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アユタヤにおけるコミュニティネットワークの活動に関する研究 利用統計を見る

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アユタヤにおけるコミュニティネットワークの活動

に関する研究

著者

藤井 敏信, 安 相景, 高橋 一男, ブンヨン チ

ンスイモン

著者別名

FUJII Toshinobu, Sang Kyung An, TAKAHASHI

Kazuo, Boonyong CHUNSUVIMOL

雑誌名

国際地域学研究

5

ページ

177-203

発行年

2002-03

URL

http://id.nii.ac.jp/1060/00003856/

Creative Commons : 表示 - 非営利 - 改変禁止 http://creativecommons.org/licenses/by-nc-nd/3.0/deed.ja

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国 際地 域学 研 究 第5 号2002 年3 月

アユタヤにおけ るコミュニ ティネットワ ークの

活動 に関 する研 究

敏 一 井 橋 藤 高 信 *, 安 相 景 ’, 男 *, ブ ン ヨ ン ・ チ ン ス イ モ ン ’* 177 は じ め に 一 タイ にお け るイ ンフ ォーマ ル コ ミュニ テ ィの環 境 整備 につい て 近 年、 地 区・ コ ミュニ テ ィレ ベル で の環 境 整備 の分 野で は、 ト ッ プ ダウ ン型 の公 的政 策 の限 界 が 明 ら か にな る一 方で 、地 域主 体 や、さ まざ まなNPO 、NGO に よる参 加 型 の方 法が試 みら れてい る。 そ れ は、 ①プ ラ ン重 視 の新規 開 発 から プロ セ ス重 視 の持 続型 開 発へ 、 ②パ ッ ケー ジ型 事 業 から オ ー タ ナ ティブ な 選択型 事業 へ、 ③ 公共 主 導 の ハード 整備 重 視 から、 マ イ クロ クレ ジット に 見ら れ るよ う な住民 のイ ンセ ンテ ィブ を活 かし たエ ン パワ ー メント ・ イ ネーブ ル 政策重 視 へ、 とい う変化 とし て 現象し てい る。 また、 ④対 象 とな る事 業 も道路 、 住宅 の よう な ハ ード な環境 整備 に加 えて 福祉、 起業 、 地域 活性 化 な ど幅広 く ソフト 面 を 組 み込 ん だ生 活 全般 の 改善 へ と多 様化 し てい る。 その 具体 的 な展 開過 程 は、行 政制 度、 都 市化 の状 況、 地 域 社会 の構成 や 担い 手 であ る 開発 主体 の役 割 等に よ り、 各 地域 ご とに 異な るが、 興 味 深い の は、 当 事者 であ る 地域 主体 に よ る ポト ムア ップ 型 へ とい う 傾 向が 南北 を問 わ ず世 界的 に通 底し てい るこ とで ある。 本稿 で と り上 げ た、 タ イ・ ア ユタ ヤ の コ ミュニ テ ィネッ ト ワー ク の活 動 と、 各コ ミュ ニテ ィ の自 立 的 な環境 改 善 の試 み は、 地 域性 に 依 拠 する と同 時に、 一 方で こ うし た 運動 的 な展 開の ひ とつ のプ ロ ト タ イプ とな る可能 性 を有し てい る。 タ イ にお ける スラ ム コミュ ニ ティ 政策 は、開発 が進 む他 の諸 国 と同 様 の 経過 を辿っ て きた(1)。60年 代 か ら の初期 段階 に おけ る公 共主 導 の強 制 撤 去 と公共 住宅 建設 との併 行 期間 を 経て、70 年代 に は第 二 段 階 とし て公的 主体 が基 盤 整備 を 行い 、 移 住し た住民 が 与 え られ た敷 地 に住宅 を建 設 す る サイト アン ド サー ビス や、土 地所 有 者 と スラ ム 住民 が土 地を 分有 す る ランド シェ アリ ン グな どが 進 めら れ て きた が、 い ず れ も都市全 域 に膨 張 ・拡 大 す る スラム ・ スク ウオッ ク ーを 前にし て、 公 共施 策 とし て は限界 が あり、財 政的 な 負担 も大 き く、期 待 さ れた成果 は上 がら な かっ た1)。こうし た、公 共 主導 の限 界 と、ア リン ス キー2) によ る社 会的 な統 合を 目的 とする 自立 的 な運 動論 との折衷 とし て80年 代 以 降 、地 域 リソ ー スヘの イ ネーブ リン グ アプ ロ ーチが 検討 さ れ るよ う にな る。90年 代 に入 り、政 治 体 制 にお け る民 主化 、地 方分 権化 の流 れ を背景 に、従来 の スラ ム対 策 を見直 す中で 、 グル ープ組 織 を対 象 にし た グラ ミン銀行( バ ン グラ デ シュ)、 コ ミュニ テ ィが 抵当 責 任を 負 うCMP( フ ィリピ ン) ゛東 洋大学 国際地 域学 部:FacultyofRegionalDevelopmentStudies,ToyoUniversity ¨ チ ェラ ロンコ ン大学 ;DepartmentofSociology&Anthropology,ChulalonkornUniversity

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178 国 際 地 域 学 研 究 第5 号2002 年3 月

な ど、 周辺 諸国 の クレ ジ ット 融 資 事業 に 倣い つつ イ ネーブ リ ン グ・エ ンパ ワ ーメ ント施 策 が1992年 、 第7 次全 国 総合 開発 計 画の もと に打 ち出 さ れる。 政 府 か ら の当 初 資 金12.5億パ ー ツ (約60億 円 ) に

よっ てUCDO (UrbanCommunityDevelopmentOffice )が 、NHA (NationalHousingAuthority ) の 管 理下 で 設置 さ れ、低 所 得者 層 が組 織し た貯蓄 グル ープ を対 象 とし た、 いわ ば「統合 型 マ イ クロ クレ ジ ット 」が 、公 共政 策 とし て 開始 さ れた。UCDO は2000年発 展的 に改 組 さ れCODI(CommunityOrganizationDevelopmentInstitute ) と な っ たが(2)貯蓄 グル ープ やコ ミ ュニ テ ィ、さ らには こ れら のネ ット ワ ー ク組織化 を対 象 に、住宅 建 設 を はじ め 住民 の生 活自立 につ なが る資 金 の貸付 を 行い 、 各種 の情 報 の提供 、 訓練 プロ グラ ム へ の 参加 の促 進 を支援 す る活動 を担 っ てい る。 本 稿 で は イ)CODI に よる コ ミュニ テ ィ ネット ワ ークの 組織 化、 ロ ) アユ タ ヤコ ミ ュニ テ ィ の実 態 、 ハ) 住 環境 整備 を 主 とし た ネ ット ワ ーク の展開、 ニ) ネット ワー ク活動 の 他地 域 の事 例 との比 較、 を も とに ホ) コ ミュニ テ ィ の ネット ワー ク化 による 計 画方 法に つい て考 察 す る。 1.CODI の 活 動 と ネ ッ ト ワ ー ク 化 の 展 開1

−1.UCDO か らCODI へCODI

の 関 係 す る貯 蓄 グ ル ー プ の カ バ ー す る 範 囲 は51 県 で 、 全 国 の 都 市 貧 困 コ ミ ュ ニ テ ィ の 約 半 数 に お よ ぶ 。CODI の 基 金 は 、前 身 で あ るUCDO の17 億 パ ー ツ 、 農 村 基 金6 億 パ ー ツ 、宮 沢 フ ァ ン ド(3)2.5億 パ ー ツ 、新 た な 政 府 か ら の 基 金2.5億 パ ー ツ 等 を 合 計 す る と3 □ 億 パ ー ツ に な る 。CODI は こ れ ま で 、 資 金 の 貸 付 や 情 報 の 提 供 等 を 通 じ て 、全 国 の1,273 の コ ミ ュ ニ テ ィ で 貯 蓄 グ ル ー プ の 設 立 や そ の ネ ッ ト ワ ー ク化 な ど を 支 援 し て き た 。1997 年 の バ ブ ル 崩 壊 後 、2000 年 に 成 立 し た 新 た な 法 律 の も と で 、 農 村 コ ミ ュ ニ テ ィ の 開 発 基 金 と 併 合 しCODI と な っ た 。 組 織 的 な 特 徴 と し て 、 活 動 に お け る 独 立 性 の 確 保 が あ る。CODI に 改 組 し た 後 で も 組 織 の 役 員 構 成 は 、議 長1 名 、政 府 機 関 代 表4 名 、 住 民 代 表3 名 、 学 識 者2 名 と 事 務 局 長 の 計H 名 で 構 成 さ れ て い る 。 1 −2.CODI の活動 内 容 クレ ジ ット 融資 の対 象 は主 に 、組 織化 され たグル ープ貯 蓄 ( コ ミュニ テ ィ貯蓄 活 動 ) の実 績 を担 保 にし た 回転 資 金の 貸付 けや 土地 取 得・ 住宅 建 設 の貸付 け であ るが 、 こ れに限 ら ず融 資 の対 象 に は 起業 活 動 な ど生活 全 般 の改 善 も含 ま れてい る。 ス ラ ム・ス ク ウオ ッタ ー地 区 の環境 改 善・再 定住地 事業 で は、NHA と協同 する こ とも多 い。 この 場 合 基本 的 に はNHA が基 盤整 備 を分 担 し、CODI は貯蓄 グル ープ(信 用組 合、協同 組 合 を組 織 する 場 合 もあ る )を対 象 とし て基 金 を元 にし た融資 を行 う。 融 資 を希 望 する 住民 は、組 織 化 さ れた貯 蓄 グル ープ を媒 介 する こ とが求 めら れ、 次 の よう な 条件 の も とにロ ー ンを組 む こ とにな る。 ① 原則 とし て、25名以 上 に より貯蓄 グル ープ を形成 す る こ とが求 め られ る。 貯 蓄 組合 は5 人以

