素材物性学雑誌 第11巻 第
1
号2 9 ‑3 6( 1 9 9 8 )
論 文
第三元素添加 による Zn‑ 22mas s%A l合金の 高速超塑性合金の開発
武 藤 侃 *
Hi gh‑ Spe e dSupe r ‑ pl as t i cZn‑ 2 2%AIBi nar yAl l oywi t hAThi r dEl e me nt by
Aki r aMuTO†
Los s e si nt hepr oduc t i onofz i nci sas e r i ouspr obl e m. Zi ncal l oyi sdi f f i c ul t t owor kwi t hs i nc ei ti sabr i t t l eme t a l . I ns pl t eOnt hi s,i thasal r e adybe e n s uc c e s s f ul l yi ndus t r i al l ypr oduc e df orus ei ns upe rpl as t i cal l oys( SPZ). The r at eofwor kabi l i t yhowe v e ri sl ow.Thepr e s e ntr e por tt he r e f or eai msi npr e s e nt ‑ 1 ngbas i cdat aont hewor kabi l i t yofz i ncal l oy. A t hi r d me t ale l e me ntwas adde dt oZn2 2 mas s %Albi nar yal l oy. Thet hi r de l e me nti nve s t i gat e dmaybe V,CrorMn・ Thee xpe r i me ntr e s ul t e d i n an al l oy whi c h s howshi gh‑ s pe e d s upe r ‑ pl as t i c i t y. Fr om t hef ac t sde s c r i be d above,z i ncal l oy i sgl Ve n a ne w uS age・
Ke yWoT ・ ds:Zn‑ 2 2 mas s %AIBi nar yAl l oy,Hi ghSpe e dSupe rPl as t i c i t y,m Val ue , HotDuc t i l i t y
Ⅰ 緒 言
このところ亜鉛精錬 は生産 コス トの関係か ら下降状 態 にあるように見受 け られ る。亜鉛 は鋼材のメ ッキ材 料や, ダイカス ト材料 として多 く使用 されている。 し か しなが ら軽量化 の方向か ら,アル ミニウムや,マ グ ネシュウム等の ダイカス ト合金 に取 って代わ られつつ ある。 また,一般 に亜鉛 は塑性加工が難 しく, この方 面の利用の仕方 はほとん どないのが現状である。
ところで,高温変形の分野の一つ として,超塑性変
平成
1 0
年4
月3 0
日受付*秋田大学工学資源学部材料工学科
〒01 0 ‑8 5 0 2
秋 田市手形学園町1‑1
千De p a r t me n to rMa t e r i a l sS c i e n c ea n dEn g l n e e r l n g , Fa c u l t y o fEn g i n e e l n ga n dRe s o u r c eS c l e n
Ce , Ak l t aUn l V e r S i t y , 1‑ 1
Te g a t aGa k u e n n c h o , Ak l t a 01 0 ‑8 5 0 2 , J a p a n
2 9
形現象があることは古 くか ら知 られてお り ( 1 ト( 4 ) , ま たその工業上 の応用 もなされてきている。従来,超塑 性現象 はひずみ速度が小 さくなければ発生 しないもの とされ, これが工業加工上 の難点 とされて きた。 しか し,最近高速超塑性 の発現 が次 々 と発表
(5ト (8)され る に至 り,実操業 に耐え られ るよ うにな って きて い る。
超塑性現象が知 られて きた ころよ り亜鉛合金,特 に
Zn‑ 2 2 mas s%Al 合金 ( 9 卜 〔 1 3 ) は研究者の主たる対象材料
で ,SPZ 合金 として商品化 もされて きた。 しか しなが
ら,加工速度の小 ささが問題であ った。 ここにこの合
金系 に第三元素を添加す ることにより高速超塑性合金
として使える Zn‑ 2 2 mas s%Al 合金を兄 いだ したので
ここに報告す る。
3 0
武 藤Ⅲ 実験方法 1 試 料
