論 説
ス ウ エ ー デ ン に お け る 法 学 教 育 と 法 学 教 師
萩 原 金 美
目
はじめに
第一章
闇二
三四
五
六
七
笙 輩
一二
三四
五
おわりに
次
法学教育序輔九七七年までの法学教育改革の背景改革の経過新しい法学教育
訴訟法の教育ーールンド大学の場合ー
結語法学教師
序博士課程教授の任命手続
教授の社会的地位︑待遇等法学教師と法実務
(239) 51
は じ め に
本稿は・スウェーデソの法学警および法学教師に関する紹介的記述である︒本来︑筆者の年来の関心事であるス
ウェ!デン司法・とくにその裁判官の任命・養成制度をめぐる研究の周辺部を成すものであるが︑.あ部分だけでも
独立の意義をもちうると考え︑ここに分離して発表する次第である︒
右のような本稿執筆の意図から︑記禁訴訟法関係に偏向している嫌いがないではないと思われる︒.﹂の占だつい
ては︑読者の御海容を乞わなけれぽならない︒
(240) 52
第 一 章 法 学 教 育
一序
スウェーデソでは・大学の法学教育を終え︑法学士号を取得することは︑あらゆる分野の法律専門職(裁判官︑検察
官・弁護士執翫・漿蟻)に就くための必要不夏の最低要件を成している︒
大学のなかで・ルンド(ぎ傷)︑ストックホルム(・・§憂ヨ)︑ウプサラ(ξ・・琶の三つのみが法学部を有し︑法学
士課程を設けている・他の大学では法学士号叢得することがでぎない︒しかし︑基礎的法学課程(後述参照)は右三
大学のほか・イヨーアボリィ(︒ぴ葺σ・)︑ウメオ(¢墨の各大学にも置かれている︒
ところで・スウェ}ソの大学制度ξいては︑一九七七年に新しい大学法(まαq︒︒ぎ匡四σ・ロOミ鱒・︒同︒︒︺)および大学
令(葦・琴・垂眞μ㊤藁ω︺)の制定施行により渠的な大肇が行なわれた︒いま︑.とにそれを難する余
裕はな臥嘩この国の新しい大学馨の特色と教育課程の懇ξいて︑;︑しておくことは必要であろう︒
ス ウェ ー デ ンにお け る法 学 教 育 と法 学 教 師
まず︑外国とくにわが国の観察者からみた特色としては︑
①全部国公立であること(但し︑ストックホルム商科大学︹冨民駐まσ・︒・登碧{︒︒酔︒︒誓︒ぎ︺は唯一の例外で臥琵)︒
②現在では以前の上級職業学校(づフ.メディカルの養成学校など)も大学(叡αQ︒︒犀︒H鱒)とされているので・大学の履修年限は教育課程により一年から五年六月まで著しく異なるこ(箆・
③高校からの現役入学者は定員の一部にとどめられ︑とくに二五歳に達し︑最低四年間職業に従事した者は・高
校二年終了相当の英語の知識を有すれば入学できるとされていること・
④わが国で行なわれているような入学試験はなく︑志願者が定員を超過する場合は︑右の現役者・有職者などを
四グループに分けて︑各グループに入学者数を割り当て︑その範囲内では現役者については高校の学業成績・有職
者については職場での勤務状況などに基づき入学者を決定すること・
⑤学費は無料で︑原則として全員(但し︑四五歳以上の者を除く)が学圭活を維持するに足りる奨学金を支給され
ること︑
⑥最近では学生の年齢がすこぶる高く︑二五歳以上の者が約六〇%(四八歳以上約五%)もいること・
などが挙げられる︒
つぎに︑新制度の教育課程は︑
①技術職学系(霧ま爵σ・穿けΦざ尊騨胃犀窪)
②行政.経済・社会職学系(ロ琶山ロ閂謁hひ;量嵐・・欝ぎ鳩①ぎき駐訂§︒・a巴鋤黛汁昌) お ③医療職学系(gげ蕊乱お穿く帥α饗パΦ昌)
④教育職学系(¢量量超穿・巳①三︒・導窪琴︒)
(241) 53
⑤文化・情報職学系(三げま巳謁穿匿言㍗︒︒ヨ§§践霧真窪)
に分かれ︑職業志向の専門教育が行なわれる︒
各学系は課程(豆Φ)に分かれる︒法学士課程(喜量.)は行政.讐.社会撃系に属する︒
このようにして・学部(算量)という観念は︑大学の基駿育(博士課程と対芒た意味での)に関しては消滅した
といそもお・この段階における教学2貝任機関は馨課程委員会(巨㎞Φ急ヨ巳)である︒それ籔員︑職員︑学生
の各袋に加えて・原則として関係する職業生活の袋者(法学士課程の場A・でい・詮裁判官︑弁護士等)によって構成
される(大学法二二条︑大学令≡⊥七条︒以下たんに︑薯を﹁法﹂︑後者を蚕ということがある)︒
さて・スウェーデソの法学教育制度は︑今世紀に入ってから一九〇四年︑一九三五年︑一九五八年そして充七七
年と・四度にわたるかなり大規模な改革を経験した.一九七八年亘㍊ら行なわれている新制度は実施後まだ日
が浅いので・まずそれ以前の制度とこれに対する批判や改革の背景を略述し︑その上で新制度の内容の紹介霧るン︑
とにしよう︒
二一九七七年までの法学教育
一九七七年まで適用されていた履修規準(・・梓民ぎ婁・・)は︑一九六九年五旦三日の﹁法学部教育に関する政令﹂
(ざおα邑︒・Φ︹お$"ωb︒㊤︺§垂警胆邑葛一・・蚕百琶垂つく︒こa令は基本的に竺九五八年の﹁法学士試
験⁝に関する政令﹂(国巨︒・ドζ昏︒⁝邑σq費ロ㊤㎝︒︒鱒お㎝︺竃節①量巨舞帥︒︒討㎝薗ヨげ餌︒・︒<⑦什Φロ・.犀陶℃鵠・q㊤Φー幽ロ・︒)に姦して
いる︒
右一九六九年の政令の履修規準(その後も国の予籍甦より微調肇行なわれているが)によれば︑法学士試験のため