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藤 井,安, 高 橋, チン スイモ ン: ア ユタ ヤにお け るコミ ュニテ ィ ネット ワ ー クの活動 に関 す る研究 179 上 のメ ンバ ー によ る委 員会 を設 置 す る。そし て 貯蓄 活 動 を 最低6 ヶ月 続 け る と、組合 とし て 認 め られ、 基金 か ら の低 利 融資 を受 けら れ る( 手続 の簡 素化)。 ② 融 資限度 は基本的 に貯蓄 総 額 の10倍 を限 度 として い る。 この額 は、 通 常 住宅 の建設 等 に当 て るに は不 足 す るが、CODF との契 約 実績 を基 に、市中 銀 行 等か ら 融資 をうけ る ことが 可能 とな る( 公 的融 資 に よ る信 用 の拡 大)。 ③ 地 区 の計 画や 施設 整備 は基 本的 に コ ミュ ニ ティ が主 体 となっ て 策定 す る。 その 際、 行政 基準 に基づ く宅 地 開発 規制 が緩 和 さ れ るヶ− ス もある( 住民 主 体 の計 画策 定)。1998 年 まで、 融 資 は借 金返 済等 の 回転 資 金ロ ーン(Revolvingfundloans) 、事 業・ 所 得創 出ロ ー ン(Incomegenerationloans) 、 強制 撤 去 な どに対 する土 地、 住宅 の取 得 を図 る土地・住宅 開発ロ ー ン(Housingdevelopmentloans) 、 住宅 改善 ロ ー ン(Housingimprovementloans) の4 つ のロ ー ン で あっ た が3)、1999年 に は新 た に貯 蓄 グル ープ や コ ミュニ ティ 間 で組 織 さ れた ネット ワ ー ク を対 象 にし た 回転 ロ ーン(Revolvingnetworkloans) 、 コミュ ニ ティ 起業 ロ ー ン(Communityenterpriseloans) 、 経済 危機 か らの回 復 を図 る 宮 沢フ ァンド が加 えら れ た(表一1)4,。 また、環 境 改善プ ロ グ ラ ムUCEA(UrbanCommunityEnvironmentalActivities) 事 業<4)や社会 投 資 基金(SocialInvestmentFund) 事業(5)な ど政府 やNGO の プ ロ グラ ム の導入 や事業 の実 施 を支 援 して い る。2000 年 まで のロ ーン の累 積で は土 地 ・住 宅 開発 ロ ーン が最 も大 きい。 これ と住宅 改善 基金 の合計 は 全 体 の57.3% に達し てい る。 また宮 沢 フ ァ ンド や所得 創 出基 金 の よ うに 経 済基 盤 の回 復 を目 的 と す る基 金 の拡大 も目立 つ。 表−1CODI の各貸付ローンの累積( 単位:百万パーツ) 金 利 ( % ) 1996年 まで 1998 年 まで 2000 ま で 土 地 ・ 住 宅 開 発 3and8 343.33 424.01 470.32 住 宅 改 善 8 44.84 102.99 110.93 事 業 ・ 所 得 創 出 8 109.32 163.25 200.86 回 転 資 金 10 45.59 73.80 79.95 ネ ット ワ ー ク回 転 資 金 4 5.39 コ ミ ュ ニ テ ィ起 業 資 金 4 18.22 銀 行 担 保 資 金 変 動 0.50 回 復 資 金 1 3.41 宮 沢 フ ァ ン ド │∼2 124.05 資料:UCDOUpdate2000 CODI の金 利 は、 イン フレ ー ショ ン に よ る年別 の金利 変 動 を考 慮 す る とや や低 い割 合 と い え る。 ロ ーン ご との金利 は、 個別 の融 資 の 方が グ ル ープ 全体 に対 する 融資 より も高 くな る ように 設定 し て い る。 強制撤 去 対策 の土 地・住宅 開 発 ロ ーン は、 融資 額 が6 千 米 ド ル以 下 は3 %、 それ以 上 は8 % で あ る。

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180 国 際 地 域 学 研 究 第5 号2002 年3 月 貯 蓄 グ ル ープ は、 通 常、 金利 (2∼->% ) を上乗 せし 、 市場 金利 に近 づ けて融 資 を 申請 し た住 民 に 分 配 す る。 上 乗 せ分 は、 コ ミュ ニ テ ィの福 祉 活動、 住環 境整 備 、 ネッ ト ワー クの運 営管理 費 等 とし て蓄 積 する が、返 済 が困難 な会 員 のロ ー ン を肩代 わ り す るこ と もある。 融資 に 際し て、 住宅 ロ ーン の場 合 は取 得 対象 の土 地お よび 建物 が担保 となる が、 そ の他 は貯 蓄 グ ル ープ や所 属 す るコ ミュ ニテ ィ の保証 と預金 通帳 が担 保 とな る。 強 制撤 去 を受 け再 定 住地 の確 保 を必 要 とし てい る貯蓄 グル ープ や コ ミュニ テ ィで は、 土 地 ・住宅 開 発ロ ーン が優 先 する が、一 般 的 に は融 資 は回転 ロ ーン、 事業 ・所 得 創出 ロ ーン か ら始 め、 次 い で 住宅 関 連 の融 資 を受 け るプ ロ セ ス を経 る。 土地・ 住宅 開 発 ロ ーン は、 住民 に よる コ ミュニ テ ィ の管 理 ・維 持 や基 盤整 備 の効 率性 を 考慮 し、 対 象 とす るコ ミュ ニテ ィ の規模 を、 原 則 とし てloa∼200 世 帯 に設 定し てい る。その 際、融資 額 がお よそ150万パ ー ツ以 上 の場合 は、コ ミュニ テ ィ、NHA 、銀行 、 専門 家、CODI で構 成さ れ るロ ー ン委 員会 が審 査 する4)。 1 −3 . 活 動の 展 開− ネッ トワ ー ク化1997 年 か ら1998年 に かけ て、 バブ ルの崩 壊 に よる経 済危 機 のあお りを受 け、 返 済 が困 難 に な るコ ミュ ニ テ ィが 続出 し た。 そ の時 点 でCODI で は、当 面 の課題 とし て次 の4 点 をあ げ てい る。 ① ロ ー ンが最 下 層 の住民 に届 いて い ない。 返 済能力 を高 め るた めの コ ミュニ テ ィに よる担 保 条 件 が 最貧 困層 の居 住者 への 融資 を困 難 にし てい る。 ② コ ミ ュニ テ ィ組織 に よ る運 営 能力 や 知識 の不足 から、広範 な 参加 が得 ら れて い ない。依 然 ト ッ プ ダ ウ ン型 の事業 展 開が 継 続し て い る。 ③ 実 績 をあ げる た めに促 進 し た短期 間 の準 備 によ る貯蓄 グル ープ の形成 と、 こ れに基 づ い た 融 資 の 実施 は、 コ ミュ ニ テ ィに よる返 済・管 理 を困難 にし て い る。 ④ 居 住環境 整 備事 業 の実 施上 の課題 とし て、イ ンフ ラ な ど公的 施設 の整 備 不足 、 住民 の負 担 を 超 え た過剰 な整備 の 実施 、事 業 運 営能力 の不足、 再 定 住地 へ の移 住の遅 れが指 摘 さ れ る。CODI で は融 資業 務 や運 営体 制 の見 直し を行い、返 済能 力 の向 上 を図 り、コ ミュニ テ ィ の イン セ ン テ ィブ を 重視 す るこ と から、 各 コ ミュ ニ ティ内 で組織 さ れ た貯蓄 グ ループ をメ ンバ ー とし た ネ ッ ト ワ ー ク化 を支援 し 、 こ れを対 象 に融 資 を はじ めた。 情報 提供 、 技術 支援 を通 じ て、 同 地域 や 都 市 内 で 貯蓄 グ ル ープ を結 びつ け る と共 に、新 たに設 立し た ネッ ト ワー ク回転 基金 に より、 活動 のた め の 基 金 づ く り を支援 し てい る。 ネット ワ ー クで は、 関係 者 に よ る独立 し た委 員会 を設 置し て運 営 を行 う。 各 ネ ット ワ ー クは 目的 に 応じ て 組織 化 さ れ、 貧困 層 の コ ミュ ニ ティ が必要 とする 生活 自立 の た めのさ まざ まなプ ロ グ ラ ム (米 に関 す る生 産− 消 費 過 程 や、 観 光 物 産 な どの生 産 ―販 売 過程 の一 元 化 等) に 関 与 し て い る。CODI の支 援 に より6 百以 上 の貯蓄 グ ループ が 全国 各 都市 で ネ ット ワー ク を形成 し、2001 年9 月 現 在103 団体 を数 える。 ネ ット ワ ー クの形成 につい てCODI は、最初 は小 さ く、そし てル ー ズな 関係 を構 築 す る とこ ろ か ら始 め、 定期 的 な集 まりを持 ち 、 グ ループ 相互 の交 流 を通じ て 次第 に 組織 を強 化し 、 協同 す る運 動

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藤 井, 安,高 橋, チン スイ モン: アユ タヤ におけ るコ ミュニ ティ ネ ット ワー クの活 動 に関 す る研究 181