実験用試料 としては 9 9. 9 9%A lと 9 9. 9 9 %Znに ALV , ALCr ,ALMnの各母合金を添加 して2 2 mas s%A l合 金 となるように配合 して,大気中で 4 番黒鉛 るつ ぼを 用いて溶解 した。最初 にアル ミニウムを1 0 4 3 K にて溶 解 し,次 に亜鉛を投入 し完全 に溶解 した後第三元素 と してアル ミニウム主材の母合金を潜解 し,黒鉛棒で撹 拝 して完全 に溶解 したことを確認後,約 1 グラムのヘ キサ クロルエタンを用いて脱ガス処理 を して,表面 に 浮遊 した介在物を除去 した後 に溶湯 を8 2 3 K と してか ら,金型 に鋳込み7 0×2 2×1 3 0( mm)のイ ンゴッ トを 作成 した。なお,鋳込み終了後す ぐにイ ンゴットを水 道水で冷却 した。 この後, フライス盤で面削 し表面傷 を除去 した。次 に,横型 の電気炉 で イ ンゴ ッ トを5 2 3 K に昇温 して,熱 間圧延 を した。 この際,最初約2 0 mm 厚か ら1 7 mm 厚 まで は 1パ スごとに 0. 2 5 mm の圧 下量 とし, この後 は 1 パ ス ごとに0. 5mm の圧下量 で 厚 さを1. 1 mm とした。次 に冷間圧延を 1 パス ( 9. 1 %) 行い最終厚 さを1. 0mm となるように調整 した。 なお, 熱間圧延の場合 はイ ンゴッ トを 1パ スごとに炉に戻 し, 5 2 3 K となってか ら圧延す るように努 めた。 このよ う
に して作成 した板材を平行部幅 5mm,平行部良 さ2 5 mm ,全長5 9 mm の試験片を打 ち抜 きにより,圧延方 向に平行 に採取 した。 この後,得 られた試験片 を6 5 3 Kの塩浴中 ( 硝酸 カ リュウムと硝酸 ナ トリユウムを 1 対 1 に配合)に 2 . 4 ks 間保持 して,氷水 中 に焼 き入 れ を し,さらに室温 において6 0 5 ks 以上 にわた って共析 分解 を行 った。また,粒径を変化 させた試料を作 るた め焼 き入れ後共析分解 した試験片を5 2 3 K の温度 に4 3 0 ks または 2, 6 0 0ks 時間の長時間焼鈍を行 った。 なお こ
のほかに,無添加材,0. 3 5 Cr 添加材 につ いて は結 晶 粒径の違いによる特性を見 るために, これより短時間
の焼鈍を行 った試料を も作成 し引張試験 に供 した。
2 引張試験
引張試験 は島津製 オー トグ ラフ I S‑ 1 0 Tに試作 した 引 っ掛 け型治具 を装着 し,治具部 とも試験片 を6 0 0 S 以上 の時間縦型 の電気炉 の中 に設置 したオイルバ ス (スーパーシ リンダーオイル)中 に保持 し,設定温度 に十分到達 していることを試験片近傍 に置いた熱電対 で確認 した後引張を行 った。また,変形条件 によ る挙
侃
動を明 らかにす るため,温度,速度をい くとうりか に 変えて試験を行 った。
また,ひずみ速度感受性指数を求めるためには,読 験片を引張変形中速度を変化 させ る,いわゆる速度急 変試験を行 った。
Ⅲ 実験結果 1 応力‑ひずみ曲線
Fi 9.1 に5 2 3 K の温度 において引張試験 を した Zn‑
2 2 A l純二元系の粒径0. 7〟m の真応力ー真 ひずみ曲線 を示す。ひずみ速度が 10 3S 1 程度 で は応力 レベル も 5 MPaはどのいわゆる回復型 の変形様式を示 している ような曲線 とな り,破断ひずみ も 2 以上 と大 きくな っ ている。それがひずみ速度 が
10 1S 1程度 とな ると引 張強 さは増大 し,3. 3×
10 ‑1S
1で は2 5 MPaと大 き く な り, これとともに破断ひずみが小 さくなって きて い ることがわか る。なお,装置の関係で破断まで試験 を 行えなか った ものについては,グラフ上 にはそこで試 験を中断 したところまでを示 している。次 にこの純二
zn1 22Al A : 3・ 3xl
O‑ 1sl 1B : 2. OxlO・ 1S‑ 1 C 6, 6xlO‑2
S・ 1D : 2. Ox10‑2 S‑ I
E : 6̲ 6xl0 ‑ 3sl 1
F : 3. 3xl O‑3S‑ 1
0 5 2 td d ≡ ︼ D 'S S a
JlS 0
21
523K
0 0. 5 1. 0 1. 5
Tr u e St r a
Ln ,f
2, 0 2. 5
Fi g.1 Tr ues t r e s s ‑ t r ues t r ai n c ur ve s of Zn‑ 2 2
mas s%znal l oy ( gr ai ns i z e0. 7F Lm),t e S t ‑
e datvar i oust e ns i l es t r ai nr at eat5 2 3 K.