には・入門課程のほか・一三科目すなわち︑法制史︑経済学讐学︑私竺部︑二部︑三部︑刑法︑訴訟法︑国際
(242) 54
'
ス ウェー デ ンに おけ る法 学 教 育 と法学 教師
公法︑公法︑財政法︑国際私法︑法理学および法律学応用研究の履修が要求された︒通常の履修年限は四年半(九セ
メスター)であるが︑学生は実際には平均して約一年在学を延長して抱・ ヨ
右 の 応 用 研 窪 哲 学 部 緩 す る 科 目 で ︑ 規 メ ス タ ー の 羅 霜 当 す る も の と 交 換 す る こ と が で ミ こ の 交 換 科 目
については大幅な選択の余地が与えられていた︒以 下 ︑ 理 解 困 讐 思 わ れ る 科 目 の 内 容 に つ い て 華 説 明 を 加 為 ・
入門課程は︑私法の中心部分と刑法︑訴訟法および公法の基礎︑法理学の要点を含む︒
法制史は︑スウ︑タン法における法源および国制史︑ならびに;三四年法籍の護量点を置いた私法・刑法.訴訟法史を含む︒なお︑・←法史とそのスウ︑ナン法に対する影響および先進諸国における法の発展の各概
観もここで与えられる︒
私迭部は︑私法総論︑財産法総論(契約法総論を含む)︑動産損害賠償法(契約外の)湶険法︑売買法・物権法.担
保物権法︑有価証券法︑特別契約法︑債権法総論を含む︒
私法二部は︑不動産法︑団体法︑労働法を含む︒
私法三部は︑家族法︑無体財産権法・独占禁止法を含む︒
スウ︑ーデン法はパンデクテン.システムを採らないので︑法分野の分類がわれわれ日本法曹の思考では容易に理
解しがたい面がある︒例︑兄ば株式会社法は団体法のなかに含まれているのである(もっとも法典としては・株式会社法
へ伽葬♂8ぽ鵯冨趣q︹ O刈q"μω◎◎α︺が存在する)︒
刑議︑刑法総論.各論のみならず︑刑法の補助科学たる刑事学︑刑護策︑司法精神医学の難を含む︒
訴訟法は︑民.刑事訴訟手続(笏訴訟手続の藩を含む)︑強制執行法・破産法に加えて︑証言心理学・犯罪捜査技
(243) 55
術の若干を含む︒
公法は︑国法学(憲法学)と行政法を含む︒
財政法は︑租税法に重点を置くが︑財政学も含む︒
法理学は・法学的概禽成・体系化︑立法・法蟹技術等のほか︑法思想卑比較法︑法哲学︑法社会学の基難
いし若干を含む︒(17)
なお・法政学士試験(冒二・ぎー ・)の科昆も多くの法律科塁包含されているが︑.﹂.︺で箸略する︒
履修の順序・期間は次のとおりである︒
順序(セメスター)
1または2
2またはー
6543
科目
入門課程
法制史
経済学・経営学
経済学(一部履修)
経営学(一部履修)
私法一部
私法二部
私法三部
羅 }
期間(月)二・二分の一
二・二分の一
二・二分の一
二・二分の一
五五
二・二分の一
三・四分の三
(244) 56
78
9
訴 訟 法
国 際 公 法
公 法
財 政 法
国 際 私 法
法 理 学
法 律 学 応 用 研 究
ま た は 交 換 科 目
三・四分の三一四
二・二分の一
四分の三
一・四分の三
五
ス ウェー デ ンに おけ る法学 教 育 と法学 教 師
右のうち︑第九セメスターの応用研究等の科目についてはシリァスな問題が生じていることが指摘されていた︒こ
の応用研究は最終セメスターを論文作成による自主独立的な研究に充てさせることを意図して︑一九五八年の改革で
導入されたものである︒しかし次第に︑学生は応用研究を回避して非法律学的な交換科目を履修するようになり・しかも交換科目の鱈は大学書庁(量Φ塁・・犀塁§響貯)(拶決定により著く拡大されてきた・一九七︒年代の
初頭には応用研究をする者約四〇%︑交換科目を履修する者約六〇%と両者の比率が逆転するにいたっている︒この
ような状況は各法学部の当局者に少なからぬ叢の念を生じさせた︒交換科目鑑般に初学者向きで︑加えて・法律
学にあまり関係のないものが多く︑一九五八年の改革の意図に相応する水準のものとはいえなかったからである︒さ
らに明らかな傾向として︑最も学力の低い者が交換科目を選ぶことが叢されたーかれらにとっ〜﹂そ・むしろ応
用研究がすこぶる有益なのであるがll︒交換科目としてとりわけ愛好されたのは法社会学である︒一九七二年に交
(245)
換科目を選んだ学生四四三人(三漆.襲琶のうち実に二〇二人が法社会学を履修した︒そして.﹂れらの学生は︑応
用研究はセメスターの全期間日五月を費やすことを要求するが︑法社会学なら一‑二月の勉強で足りることを自認し
ている︒
通常の科目の成績評価は︑入門課程および交換科目は別として︑不可︑可(σq&惹巳)︑良(莫Φ葺昌げ田α臼σq︒穿ぎ山)︑
優(げΦδ醤αq︒穿呼巳)の四段階方式であった︒
なお・一九七八年一月一日前に入学した者は卒業までひき続き旧履修規準によることとされている︒
ところで・一九五八年の改革は︑履修内容の拘束性・固定性と法律制度全体に対する十分な概観を与・兄ることへの
配慮をもって特徴づけられており︑その目的は各種の多様な法律家の職域において必要な一般的能力を養成すること
に向けられていた︒だが︑この改革による法学教育に対しても︑上記のような問題のほか︑さまざまな批判が生まれ