体 へ と拡 大 す る とい っ た段階 的 なプ ロ セ ス重 視 の展 開 を支援 し てい る・I)。なお、本稿 で は ア ユタヤ に お け るCODI に支援 さ れた ネット ワ ー クに つい て紹 介し て い るが、コ ミュニ テ ィに よる ネ ット ワー クに つい て はCODI に限 ら ず、 さ まざ まなNPO 、NGO が 支援 し て 組織 化 が行 わ れてお り、ア ユタ ヤ以 外 で は一 つ のコ ミュ ニテ ィ が複 数 の ネット ワー クに加 入 して い る例 もあ る。 それ ぞ れの ネット ワ ー クで は そ の目的 や加 入し た コ ミュニ テ ィの 経 済階 層等 に差 が みら れ る。 し かし 融 資条 件 は異 なる にせ よ、 い ず れ もセ イビ ン グ活 動 を行 っ てい る点 で は共 通し てい る。 2 。 ア ユ タ ヤ に お け る コ ミ ュ ニ テ ィ 住 環 境 整 備 の 状 況2 −1 . ア ユ タヤの 市街 地整 備 ア ユ タヤ(市 域人 口59,826人 、1999年 )は、 バ ンコ クか ら約1 時 間 圏 とい う立地 条 件 にあ るこ とか ら、 工業 化、 観光 産業 の振興 に よ り、 市街 化 が 進行し てい る。 近 年 観光 客 も増加 し 、 観光 産業 の振 興 が 地域 経 済 の主要 な柱 となり つつ あ る。 古都 とし て歴史 的 史跡 が 数多 く残っ てお り、1991年 世 界 遺 産 に も指定 さ れ、 そ の保存 が 地 区指 定 や施 設整 備 に よっ て進 めら れてい る。1993年 に策 定 さ れた 歴史 都 市 とし てのマ ス タ ープ ラ ン は、8つ の ワ ー クプ ラ ンか ら構 成 さ れ、その中 に は歴 史的 都市 の基 盤整 備 の促 進、 史蹟 の復 元 や景 観 の改 善 、 居住 コ ミュニ テ ィの 開発 改善 が盛 り込 ま れてい る。 市 域 の中 心 に位置 す るア ユ タヤ 島 全体 は、 従 来王 室 と政府 の 土地 で あっ た。1938年 に その一 部 を 民 間 に売却 し てい るが 、大 部分 の 土 地 は現 在で も財務省(TreasuryDepartment )等 の所有 で ある。 歴史 的 史蹟 、寺 院、公園、レ ク リエ ー ショ ン地 区 の周辺 な ど、大半 の土 地 は民 間 に貸し 出し て いる。 観 光振 興 と結 びつい た 歴史 環境 保 全 地域 を 含 む全市 的 な市 街地 整備 、 土 地利 用 の高度 化 が検討 さ れ る 中で 、行政 、社寺 、民間 土 地所 有者 に よる施 設 整備計 画 や土 地利 用 更 新 の要 請が、現在 イン フ ォー マ ル コ ミュニ テ ィ(6)に向け ら れて い る。 遺 跡を 中心 とし た歴 史公 園地 区(715エ ー カー )内に 位置 す る コ ミュニ テ ィや、 地 区外 であ っ て も 史 跡的 価値 の認 めら れた指 定地 区 に あ るコ ミ ュニ ティで は、 一 部 で リロ ケ ーショ ンが 開 始さ れてい フ ォ ーマ ルセ クタ ーの拡 大 ↓ 撤去 ・再定 住 の要 請

[三

回匹 互 □

居 住 地 選 択 オ フ サ イ ド 分 散・ 新たな スラ ム形成 サ イ ト & サ ー ビ ス ペ ー 住 区 建 設 図 一1 開 発 に 伴 う コ ミ ュニ テ ィ の 居 住 地 選 択

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182 国際 地域 学研 究 第5 号2002 年3 月 る。 また 観 光開 発の 進展 につ れ て寺 社地 や私有地 で の リロ ケ ーショ ン も問題 となっ てい る。 こ の こ とはコ ミュ ニテ ィ サイド に対 し 、 こ れから の居 住環 境 につ い て、大 き く二 つ の方 向 す なわ ち現 在 の場 所 で の開発 = オン サ イト か、 あ るい は再定 住地 で の開 発 = オフ サイ ドか の選 択 を迫 る。 そ れ は、現 在 の立 地状 況 と開 発圧力 との 関 係を通し て、移 転 補償費 、 仕 事先 の有 無、 基 盤 サ ービ ス 施 設 の整 備 状況 、新 た な土 地 ・建 物 の費 用 負担、 さら に は現 在 のコ ミ ュニ テ ィの まと まり や開 発 に 関 わる 支援 団体 の力 量 な ど、 外 的 内的 な 複合 要因 に より、 結果 とし てさ まざ まな 展開 を示 すこ とに なる (図 一1)。 貯蓄 グ ループ に よる ネッ ト ワー クの組織 化 は この全 市 的 な市街 地整 備 の 動 きに対 応 し た もので あ る。 2 −2. アユ タヤの イ ンフ ォーマ ル コ ミュニ テ ィ

全国 的 な規 模で 都市 貧困 層 の 実態 を 把握 す るた め、2000年 にNHA 、CODI 、NGO が協 同 で 調 査 組 織 を形 成し、全国 の310 の都市 を対 象に コ ミュニ テ ィ調査 を行 っ た。これに よ る と、ア ユタ ヤで は53 のイ ン フ ォーマ ル コ ミュニ テ ィが あ り、 ア ユタ ヤ市の 全世 帯 の約30% に相 当し て い る。多 く は史 蹟 のあ る ア ユタ ヤ島 の周 辺に 分布 し て い る(図一2、表−2) 。 そ の内25 は2000年5 月時 点 で ア ユ タ ヤ 市 社 会 福 祉課 に登 録さ れ てお り、 他 の28 を行 政 で は生 活再 建、 環 境 整備 上 の課題 が 大 きい 「 非登 録 の スラ ム」と認 知し て い る。 登 録 コ ミュ ニ ティ と未登録 の差 は行 政 から の援助 の有 無 に あ る。 表 −2 より、 規 模 の差 が 登録 の有 無 に関 連し てい る ことが わか る。 登録 コ ミュ ニテ ィ の条件 は次 の通 り であ る。 ① 委 員 会 を組 織し て、 コ ミュニ テ ィ活 動 を推進し 、 行政 との協力 関 係 を維持 し て い るこ と ②20 ∼50戸 以 上で 構成 さ れてい る こ と ③ 地 区の 区分 が明 確で あ る こ と ④ 貯 蓄 グル ープ や起業 グル ープ が組 織 化さ れ、 コ ミュニ テ ィ活 動 への 参加 が盛 んで あ る こ と 登録 コ ミュニ テ ィ は、 市 の 社 会 福 祉局 より 年間1 へ・2万 パ ーツ と、 新 聞 購入 や図 書 費 とし て5 千 図一2 アユタヤ・ インフォーマルコ ミュニ テ ィの 分布 資料:アユタヤ市

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藤井, 安, 高橋, チ ン スイモ ン: アユ タ ヤにお け るコミュ ニ ティ ネット ワ ーク の活動 に関 す る研 究 表−253 のコミュニ ティの概 要 183 Na 土 地 の 利 用 形 態 土 地 所 有 者 戸 数 家 族 数 人 口 登 録 リ ロ ケ ー シ ョ ン の理 由 1 開 拓 地 国 6 10 2 借 地 寺 20 50 3 借 地 十 開 拓 地 国 十寺 20 30 洪 水対 策 4 借 地 寺 70 140 5 借 地 十私 有 地 寺 31 45 6 借 地 国 48 70 7 借 地 国 26 26 8 借 地 十 開拓 地 国 十寺 十私 有 地 10 15 史 蹟 保 存 地 区 9 賃 借 料 で 問 題 寺 20 40 150 寺 院 整 備 10 借 地 国 23 34 史 蹟 保 存地 区 川 借 地 十借 家 国 18 36 12 開 拓 地 国 15 22 史 蹟 保 存 地 区 13 借 地 国 22 49 洪 水対 策 14 借 地 国 28 28 史 蹟 保 存 地 区 15 元 賃 貸 払 う 、 現 未 払 い 国 18 33 115 道 路 用 地 16 借 地 国 20 30 17 元 賃 貸 払 う 、 現 未 払 国 40 60 史 蹟 保 存 地 区 18 賃 貸 未 払 、 居 住 許 可 国 70 120 19 元 賃 貸 払 う 、 現 未 払 国 20 30 洪 水 対 策 20 借 地 国 十寺 40 50 21 借 地 寺 29 45 200 寺 院 整 備 22 借 地 国 20 30 23 借 地 国 46 30 史 蹟 保 存 地 区 24 開 拓 地 国 25 50 25 借 地 国 十寺 45 70 史 蹟保 存 地 区 26 借 地 国 13 13 27 借 地 国 150 225 28 借 地 寺 40 60 29 私 有 地 十借 家 私 有 180 220 1,495 登 録 30 借 地 十私 有 地 十借 家 国 十寺 十 私 有 地 266 268 1,300 登 録 史 蹟 保 存 地 区 31 借 地 国 327 491 544 登 録 32 - 国 137 205 520 登 録 33 借 地 十私 有 地 私 有 地 十寺 150 180 530 登 録 34 借 地 十私 有 地 寺 十モ ス ク 350 380 766 登 録 都 市 計 画 35 借 地 十借 家 国 204 254 971 登 録 36 借 地 十借 家 国 120 125 445 登 録 37 私 有 地 私 有 76 130 385 登 録 38 借 地 十私 有 地 私 有 地 十 寺 100 112 550 登 録 都 市 計 画 39 芸 能 局 地 の借 地 国 300 300 1,041 登 録 40 開 拓 地 国 200 200 748 登 録 41 借 地 寺 十モ ス ク 80 120 504 登 録 42 借 地 寺 十モ ス ク 41 62 184 登 録 43 開 拓 地 国 80 120 289 登 録 史 蹟 保 存 地 区 44 開 拓 地 国 150 200 781 登 録 45 借 地 十私 有 地 国 十寺 190 285 927 登 録 46 開 拓 地 国 67 66 265 登 録 47 借 地 十借 家 国 ISO 250 475 登 録 史 蹟 保 存 地 区 48 私 有 地 私 有 61 92 250 登 録 49 借 地 寺 十モ ス ク 70 105 470 登 録 50 借 地 国 70 70 475 登 録 51 借 地 十私 有 地 国 十寺 十 私 有 477 650 2,759 登 録 寺 院 整 備 52 借 地 寺 十モ ス ク 120 180 500 登 録 53 借 地 十私 有 地 国 十私 有 60 70 297 登 録 資 料: ア ユ タ ヤ市