第11巻 第1号
( 1 99 8)
第三元素添加 によるZ n‑ 2 2 ma s s %Al
合金 の高遠超塑性合金 の開発0 5 2
︻ e d ≡ ︼ D ‑
SS a
LIS a
n)i
0 0. 5 1. 0 1. 5
Tr u eSt r a i n ,S
2. 0 2. 5 Fi g.2 Tr ues t r e s s ‑ t r ues t r ai n c ur ve s of Zn‑ 2 2
mas s%Zn‑ 0. 3 5 mas s%Cral l oy( gr ai ns i z e O. 9〟m),t e s t e datvar i oust e ns i l es t r ai n r at eat5 2 3 K.
元系 に0. 3 5 mas s%Cr を添加 した材料 となると粒径0. 9
〟m の場合,Fi g.2 の よ うに低 ひず み速度側 での曲 線の傾向 は前の無添加材 と同様であるが,伸 びの程度 を示す 破断ひずみが小 さくな り,高 ひず み速度側 で 大 きくなるということは超塑性現象 としてみると延性 の現れかたとしては逆転現象が生 じているもの と言え る。なお,純二元系 と比べて0. 3 5 mas s%Cr 添加材 は ひずみ速度が3. 3 × 10 1 S 1 で は約2 9 MPaと引張強 さ が大 きくなっていることが 目立っが, これは粒径を同 じ大 きさの もので示 していないための ものである。 ま た,同様 に 0. 3 5 mas s%Mnを添加 した粒径1. 0〃m の 材料 について,Fi g.3 に示 しているようにひずみ速度 3. 3 ×
10ー
1S 1で, さ らに約3 2 MPaと引張強 さが大 き
くな っていることのはかは Cr 添加材 とほとん ど同様 なことが言える。 この引張強 さの違 い も粒径の関係 が そ うさせた ものであると見 るのが妥 当であ る。 また, この場合 も高ひずみ速度側の方で延性がよいことがわ か る。 さらにまた ,0. 3 5 mas s%Ⅴ を添加 した粒径1. 2
0 5 0 2 ︻t2d m ] D ■S S
aJ一S a n
Lト
0 0. 5 1. 0 1. 5
T r u eSt r ai n ,S
2. 0 2. 5 3 1
Fi g.3 Tr ues t r e s s ‑ t r ues t r ai n c ur ve s ofZn‑ 2 2 mas s%Zn‑ 0. 3 5 mas s%Mnal l oy( gr ai ns i z e
l. 0〃m),t e st edatvar i oust e ns i l es t r ai n rat eat5 2 3 K.
〃m の材料 について,Fi g.4に示す と Cr,Mn添加 の時 と同様な ことが言え ることがわか る。なお,細粒 材側で粒径の大 きさの程度が上記 のようになることは, 一般的に高温では細粒材 ほど粒界での変形が しやすい
ことと合致 している。
ところで,超塑性 の発現現象 は結晶粒径に強 く依存 す ることが知 られているので, このことに関す る実験 を してみた。 この一 つ と して純二元系 とこれ に0. 3 5 mas s%Cr 添加 した場合 につ き結晶粒径 と引張強 さの 関係を,超塑性がよ く発現す る温度の5 2 3 K において, ホール ・ペ ッチ型で整理 した ものが Fi g.5 , と Fi g.
