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卓上ガスタービンの設計と製作

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Academic year: 2021

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卓上ガスタービンの設計と製作

筒井研究室 福田 光一朗

1. 緒言

ガスタービンは、発電所や航空機のジェットエンジンなど 様々な場所、分野で利用されている。しかし、それらガスタ ービンを認知している人はたくさんいるが、中身の構造まで も知っている人は数少なく身近なものとなりえていない。ま た現在の日本ガスタービン学会員1950 人に対し、学生会員 は 68 人と非常に少なく、そこからもガスタービンへの関心 の薄さを見受けられる。

そこでガスタービンを実際に稼動時にも見て触ることので きる、小型、静音、低温、簡素化された卓上ガスタービンを 製作できれば、我が高知工科大学のシステム工学実験など、

学校教材として使え、ガスタービンへの関心が高まると考え ている。

本研究では史上初の自立運転ができる卓上ガスタービンの 製作を目的とする。

2. 自立運転計算

低温、低速を目指す卓上ガスタービンが自立運転するには タービン入口温度が重要になってくる。

タービン入口温度T3は圧縮機仕事とタービン仕事の式に自 立運転条件として 𝑊𝑐 ≤ 𝑊𝑡 を与え、自立運転の条件式に代 入すると、

となる。ここから、効率が80%、90%時に必要なタービン 入口温度が以下のグラフで示される。

以上から断熱効率が 80%以上、100℃以下で自立運転でき ることが明らかになった。

3. 設計、製作

3.1 ファンの設計、製作

上記の式でファンの設計を行った。翼弦長L、周速U、密 度ρ、角速度ω、揚力係数Cl、翼の枚数 Nとしている。次 に、翼の選定として、一般的に低レイノルズ数領域では薄翼 の方が翼特性が良いという特徴からNACA64-006を選んだ。

上式からファンの形状を定め、厚さ30mmのアルミ材を使い NC加工機で製作したファンが図2である。

しかし重量、切削時間が長いなど様々な欠点が見られた。

そこで、0.3mmのアルミ板を使い、糸鋸でファン状に切出し

図3のファンを製作した。改良したことにより製作時間は2 時間弱と大幅に改善され、ファンの形状、寸法の変更を行う ことがあっても、容易に変更することができる。

図2 変更前 図3 変更後 3.2 その他部品の設計、製作

卓上ガスタービンに必要な部品である軸やファン取付部品、

軸受け皿は設計し、(有)坂本鉄工所に作成を依頼した。軸の ブレを防止するガイドはアルミ板で切出し、入口流れを均一 にするベルマウスはバキュームフォームを用い、軟化させた プラスチックをベルマウス状に成型し製作を行った。

4. 組立、稼動

図4 組立 図5 稼動

525mm に組み立てた卓上ガスタービンの内部にファンと

タービンを装着し煙突効果を得るための塩ビパイプを上に乗 せ、燃料には 24 本のロウソクを使用した。風速をファンの み、ファン、タービン両方の場合を交互に 10 回計測し、平 均を取るとわずかだが風速の増加が見られた。回転数もファ ンを設置した方が増加した。

5. 結言

上昇気流の効果もあり自立運転は達成できたが、目標でも ある低温、簡素化は達成できていない。また、ロウソクのロ ウが垂れファンに付着し回転を妨害、チップクリアランスが 一定ではないためファンが塩ビパイプを擦ってしまうなどの 問題点も見つかった。これらを解決するためには、ロウソク に代わる新たな燃料の採用や塩ビパイプをより精度の高いも のに変える必要があると考える。

本研究により卓上ガスタービンとしての自立運転の可能性 を確認できた。以後改善を続け、100℃以下で稼動するガス タービンを目指す。

0 50 100 150 200

1

圧力比

1.01 1.02

圧縮機とタービンの平均断熱効率 80%

90%

タービン入口温度 (℃)

図1 自立運転条件温度グラフ

参照

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