 流 速 の最 大(最 小)値 が 現 れ る位 相 と,乱 れ エ ネル ギ ー の 最 大(最. 小)値 が 現 れ る位 相 に は ず れ が あ る.こ の 位. 形 状 に よ り空 間 的 な ば らっ き は あ る も の の,ほ ぼ 一 定 の. 相 の遅 れ はKC数 が 小 さ い ほ ど増 加 した.ま. 値 を示 して い る こ と,ま た そ の値 は位 相 の変 化 に 伴 い,. 最 大 値 を 示 す 位 相 と,<us>*vの 速 度 低 下 が 著 し く見 られ. Vが 増 加 す る につ れ て 増 加 して い る こ とが わ か る.一 方,. る位 相 は ほ ぼ 一 致 して い る.. 多 孔 質 体 外 部 に お い て は,Vの. 変 動 と<<Ks>>の 変 動 に は. た,<Ks>vが. 多 孔 質 体 間 隙 部 で生 成 す る乱 れ エ ネ ル ギ ーKsに 対 して. 位 相 差 が あ る ことか ら,間 隙 部 で生 成 した乱 れ エ ネ ル ギ ー. Rep数 お よ びKC数. が 移 流 に よ って 伝 播 して い る こ とが読 み 取 れ る.. <Ks>vの 最 大 ・最 小 値 と の 関 係 か ら ま と め る と図‑6の よ. Rep数が増 加 す る と,同 一 位 相 に お け る<<Ks>>の 間 隙 部 最 大 値 は 大 き くな り,ま た,間 隙 部 に お け る空 間 的 な ば らっ き も大 き くな る傾 向 が 見 られ た.一. 方,KC数. が増. が 及 ぼ す 影 響 を,一. 周期間における. う に な る.図 中 の縦 線 は間 隙 部 に お け るKsの 空 間 的 な ば らつ き を表 す標 準 偏 差 で あ る. 図 よ りRep数が310と416の. 条 件 に お い て は,<Ks>vの. 最. 加 す る と,間 隙 部 に お け る<<Ks>>の 各 位 相 間 で の変 動 幅. 大 値 に は大 き な 差 が 見 られ な か っ た が,Rep=212に. は拡 大 し,多 孔 質 体 外 部 に お け る<<Ks>>の 分 布 は よ り遠. て は,よ. 方 に広 が った.. る と<Ks>vの 変 化 が 小 さ くな る傾 向 は,一 方 向 流 場 に お. b)間 隙 部 平 均 乱 れ エ ネ ル ギ ー の 位 相 変 化. 次 式 で 定 義 した.. ど,ま. たKC数. が 減 少 す る ほ ど大 きな 値 を 示 して い る.. こ の よ う な<Ks>vの 最 小 値 に お け るKC数 へ の 依 存 性 は, 図‑4に 示 さ れ た よ うに,KC数. そ れ ぞ れ 積 分 領 域 Φ(‑4 .0〓x/D. 〓4.0,0.0〓y/D〓0.7,‑1.75〓z/D〓1.75)内 す るx,ア,z軸 <Ks>vお 示 す.こ. 方 向 の 格 子 点 数 で あ る.式(8)よ. よ び<us>*v=<us>v/V0の. に存 在 り求 め た. 位 相 変 化 の 一 例 を 図‑5に. こ で は 見 易 さ の た め に 絶 対 値 を 示 し て い る.. 方,. <Ks>vの 最 大 値 はKC数 に ほ とん ど依 存 して い な い こ とが 明 らか で あ る.ま た,<Ks>vの 最 小 値 はRep数が 増 大 す る ほ. (8) こ こ でNx,Ny,Nzは. の よ う にRep数が 増 加 す. い て も同 様 に確 認 さ れ て い る(Nakajoら,2007).一. 間 隙 部 に お け るKsの 位 相 変 化 を 詳 細 に検 討 す る た め に, 物 理 量 ψ の 間 隙 内 平 均 値<ψ>vを. り低 い 値 を 示 した.こ. おい. が 小 さ い と き に は間 隙 部. で 生 成 した 乱 れ が 十 分 に 減 衰 ・伝 播 す る こ と な く,次 周 期 の乱 れ が 生 成 す る こ とに よ る乱 れ の履 歴 の影 響 で あ る と考 え られ る. Nakajoら(2007)は,一. 方 向流場 に置 かれ た多孔 質体. 間 隙 部 で 生 成 さ れ る<Ks>vを 本 研 究 と同 様 に算 定 し,Rep.