6 である。 これで見 ると,同 じ結晶粒径 の場合 ひずみ
速度が大 きくなるほど最大引張強 さは純二元系の方が
0. 3 5 mas s%Cr 添加 の場合 よ り大 きい ことがわか る,
すなわち,同 じ結晶粒 において,ひずみ速度が大 き く
なるほどCr 添加材 が5 2 3 K の温度 においての引張強
さを小 さくさせ る作用を しているものと言える。 しか
しなが ら, この実験範囲で細粒側ではこの引張強 さは
3 2
0 5 2
︻t2
d ≡ ︼ D ■ S
Sa
JlS O
m1
0 0. 5 1. 0 1. 5
Tr u e St r a
ln ,i
2. 0 2. 5 Fi g.4 Tr ues t r e s s ‑ t r ues t r ai n c ur ve s of Zn‑ 2 2
mas s%zn‑ 0. 3 5 mas s%V al l oy ( gr ai ns i z e l. 2〟m),t e s t e datvar i oust e ns i l es t r ai n r at eat5 2 3 K.
o o o o 0 0 2 0 8 6 4 2 ︻ed ≡
︼b ■S S a
JtS ¢ n
J1 LLJ n ∈ J
XeM
= ∴
\ \
\ \△
し \2. O xl
Ot3 S ‑l E 2 . O x1 012S‑ l
L t 2. O xl O ‑l s ‑1 5 2 3K
ー \ 、 \ ∴ L 一 \ ⊂ A l l ‑ ‑ ‑ ‑ ニ \‑ ‑コ ー . ・‑‑ pl‑‑ ‑ 一 。‑。̲
0. 6 0. 7 0 G . 8 r a i nS 0 . i z 91 e , d . 0 1 1 / 2【 l L m‑ . 1 1 ' ′ 之 ユ . 2 1 . 3 Fi g.5 Gr ai ns i z ede pe nde nc eofmaxi mum t r ue
s t r e s sf orZn‑ 2 2 mas s%Znal l oy( gr ai ns i z e O. 7〃m),t e s t edatt hr e et e ns i l es t r ai nr at e at5 2 3 K.
︻t
2dM]D'SS巴lSanLiu nu 仙X e≡ 0
000
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0 . 6 0. 70 . 8 0. 9 1 . 0 1 . 1
1.21. 3 G r ai n Si z e , dl 1 1 2i / L m‑ 1 ' 2 】
Fi g.6 Gr ai ns i z ede pe nde nc eofmaxi mum t r ue s t r e s sf or Zn‑ 2 2 mas s% Zn‑ 0, 3 5mas s% Cr al l oy,t e s t e datt hr e et e ns i l es t r ai n rat e at5 2 3 K.
