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博 士 ( 理 学 ) 橋 本 裕 一

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Academic year: 2021

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博 士 ( 理 学 ) 橋 本 裕 一

     学 位 論文 題名

Nano Fabrication of Functional Thin Film Based on     DNA ‐ amphiphile Polyion Complex lx/Ionolayer     (DNA ー 両 親 媒 性 化 合 物 複 合 単 分 子 膜 に も と づ く      機 能 性薄 膜の ナノ スケ ー ル加 工)

学 位 論 文 内 容 の 要 旨

  現在、集 積回路を作製するための微細 加工技術として、シリコンウェハーなどの大きな試料 をフォトリ ソグラフイーによって削って いく卜ップダウン法が主流である。この方法は加工サ イズとコス トの両面で将来的には限界に 近づくことが予測されており、新たな加工技術の開発 が望まれて いる。これに対して近年、自 己集積や自己配列などの分子の性質や物理的な現象を 利用して自 己集合的・自己組織化的に極 微細構造を作製する技術としてボトムアップ法が注目 を集めてい る。この手法は分子レベルの 微細加工を可能にすることや低コストなどを特徴とし た次世代の 加工技術として期待されてい る。

  我々 は、 これ ま でラ ング ミュ ア ー―ブロ ジェット(LB)法によりDNA分 子を伸長、配向して 基 板に 固定 化で き るこ とを 明ら か にしてき た。二重らせんDNAは相補的 塩基対が規則正しく ス タッ クし た構 造 を内 部に 有し た 、直径2nm、長さは分子量により数pmに及ぶひも状高分子 であり、自 己組織化、分子認識によるデバイス作製防料として注目を集めている。本研究では、

ま ずDNA分 子の 伸長 固定 化 に重 要な パラメ ータである表面圧、下水相の 流動、pHについて検 討 を行 い、 薄膜 中 で伸 長し たDNA分 子が一 定方向に配向し、分子認識場 としての鋳型などに 適用できる 異力陸をもった機能陸単分子 膜を得た。この膜を薄膜導電防料としての可能陸を検 討するため 導菅陸の検討を行った。併せ て、膜中に核酸と相互作用すると考えられる増感色素

( 両親 媒陸 アク リ ジン オレ ンジ ) を添加し て光導電性の検討も行った 。また、膜中のDNA一 分ギを金属 化することにより周囲の環境 に影響を受けにくい導電陸ワイヤー作製についての研 究を行った 。

  螢 光 標 識 剤YOYO―1を 含 むLambda DNAのTE緩 衝 溶 液上 にカ チオ ン性 両 親媒 性化 合物 を 展開して複 合体単分子膜を様々な表面圧 カで基板上に移しとり螢光観察した結果、展開した膜 の 表面 圧に よっ てDNA分 子 の伸 長に 大きな 影響が現れることが判明した 。また、両親媒陸化 合 物が 界面 に存 在 しな い場 合、 っ まり気水 界面で静電吸着しない場合 はDNAが凝集体のまま 基板上に固 定化される事が判明した。基 板上に水の流れを妨げる障害物がある場合では、その 障 害物 に沿 った 形 でDNA分 子が 伸長 して 固定 化 され た。 これ らのこと から、DNA分子の伸長 に は 膜 の 流 動 性 と 分 子 を 伸 長 さ せ る 水 の 流 れ が 重 要 で あ る こ と が 明 ら か に な っ た 。   DNA分子 が二 次元に密に配列した複合単分 子膜を作製して導菅陸の検 討を行い、Fig.lに示

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す結果が得られた。暗状態のそれぞれの複合体単分子膜の電流.電圧曲線より用いる高分子によ って暗伝導陸(Fig.1(a))が大きく変化し、光導r陸(Fig.l(b))についても核酸の種類による 影響があることがわかった。アクリジンオレンジを含まな

い単 分子膜では光導電性は観察されなかったことより、ア クリジンオレンジが光導菅陸に寄与していると考えられる。

また、核酸塩基の種類によって光導電性は大きく変化した。

  複合 体 単 分 子膜 中 に 存在 するDNA一 分子を 金属化 する ため には、選択的に金属の析出を促すための触媒が必要で ある 。その ため、DNAの核酸 塩基に特異的に反応すると考

D 160     140     120 100 菖 噐 840     20     O

え ら れ る 白 金 族化 合 物 ( シス プ ラ チ ン1、酢 酸 パ ラ ジウ ム  D 等 ) を 触 媒 に 用い る 検 討 を行 っ た 結 果、 シ ス プ ラチ ン が  30

ラ ス 基 板 を 垂 直 に 引 き 上 げ て 、 銀 メ ッ キ 液 に 基 板 を 浸 漬 しsDNAAU  GCCMC     )lots of dark<urrant and