てきた︒続いて・これらの批判や新制度への改革の背景に存在する事情についてべっ見することにしたい︒
三改革の背景
ストレームホルム(Q︒什おωまヨぎぎ)ーウプサラ大学法学部教授11は︑従前の法学教育に対する批判ないし改革
の背景となる事情について︑次の四点を挙げる︒
第一は・法と社会の発展そして法律情報の増加により︑法律制度の全分野を平均的にカバーしようとする履修プロ
グラムは・特定の法分野における深化した学習の可能性を奪い︑たんに表面的な知識を与・兄るにとどまる危険性をは
らむに至っているのではないか︑という問題提起が各方面からなされたことである︒例・兄ぽ︑労働法︑環境保護法︑
保険法などについては︑より充実した教育の必要性が指摘された︒
第二は・法学教育はあまりに純理論的教育に偏しており︑実務的側面の教育を無視している︑という批判である︒
(246) 58
ス ウェ ー デ ンに お け る法 学 教 育 と法学 教 師
論者は医学部において臨床教育が重要な地位を占めていることと対比して︑右の批判を提起する︒そして・かつては
長 い あ い だ 司 法 霧 修 翠 量 a 飴暑 勘 が 大 学 の 法 学 警 の 延 長 な い し 補 完 と し て の 霧 警 と 思 れ て い た が ・
いまや法学士数の激増により新法学士の約半数しか司法実務修習生になることができない現状のもとでは︑法学教育
における右の欠陥がさらに増幅されていると主張する︒
これと関連する批判として︑法学教育における経験科学的︑行動科学的社会研究の貧困さを指摘する声もある︒法
学生はかれが将来重要な機能を果すことになる社会に関する知識が著しく欠けているというのである︒
もっと軸∵︑れらの批判に対する弁護論も主張されている︒それによれば︑大多数の学生は休暇中に各種の職場で
働いており︑そのなかには法律職と必ずしも関係のない所もあるが︑そういう職場ですら学生は︑かなり広汎な労働
生活および社会に関する経験を獲得していると考えてよいとされる︒
第三の批判は︑他学部と比較しての法学部の人的・物的設備の著しい貧困さに向けられた︒この点はすでに一九五
八年の改革のさいにも問題となり︑とくに人的な面での充実を図ることとされていた︒その主たる成果が︑準教授(当初は馨書のちに琴帥§Φ量ーとよばれた)職の創設であつ(解
しかし︑一九六〇年代の終りには学生数は予想しえなかったほどの規模で激増した︒ウプサラ大学法学部について
みると︑一九五五年は六七五人だったのが一九六五年には約一︑OOO人︑一九七〇年には約二︑○○○人に達した
のである︒それにもかかわらず︑一九五八年の改革で策定された人的充実は完全には実現されなかった︒その理由は
たんに国家財政的なものだけではなく︑法学部贅の特殊性にある︒哲学部では学生数の激増という﹁馨爆発﹂に働
対して新しいタイプの教師職とくに大学講師職含巳くΦ噌︒︒羅琶卑8鑓件)の設麗により対応した︒この大学講師職は伝統
的な大学教員にくらべると︑きわめて大きい馨上の負担をもつ純粋の馨職と規定されている(警時間数は・教授・59
準教授の年間;三時間に対して・大学醗は年間三九八時間で臥砲)・国家財政の見地からは疑いもなく安価な解決である︒
同時にこのことは︑教育爆発に関連した学生の水準低下による大学の﹁学校化﹂という明白かつ不可避的な現実像を
示すものでもある︒そして哲学部では︑通常︑有能な大学講師の志望者を見出すことが可能だった︒哲学博士号を得
た者にとって︑もちろん大学講師は伝統的な教授職よりは魅力にとぼしいが︑高校や基礎学校の教師の職よりもはる
かにましな︑しばしば残された唯一の選択肢だったからである︒
これに反して︑優秀な法律家の場合は全く事情が異なる︒かれらは教育制度以外の分野において︑経済的にも︑昇
進の面でもより魅力的な︑多くの職場に就職できるのである︒したがって︑大学講師のような職に有能な法律家を吸
引することは不可能ないし著しく困難と考えられたし︑また︑事実そうであった︒各法学部の関係者は右の事情に加
えて︑法学教育はセミナーを中心とする問題解決志向型の方向を一層発展させるべきだとし︑そのために研究と結合
した教職すなわち伝統的な教授︑準教授︑助教授の充実を要求したのである︒
政府は財政上の理由から大学講師による安上りの解決を意図してきたが︑そもそも法学教育のコストは︑これまで
あまりにも低すぎたのである︒一九六八年の大学教育制度調査委員会(おΦ︒︒か.︒︒9匹αロ一ロ頓︒︒ロ肯.︒岱昌一昌叩略称d①︒︒)の調査
の結果は︑一九七二年に法学生一人当りのコストは各学部中の最低で︑年間僅かに約三︑○○○クローネだったが︑
他方・社会科学部のそれは四・○○Oi五・○○○ク︒麺映画・演劇審護課程のそれに至っては実に九万
クローネであることを明らかにしている︒
以上の法学教育の人的・物的両面の貧困さに対する批判は︑法学部関係者のあいだできわめて強力なものになって
い 鯵
第四は︑近年法学生のなかで学習を中絶する者の比率がきわめて高くなっていること︑および学習期間が所定の履