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184 国 際 地 域 学 研 究 第5 号2002 年3 月 パ ー ツの補 助 を受 けて いた が、 局 は近 年 情報 や会 合場所 の 提供 な どの サポート に まわっ てい る。 一 方 、 こ の登録 制 度 に関 連し て、 政府 は全国 調 査に基 づ き、 自立 的 な計 画策定 に より活 動・ 整 備資 金 を 必 要 とす る登録 コ ミ ュニ テ ィに対 し、 一 律百万 パ ー ツの援 助 を行 う施 策 を開始 し てい る。2001 年12 月現 在、22 の コミ ュニ テ ィが そ の借 り入 れ を計 画し て い る。 3 。 コ ミ ュ ニ テ ィ に お け る 住 宅 ・ 住 環 境 改 善 の 事 例3 −1 . ア ユ タ ヤ の コ ミ ュ ニ テ ィ ネ ッ ト ワ ー ク 現 在 、CODI の 支 援 す る ア ユ タ ヤ の ネ ッ ト ワ ー ク に 現 在 加 入 し て い る コ ミ ュ ニ テ ィ は 、表 −2 の 番 号 で 示 す と 、 次 の14 で あ る 、9,15,21,30,33,34,35,36,37,38,43,44,45,46 . こ の 中 に は 非 登 録 の コ ミ ュ ニ テ ィ も 含 ま れ て い る 。 ネ ッ ト ワ ー ク の メ ン バ ー シ ッ プ( 登 録 会 員 資 格 )は コ ミ ュ ニ テ ィ の リ ー ダ ー と 貯 蓄 グ ル ー プ の 集 金 担 当 者 に 与 え ら れ て い る 。 毎 月 一 回 の 会 合 、 コ ミ ュ ニ テ ィ 間 の 交 流 な ど を 通 し て 、 次 の よ う な 活 動 を 行 っ て い る 。 ① セ イ ビ ン グ グ ル ー プ の 組 織 化 と 融 資 活 動 ②NHA の 支 援 よ る 住 環 境 整 備 の 調 査 提 案 や 、 住 宅 再 開 発 計 画 の 立 案 ③ パ イ ロ ッ ト プ ロ ジ ェ ク ト の 実 施 支 援 ④ 史 跡 保 存 地 区 に お け る コ ミ ュ ニ テ ィ の リ ロ ケ ー シ ョ ン と 移 住 先 に お け る 新 規 宅 地 の 確 保 ⑤ 宮 沢 フ ァ ン ド 、UCEA 基 金 、SIF 基 金 な ど の 補 助 事 業 の 導 入 こ の ネ ッ ト ワ ー ク で は 、 主 に 出 資 者 相 互 の 互 助 ( 融 資 ) 活 動 が 目 的 と な っ て お り 、 生 計 に ま わ す 回 転 資 や 、 起 業 資 金 、 教 育 費 へ の 融 資 が 中 心 で あ り 、 住 宅 ・ 住 環 境 改 善 を 目 的 と し て グ ル ー プ 貯 蓄 を 行 っ て い る の は 現 在 の と こ ろ ア ー カ ン ソ ン ク ロ ッ(AKANSONGKRO (46 ))、ト ロ ッ カ ノ ム ト ウ ワ

イ (TRONKANOMTUAI (15 ))、 ワ ッ ト ピ チ ャ イ (WATPICHAI (21 )) に 限 ら れ て い る 。CODI

は ネ ッ ト ワ ー ク に 対 し て 、 ス タ ッ フ を 派 遣 し 、 グ ル ー プ 貯 蓄 の 組 織 化 や 、 融 資 事 業 等 の 情 報 を 提 供 し 、 住 環 境 の 計 画・提 案 に 際 し て は 建 築 家 を 派 遣 し て 、 そ の 作 成 を 支 援 し て い る 。 そ の 中 で 、CODI か ら ハ ウ ジ ン グ プ ロ ジ ェ ク ト の 融 資 を 受 け 、 住 宅 建 設 を 開 始 し て い る の は ア ー カ ン ソ ン ク ロ ッ で あ る が 、 他 に も サ ラ プ ー ン (33 )で はUCEA 事 業 に よ り コ ミ ュ ニ テ ィ 内 の コ ン ク リ ー ト 通 路 を 建 設 し て い る 。 ネ ッ ト ワ ー ク の リ ー ダ ー が 現 在 の 活 動 に お け る 課 題 と し て あ げ た の は 次 の3 点 で あ っ た 。 第 一 に 、 ア ユ タ ヤ で は 史 跡 地 区 で あ る が ゆ え に 移 住 を せ ま ら れ る と い う 地 域 固 有 の 状 況 が あ る こ と 。 第 二 に 、 マ イ ク ロ ク レ ジ ッ ト へ の 理 解 不 足 に よ り 、 少 量 の 貯 蓄 に よ り 大 量 の 借 金 が 可 能 に な る と い っ た 考 え 方 が 一 般 的 で 、 こ の た め 返 済 が 常 に 後 追 い に な る 状 況 に あ る こ と 。 第 三 に 、 参 加 の 問 題 で 、 特 に こ う し た 活 動 が 対 象 と す べ き 最 貧 困 層 ( 千 パ ー ツ ・ 月 ) に 情 報 が 届 き に く く 、 こ の た め 常 に 事 業 実 施 の 過 程 で 課 金 が 払 え な い な ど ト ラ ブ ル が 発 生 す る こ と 。

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藤井, 安, 高橋, チ ンス イモ ン: アユ タヤ にお け るコミュ ニテ ィ ネット ワ ーク の活動 に関 する研 究185 3 −2. 各 コミュ ニ テ ィの概 要 ア ユタ ヤの ネ ットワ ー クに 参加 し てい るコ ミュ ニテ ィに つい て みて い く。 ●シ ー サンベ (図 一2 の番 号36) 〈基 礎的 事 項〉120 戸 、125家族 、450人居 住。 約50 年前 に 建設 さ れ る土 地 は公 有 地で 年 間700パ ー ツ・戸 の 借地 料 を 支払 う。一 帯 は低 湿地 でflood の恐 れが あ る。6 年前 の洪 水被 害 の記 憶 はい まで も強 く残っ て い る。 〈 委員 会活 動〉 コ ミュニ テ ィの委 員 会 は行政 委 員会 の他 に、 病人、 麻 薬監 視 な どた め の衛 生委員 会、 セイ ビン グ 委 員会 、鶏 卵 事業 組合 、年 中行 事 (ソ ン クラ) の委 員会 な ど があ る。 〈所 得・ 職業 〉 居 住者 の主 な 職業 は、 商売人 、 工 場 労働 者、 近 接 する麻 薬 治療 院 に勤務 す る者 な ど の公務 員で あ る。 地 区 内で は木 の実 (ト ラ ッジ ャ ップ ) の加 工販 売、 ナマ ズ の 煉製 つ くり 、鶏卵 の生産 が行 わ れて い る。鶏卵 生産 は10人 が組 織 して 、福 祉関 係 の公 的 機関 か ら各自2 千 パ ー ツ を借り て(合計2 万 パ ー ツ)4坪程 度 の鶏卵 場 を建 設し た。始 めて2 ヶ月 ほ どで あ るが、毎 日約80 個 生産 し、直 接販 売 も含 め て、160 パ ー ツの収 入(一 人 当 たり16 パ ーツ )が あ る。 低 湿地 に あ るた め冠 水 が問題 になっ てい るが 、 緊 急 の場 合 ポンプ で くみ 出す状 況 に あ る。 地 区内 での 新た な所 得 創出 とし て、造 花 や蚊 取 り線香 の 生 産 を検 討し てい るが、い ず れ も資 金 が1.5万 八− ツほ ど必要 で、コ ミュ ニ ティで は新 たに打 ち 出さ れた政 府 の集 落補 助施 策 (各 コ ミュ ニ テ ィ を対象 とし て百万 パ ーツ を貸与 す る) に期待 し てい る。 こ の施 策 の一 般的 な条件 は、 一 定 の規 模 (60戸以 上) で あ る。 この コ ミュニ テ ィ も組 織化 さ れ てい るコ ミュ ニテ ィネ ット ワ ー クで は独 自 の店 を ポンペ ット に建 設し て お り、 そこ への搬 入 を計 画 し てい る。 〈セ イビ ン グ活 動〉 セ イビ ング活 動 に は50人 (お よそ30% ) が参 加し てい る。 加 入 者 は、 メン バ ーの働 きかけ も あっ て か、 月 に2 人 ほ ど増加 し て い る。 し かし一 方で加 入し た い が不 安定 な収 入 な ので 参加 で きない 者 もい る。 この点 はセ イビ ン グの 目的 か らし て課 題 とい え る。 各 人 月百 パ ー ツ以 上 を貯 蓄 し、 現在 ま で 約3 年 を経過し て い る。 集 金 は毎 月5 日 で、 その目 的 は主 に所 得 の確保 、 商 売の た めの借 金 の肩 代 わりで あ るが、低 い金 利 を利 用し て、現 在抱 えてい る借 金 の返 済、revolvingに活 用 さ れてい る。 ち な みに民 間 のロ ーン の金利 は10∼15 % であ る。 借金 は預 金 額 の10倍 まで 可能 であ る が、誰 が借 り るか はセ イビ ング の委員 会 で決 める。そ の 際金利10% の うち2 % を委 員 会 の活動 費 用 に当て る。た と え ば1 万 パ ー ツを 借り て10ヶ月 で返 済 する場 合 、毎 月元 金分 の千 パ ーツ に加 えて最 初 の月 は百 パ ー ツ、 次 の月 は90パ ー ツの金 利 を返 済 す る。 そ の金利 の中 か ら委員 会 費 用 を引 き当 て る。 現 在返 済 状 況 は ほぽ100 %であ る。 〈住環 境 整備 〉 住宅 建 設資 金 (改築、 ある い は移 住 先 の新築 等 ) とし て 住宅 口 座 を開 設し た と ころで あ る。

