• 検索結果がありません。

Angulin/LSRは上皮細胞においてトリセルラータイトジャンクション形成のための細胞の角の領域を定める

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "Angulin/LSRは上皮細胞においてトリセルラータイトジャンクション形成のための細胞の角の領域を定める"

Copied!
2
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)Title. Author(s). Citation. Issue Date. URL. Angulin/LSR defines cell corners for tricellular tight junction formation in epithelial cells( Abstract_要旨 ). Masuda, Sayuri. Kyoto University (京都大学). 2011-03-23. http://hdl.handle.net/2433/142056. Right. Type. Textversion. Thesis or Dissertation. none. Kyoto University.

(2) 京都大学 博士(. 医学. ). 氏 名. 増田 小百合. Angulin/LSR defines cell corners for tricellular tight junction formation in epithelial cells 論文題目 (Angulin/LSR は上皮細胞においてトリセルラータイトジャンクション形成 のための細胞の角の領域を定める) (論文内容の要旨) 上皮は異なる溶液環境間を分け隔て、溶液の自由拡散を防いでいる。このよ うな働きを上皮バリア機能とよぶ。上皮バリア機能は、細胞間接着装置である タイトジャンクション(TJ)が上皮シートの各上皮細胞の周りを取り囲み、隣 り合う 2 つの細胞同士の隙間をシールし、細胞間隙からの溶液の漏れを防ぐこ とにより成り立つと考えられてきた。ところが、上皮細胞間隙には 2 細胞間の 隙間以外に 3 つの細胞の角が接する部位(3 細胞接着部位)の隙間が存在し、 上皮が十分なバリア機能を発揮するためには 3 細胞接着部位 の隙間もシール されなければならない。3 細胞接着部位では TJ がトリセルラータイトジャンク ション(tTJ)とよばれる特殊な構造をとることにより、細胞外空間を狭め、溶 液の漏れを防いでいる。現在、tTJ を構成する分子として、唯一、トリセルリ ンが知られており、これまでの研究からトリセルリンは tTJ を形成し、正常な 上皮細胞のバリア機能に必須の分子であることがわかっている。しかしながら、 tTJ の形成と維持に関する詳細な分子メカニズムは未だ不明である。そこで、 本研究では、tTJ の形成と維持の分子メカニズムの解明を目的として、局在を 指標にした発現クローニング法により、tTJ の構成分子の探索を行った。その 結果、tTJ に局在する新規分子として、低密度リポタンパク質の代謝に関わる と 報 告 さ れ て い る 膜 タ ン パ ク 質 lipolysis–stimulated lipoprotein receptor (LSR)を同定した。LSR はこれまで細胞間接着の観点から全く研究されてお らず、本研究では、LSR を angulin と呼ぶことを提唱し、その機能を解析した。 Angulin/LSR は、マウスの様々な上皮組織において tTJ に局在し、線維芽細 胞に発現させると細胞間接着部位に集積することが免疫蛍光抗体染色法により 明らかとなった。培養上皮細胞において、RNA 干渉法により angulin/LSR の 発現を抑制すると、トリセルリンは tTJ に局在しなくなり、バリア機能も低下 した。また、angulin/LSR 発現を抑制させた上皮細胞では、TJ のマーカーであ るオクルディンの 3 細胞接着部位における集積に異常が見られたことから tTJ の形成が不完全であることが示された。一方で、トリセルリンの発現を抑制し ても、angulin/LSR は tTJ に局在していた。また、線維芽細胞に angulin/LSR とトリセルリンを共発現させると、トリセルリンは、angulin/LSR と共局在し た。さらに、angulin/LSR およびトリセルリンの欠失変異体を用いた細胞内局 在化実験および共沈実験から、angulin/LSR の細胞質領域とトリセルリンの C 末端側細胞質領域が相互作用することが示された。以上の結果から、angulin/ LSR は上皮シートにおける 3 細胞接着部位に集積し、細胞質領域でトリセルリ ンを引き寄せることにより、tTJ 形成に関与することが示された。. (論文審査の結果の要旨) 本研究は、3 つの上皮細胞の角が接する領域に存在する細胞間接着構造であ るトリセルラータイトジャンクション(tTJ)の形成の分子メカニズムを解明す ることを目的としている。 細胞内局在を指標にした発現クローニング法により、tTJ の新規構成分子を 探索した結果、膜タンパク質 lipolysis-stimulated lipoprotein receptor(LSR) が同定された。LSR はこれまで細胞間接着の観点から全く研究されておらず、 本研究では、tTJ の形成と上皮バリア機能における LSR の役割を解析した。そ の結果、LSR は、マウスの様々な上皮組織および培養上皮細胞において tTJ に 局在し、培養上皮細胞において上皮バリア機能に関与することが明らかとなっ た。また、LSR は tTJ の膜タンパク質トリセルリンと相互作用してトリセルリ ンを tTJ の部位に局在化させることにより、tTJ の形成に関与することが示唆 された。 以上の研究は tTJ の形成機構のみならず、生命維持に必須である上皮バリア 機能の分子メカニズムの解明に貢献するところが多い。したがって、本論文は 博士( 医学 )の学位論文として価値あるものと認める。 なお、本学位授与申請者は、平成23年1月11日実施の論文内容とそれに 関連した試問を受け、合格と認められたものである。. 要旨公開可能日:. 年. 月. 日 以降.

(3)

参照

関連したドキュメント

 内部構造(Fig.3-D2-4, Plate 2):花被の腺毛(D2)は(7. virgatumのものと同様で,頭細胞は球形または軸方向

 がんは日本人の死因の上位にあり、その対策が急がれ

本研究は、tightjunctionの存在によって物質の透過が主として経細胞ルー

しかしながら生細胞内ではDNAがたえず慢然と合成

の多くの場合に腺腫を認め組織学的にはエオヂ ン嗜好性細胞よりなることが多い.叉性機能減

 肺臓は呼吸運動に関与する重要な臓器であるにも拘

添付)。これらの成果より、ケモカインを介した炎症・免疫細胞の制御は腎線維

の点を 明 らか にす るに は処 理 後の 細菌 内DNA合... に存 在す る