(248) 60
λ ウ鵬一 デ ンに おけ る法学 教 育 と法学 教 師
修年限よりも著しく超過するようになっていることを理由とする︑履修基準の在り方に対する批判である︒
右の現象自体は多くの調査により確認されており︑争いの余地がないが︑これについてはさまざまな解釈が可能で
ある︒最も説得力が高い解釈の一つは︑法学の学習を完遂するためにはかなり高度の知的能力・水準が要求され・高
校生のうち一部の者のみこの要件を充たしているにすぎないのに︑現実にはそうでない者まで入学してくるので・後
者は挫折せざるを得なくなる︑というものである︒
しかし︑一九六〇年代における教育政策の関係者および教育行政当局は︑大学教育の﹁機会均等﹂をモットーとし
たため︑右のような解釈を拒否し︑法学教育の非効率性にその原因を求めたのである︒
ある社会において︑毎年二︑○○○人の法学生が法学部に入るのに︑社会が必要とする新しい法律家の数は年間一︑
○○○人だとしよう︒.あ一︑○○○人が法律家として必要な知識・能力を有していること︑とくに不+分ないし恣
意的にその職務を行使しな℃︑とは市民の見地からみて重要であるから︑そこになんらかの選別がなされなければな
らない︒選別は大別して︑鼎切同校︑大学入学時︑大学︑労働市場の各段階において考えられる︒大学入学時までの段階における選別に対しては早すぎるという異議が提起される︒労働市場での選別はきわめて困難になる・半数の者が失
業するか︑そうでなければ長期間準備してきたのとは全く異なる職業に就かねばならないからである・これは社会経
済的にも最悪かつ最も有虫︑な解決であろう︒社会と排除される半数の者にとって長期間の︑そして高価な間違った投
資になってしまうのである.法律職から排鯵れる者は︑しぽしぽすで豪庭をもっており︑葎墜よって得られ
る収入を前提として債務を負担しているのだ︒鋤
ω以上の中間1つまり早すぎず︑遅すぎもしない時点Ilに︑大学における選別が存在する︒法学部学生の学業中
絶謹三〇幽○%であるが︑その大部分は最初の二年間に生じており︑かれらは不当に多くの時間と金を法学に注α
ぎこんではいないのである・もっとも︑大学における選別はおそらく寛容にすぎ︑社会における葎家の糞に対し
て供給が過大になっている・したがって︑労働市場における選別がある程度必要とされているのが事実である︒
このように大学における選別が不可避的であることを承認するとしても︑その選別の基蒙最上のものであるかど
うかという問題が残っている・この点について確定的馨えを示すことは困撃あるが︑.﹂れまでに︑自主独立的に
成功鯉法学の学習を遂行する能力という葦以上のものは見出されていない︒大学で法学の学習がよくで差かっ
た者が・優秀な大学の同輩よりも葎職に就いてから有態を轟するという証拠はなんら存在しないのである︒し
たがってわれわれは・心理学および警学からの新しい基準設定のための寄与に響しつつも︑現在のと.﹂ろ右の基
準を最も合理的なものとして維持せざるをえないのである︒
この第四点すなわち脱落者等の問題は︑新しい履修基準のもとでも依然として現実化する問題といわなけれぽなら
(27)ないであろう︒
以上が・改革の背景的事情として︑ストレームホルムのおおむね説くところである︒
四改革の経過
一九六八年に・スウェ歩ンにおける総合大学および単科大学制度の包括的な改革作業のために大学警制度調査
委員会(d①c︒)が発足した(前述した一九七七年の大学制度改革はこの養会の報止・書に基づく)︒同委員会は法学警ξい
て組鍵よび内容の両面にわたる検討が必要だと考えた︒そして一九七三年に﹁大学警法鍛課程︑行驚課程︑
社会職課程(ま婆景匿・冨言目蓬号穿巴喜σ⁝豆①矯・・§=且①)﹂(︒︒od導ω"$)と題する墾口書を醤した︒
報告謹従来の履修年限翠半を維持し︑かつ︑法学警における霧的要素の蔓の意見を真恥する︒また︑社
会科学に関する科目を著しく増加することにも反対し︑それは法学学習のなかにそのよう糞素姦収する.芝で足
(250) 62
ス ウェ ー デ ンに おけ る法 学 教 育 と法学 教 師
りるとする︒
報告書の提案の要点は二つある︒
篁 に ︑ 法 学 警 改 革 の 目 標 績 本 的 姦 育 塞 の 充 実 を は か る こ と で あ る と し ・ こ の 目 標 を 達 す る た め に 法 学 部 の
人的.物的充実を提案する︒.﹂れは学生天当り年間四︑五〇〇フ▽ネの国家予算の支出を必要とする㍗﹂とになる・.﹂の霜は社会科学部のそれと綾すればかなり控旨姦字であるが︑当時の法学部のそれの五〇%増憲味する・第二に︑墾.書は完全な法学警は法学に関する一般的能力・知見を与えるべきだという原則を聾しつつ選択.随意科目の大幅な増加を提唱し︑三セメス字はこれに充てられるべきだとする◎技術的な面については︑墾口書孚でに哲学部で採用されている点(忘帥邑システムおよび用語法の採用霧隠める・すな魂︼占{は蓬間の善︑二〇占描が;メス字姦成し︑従来の科目名の(ぎ・)は(犀 )と変︑えられるべきである︒