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186 国 際 地 域 学 研 究 第5 号2002 年3 月 〈 今後 の活 動目標 〉 今後 の 施設 整備 とし て、 現 在地 区 に隣 接 す る病院 が排 水路 を塞 ぐ状 況 にあ る ので、 その 通水 を 確 保 す る排水 施 設 の整備 や コミ ュニ テ ィ の広場 、 集会所 の建 設 を 要望し て い る。 〈 そ の他 〉 若 者 の 流出( バ ンコ クへ)、 高齢 化 が課 題 であ る。 市 役 所 の作成 し た コミュ ニ テ ィのブ ロ ッ クプ ラ ンが あ り、 そ れに は持家 、 借家、 告 知場 所 、 新 聞 を読 む施 設 、 な どが記 入さ れて い る。 ●ワ ット ンプ ー(図 一2 の番 号38) 〈基 礎 的事 項〉100 戸 、112家 族、400人 が 居住。60年以 上 前 から居 住し て い る。土 地 は寺 の所 有地 が6 割 、他 は 私 有 地で あ る。 スタ ディ セン タ ーが近 接 し てい る。住宅 は借 間 が数件 あ る ほか は、持 家 で あ る。< 委員 会活 動〉 テサ バ ー ンの委 員会 、セイ ビ ン グ委 員 会、 衛 生委員 会(医療 ケア、 麻薬 撲滅 等)が設 置 さ れて い る。 〈所 得 ・ 職業 〉 地 区 内 に3 ヶ所あ る 精米 所 な どの工場 労 働 や、販 売(物 売 り)な どに従 事し て い るが、 現 在 失業 率 は20% 程 度で あ り、彼 ら は時 折 の短 期 の仕事 に従事 する の みであ る。 また委 員会 で は コ ミュ ニ テ ィ 内 の起 業 開発 とし て、 洗 剤品 の製 造 を検 討 して い る。< セイ ビ ン グ活動 〉115 人 が セ イビ ング に参加 し て い る。月々 百 パー ツ以 上 を貯 蓄 し、お よそ3 年経 過し て い る。貸 し 出 し は2 通 り あり 、通常 は5 千 パ ー ツ以 内、期 間 は2 年以 内、月2 % の金利 で あ り、緊急 の場 合 は1,500 パ ーツ、5 ヶ月以 内、 月2.5% の 金利 で あ る。 借 り る側 の 目的 は、 借金 の 肩代 わ り、revolvingが 大半 で あ る。 宮 沢 フ ァンド(金利3 %、5 年 間で 返 済、 セ イビン グ委 員 会→CODI が コー ディ ネ イト )が利 用で き、総 額 で44万 パ ーツ、22人 が 借 り てい る。メ ンバ ーの拡 大 につ いて、暫時 増 加し て き た が、現 在、 新規 の加 入勧 誘 は行 わ れて い ない。募集 活 動 を中 止し て い る。そ の理 由 はセ イビ ング 組 織に つ い て、 住 民 の 間で 情報 不足 の ま ま、「容 易 に 借金 が で きる金融 団体 」との 認識 が先 行し て い て、 組織 自 体 が 返 済不 能 な まで に 負債 を出 す可 能性 があ る こと によ る。 そこで 本 来 の、相 互 の信 頼 に基 づ く確 実 な 運 営 を維 持し て い くた めに、 シ ステ ム を再 検 討し てか ら (お そら く金利 上 昇 か)拡 大 勧誘 を再 開 し よう とし て い る。 〈生 活 環境 〉 島 に 位置 す るた め、不 便 であ るので 、1 年前 に地 区の総 意 とし て架 橋 を役所 に要望 し てい る。 地 区 内に 立地 す る製粉 場 のダ ス ト が時々 空気 を汚 染 す る。 〈 その 他〉 地 区 内に麻 薬 取引 者が い るこ とが潜 在的 な 問題 となっ て い る。

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藤井, 安, 高橋, チ ン スイモ ン: ア ユタ ヤにお け るコミュ ニテ ィ ネット ワ ーク の活動 に関 する研 究 187 ●ポンペ ット( 図 一2 の番 号45) 〈基 礎的 事項 〉 戸 数190戸 、285家 族 、人 口927人 で あ る。公 有地 と寺 社地 で持 家 が7 割 、借 間が3 割で あ る。アユ タ ヤ のコ ミュ ニテ ィ の中で も最 大 級 の規 模 で、 地 区のひ ろ が り と対 応し てい る。 地 区内 に は2 年 前 に設立 さ れ た医療 セン タ ー、 学校 があ る。 〈 所得 ・ 起業・ 職業 〉 コ ミュニ テ ィネ ット ワ ーク の商品 を扱 う店 舗 がNHA に よ り建 設 さ れ、 今 年 度中 に は開店 す る。 コ ミュニ テ ィネッ ト ワ ークの 商品 を原則 とし て扱う が、 購買 者 は特定 し てい ない 。但 し コ ミュ ニ ティ メ ンバ ー はロ ーンで 購入 で き る。 地 区 内に は公務 員 が多 く居 住し て い る。 〈委 員 会活 動〉 自 治委 員会 、衛 生委 員 会、 セ イビ ン グ委 員 会、 エイ ズ・ 麻薬 対 策 委員 会、 老人 委員 会 が設 置 さ れ てい る。< セ イビ ング活動 〉 現 在 セイビ ン グ活動 に 参加 し てい る の は152人( 全体 のCO/) で、 一 時期 の208人 か ら は減少し てい る。 月 百 八− ツ を貯蓄 し、 全 体で40万 パ ーツ にな る。 こ の中 から コ ミ ュニ テ ィネ ットワ ー クの株 を1,500 株 購入 し てい る。加 入者 が 少 ない 理 由 とし て、一般 に は経済 的 に余 裕 のない 層 に は負担 が大 き い こ とが あげ ら れる が、 ここ で は加 え て地 区 に多 い公務 員 層 は経 済的 に余 裕が あ るので 、 セイビ ン グ に参加 す る必要 が ない、 との こ とで あっ た。 新 た な制度 とし て、 子供 を対 象に し た子 供 口座 の開設 を行っ てい る。 セ イビ ン グの目 的 は日常 生 活 にお け る借 金 や、 その 肩代 わ りで あ る。 宮沢 フ ァ ンド も借 りる こ と がで きた が、 そ れは主 に借 金 の返 済 に 使 わ れてい る。 個人 の セ イビ ング の通帳 は どの コ ミュニ テ ィ も共通 の様 式で 、 月々 の貯 蓄 額 とその累 積額 、 借金 の額、 そし て返 済が遅 れた時 の遅 延 金 の 欄が あ る。 また その 表紙 に は、「忠 実、 協同 、 規律 」な ど の スロ ーガ ンが 印刷 さ れてい る。 〈 コ ミュニ テ ィネ ット ワー ク への 参加 〉 コミ ュニ テ ィネット ワー クの 活動 に つい て は互 助活 動組 織 とし て一 般 に知 ら れてい る。 参加 の直 接の 動機 は、2 年前 に医 療 セ ンタ ー で働 い てい る アーカ ン ソ ン クロ ッ の住 民 を通 し て 話 を持 ち か け ら れた こ とに よる。 〈 住環境 整 備〉 低 湿地 に 立地し て い るた め下 水道 の整備 が課題 となっ てい る。< その 他〉 教育 の充 実、麻 薬 の撲 滅、 医 療 の向 上 な どがあ げら れた。

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lgg 国際 地域 学研 究 第5 号2002 年3 月 ●ス ワン ソ ムデ (図一2 の 番号35) 〈基 礎的 事項 〉204 戸 、254世帯 、971人 が 居 住。公 有地、芸 術省 の土 地 に居 住し てい る。低 湿地 に 立地 。土地 代 に つ い て はこ れ まで まっ たく払 っ てい ない 世 帯 と、10年 前 に敷 地面 積100 ワ ー(4 百平 方 メ ート ル )に 対 し て5 千 パ ーツ払 っ た世帯 が あ る。 〈所 得 ・起 業 ・職業 〉 工 場労 働 、建 設労 働 、縫 製業 、 養殖 業 等 が主な 職業 であ る。 失 業者 が多 く、10人 家 族 で一 人 の稼 ぎ手 が い る程度 。平 均 所得 は8,000パ ーツ・ 月 ・戸 で あ る。 基 本 的 に「家 が ない 、仕 事が ない、 所 得 がない 」 の3 ない づ くし が 問題 であ る、 とい う。 宮 沢 フ ァンド から2 万 パ ーツ の基 金 を取 得し、一畳 程 度の池 を作 り、ナマ ズの養殖 を始 めて6 ヶ月 に な る。 この 返 済期 間 は2.5年、600 パ ー ツ・月 を返 済し てい る。 〈 委員 会 活動 〉 自治 会活 動以 外 は不 明 であ る。 〈 セ イビ ン グ活 動〉 こ のコ ミ ュニ テ ィで は行っ て い ない。< 住 環境 整 備〉 低 湿地 の た め冠水 が問 題 とな っ てい る。 特 に6 年 前 に は2 ヶ月 間床 上 に まで浸 水 があ っ た。 ●ワ ット イ ン タラ ーム (図一2 の 番号30 ) 〈基 礎的 事 項〉266 戸、268 世帯 、1300人 が居 住。 一 部史 跡保 全地 区 になっ てい る。 島 の北、 外縁 部 に 位置 す る。 面 積50ラ イ。1970年 頃 から 移 り住 む。 地区 の中 心 とな る位 置 に寺、 広 場 と医療 セ ンタ ーが あ る。 ま た 現 在医 療 ザ ンダ ーに隣 接し てコ ミ ュニ テ ィの事務 所 を建 設中 であ る。 建 設費 は寄 付 金 と寺 の基 金 に よ る。 ク リニ ッ ク は医 師1 名 、 看護 婦3 名 、掃 除人、 メ イド の構 成 で、 行 政が施 設 を建 設し 、 運 営 は医 師 が行 っ てい る。 寺 社 地 を借 地し て い る。 借 地 料 は6 百 ∼7 百 パー ツ・年 に な る。 〈所 得・ 職 業〉 住民 の 仕事 は大 工、 パ ン 製造 、 楽器 製造 等 である。 収 入 はミニ マ ムで130 パ ーツ/日 (タ イ の最低賃 金 は約170 パ ー ツ/日 か ?) とい う。 〈委 員会 活 動〉2 年 前 に自 治委 員会 を組 織し て い る。自 治会 とし て独自 に 住民 か ら の寄付 金 を集 め、現在10万 パ ー ツの 貯蓄 が あ る。 委 員 は選 出さ れ た22人で 、毎 月一 回会 合 があ り、 活 動 とし て は 公園 や遊 び場 の清 掃 ・ 整備 を行 っ てい る。33人 で 組 織さ れた セイビ ン グ委 員会 、10人 で 組織 さ れた産 業振 興 委員 会 が 設 置 さ れてい る。