上記 と逆転 して純二元系 の方がい くぶん大 き くな るこ とを示 している。
2 ひずみ速度感受性指数
ひずみ速度感受性指数 m の測定 法 はい くつ か提案 されているが, ここで は Bac kof e n ( 4 )に よ る速 度急 変 試験で求 め た。 この求 め方 の方法 を Fi g.7に示 す。
すなわち ,V oなる速度で引張試 験 中 の試料 を時 間 t事 の ところで急 に V lな る速度 に加速す る。す ると V lに 対応す る荷重 P A が A点 で求 まる。 は じめ の Voの曲 線 を点線 のよ うに延長 して A 点 に相 当す るひず み B 点での荷重 P
Bを求 め ると ,m 値 は( 1 ) 式 と して求 め る
ことがで きる。
m‑l og ( P。/ PB ) / l o g ( Vl / Vo ) ( 1 )
この
m値 は遅 いほうの速度 V oのひずみ速度 E に対 応 してお り , E は
(2)式で求 めた。
E ‑V o / ( 時間
B点 の試料 のゲージ長 さ)
(2)このよ うに して求 めた
m値 は式 ( 1 ) で わか るよ うに, 速度 の変化 に対 して荷重 の変化 が大 きい と大 きくな る
ことがわか り,実際 には
m値 は 0以上 ,1 以下 の値 を とる。そ して, この値 が大 きい ほど ( 一 般 に は0. 3 以 上)超塑性が発現す るとされている。
そ こで, さきに Fi g.2に Zn‑ 2 2 A1 ‑ 0. 3 5 Crにつ いて
真応力 ‑真 ひずみ曲線を示 したが, この合金 について
求 めた T n値 とひず み速 度 曲線 を表 して み た もの が
Fi g.8 である。参考 のため,Hol t 〔 ⊥ 3 )が Zn‑ 2 2 Al純二
第11巻 第 1号
( 1 9 9 8)
第三元素添加 によるZ n‑ 2 2 ma s s %Al
合金の高速超塑性合金の開発( .
TimeA B
Fi g・7 A s c he mat i cl oad‑ t i medi agr am r e pr e s e nt ‑ i ngav e l oc l t yC hangef r om Vet oV
l.Ti me sA andBr e pr e s e ntt hes ames t r ai n att hedi f f e r e ntpul l i ngs pe e ds.
7 6
54 3 2 1 0 0 0 O 0 0 0 0 LLJ ■X a P u l
^lJ ^ ≡ S u O S a lt2 J ・u IEi L IS
zn‑ 22Al ‑ 0. 35Cr 523K
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St r ai n R
at e ,E l s‑ 1 ]
Fi g.8 St r ai n‑ r at eSe ns l t l V l t yi nde xofs t r ai nr at e f orZn‑ 2 2mas s%Zn‑ 0. 3 5 mas s%Cr al l oy ( gr ai ns i z e sO. 9 , 1. 3and1. 6〟m)andZn‑
2 2 Ale ut e c t oi d( Hol t ),t e s t e dat5 2 3 K.
元系で 2 種類 の粒径 につ いて報告 して いる曲線 も合 わ せて乗 せ て あ る。 これ によ る と Hol t の粒 径 0. 8〟m よ りも粗粒 の 1 . 3〟m の Cr 添加 材 は ,m 値 の ピー ク 値 は O. 6 と大 き く,かつ高 ひずみ側 によ って お り ,0. 9
〟m とな るとひずみ速度 10 1S 1 で もまだ ピー クが見 られてお らず,いわゆる高速超塑性 の現象 を示 して い る ことが わか る。 つ ぎ に Zn‑ 2 2 A1 ‑ 0. 3 5 Cr の粒 径 0. 9
〃m につ いて 5 2 3 K の他 に,比較 のため に これ よ り温 度 の低 い 4 4 3 K につ いて も同時 に表示 した グ ラ フが
7 6 5 4 3 2 1 0 0 0 O 0 0 0 0 Lu 'X e P u 一
^tL ^ ≡ S u a S a le J・ u le Jl S
Zn‑ 22Ar ‑ 0. 35Cr
0. 9um
3 3
0 001 0. 0 1 0. 1
St r al n R at e ,E l s' 】
Fi g.9 St r ai n‑ r at eSe ns i t i vi t yi nde xofs t r ai nr at e f orZn‑ 2 2mas s%Zn‑ 0. 3 5 mas s%Cr al l oy ( gr ai ns i z e s0. 9〟m),t e s t e dat4 4 3 K and 5 2 3 K.
7 6
54 3 2 ‑ 0 0 0 O 0 0 0 0 u J ■x ¢ p u l
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0. 001 0 0 1 0 1
St T ai n R
at e , f【 S‑ l l
Fi g.1 0 St r ai n‑ r at eSe ns i t i v l t y i nde x ofs t r ai n r at ef orZn‑ 2 2mas s%Zn‑ 0. 3 5 mas s%Mn al l oy( gr ai ns i z e s1 . 0 , 1. 4and1. 9〟m) andZn‑ 2 2 Ale ut e c t oi d( Hol t ),t e s t e dat 5 2 3 K.