な お ︑ 墾 . 謹 蔀 の 方 票 ら 主 張 さ れ て い た ︑ 短 期 の 法 学 警 課 程 の 創 設 の 案 に 反 対 し ・ 鶴 市 場 に は そ の 必 要
性が存しないという︒馨霧饗は︑スウ︑ナソにおける立法過程の常例として︑まず公私の関係欝・団体からの意見の表盟さらされたが︑概して慧的な評価を受けた︒しかと部からは︑とくに刑法および訴訟法のような葉科目が必修か
訴されるというfフスティック姦蓬対して︑強い慧が示された︒また︑サラリ←ン労働組合中央懇(T
鎚 籍 難 鍔 耀 爆 檬 耀 労 働 市 場 の 構 造 を 理 由 に .﹂ の 必 要 性 を 否 定 す る の は 誤 り で ︑ 労 働 市 働
政府は︑右墾口書をその言偽永藪革の藩とすることはできないと判断し︑一九七五年七月三日の決定により・大学‑3
長官庁に対して︑文部省が作成した覚書のわく内で法学部の履修基準を作成するよう委嘱した︒覚書によれぽ︑現行
の四年半の履修年限を認め︑最高六〇点の選択・随意科目を設けることとされていた︒加︑兄て︑短期の合目的的法学
教育について﹁労働生活における各方面﹂からの要望を満たすよう努めることの重要性が指摘された︒
なお・コストの面における現状と委員会の提案との選択に関する検討および教職員組織の再構成に関する提案‑
例えば教授レベルの職務の大学講師または助手への委譲についてーが求められた︒
大学長官庁の提案はステンシル版の﹁新しい法学警﹂(守・Σ言・・叶口甕昌凶昌叩¢艮,.悌唱℃︒.;.幽・ ㊤刈①)にまとめら
れ・一九七六年春に提出された︒この作成作業には二つの参考調査グルー.フ︑すなわち︑一つは主として各法学部お
よび法学生の代表者からなる﹁法律家グループ﹂︑もう一つは関係団体および公的機関の代表者からなる﹁労働市場
グループ﹂が︑アクティヴに関与した︒
大学書庁の報告書の提案は︑政府により承認され︑基本的にはそのまま新しい法学教育の履修基準の内容を形成
することになった(したがって︑委員会の撃はきわめて限られた灘でしか改革の藩とされていない)︒
五新しい法学教育
一九七七年の改革により︑大幅な履修科目に関連する変化と共に︑法学士試験の名称変更(一ロ目一︒︒労臼口岳傷鋤酔︒図損︒白.昌
から冒騨震§窪へ)︑科目の呼び方の改称(ぎ器からパ日︒︒へ)︑および成績評価方式の変更(後述)などが生ずるに
いたった︒
新しい法学警制度は︑法学士課程と蓋的法学課程の二つ雰れる︒後者は新設のものである︒乱削者は一鎗占韻︑
後者は八〇点の履修を必要とする︒一点は一週間の学習をいい︑二〇点が一セメス亨︑(半年学期︑五月)をなす︒
基礎的法学課程については︑法律専門家の教育養成の問題を対象とする本稿の性質上︑説明を割愛する︒しかし︑
(252)
ス ウェ ー デ ンに お け る法学 教 育 と法 学 教 師
これを履修した者は法学士課程に進むことができる点に留意しておくべきである︒
法学士課程は必修基礎科目四〇点︑その他の必修科目九五点︑選択科目二〇点および随意科目二五点から構成され
る︒
必 修 基 礎 科 目
法 学 入 門
法 技 術
法 制 史 お よ び 法 社 会 学
経 済 学
公 法
法 と 社 会
一一 占
ノ しもへ
八 八 八 八 二 〇 数
法 技 術 は ︑ 広 蓬 お け る 法 源 資 料 お よ び そ の 利 用 の 仕 方 に 関 す る 科 目 で 難 ・
法と社会は︑テーマを選び︑プロジェクト志向的な形で︑なるべく他の基礎科目と併行して履修させるべきものとされている︒
履修の順序は︑各大学の教育課程委員会の定めるところによる︒
その他の必修科目点数
私法A(契約法等)一〇
私法B(家族法等)一〇
私法C(不動産法等)一〇
65 (253)
私法D(労働法および団体法等)
刑法
訴訟法
行政法
財政法
国際法(公法.私法)
法理学(法情報処理を含む)
私法の範囲は広汎なので︑
私法Aは︑一般契約法︑
私法Bは︑家族法.相続法︑
私法Cは︑不動産法︑
私法Dは︑労働法.団体法︑
選択科目
刑法または訴訟法に関する科目
その余の必修科目に関する科目
八 七 〇 〇 〇 〇 〇
(懲ルソド大学の場合の内容を紹介すると︑大要次のとおりである︒
特別契約法︑消費者保護法︑一般債権法︑有価証券法を含む︒
損害賠償法・保険法︑無体財産権法︑独占禁止法等を含む︒
不動産抵当権法︑一般物権法︑各種の人的.物的担保法を含む︒
居住権法を含む︒
点数
一〇
一〇
選択科目は問題解決志向的なものであるべきであり︑既修の必修科目の知識の深化または拡大を目的とする︒
なお︑五点は総合的論文(卒業論文)作成の一部に充てることができる︒
随意科目
(254) 66
法学の科目を履修するほか︑行政︑経済または社会に関する科目の履修が認められる(いずれも最高二〇点まで)︒残
りの五点は︑総合的論文作成のための一部として用いられるぺきである︒
総合的論文の作成
選択および随意科目の時間のわく内で︑最低一〇点の総合的論文を作成しなければならない︒
馨順序は︑おおむね上記の順序によるべきであるが︑細目については警課程委員会の決定にゆだねられている・