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藤井, 安, 高橋, チ ン スイ モ ン: アユ タヤ にお け るコ ミュ ニテ ィネ ット ワー クの活 動 に関す る研究 189 〈 セイ ビ ング活 動〉33 人 が参 加し て い る。開 始後6 ヶ月 経 ち 、2001年9 月 現 在、貯蓄 総 額 は2 万 パ ーツで あ る。住 民 は こ れ を元 に借 り入 れ を行 う こ とが で き る。 また新 たに子 供 口座 を開 設し た。 〈ネ ット ワ ー ク活 動 につ いて 〉 現在 参加 に 関し て検 討中 で あ るが、 事 務 の担 当者 は「 自 身、 コ ミ ュニ テ ィ内で の セイ ビン グ管 理 で 手一 杯 で、 ネ ット ワー クへ 参加 に 関し て は試 行 的な段 階 で あ る」 とい う。 〈住 環境 整備 〉2000 年 に は芸術 局(finearts)か ら コ ミュニ テ ィ の中 の一 部 の 地区1,600平 方メ ート ルが 史跡 指定 を うけ立 ち 退 き (リロ ケ ーショ ン) を要 求 さ れてい たが、 寺 社 側の 働 き かけ に より、 そ の まま居 住継 続 が 可能 となっ た。 また環 境整 備 面で は、 道路 の 側溝 が 未整 備 の た め、 衛生 上 の問 題 が あり、 行 政 に申し 入 れ をし て い たが、NHA よ り500万 パ ーツ の予 算 で コ ミ ュニテ ィの排 水 工事 が 行 わ れる こ とになっ た。 その一 部 の事業 は既 に決定 して い る。 建 設中 のコ ミュニ テ ィの集 会 所 (主 に ワ ット モ ンコン ボビ ッ ト の寄 進) に は健康 フ ィ ット ネ スや マ ッ サー ジの 機能 も備 え る予 定 で あ る。 こ の件 に関 して 行政 は非協 力的 で あ る という。 ●サ ンチョ メ タプ テ ィン( 図一2 の 番 号43) 〈基 礎的 事項 〉80 戸 、120家 族、504人 が 居 住。 貧困 層 が多 く住 む。 公有 地で 史跡 保 全 のた め リロ ケー ショ ン の対 象 地 となっ て いる。 〈所 得・ 職業 ・起 業〉 失業 者 が多 い。 〈委 員会 活動 〉 自 治委員 会 、 セイビ ン グ委 員会 、 衛生 委 員 会が 設置 さ れてい る。 〈 セイビ ン グ活 動〉 ネット ワ ー クのセ イビ ン グに は59人 が 参加し て い る。 現 在6 ヶ 月(2001年9 月)を 経 て、 総額 は35,000パ ーツ にな る。 借 り入 れ は期 限が10 ヶ月、CODI から の金利 に上乗 せ す るコ ミュ ニ ティ の 金利 は1 %であ る。 〈 住環境 整 備〉 洪 水 によ る冠 水が あ り、下 水 道 の整備 が課 題 となっ てい る。 〈 そ の他〉 貧 困者 が多 い こ とに加 え て、 親 のい な い子 供や 高齢 化 に よる生 活不 自由 者 の出現 が問 題 となっ て い る。

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190 国 際地 域学 研究 第5 号2002 年3 月 ●サ ラプ ー ン (図 一2 の番 号33) 〈 基 礎的 事項 〉150 戸 、180家族 、530人 が 居住。寺 社 地 と私有 地の 混在 であ るが、大半 が寺 の所 有 地で あ る。一 平 方 ワ ーで 年間2 パ ーツ の賃料 を 払 う。< 委 員会 活 動〉 自治 委員 会 で の コミ ュニ ティ の共 同事 業 は道路 の整 備、 ご み処理 な どで あ る。 〈 セイビ ン グ活 動〉 貯 蓄 活 動 は月100パ ー ツで30軒 が 行 う。2 年間で4 万 パ ー ツ以 上 の貯蓄 額 となっ て いた (2000年9 月 )が 、2001年6 月 に終了 し、貯蓄 金 を各戸 に還 元し てい る。他 に もデイ リ ーセ ービ ン グ(一 日5 パ ー ツ ) を勧 めた が成 立し な かっ た。 その理 由 は、第 一 に、貯 蓄 に比 べて 借 り入 れを希 望 す る困 窮者 が 多 く、 破綻 を きたし た こ と、 第 二 に、担 当 者 への負 担 が大 きい こ とに よ る。 とり わけ担 当 者 はこ の セ イ ビン グの システ ム自 体 は評 価し てい るが、 サ ポート が ない こ とを不 成立 の 最大 の 原因 に あ げて い る。 〈 コ ミ ュニ テ ィネ ット ワ ークで の 活動 〉CODI の サ ポ ート す る ネット ワー ク (貯 蓄 グル ープ、 住 環境 整備 、 相互 協力 ) に 参加 し てい る。 〈 住環 境 整 備〉 キ ャット ウ ォー クの整備 を行 っ てい る。 大半 の住宅 が排 水 不 良 の た め冠 水 す る状 況 で あっ た の で家 ま で 歩 い てい け る よう にDANCED と宮沢 フ ァンド 基金 に よる事 業 で90m の長 さのCATWALK を住民 の共同 労働 で 建 設し た。補助 は9 万 パ ー ツであ っ た。 周 辺 の道 路 の整 備 はア ユ タヤ市 が25万 パ ーツ の費 用で 実施し た 。 〈 その 他〉 実 質的 に は ワット パ ノム ヨン と二 つ の コ ミュニ ティ に分 か れてい るが、 ア ユタ ヤ市 が独 立 し た地 区 とし て認 めてい な い。 他 の地 区 で はチョ ムチョ ム (行 政地 区 ) がコ ミ ュニ ティ と重 な る とこ ろ も あ る。 3 −3. 住 環境 整備 を課題 とす るコ ミュ ニ ティ こ の ネット ワー クに 参加し 、住宅・住 環境 整備 を主 な目 的 とし て グ ループ 貯蓄 を行 っ てい る、3 つ の コ ミュニ テ ィの活 動 につい て リ ーダ ー、住民 のヒ アリ ン グ内容 を も とに みてい く(7)。(ヒ ア リン グ は1999年9 月 、2000年3 月、9 月 、2001年4 月、9月 の計5 回 行っ た) ●事 例1 − ア ー カン ソン クロ ッ(図一2 の 番 号46) 〈 基礎 的事 項 〉67 戸、66家族、265人 が居 住。公 有 地。歴史 的な 遺構 であ る道 路 に囲 まれた、矩形 状 の大 きな街 区 の中 にある。 道 路 に は接し てい な い。 〈 委員 会活 動〉 コ ミュニ テ ィ組 織 は15年 前 に結 成 さ れた。 自治委 員 会、建 設推 進 の生活 協同 組 合 の委 員会( ロ ー

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藤 井,安 ,高 橋, チ ンス イモン : アユ タヤ にお けるコ ミュニ テ ィネ ット ワー クの活 動に関 す る研究191 ン返 済)、 予 算委 員会 、産 業振 興 委員 会 が あ る。 〈 住環境 整 備〉1 )以 前 の状 況 ; オン サイト の 再 開発 が、 現 在 進行し てい る。 この 事業 開 始以 前 の状況 に つい て み る と、 全体 は公有 地 で、住 民 は 借家 に 住 んで い た。 土地 ・ 住宅 の管 理 主 体 はア ユタ ヤ市 で ある。 地 区 の空 間形 状 は列状 に木造 の長 屋が2 列 に配 置 さ れ、 片 側20戸両 方あ わ せて40戸 の市 営賃 貸 住 宅 が建 設 さ れてい た が、 そ の住棟 間 に26戸 が建 設 さ れ、 過 密化 し てい た (図 一3)o また賃貸 住宅 の老 朽化 も問 題 とな っ ていた 。 住宅 の過 密・老 朽 化 に加 え、歩 道 は未 整備、 排 水 は垂 れ流 し状 態 で。 ① 過密 で劣 悪 な住宅 の改 善 、 ② 安 定 し た 長 期 的 な 賃 貸 契 約 が な い 、 ③ 歩 道 の 未 整 備 、 ④ 排 水 路 の 未 整 備 、 ⑤ 防 災 対 策 、 が 課 題 で あ っ た 。2 ) 住 環 境 事 業 の 展 開 : オ ン サ イ ト の プ ロ ジ ェ ク ト で 、2001 年5 月 に 移 転 事 業 、 そ し て8 月 か ら 建 設 が 始 ま っ た 。 住 民 は 市 に よ り 整 備 さ れ た3 ヶ 所 の 仮 設 住 宅 地 へ 移 住 を 完 了 し 、 完 成 ま で1 年 余 の 仮 住 まい が 予 定 さ れ て い る ( 写 真 一1 )。 事 業 に 踏 み 切 る 直 接 の 契 機 は6 年 前 の 洪 水 で 被 害 を 受 け た こ と で あ っ た 。CODI か ら 派 遣 さ れ た 建 築 家 グ ル ープ の 支 援 の も と に 、 土 地・建 物 利 用 、 歩 道 、 建 材 の 選 択 、 空 地 の 活 用 な ど を 考 慮 し 、 提 案 を ま と め た (写 真 一2 )。 計 画 策 定 は 住 民 の 意 見 を 取 り 入 れ る た め 、3 つ の 小 グ ル ー プ に 分 け 、ワ ー ク シ ョ ッ プ 形 式 で 進 め た 。 住 民 の 間 で は い ろ い ろ な 意 見 が あ っ た が 、 最 終 的 に は コ ミ ュ ニ テ ィ 全 体 と し て 合 意 し てい る 。 策 定 し た 計 画 案 は 暫 定 的 な も の で 、 事 業 の 進 行 ‥. ・- J ㎜㎜ニ ]・・・ - ■・ '  ̄ .マ j瀕 │ .・ i:- ㎜㎜㎜ ■ し . ?卜 - r ' 写真 一1 ア ーカ ンソンクロ ツの仮設 住宅

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「「 」 図 一3 ア ー カ ン ソ ン ク ロ ツ の 配 置 図( 中 心 部 に 住宅 が 建 設 さ れ過 密化 が 進行) 写 真 −2 ア ー カ ン ソ ン ク ロ ツ の 計 画 案( 全体 の基 本 的 な構 成 は変 え ず、 中 心部 に広 場 を設 置)