(5) 振動 流特 性が 多孔質 体誘 起乱 流 に及 ぼす影 響 に関す る研究. 845. 数 が200お よ び400と な る条 件 に お い て,<Ks>vは. そ れぞ. れ3.5お よ び5.0と な る こ とを 明 らか に して い る.こ. れら. の 値 と,振 動 流 場 に お い て 瞬 時 のRep数 が ほ ぼ 同 値 と な るRep=212お よ び416に お け る最 大 流 速 時 の<Ks>vの 値(図 ‑6よ り,そ れ ぞ れ6.8お よ び9.8)を. 比 較 す る と,振 動 流. 場 で は瞬 間 的 に 一 方 向流 場 よ り も大 き な乱 れ エ ネ ル ギ ー. (a)Rep=212,KC=2.8. を 有 して い る こ とが 明 らか とな っ た. 5. 結 論 (1)間隙 部 定 点 の 流 速 変 動 よ り,間 隙 流 速 が あ る閾 値 を 超 え た と きに 激 しい高 周 波 変 動 が 生 成 し,低 速 時 に は. (b)Rep=416,KC=2.8. 速 や か に減 衰 す る と い う振 動 流 場 に特 有 の周 期 的 な現 象 が 明 らか と な った.ま. た,間 隙 部 に お け る 流 速 変 動 のパ. ワー ス ペ ク トル よ り,一 周期 あ た りの平 均 的 な エ ネル ギ ー の 高 周 波 成 分 はRep数 が 増 加 す る と増 大 す る こ と が 明 ら か と な っ た.(2)乱 れ エ ネ ル ギ ー の 間 隙部 平 均 で あ る<Ks>V. (c)Rep=212,KC=14.0. の 一 周 期 間 に お け る 最 大 値 はRep>310で は ほ と ん ど 変 化 が 見 られ な か っ た が,Rep=212で た.一. 方,<Ks>vの. 大 す る ほ ど,ま たKC数. (d)Eep=416,KC=13.8. が減 少 す る ほ ど大 き な 値 を 示 し. た.ま た,定 点 に お け る流 速 変 動 お よ び断 面 平 均 乱 れ エ ネ ル ギ ー<<Ks>>の 分 布 か ら,KC数. 図‑5. <Ks>vお. よ び<us>*vの. は,よ り小 さ な値 を 示 し. 一 周 期 間 に お け る最 小 値 はRep数が 増. 位 相 変 化. が 増 加 す る ほ ど,多 孔. 質 体 間 隙 部 で 生 成 した 乱 れ は遠 方 へ と広 が る こ とが 確 認 さ れ た.(3)瞬 時 のRep数が 同 一 条 件 と な る最 大 流 速 時 の 位 相 に お い て,振 動 流 場 で 瞬 間 的 に生 じ て い る<Ks>vは, 一 方 向 流 場 に お け る<Ks> vの値 よ り も大 き くな っ た.. 参. 考. 文. 献. 江 藤剛 治 ・竹 原幸 生 ・横 山雄一 ・井 出康 夫(1996): 水流 の可 視 化 に必要 な関連 技術 の開発 一比重 整合法, 屈折率 整合 法, 多波長計 測‑, 土 木学会論 文集, No.566, pp.84‑106. 重松 孝 昌 ・塩 足純 一 ・竹原 幸生 ・辻 本剛 三(2004):一 方 向流 中 に置 かれた多孔 質体 によ る乱流 の生成 ・減 衰過程 に関 す る 基礎実験, 海岸工 学論文集, 第51巻, pp.661‑665. 竹 原幸 生 ・R.J.Adrian・ 江藤 剛治(2000): KC法 を用 いたSuper‑ ResolutionPIVの 提 案, 水 工 学 論文 集, 第44巻, pp.431‑ 436. 中條 壮大 ・重 松孝 昌 ・辻本 剛三 ・竹 原幸 生(2007): 多孔 質体 に よ って生成 され る乱流諸量 に及 ぼす レイノル ズ数 の影響 に 関す る実験 的研究,海 岸工学 論文集, 第54巻, pp.801‑805. 中 山顕(2005): 多 孔質 伝熱 の モデ リングの進 展, 日本 機械 学会 熱 工学 コ ンフ ァレンス2005講演論 文集, pp.383‑386.. 図‑6. 一 周 期 間 に お け る<Ks>vの Rep数 の 関 係. 最 大 ・最 小 値 とKC数. お よび. de Lemos, M.J.S. (2006) Turbulence in porous media, Elsevier, 335p. Hino,M., M. Sawamotoand S. Takasu(1976):Experimentson transition to turbulencein an oscillatorypipe flow, J. Fluid Mech., 75, pp. 193-207. Nakajo, S., T. Shigematsu, K. Takehara and G. Tsujimoto (2007): Spatialcharacteristicsof turbulentflow throughporous media, Proc. 2nd ISEM, JSEM/JSMF,55,(CD-ROM)..
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