ス ウェ ー デ ンに おけ る法学 教 育 と法学 教 師
各科目について︑その履修のための条件として望まれる既修科目が定められている︒各科目とも履修登録が必要で
誘 ︑ 希 響 姦 で ︑ 責 の 叢 を 受 理 で き な い と き は ︑ 右 案 件 を ど の よ う に 麺 し て い る か に よ っ て 順 位 を 決 定
する︒例︑兄ば許訟法については︑私法AlDおよび刑法を履修し︑その試験に合格していることが望まれている︒
法学教育の仕方は︑講義︑グ生プ演習(磯H賃"やO<ロ一嵩σq鎖H)復習演翼H①窟琴暮喜α・印吋)およびセミナーから成る・
学 生 に は 予 め 読 む ぺ き 粛 書 ( お よ び そ の 範 囲 ) が 指 示 さ れ て 萱 講 義 は 舞 な 懇 . 原 則 や と く 鐘 解 困 讐 丁
マ等に関してのみなされる︒その具体例については六に後述する︒
試験は各科目の履修が終ると︑その都度直ちに行なわれる︒口頭もしくは書面または両者の結合形態でありうる︒
成績評価は従前と異なり︑原則として不可︑良(箆餅邑︑優(尋・山疑)の三段階方式で︑一段階少なくなった・
所定の科艮総A.的論文の作成を含む)を全部履修し︑その試験に合格すると法学士試験に合格したわけである・特別
の卒業試験は存在しないし︑卒業式もない(個人ごとに卒業の日時が異なる)︒ちなみに入学式もない︒
なお︑以上から理解されると思うが︑スウェーデンの大学では通例︑一科目ずつ履修し︑その試験に合格してゆくのであって︑数科目を併行履修することはない︒
(255) 67
一科目ずつの履修や︑入学式も卒業式もないという特異なスウ︑歩ンの大学の在り方は︑もちろん従前からの伝 統的なものである︒
六訴訟法の教育Iールンド大学の場合1
ここでは・筆者が直接に見聞する機会をもったルンド大学の一九八一年秋期セメスターにおける訴訟法の教育につ
(38)いて説明する︒
訴訟法を履修するための必要な前提要件は︑法学入門︑法技術および法と社会の三必修基礎科目の履修を終.毛い
ることで難・加えて・私法AIDおよび刑法が履修ずみであることが望まれることは前述した︒学生はすでに法学
入門のなかで・訴訟法に関する藩知識をかなり獲得している︒このことは法学入門の教科書中の訴訟法に関する記お
述をみるとよく分る︒それは次の三冊である︒
閑㊤二9ぞ8δロ斜Oo日鴇9費o︒げ才蓉Φ目曲(目Φ刈Q︒)(ウリーヴェクルーナ﹃裁判所と民事訴訟﹄)
ピ器匡.§︒﹄§Φ.・.・6.冨冨霧まユ琶壽パα<①邑穿霧(お◎◎O)(ヘイマン﹃法学概論コースのための訴訟法
および刑法﹄) む
﹁巽○ざhしdo匡ぎαq噂↓<帥感け器臓貯σq興(団㊤刈刈).(ボールディソグ﹃二つの訴訟手続﹄)
ウリーヴェクルーナおよびギルディソグの本はいずれも一〇〇頁前後のものであり︑ヘイマソの本の訴訟法の部
分は・強製行および破産を含めて僅かに四〇頁ほどのものにすぎない︒しかし︑内容的にはどれもかなり水準の高
いものである(その例証として︑ボルディングの本の拙訳を参照いただければ幸いである)︒
(256) 68
ス ウェ ーデ ンに おけ る法学 教 育 と法 学 教 師
齢講義
講義の目時︑
日
一九八一年
一一月
九(月)
九(月)
一〇(火)
一一(水)
一二(木)
=一(木)
一三(金)
一六(月)
一七(火)
二三(月)
三〇(月)
=一月
テ ← お よ び 講 師 は 次 の と お り で 舞 ・
時テ:マ
四 〇 〇 〇 二 八 二 二=
illllll」 丁
六 二 二 二 四 〇 四 四 四
八 二
lI O醤 四
ゆウカイタンス
犯罪捜査技術
概念と原則
訴訟物
〃
犯 罪 捜 査 技 術
訴 訟 費 用 お よ び 法 律 援 助
証 拠 法
〃
特 別 訴 訟 お よ び 家 事 事 件
強 制 執 行 法 講 師
イヨソソン(票げ︒}3吻ω︒ロ)刑事警視
講義場所ルンド警察署
エルヴィング(O輿.一諸陶σqロ器観箋冒αq)教授
〃〃
イヨンソン講義場所ルンド警察署
ヘイマン助教授
ボールディング⁝教授
〃
ヘイマン
エルヴィング
69 (257)
一(火二四⊥六強製行法エルヴィソグ
七(月)面⊥六上訴手続ーネ(2出・.・dひ.一.り一げ昌︒)地裁所長判事(兼助整)
八(火)一四i一六〃〃
=ハ(水)≡⊥四苦情処理手続ヘイマン
八二年一月
二(月)西⊥六省察エルヴィソグ
一二(火)一四‑一六〃〃
なお・予定表によると・法廷傍璽よび延一忌理学の嚢ξいては︑別におって掲示される.乏なっている︒
一回の嚢は二時間だが・実際には中間で約δ分の休撃とる︒休憩時間中も学生の質問のためあまり休めない
ことが多いが・講師は学生の活発奮問を世暑んでいるようである︒とくにギ化アイソグ教授は馨に対し三優秀
な学生たちが熱心に質問してくれるのはとても嬉しいことだLとしぼしぼ語っていた︒
⇔グループ演習
筆 者 は 嚢 と セ ミ ナ 乏 は 葦 回 参 加 し た が ︑ グ ル 少 薯 と 復 翼 運 は 参 加 し て い な い の で ︑ 資 料 に よ っ て 簡
単に記すにとどめる︒