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192 国 際 地 域 学 研 究 第5 号2002 年3 月 に よ り変更 す る こ ともあ る。NHA の事 業 支援 で道路 、下水 等 の基盤 施 設整備 を実施 し てお り、引 き 続 きCODI のハ ウ ジン グプ ロ ジェ クト 融 資 に よ り64戸 の コ ン ク リ ート 造 の テ ラ スハ ウ ス12棟 を建 設 す る予定 で あ る。間 口3ra 、奥 行7rn の2 階建 て住戸 を単 位 とし、全 体 の計 画ブ ロ ッ ク案 は 従前 の 広場 を中 心 とす る空 間形 態 を踏 襲 して い る。3 ) 建 設 費:戸 当 り の建設 費 は住棟 の両 端 の住戸 が8 万 パ ーツ、 中 側 は7 万 パ ー ツで あ り、 総 額 で485 万 パ ー ツ とな る。 戸 当 りで 住戸 建設 費 の約一 割 の貯 金 高がCODI の融 資 の条件 で あ る。4 ) 資 金計 画 と セイビ ン グ; 融資 を得 るた め にコ ミ ュニ テ ィ全 体で グル ープ貯 蓄 を行 い、2001 年9 月 現 在 、2 年9 ヶ月 継続 し てい る。現 在貯 蓄 額は総 額で48.5万 パ ー ツで あ る(2001年9 月 )。 こう し た貯蓄 実績 を も とにCODI か ら の 融資430 万 パー ツが受 け ら れ るこ とにな り、 同 時 にNHA や 行 政 か ら の基盤 整 備事業 等260 万パ ーツ の支援 を受 け て実施 が可能 となっ た。事 業 資金 の返 済 は、住 宅 口座 を開設 し、戸 当 た り月 々720 パ ー ツ(端側24戸 )620パ ー ツ(中 側40戸 )のロ ー ンが 組 まれ、15 年 間で 返 済の予 定 であ る。新 た に建設 さ れ る住宅 の権利 移 譲 はロ ―ン期間 が 過 ぎて後 可 能(renttohold )とな る。 但 し内2 戸 は経済 的 な理 由 から土地 の みのロ ー ンで、 住宅 建 設 は自 前 で行 う こ とに なっ てい る。5 ) 課 題 ; こう し た計画 が事 業 化 し た理 由 とし て は、 ま ず、 コ ミュニ テ ィ内で のリ ーダ ー シッ プ が 挙 げ ら れる。 リ ーダ ー( 男、50歳 代 、 ア ユタ ヤ生 まれ) は、 全 市で 行っ た ス ラム調 査 に 参加 し、 行 政 委 員 や ネット ワ ー クの一 員 とし て、 コミ ュニ テ ィ活 動 に も積極的 で 、 他の コ ミュ ニ ティ と の 交 流 も盛 んで あ る。 コ ミュニ テ ィ の居 住歴 が長 く、 住民 の ま とまり が よい地 区で 、 リ ーダ ーへ の 信頼 も厚 い。建 設 事務 所 に は各委 員 会 の構成 や メンバ ーの氏 名 ・顔 写真 が パネ ル にな っ てい て 、 そ れ ぞ れの役割 も明 確で あ る。 加 えて、 幹線 道路 か ら はア ンコ の部 分 に位置 し、 小 広場 を中 心 と し た集 住形 態 が こうし た 条件 を基 底 し てい る こと もあ げ ら れ よう。 一 方課 題 とし て は、 次 の二 点 が あげ ら れ る。 第一 に、 事業 費 の捻 出に つい て、 プ ロ ジェ クト が新規 参 入者 を計 上 せ ず、 原則 とし て 従前 の居 住 者 を対 象 として い るた め、事 業 の実 施 に 際し て費 用の捻 出 が 厳し い。戸 当 た りの建 設 費 は当 初7 万 ∼8 万 パ ーツ と見 積 もら れてい るが、実 際 に は建 設費 が 高騰 し、当初 のCODI から の借 り入 れ金 を 超 える 可能 性 があ る。 また今 回財 務省 に よる土地 登録 代百 万 パ ーツ や、 市 によ る建築 確 認 申請 代 の 要 求 が住 民 に突 きつ けら れて 、問 題 とな っ てい る。 第 二 に、 グル ープ貯 蓄 とはい え、 各戸 の貯蓄 額 の差 が大 き く2000年3 月 時点 で、 最 高で3 万 パ ー ツ、 最 低 で千 パ ー ツ とい っ た状 況 であ っ た。平 均所 得 から 見 て も、所 得 の少 ない 層 に とっ て はこ の 負担 は大 きい。この こ とが将来 事 業 の停 滞 や、ジェ ント リ フ ィケ ー ション を もた らす 可能 性 が あ る。 そ の他、 技術 的 な問 題 とし て、 住戸 につ いて一 階部 分 は柱 、壁 が あ るの みで扉 、窓 等 は各 自 が 決 め る方 式 (設 計者 に よる と低所 得 者 の支 払い 能力 を考 慮し た とのこ と) が建 築規 則 に対 応し てい ない との行政 の指摘 もある。

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藤井, 安,高 橋, チ ンス イモ ン: ア ユ タヤ におけ る コミュニ テ ィネ ット ワー クの活 動に関 す る研究193 ●事 例2 − ト ロ ツカ ノ ムト ゥワ イ(図 一2 の 番号15) <基 礎的 事項 〉i8 戸 、33家 族 、115人 が 居住。土 地 は 公有 地で あり道 路 用地 とし ての 計画 が あ る。 歴 史的 な遺 構で あ る道路 に 囲 ま れた 矩形 状 の大 きな街 区 にあ り、 道路 か ら引 き込 まれた路 地の 両側 に貼 付 く 住戸 群 で構 成さ れた 地 区で あ る。 数 十 - ←う 図 一4 ト ロ ツ カ ノ ム ト ワ イ の 配 置 図( 軸 状 の空 間 全 体 が、 道 路 用 地 とし て計 画決 定 さ れて い る) 年前 、 ア ユタ ヤ郊外 の セ ナク ンか ら移 住 し て きた。大 半 が 親戚関 係 に あ る。 路 地 を挟 む軸状 の 住居 群で 構 成さ れ、 長 さ はお よそ70m 、 中 ほ どに小 広場 があ る(図 一4)。 〈委員 会 活動 〉 親戚 関 係で 集住 し てい るこ と から、 ま と まり はよい。 リ ーダ ーの も とで の集団 指 導が組 織化 さ れ て い る。 ネット ワ ー クへの 参加 に より、CODI から スタッ フが 派遣 さ れ、情 報 の交 換、先進事 業 地 の見学 が 可 能 に なっ た。 〈 住環境 整 備〉1 ) 現状 :土 地 は以 前 他の部 局 が所 有 し てい た が、現 在で は市 の所 有地 となっ て い る。 全 体 が市 の 都 市計 画 で道 路 用地 とし て計 画さ れて お り、将 来道 路用 地 とし て の整 備 に よるリロ ケー ショ ン か、 あ るい は修復 的計 画 に よる居 住 継続 か の選 択 をせ まら れて お り、 住民 に 将来 へ の不安 を与 えて い た。戸 建 て の住宅 には2 ∼3 家族 が 居 住し て い る。2000年3 月 の時 点で は、次 の よう な課題 があ げ ら れてい た。 ①1 老 朽化 し た住宅 の 改善 が 必 要で あ る ②2 通路 に は生 活排 水路 が な く、 衛 生環 境 が問 題 で あ る ③ 道 路予 定地 で あ り、 市 に とっ て は撤 去 の対 象 となっ て い る2 )SIF 事業 の実施;2000 年3 月 の調 査時 点 で は、近接 す る地 主 が所 有地 の利 用 更新 の た めに、行政 計 画 に も とづ く道 路整 備 の促 進 と、 地 区 住民 のリロ ケー ショ ン を要 求し てい て、 反対 する 住民 の 間で は そ れへの対 応 が課題 とな っ てい た。 そ の後 住民 はSIF 事 業 に より地 区 の軸 であ る 生活 道 路( 幅 員2m) と小 広場 の コン クリ ート 舗装 を 実施 し た。 工事 は住民 参加 に より4 日間 で完了 し た( 写 真−3) 。 舗 装 のみで 排水 は未 整備 であ るが 、路 肩 に は植 栽 が なさ れ清掃 さ れ て環境 は一 変し た。 事業 費 は無 利 子 で3 万6 千 パ ー ツを借 り 入 れてい る。返 却 は月々 百 パ ー ツ/戸 で 、20ヶ 月で の返 済 にな る。 住民 が 協力 し て道路 整備 を 行っ たこ と で、地 区 の雰 写真−3 トロ ツカ ノムトワ イのSIF 事業m 路と広場をコンクリート舗装した)