て銀 を析出 させた 。SEMで観察したところ基板上には幅  Fig.l (a)l‑V plots眦舗onra蝋%)

    und計pha蛔dmd恥帥

50〜100nm、 長さ 数umに及 ぶ 細 線 構造 体 が 形 成し て いる  O:D眦△: 剛y(G)poIyくc) こと がわか った(F蛔,2) 。この 細線構 造は一 方向に 配向し  口:poMA)剛yくU)◇:CMC てお り、伸 長固定 化され たDNAに銀 が析出 したも のと考 えられ る。AFMに て銀細 線構造 を測 定した結果、微粒子の集合体であることがわかった。シスプラチンを使わずに銀メッキだけを 行 っ た 場 合 、 銀 の 析 出 は 不 均 一 で あ り 、 ま た そ の 密 度 は 粗 で あ っ た 。

Fig. 2. SEM image of DNA‑amphiphile complex monolayer afbar silver ptatng

  メッキ処理後、基板上に銀ぺーストで微小電極を後付して銀細線構造の導電性を測定した。

電 極部分 と細線 構造の 接点を確実に行うために、電極近傍にメッキ液を滴下して2回目の銀メ ッ キを 行った 。2回目 のメッ キ処理 により 細線構 造の高 さは60nm、 幅100nmに増 加した 。金 で コート された カンチ レバーを 用いた 導電性AFM測定に より、 電流分 布像と形状像を同時に 得 た。微 小領域 導電陸 測定(Fig.3)でfま形状 像と電 流分布 像から 細線構造体上に沿って7pm に渡って電流が流れることが観察された。

こ れらの ことか ら、DNA複合体膜単分子を用いたナノスケールの導電幽オ料作製についての応 用できる可能陸が示された。

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学位論文審査の要旨

     学位論文題名

Nano Fabrication of Functional Thin Film Based on     DNA − amphiphile Polyion Complex Monolayer

(DNA ―両親媒性化合物複合単分子膜にもとづく      機 能 性 薄 膜 の ナ ノ ス ケ ー ル 加 工 )

  現在、集積回路を作製するための微細加工技術として、Siウェハーなどの大きな試料をフオ 卜リソグラフイーによって削っていくトップダウン法が主流である。この方法は加工サイズと コストの両面で将来的には限界に近づくことが予測されており、新たな加工技術の開発が望ま れている。これに対して近年、自己集積や自己配列などの分子の性質や物理的な現象を利用し て自己集合的・自己組織化的に極微細構造を作製する技術としてボトムアップ法が注目を集め ている。この手法は分子レベルの微細加工を可能にすることや低コストなどを糊敦とした次世 代の加工技術として期待されている。

  本論文はDNA‑両親媒陸化合物複合単分子膜を用いることによるDNAの伸長固定化法の開 発、またその薄膜の電気的性質の検討およぴ伸長したDNA一分子を鋳型とした金属細線構造 の作製について報告している。DNA水溶液上にカチオン陸両親媒陸化合物を展開して形成した 複合膜をラングミュアー―ブロジェット法によってガラス基板上ヘ移し取ることで、伸長した DNA分子が基板の引き上げ方向に配向した異力陸超薄膜が得られることを明らかにした。単分 子膜が存在しない場合は膜中の高分子に異方性は確認されず、単分子膜が寄与する表面張カに より分子が伸長するものと結諭した。同様の方法を用いて光饑詣幽匕合物を添加したDNA複 合超薄膜の導電陸について測定を行い、核酸の種類により暗・光導電陸に相違があることを見 いだし、DNAの導電陸を明らかにした。また、この複合体単分子膜中のDNA分子に特異的に 反応する金属化合物を予め結合させ、触媒とすることで単一DNA分子上のほぼ全体に銀を選 択的に析出させ、幅50nm〜  100nmの銀の細線構造を作製できることを見出した。さらに、こ の銀細線を鋳型とすることで、電子材料として注目されている酸化亜鉛の細線構造を作製でき ることを報告している。

  これらの結果はDNA‑両親媒陸化合物複合体単分子膜を材料としてDNA自身が電子材料と して有用であるだけでなく、その微細構造を鋳型とすることによルナノメータースケールで無 機電子材料を作製できる可能陸を他に先駆けて見出したものとして、ナノサイエンスに対して

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嗣 敬

政  

  邦

村 越

下 村

授 授

教 教

査 査

主 副

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貢献するところ大いなるものがある。

  よって、著者は、ヨ黼大学博士(理学)の学位を授与される資格のあるものと認める。

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参照

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雑誌名 博士論文要旨Abstractおよび要約Outline 学位授与番号 13301甲第4273号.

たもので,RC

   よって、審査員一同は、中固桐代が北海道大学 博士(教育学〉の学位を授与される資格 があるものと認める。.

  

   よって著 者は、北 海道大学 博士(理 学)の学 位を授与さ れる資格あるものと認める。. ー

   これを要するに、著者は、重イオン反応研究の分野における現象の認識を深めたとと もに、重イオン反応の現象を平衡ハドロン物質の性質を結びつけるための基本的な理解方 法を 提案

   よっ て 著者 は、 北海 道大 学博 士( 工学 )の 学位 を授 与され る資格あるものと認める。.