グループ薯は四グループ雰けて︑=⊥二月中に各グル少とも合計四回ず:回三時間)行なわれる︒
担当者は・リデル(勺Φ蚕窪三筒等裁判所判事補(げ塁仲・・ゆ・.犀弾ごおよびスヴェソセーアル(ピ︒昌ロ卑.乙く︒昌.︒帥酔︒.)同
判事補︒
㊨復習演習
(258)
ス ウェー デ ンに おけ る 法学 教 育 と法 学 教 師
これも四グループに分けて︑一二月ー一月の間に︑各グループとも合計三回(一回二時間)行なわれる︒
担当者はヴェストベリイ(勺①聾≦婁ぴ︒茜)洗毅地・
四セミナー
グル:プ演習や復習演習と異なり︑セミナーは通例︑教授または助教授が担当する︒
四グル:プに分けて行ない︑一回は二時間である︒テーマと担当者は次のとおりである︒
証明責任に関する問題点ボールディング
仲裁手続〃
同棲生活者の財産の差押エルヴィング
に関する問題点
上訴手続リーネ
勾留手続ストランドベリイ(鵠器︒︒︒︒器巳寓同︒q)高裁判事補
検察官の訴訟行為ヘイマン
破産および和議"
簡易支払訴訟リーネ
訴訟費用ストランドベリイ
セミナーでは︑最低五つの問題について簡単なレポートを書くことが要求される︒実際には大学ノート一枚ないし
数枚のもののように窺われた︒
71 (259)
次に・ボールディング教授の証拠法の講義を例にとって︑その内容を紹介しておこう︒
講義の前に︑左記内容のプリントが学生に配付された︒
ヘへ
﹁ 私 は 本 嚢 に お い て ︑ 以 下 の 諸 趨 に 対 す る 批 判 を 行 な う 藩 君 ︑の 橋 お よ 鑑 議 姦 迎 す る . 嚢 中 い つ で も
して差し支えない!講義の前に︑テケ¥ヴの教科書﹃訴訟手続法﹄の第四巻を読んでおくこと1歩なくとも概括的にllにより︑諸君は訴訟法の学習を容易にすることができる︒
記
︹一〜一四の事項のうち︑若干を掲げてみる︒︺
八 六 五 四 二
証拠評価の目的は︑裁制官が確信を形成することにある︒これは大部分直観の問題である︒
琳軸諦諮においては︑証明責任はきわめて単純である︒検察官がつねにそれを負担する︒
ヘヘヘヘヘへ畢嚢においては︑基本的にはほとんどつねに原告が証明責任を負担するという.芝ができる︒
ヘヘヘへ卦張費任を負う者は︑またつねに証明責任も負う︒
馨 詠 野 く 支 持 し が た い ︒ あ る 事 実 を 判 断 の 根 拠 と す る た め に ︑ 互 % の 蒸 性 の 証 明 で 足 り る と す る こ と
(26の 72
は︑法的保障の観点から不合理きわまる︒L
傍点は原文では傍線の部分である︒
最終の講義日が百三日で︑同旦吾に試験(筆記試験)が行なわれる︒(銘)
試験担当官はエルヴィソグ教授(個々の担当瞥がその担当科目について試撃するのではない)︒試験時間は九時‑一
三時までの四時間である︒
ス ウェ ー デ ン にお け る法 学 教 育 と法 学 教 師
試験準備のための文献として指示されているのは以下のものである(その読み方についても・この本縫括的に読めばよいとか︑この部分は速読で足りるとか指示してある)︒
℃ΦNo霞じ︒︒感郵↓品鍾Φσqp馨嘱(一ゆ◎◎H).
℃①﹃o一︒畠匿黛畢仲ΦσQ貯αq7<(μO刈刈)(hOQoO).
︑︑℃璋岱臼鼠ド切(6Q◎◎).(上訴)
冨︒・=︒§魯矯留琶冒§︒・︒・(HΦ︒︒H).
護・︒切α同一Φ写昌距暴①σq禽Φ三蔓①臼跳§鼠巳話醇§(ごQ︒H)︒響﹃民鐸再切6窪昌・︒卸Z︒・q一①<置ロΦ・・やω斎︒憂ξ同︒げぎ(§).(クチンス†﹃証言心理学における華の蟹﹄)閏.︒﹃‑︒ロ︒困・︒・︒︒叶¢黛φ日ΦαΦこ鼠曇︒鼠ぎ・・(6◎◎O)(グラウエルう﹃法学基礎科目学翼料﹄
但し︑以上は新馨蓋による試験についてであり︑旧蓑の試験のためには︑強製行法・破産法および犯罪捜
査技術に関する文献が加︑兄られている︒旧基準による試験のほうが難しいという印象を受ける︒
七結語
スウ︑ーデンには統一的な司法試験制度のようなものは存在しない︒法学馨の終了日法学士号の取得が他国における司法試験の役割︑機能を果している︒
法学教育を終了し薯すなわち肇毒((49)U億門闘oo紳O図髄日Φ昌)叢得した者は葎家鼠網・ドイツでは司葎習を終フオル ユリスト︑廷者のみを完全法漿と称するが︑,﹂れに相当する言葉はスウェタンにはない︒もっとも訂法実務薯を終え
た葎家L(静σq︒︒墓藁︒H毘言韓)とい裏現はある︒そして︑実際には司法霧修習を終了しない限り・裁判實検察官︑弁護士はもとより︑その他の公私の法律専門職および法律知識を必要とする上級の霧(上級公費誓箋・民
(261)
間の企業・団体の幹部葎繋ど)に就くことは至難である︒この面ではドイツと状況は近似しているとい︑兄よう︒
しかし・法学士号の取得により︑かれは形式的には天前の葎家として取り扱われる︒裁判官任命の資格要件と
し て も ・ 法 は 法 学 士 藤 に 合 格 し て い る こ と 奏 芒 て い る の み で あ る (訴 訟 手 続 法 四 童 奎 遜 九 六 四 年 三 月 六 日
の政令§§︺)・司法霧修習に入ることなく︑葎霧所を開業する冒険の道を選ぶ者もいる︒.あ面からみる
