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つくばエクスプレス(常磐新線)で採用した

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Academic year: 2022

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(1)I‑341. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). つくばエクスプレス(常磐新線)で採用した 省力化プレキャストPCU形桁について 日本鉄道建設公団 日本鉄道建設公団 日本鉄道建設公団 1.目 的. 関東支社 関東支社 関東支社. 正会員 非会員 ○正会員. 鈴木 富夫 鈴木 光雄 佐々木養一. で,約 60%を占めている.その結果,工期短縮が可能. つくばエクスプレスにおいて,省力化施工を目的に. となり現地での主桁架設から床版打設まで約 1 ヶ月で. プレテンション方式 PRC 単純U形桁(L=20m) (以下. の施工が可能となった.従来のRC構造と比較して自. PCU形桁)を採用した. (図-1 参照)この形式の橋. 重は約 65%に抑えられ,下部工への負担を低減し経済. りょうは,中間横桁を省き,U形桁に場所打ち床版を. 性も有する構造形式となっている.また,本橋の設計. 打設する合成構造である.中間横桁を省く事により,. は,主桁と床版により構成された格子構造を解析モデ. 荷重分配は床版を介して行なわれる.そこで,主桁部及. ルとして断面力の算出を行なっている.現地にて架設. び床版部の合成性能の確認及び荷重分配を確認する為. された実橋を用いて設計計算の妥当性・安全性を確認. に,現地にて実橋での載荷試験を行なった.本稿では,. するため,静的載荷試験を行なった. PCU形桁間の. PCU形桁の概要及び載荷試験結果を中心に報告する.. 床版としての合成床版部の合成性能は,実物大の供試 体を用いた静的及び疲労載荷試験を行ない,その性能 に問題のないことを確認している.1)・2) 端 部. 中間部. 図-1 完成予想図. 2.概 要. 図-2 断面図. 本工事は,東京都秋葉原を起点として,埼玉県・千葉. 3.施工上の特徴. 県を通り茨城県つくば市に至る総延長約 58km の都市. プレテンションU形主桁を始めとするプレキャスト. 高速鉄道新線である.その構造延長は,トンネル区間. 製品は,全て工場製作とし品質管理の向上に努めた.. 14km,橋りょう・高架区間 29km,路盤区間(盛土・. 主桁の運搬には製作工場から現地までの道路事情を考. 切取り)15km であり,橋りょう高架区間の約 9km(一. 慮する必要があるが,当該工区において支障はなかっ. 部単線・車両基地引込線を含む)でPCU形桁を採用す. た.桁架設は,主桁と併せて横桁ブロックを設置する.. る計画である.PCU形桁橋りょうは,架設現場にお. (写真-1 参照)主桁間にプレキャスト版を設置後,桁. ける作業の省力化を推進する目的で,出来る限りプレ. 端部横桁を横締め緊張して一体化させ,場所打ち床版. キャスト化を図った. プレテンションU形主桁を始め,. 部の施工を行う.プレキャスト版の設置によりスラブ. 主桁間を結ぶ床版としてプレキャストPC型枠(プレ. 面に開口部はなく,作業性も良好であった.従来のR. キャスト版)の採用,横桁は端部のみとしプレキャス. C構造での施工と比較して,高所における支保工及び. ト化(プレキャストブロック)を図り中間横桁を省い. 型枠の設置・撤去の作業が不要となり,安全かつ短期. た構造とした. (図-2 参照)プレキャスト化は重量比. 間での架設作業が可能となった.. キーワード 連絡先. つくばエクスプレス,PCU形桁,合成構造,省力化施工,プレキャスト化,載荷試験. 〒341-0026 埼玉県三郷市幸房 285-1. 日本鉄道建設公団 関東支社 三郷鉄道建設所 TEL 048-953-7620 ‑681‑.

(2) I‑341. 土木学会第57回年次学術講演会(平成14年9月). その計測値で管理した.主桁合成性能および床版によ る荷重分配の確認として主桁直上載荷を行った.軌道 上の載荷では,設計荷重相当の荷重を載荷し,主桁の 健全性の確認を行った.載荷の手順を表-1 に示す. 表-1 載荷手順. 載荷ケース 載荷 1 載荷 2 載荷 3 載荷 4. 写真-1 PCU形桁架設状況. 4.載荷試験. 載荷方法 載荷位置 主桁直上 片側 2 主桁 〃 全主桁 軌道位置 片側軌道 〃 両軌道. 載荷荷重 Pmax=260kN (1 桁当り). Pmax=1,088kN (1 軌道当り). 4-3 試験結果. 4-1 試験の目的. 主桁上載荷において各主桁とも計算値と比較して変. 実橋での静的載荷試験において確認する事項を下記. 位量は若干小さな値を示し概ね一致する結果となった. (図-5 参照)載荷荷重は,載荷 1 から載荷 2 へ荷重載. に示す. a.合成桁としての性能確認. 荷位置が変更したときの挙動が計算結果と同様なもの. b.床版による荷重分配効果の確認. を示している.この結果より,主桁の断面性能および. c.設計荷重時相当載荷レベルにおける主桁の健全性. 荷重分配が現行の設計計算手法で問題ないことが確認. の確認. された.軌道上載荷では, (図-6 参照)設計荷重内に. 以上の確認を目的として主桁直上(図-3 参照)およ. おいて弾性計算結果を上回ることがなく安全性が確認. び軌道上(図-4 参照)での 2 種類の試験を行なった.. された.最大荷重時での主桁底面部のひび割れ幅は, 0.04mm 以下と小さく, 許容ひび割れ幅以下であった. 荷重−支間中央変位関係 G2桁 1000. 800. 800. 600. 600. 荷重(kN). 荷重(kN). 荷重−支間中央変位関係 G1桁 1000. 400. 0 0.000. 2.000. 4.000. 400 計算値. 計算値 実測値. 200. 200 0 0.000. 6.000. 実測値 2.000. 4.000. 6.000. 変位(mm). 変位(mm). 図-5 荷重−支間中央鉛直変位の関係(主桁上載荷) 図-3 主桁上載荷. 荷重−支間中央相対変位関係 G2桁. 荷重−支間中央相対変位関係 G1桁. 2500. 2500 2000 荷重(kN). 荷重(kN). 2000 1500 1000 計算値 実測値. 500 0 0.000. 1500 1000 計算値 実測値. 500 0 0.000 2.000 4.000 6.000. 5.000. 10.000. 8.000 10.000 12.000 14.000. 15.000. 変位(mm). 変位(mm). 図-6 荷重−支間中央鉛直変位の関係(軌道上載荷). 5.まとめ PCU形桁は,従来のRC桁と比較して架設現場に おける作業の省力化が図られ施工性の改善及び安全性. 図-4 軌道上載荷. の向上を可能にした.また,実橋における載荷試験の. 4-2 試験方法 着目断面は,支間中央断面とした.載荷荷重により 発生する曲げモーメントが設計曲げモーメントと同じ 値となるように,支間中央部 2 箇所に荷重を集中載荷 した.載荷荷重は,ロードセルを各載荷位置に配置し,. ‑682‑. 結果,解析手法の妥当性等が検証できた. 参 考 文 献 1) 三瀬あゆこ他:PCU 型桁合成床版載荷実験,土木学会 第 54 回年 次学術講演会 平成 11 年 9 月 2) 柿崎孝夫他:PRC 鉄道 U 形コンポ橋の実験,プレストレストコンク リート協会 第 10 回シンポジウム論文集,平成 12 年 10 月.

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参照

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