Fi g.9 である 。4 4 3 K の場合 に もひずみ速度 10 1S 1 以 上 に ピークが存在す ることを伺わせている。 この こと か ら考 え ると ,5 2 3 K で はひずみ速度が 1S 1 以 上 の大 きさにな って も
m値が さ らに大 き くな るので はな い か と推察 され る。
同様 に Zn‑ 2 2 A1 ‑ 0. 3 5 Mn の場合 について も Fi g.1 0 ,
Fi g.1 1 に示 したが Zn‑ 2 2 AL0. 3 5 Cr の場合 と, ほ とん
ど同様 な ことが言 え る。 ただ し ,Mn 添加 の場合 は
Cr 添加 の時 と同様 な処理過程 を と って も結 晶粒 径 が
少 し大 きくな っているよ うであるが,それで もひず み
7 6 5 4 3 2 1 0 0 o o 0 0 0 0 E .x a p u J ^ l! ^ ≡ S u a S ¢ ltl 1・ u !e Jt S
武 藤
1, 0什 m
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‑憲 一/0. 001 0 0 1 0. 1
St r al n R at e ,E l sl l
Fi g. l l St r al n‑ r at eSe ns i t l Vl t y I nde x ofs t r al n r at ef orZn‑ 2 2mas s%Zn‑ 0 , 3 5 mas s%Mn al l oy( gr al nS i z e s1 . Oi Lm),t e S t e dat4 4 3 K and5 2 3 K.
7 6 5 4 3 2 1 o 0 0 0 (U O O n﹀ Lu .X O P u 一
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Su O S ¢ le J・ u rtZ と S
Z n ‑ 2 2 A l ‑ 0 . 3 5 V 523K
2 . O p r n [
\ 山だ
二Au‑;‑ 8 ‑ : ' 、 三 /D : 世0
0. 901 00 1 0. 1
St r ai n R at e ,fls' l
Fi g.1 2 St r ai n‑ r at eSe ns l t i vl t y i nde x ofs t r ai n r at ef orZn‑ 2 2mas s%Zn‑ 0. 3 5 mas s%V al l oy ( gr al nS I Z e S 1 . 2,2, 0and2. 5〃m) andZn‑ 2 2 Ale ut e c t oi d( Hol t ),t e s t e dat 5 2 3 K.
速度の上でいい傾向を示 していることがわかる。また, 同様 の処理過程 を経 た Zn1 2 2 A1 ‑ 0. 3 5 V につ いての結 果を Fi 9 . 1 2 に示 したが,さらに結晶粒径が大 きくなっ て も Cr 添加 の場合 とほとん ど同様な ことが生 じて い ることがわか る。
Ⅳ 考 察
現在 まで Zn‑ 2 2 Al 系 の合金 の超塑性材 と して は, 主 として室温での使用時の強度等の改善をはか るため に,第三の添加元素 と して Mg , また は Cu の添加,
侃
また はこれ ら 2 元 素 の同 時 添 加 が行 わ れ て きて お り( 1 1 日1 2 ) ,実際 SPZ 合金 として市販 もされて い る。 し か し当時,超塑性材の加工 ひずみ速度の上限 として は 1 0 3 S1 程度が限界 と思われて いた時代 で あ った。 こ れに対 し,現在では超塑性現象を深 く追及 して きた結 果,ひずみ速度が
10‑1 S1 以上の高速超塑性 〔 5 ト ( 8) の存 在が知 られて きてお り,いろいろな合金系で高速超塑 性が確認 されて きている。また,高速超塑性 とは言 え ないが金属間化合物 ( 1 4 )や金属合金系ばか りではな く, セラ ミック材で も超塑性 ( 1 5 )の発現 が立証 され, その 応用 も現場でまで行われて きてい るのが現状 で あ る。