と・法学警の終了・法学毒の取得は︑米国における〒.スク←の卒業ごフス州の司法試験の合楚相当する(署といえる︒
スウェーデンにおける大学の法学警すなわち法学士課程の履修を完了することは︑.あ国で法律家として承認さ
れるための唯一の道なのである︒
(262) 74
(‑)羅﹁スウェーデンにおける執行官(ぎ・・馨)製ξいて﹂吉川博士追悼聾.手続法の理論と護︹上︺(充八〇年︑法律文化
社)三七頁以下参照︒
(2)拙訳﹃P6・ギルディソグ︑スウェタソにおける民・刑事訴訟の動態﹄(近刊︑ぎょうせい)第三章注(7)参照︒
(3 ) d瞳 蝕 舗 震 鱒 輪 課 蝶 鮭 雛 一Φ︑ 羅 襲 }紳弱 晶 騨 鰐 罷 ︒峯 駒課 窮 .・棚. 聾 恥 .蜜 難 雛 )罧 鍔
の序の記述も右両竃よるところ奨きい・なお︑本稿は大学制度の運儀獲ついて康則として論及しないので︑その概覆ついて右の
=一讐臼団留$島g貯ωd﹃︒儀①p唱・ωム参照︒
スウェーデソの警制度・大学製に関するわが国の文献としては︑中嶋博﹁北欧における"学習社会あ成立﹂早稲田大学社会科学研究
所北欧部会饗北欧デモクラシーその成立農開﹄(充八二年︑早稲田大学出版部)所収など参照︒さらに内容的にや書くなったが︑
スウェーデンの学校警および法学警について︑長期の留学体験を踏蓬て紹介した叢な先駆的業績というべぎ︑葉照八朗﹁スウ︑ー
デンにおける法学警と法讐門職﹂専修法学論集七号(璽ハ九年)三七頁以下が忘れられてはならない(㍗︑の論文は︑充六九年までの
法学教育に関する必見の文献でもある)︒
(4)以下の特色のなかには︑右大改革以前から実施されていたものもある︒
ス ウェ ー デ ンに おけ る法学 教 育 と法学 教師
(5)スト.クホルム商科大学はスウ︑塁ソにおける墜の私立大学である︒しかし︑学窪無料であり・その運営予算は約六五%が基本財産の収益︑約三五%護府およびスー.クホルム市からの補助金で構成される︒理事会の長は政府の任命・理事のズはスト・クホルム市参事
会の任命による︒他に実業界から四人の理事が任命され︑学長も理事を兼ねる︒大学の法規整は・一九〇九年五月二七日の﹁ストックホルム
商科大学の定款に関する国王決定﹂(最近では一九七九年に改正)に基づく︒
レ㌦のように公的色彩が強いためか︑国立大学と誤解する向きもあるようである︒同大学は経済学の分野では長い伝統を有し・かつ高い名声を保持している︒法学関係の科目もかなり充実しており︑教授}人︑員外教授(働&導鴨冨繕箕o盆︒︒8﹁)二人その他の教員陣を擁する︒スゥニーデン債権法の大著O露鴨叶δ蕊感#(這α①)の著者ローデ(図口三菊o注Φ)は長らくこの大学の教授であった︒
以上の記述は︑ω齢彗︒ぎ望琶︒鼻︒§凶塁p(轟)蚤綴鋤量・・憂ぎ㎞鼠の§犀蔓β内器葺︒・︒婁︒一舅げ器βq巳豊鼠瓢叩︒︒耳︒脳.︒二還︒︒・︒ならびに充八奪三月一四日︑同大学教授(商妻担当カルネル(︒琶昌即長塁ε氏とのイン多ユーの結果による・
ここに同大学についていささか詳綱な紹介をしたのは︑同大学の法学教育・研究における重要性を顧慮し︑かつは知友カルネル教授の好意
に酬いるためである︒ちなみに同教授は︑英文によるスウェーデソ法の最新の総合的案内書︑Qり什貫oo茸α目ぎ匿(a騨)憎﹀ロ圓臨茸aぎ仲時oロ8響呉加=︒胡(藝)の﹁︒ξ穿野︒;・⁝鼠碁P三浄︒︒"Φ畠一ぼ民8︒§β・超訂罫﹂の部分の執筆者である・(6)大部分の教育課程では履修年限は三‑四年とされている︒最短は歯科衛生士課程などの一年で︑最長は医師課程の五年半である︒(7)高校の履修年限も二西年と異なるが(高校の教育課程の内容についてはビヤネ←多美子﹃スウェ歩ンの性教育と授業革愈︹一九七六
年︑臼畢社︺天八⊥八九頁参肇︑蔑的な大学入学資格は二年終了で与えられる︒教育課程ごとに特別の入学資格が要求されうる・例
︑兄ば法学士課程では︑社会科およびスウェーデン語については三年終了を要する︒また︑成人教育機関である国民高等学校の教育も高校のそれと同視される︒法学士課程の特別入学資格については︑q誤鳩拝ωぎぎ奮悼\︒・ω¢紳憂爵穿︒・量受N9・量卑§巳︒︒訂9訂鼠'.国
矯﹁犀O昌(一㊤o◎一)"ロ﹂ト
(8)中嶋教授は瘤祉職学系﹂と訳しているが(前掲二〇〇頁)︑これでは分りにくく︑語義および教育課程からみて﹁医療職学系﹂と訳するの
が適切であろう︒英訳では臣信婁凶鼠︒・曇琶導含鋤謬巴鑓または髪q・幽愚噂・︒{豊霧となぞいる・q畏噂︒・ε量邑︒ω艮窪鍵墓ド謬ぽ①﹃a信§︒ロ剛︒憎く㎞・︒一酔貯窒民婁・・(藝)u篤・前掲拝冨臣§ま星ω翠亀魯艮もつとも・他の学系についてもその包含する課程の内容に適合した訳譜を付するのはかなり困難である︒原語を付記したゆえんである︒
(9)Go齢蒔望﹃α臼げ︒ぎ噛国醇ロ同㎞慣困剛閉鐘受罠巳凝く慰㊦茸ξ欝賃巳く霞︒︒一8ρQっく窪降匂賃一︒︒什鉱慶冒cq(以下o︒亀↓と異称)お謡鱒9鯉学部の役割・機能は研究者の養成・採用の段階で︑前面に出てくるのである︒
(01).﹂の点の記述は︒︒け.α諄︒ぎ⁝器§よ¢によるところが大ぎい︒本文の記述中その出所をとくに明示しない部分は同論文によるもの
(263) 75