これ らの ことを考えると,いかに超塑性加工が可能 で あるとして も高速で加工で きなければ応用性 は難 しい のが当然である。なお, この章 の始めに Zn‑ 2 2 Al 系の 合金の超塑性材 の改良添加材 と して Mn につ いて は 触れなか ったが ,Mn 添加 につ いて は Nut t al ( 1 6 )の報 告がある。 ところが この報告で は無添加材 ,Cu 添加 材 とともに Mn 添加材の 5 2 3 K にお け る真応力 一兵 ひ ずみ速度曲線図が表示 されていて,そのかたむきと し ていずれの材料 について も m 値 はひずみ速度が 0. 3 S1 まで,同様 の値 と傾向を示 している。 このほかには室 温時の特性が他の ものよりも優れているということを 主 に述べているのみであ り ,Mn 添加がひず み速度 の 増大 に結 びつ くといった様な ことには触れ られていな
い。
前章で,著者 の実験結果 によれば Zn‑ 2 2 Al 二元系 合金 に第三元素 として Cr,Mn,V 添加 によ り 5 2 3 K で高速超塑性 の発現 が見 られ た ことを述 べ て きた。
Nut t al は この ことに触 れて いなか ったが ,Zn‑ 2 2 Al 二元系合金のように共析組成の合金では共析分解 まで の過程の違 いにより,超塑性 の発現形態 には大 きな違 いがある 〔 1 2 )ことか らす ると, この過程 の違 いが現 れ た ものと解釈す るとそ う問題 にす ることもないと思 わ れる。
著者 は実験結果の所で は,特 に触れなか ったが第二
元素 として Cr ,Mn, Ⅴ添加量 として,いずれにつ い
て も 0. 0 3 ,0. 1 ,0. 2 ,0. 3 5 ,0. 6 mas s % の配合添加量 の
違いについて実験 してみた結果, いずれ の場合 に も
0. 2 または 0. 3 5 mas s% の配合添加量 で, 高 ひず み速度
でかつ均一な延性を確認 している。 ところが,いず れ
の添加元素 について も 0. 6 mas s% の配合添加材 で は高
ひずみ速度でひずみ量 が 1 . 5 近傍 か らネ ッキ ングを生
第11巻 第
1
号( 1 99 8)
第三元素添加 によるZ n‑ 2 2 ma s s %Al
合金 の高速超塑性合金 の開発ず る傾向を示 した。また,添加量が少ないとやは り同
様 な傾向を示 した。
ところで, このように して作成 した組織 はいずれ も 等軸で微細 な二相混合組織を示 している。 このような 二相混合組織 に第三元素を添加す ると鋳造組織の微細 化や,熱間加工時の再結晶の微細化の核 として作用す ることが考え られ る。Cr 添加材 の組織 を SEM 観察 したところによると,添加量が多 くな ると特 に Zn 側 固溶体相中に,添加元素のクロムとアル ミニウムの化 合物で亜鉛がほとんど観察 されない微細な塊粒が特 に 目立っようになっていた。一般 に二相混合微細組織 で はこれ らの相 の比が 1 対 1 となるときが安定な組織 と な り, これが崩れ ると不安定 にな りやすいものと言 わ れていることか ら,過量添加 は組織の不安定性 を もた らす ものと思われ る。ただ し現在 のところ適正な量 の 添加元素が高温塑性 にどのような役割を しているのか はよ くわか らない。 しか し高温 における変形 に大 きな 寄与を していることには間違 いはないものと思われる。
しか しなが ら,第二元素が共析分解後の結晶粒径を小 さくす る作用を して,その効果 として粒界すべ りをよ り活発化 しているとは考え られず,また他の作用, た とえば変形中の粒成長 の抑制 にも取 り立てて大 きな作 用を していなか ったことも試験後 の組織観案か ら確認
している。
なおまた,実験結果で触れなか ったことで第三の添 加元素 として,以上 の Cr ,Mn,V の他 に遷移金属元 素が良好な作用をす るのでないか と思 い,すべての遷 移金属で試み ることは容易でないので, これ ら 3 元素 のほかに第 4 周期の Ti ,Fe ,N lを,さ らに遷移金属 ではないが Ni の次の Cu を添加 した材料 につ いて同 様な実験を してみたところ, この中で周期律番号の一 番小 さい Ti はひずみ速度の改善 に寄 与‑ は しなか った。
そ して前 に述べたように Ⅴ ,Cr ,Mn は改善の作用 を した。次の元素 の Fe および Ni はまたTi と同様 に良 くはな らなか った。 このことか ら考え るとすべての遷 移金属がひずみ速度の改善 に効力を示すのではないこ とがわか った。それで もSe ,Coは多分 よい働 きは し ない もの と思われ る。なおまた ,5 周期 の遷移金属 の Zr もひずみ速度の改善 には寄与 しなか った。 しか し, 理由は明 らかで はないが狭 い意味での遷移金属元素が ひずみ速度 の増大方向に関与 しているものと思われる。
以上 のように,ページ数の関係で結果で記述 しなかっ
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た第三元素の種類な らびに量 について, ここで補足 し てみたが,結局のところ第三元素 の働 きの機構 につ い ては良 くわか らなか ったのが,今後 の課題だ と思われ る。ただ しここで言え ることはこれ らの第二元素を添 加す ることによ り, ひず み速度感受性指数 す なわち m 値を大 きくさせ る働 きに貢献 して い ることは確 か なことである。 さらに ,Fi g・5 と Fi g.6 にお いてみ て きたように,第三元素の添加 により高 ひずみ速度 に おける変形応力が小 さ くな っていたことと,そ こでの 変形時の
m値が大 きいと言 うことは,少 しの応力 の 変化 に対 して も均一変形 に戻そ うとす る作用が働 きや す くなって安定な超塑性変形を もた らしたものと
, m値の意味す るところか ら解釈で きる。
ここでは, これ らの合金系の超塑性の機構 について これ以上の ことについて究明す ることはここまでに し てお くことにす る。一般 に,超塑性変形を利用す ると 流動性 に優れた加工がで きることか ら,細かな細工 が 一回の変形を行 うことで可能 とな る。 今 まで の S PZ
等の超塑性合金 と違 って,今 回提案 したよ うな特 に Cr や Mn 等の安価な金属元素を添加 す ることによ り 高速超塑性 の性質を使用で きることは,亜鉛の重厚 さ をプラスとした日常 の装飾置物等や,他の商品の材料 としての亜鉛の応用価値が生 まれ るのではないか と期 待で きる。また この合金 は防振性 に優れていることか
ら, この方面で も何かに応用可能である。
Ⅴ 結 論
純二元系の Zn‑ 2 2 mas s%Al 合金 に第三元素 と して
Ⅴ ,Cr ,Mn 等の元素を添加 した材料を,主 と して 5 2 3 K の温度で引張試験 をす る ことによ り以下 の ことが わか った。
1 純二元系の Zn‑ 2 2 mas s %Al 合金 に第二 元素 と し て V ,Cr ,Mn のいずれの元素 につ いて も 0. 3 5 mas s
%添加す ることによ り,温度 5 2 3 K の もとで 0. 1S 1 以 上のひずみ速度で高速超塑性現象を示す ことを確認 し
た 。
2 純二元系の Zn‑ 2 2 mas s%Al 合金 に第三元素 と し て V ,Cr ,Mn のいずれ の元素 につ いて も 0. 3 5 mas s
%添加す ることによ り ,m 値 を増大 させ る効果 が あ ることがわか った。
3 上記の現象 は温度が 4 4 3 K と低 くな って も発現す
ることを兄いだ した。
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武 藤4 以上の ことにより,今 までよりも亜鉛合金 に対 し 変形温度範囲を広 げ られることや,特 に高速変形が可 能 となった新たな加工方法を適用す ることにより,亜 鉛の需要増 に寄 与で きるものではないかと期待できる。
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