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194 国 際地 域学 研究 第5 号2002 年3 月 囲 気や 環境 は改善 し た。 住民 は雨季 に も歩 ける よう になっ た と評 価し てい る。 この事 業 を評 価 し た 政治 家 や有識 者達 が 地 区の小 広 場 に集 い、議 論 す るTV 番 組 が長 時間 全国 に放 映 さ れ た こ と も 彼 らに とっ て は励 みに なっ た とい う。 し かし道路 と はい え側溝 はな く、床 下 に は汚水 が 流入 し 、 依 然衛 生 上 の問題 が 残さ れてい る。現 在、ネ ット ワー クの紹 介 に よりUCEA 基 金 に よる排 水 事 業 も申し 込 んで い る。3 ) 住環 境整 備 の選択 肢 ;既 述 の よう に、 地 区全体 が道 路 用地 で あ るこ とは大 き な懸 案事 項 となっ て い る。 当 地 区の 今後 の計 画 につ い て は3 つの 選択肢 が あっ た。 第一 案 はオン サイ ト の再 開発 で あ る。2000年 、 コ ミュニ テ ィで は、 住民 の 参加 を も とに、 建 築 家 グ ル ープ の支援 を得て、 次 の ような 計 画提案 を作 成し た。 ① 公共 施 設に つい て は、 基準 どお り の 衛生 状 態 を確保 す るた め排 水 路 を整 備 す る。 また 住民 の 共用 活動 スペ ース も家 屋間 の敷 地 規模 の 調整 を行 う中で 確保 する。 ② 住宅 の 整備 につ いて は、 現 在 の土 地 に長 期居 住 が可能 な場 合 は、 個 別 の住宅 修 復 や全 体 の共用 スペ ー ス確保 も組 み込 んだ 改築 を行う。 事 業費 に は、 グ ル ープ 貯 蓄 の蓄 積 を基 にし て主 にCODI から のハ ウ ジングプ ロ ジェ クト 融 資 を当 て る。第 二 はNHA か ら最 近提 案 さ れた 道路 住宅 並存 案 で あ る。 こ れにつ いて は既 設 の広場 の ような機 能 が確保 で きな い こ とか ら、 住民 の選 択肢 とはな っ てい な い。第三 はリロ ケー ショ ン案 で、 現在、 住 民 の多 くは こ の 案 に期 待 し てい る。 移住先 を選 択 する中 で、 歴史 保存 地 区 内で のリ ロ ケー ショ ン地 区内 に3 ラ イ (4,800平 方メ ート ル)の土 地 が 確保 で き る見通し が立 っ た。 現 在の 居住 地面 積 の3 倍で あ る。 こ の選択 に つい て は既 にNHA ,CODI は基本 的 に合意し てい るが 、あ とは行政 の判 断 を待 つ の みで あ る とい う。 〈 セイ ビ ン グ活 動〉 コミ ュニ テ ィで は、住宅建 設・住環境 整 備 のた めの貯蓄 活 動 を行 っ てい る。2001年9 月 現 在、2 年1 ヶ月 が経 過し てい る。セ イビ ン グに 参加 し てい るの は全 世帯 か ら の54人 。貯蓄 額 は コミ ュニ テ ィ の 委 員 会 で決 定し 、戸当 た りで 、貯蓄 に百 パ ーツ/月、リロ ケー ショ ン に備 えた土 地取 得 に2 百 パ ー ツ/ 月 で あ る。 こ の一年 の セイ ビ ン グ活動 が 広場 に大 き く掲示 し てあ り、 セ イビ ン グ活動 が 盛 んで あ る こ とが わ かる。 表−3 に そ の内容 を示 す。 表−3 トロツカノムトゥワイの貯蓄活動(パーツ) 項 目 額 a ) 銀 行 へ の貯 蓄 20.519 b ) コ ミ ュ ニ テ ィ ネ ッ ト ワ ー ク へ 17,000 c ) 住宅 口 座 ( 住宅 建 設 資 金 ) 67,500 d ) 元 金 22,000 e) 借 入 の た め の 貯 蓄 (CODl 等 か ら ) 30,400 0 事 務 ・ 活 動 経 費 4,865

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藤井, 安, 高 橋, チ ン スイモ ン: アユ タ ヤにお け るコミ ュニ ティ ネット ワ ー クの活動 に関 する研 究195 現 在 の スト ッ クは89,919パ ー ツ(a 十b 十d 十e)となっ て い る。 こ のスト ッ ク の考 え方 で はリロ ケ ー シ ョン 用 の貯蓄 は別会計 とし てい る。 また コ ミュニ テ ィで は宮 沢 フ ァンドを 得て い る。 こ れは主 に 借金 の借 り換 えな ど回転資 金 とし て 活 用し、 全体 で44万 パ ー ツ、 合 わせ て各 戸で 平均2 万 パ ーツ借 りて い る。 ●事例3 一 ワッ トピ チ ャイ(図一2 の 番 号20 〈基 礎 的事項 〉29 戸、45家族 、200人 が 居住。寺 社 地。鉄 道 駅 に近 く、幹 線 道路 沿 い に位 置す る。数十 年 前に 移住 し て きた。地 区の 空間形 状 はロ ン グ ハ ウ スを含 むL 型 の住戸 配 置で 二 つ の部分 に分 かれて い る。一 部 は道 路沿 い の一 連 の長 屋建 て、 他 はカ ラコ ン運 河沿い の 住居 群 であ る(図 一5)。< 委 員会 活 動〉 リーダ ー (飲食 店 経営) の指 導力 が 大 きい。 自 治委 員会 、 セ イビ ン グ委員 会 があ る。 ネ ット ワ ーク に も積 極的 に参 加し て 、特 に住 環境 整備 の課 題 を抱 える コ ミュニ テ ィ間で 交 流し、 情 報 を交換 し て いる。< セ イビ ン グ活動 〉 グ ループ の貯 蓄額 は、 戸当 たり 百パ ーツ/月で 、2001年9 月現 在、1 年 を 経過し て い る。 〈住環 境整 備 〉 寺院 の土 地 を借地 し てお り、 借 用証 書 に は毎 年契 約 と更新 す る形 とな って いた。2000年9 月 の時 点 で は、土 地 所有 者 の寺 院 か ら立 ち退 きを 要求 さ れ、一 時 は強 制撤 去 に踏 み切 る とい う噂 が流 れ、 居 住継 続 の保 証が ない 不安 定 な状 況 にあ っ た。 一 方住民 は、 駅 に近 く、幹 線 道路 に面 し、 仕 事、 教 育 に 有利 な地 区 の立地 条件 に 満足 し てい るので 、 今後 も住 み続け る こ とを希望 し て いた。 そ こで 対 抗 案 とし て、住民 が長 期的 に住 み続 け ら れる よう寺 院 側 と交渉 する た めに、CODI からネ ット ワ ー ク を通し て 派遣 さ れた建 築家 グル ープ の支 援 を得て、 寺 の位 置 も組 み込 んだ コ ミュ ニ テ ィ全体 の土 地 利 用 の高 度化 を図 る計 画案 を作 成 し た。 計 画 案 は現 状 の配 置 をい かし て 、改 築、 修復 、 現状 維持 の3 つの整 備 を組 み込 んだ案 で、水上 マ ー ケ ット に よ る収 入の 確保 など の新 た な提案 もあり 、住民 の支 持 を得て い る。 こうし た寺 院 から の撤去 の 勧告 に つい て は、ネット ワー ク に よる提 案 や組 織的 な運 動 が功 を奏し 、2000 年12月 に、一戸 当 た り年 間3 百 パ ー ツの 賃料 を支 払 うこ とで、 寺 院 と15年間 の賃 貸 契約 を 結 ん だ。 また、今年度 ネット ワ ーク に より働 きか けで 、新 たにNHA の事 業 に よ り道 路 整備 と図 書室・集 会 室 の建 設 を行 う こ とにな った。 3 −5 . 小 括 以 上 の3 地 区 の事例 か ら次 の3 点 が指 摘 で きる。 第一 に、 事業 の展 開が 急速 であ る こ とで あ る。 こ れに は、 コ ミュ ニテ ィ にお け るリ ーダ ーシ ップ

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196 国 際 地 域 学 研 究 第5 号2002 年3 や 、 ネ ット ワ ー クによ る情報 集 積 や組 織 的 な運動 が大 き な要因 となっ てい る。 ワ ットピ チ ャイ の寺 院 との交 渉 に みら れる よう に、 ネット ワ ー クを形 成 す るこ と によ り、交 流 を通し た情報 の共 有化 や 技術 の習 得 が可能 に なり、 個 別 に は困難 だっ た対 策 が可能 になっ て い る。 第 二 に、 コ ミュ ニ ティ の事業 がそ れ ぞ れの環境 条件 にあ わせ て展 開さ れて い るこ とで あ る。 住 民 の 参加 に よ る提 案づ くり におい て も、CODl から 派遣 さ れ た建 築家 グ ループ が 支援 し、従来 の そ れぞ れ の集 住形 態 を活 かし た計 画案 を作成 し てい る。 第三 に、 そ れぞ れの 住環境 整 備 の展 開 は立 地条件 、 グル ープ 貯蓄 の状 況 、 さら に は行 政 によ る 登 録 の状 況 に よっ て異 な るに もか か わら ず、 相互 の交 流 も盛 んで、 ネ ット ワ ー クの運 営 に 積極的 であ る。 4 。 ま と め4 −1 . ア ユ タヤ ネッ トワ ー クの 特徴 − ナコン サワ ー ン との比 較 より ー アユ タ ヤ のネ ット ワ ー クにつ いて 、同 様 の調 査、 方法 に より 住環 境 の開 発・整 備 が検 討 さ れ てい る ナ コン サ ワ ーン と比 較し つ つ 考察 す る (2000年3 月、2001年2 月 に調 査)。 ア ユ タヤ の市街 地整 備 の特 徴 は、 歴 史的 な史 跡 (スト ッ ク) の保 存 と低所 得者 の住 環境 整備 とい う 都 市・ 住 環境課 題 が併 存的 に集中 し てい る こと であ る。一 方 ナ コ ンサワ ー ンは陸 上 、 河川 の交 通 − j - ● ○ ∧ …… ヽ ] ダ白 `I゛゛ `ヽ 。。,-r ﹃ り .y ド レ 一’ ノ ’ ペ ノ ー 二 丿 ① ﹂ 'ぶ レA1 ブ こ万ゾ ノ … …4 驚 レ ゾ" ゛ へ 図一6 ナコ ンサワ ーン・ インフ ォーマルコ ミュニテ ィの分布 資料:NHA

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藤井, 安, 高橋, チ ッ スイモ ン: アユ タ ヤにお け るコミ ュニ ティ ネット ワー クの活 動 に関す る研究197 の要 衝 とし て、 経済的 立 地条 件 に恵 まれ てお りヽ このた め雇 用の 拡 大 と ともに 貧困 層が 流入 しヽ 市 の 全世 帯 の26%を イン フ ォーマ ル コ ミュ ニ テ ィが占 めヽ 住環 境 整備 が課 題 とな ゜てい た。 既述 の全 国 スラ ム調 査 に より53の スラ ム コ ミュニ テ ィ が記 録さ れて い る(図 一6)*)。 そこで 、都 市貧 困層 の住 環境 整 備 を 目的 とし て 、ナ コン サワ ー ン市、NHA とCODI が協同 で、コ ミ ュニ テ ィ間で 組織 化 さ れた開 発 ネ ット ワ ー クを支援 し つつ 、 全市 的 な開 発戦 略 を展開 す る こ とに な っ た。1999 年、貧 困 層へ の住 宅 供 給や 住 環境 整備プ ロ ジ ェ クト の検 討 を開始 し 、全 市的 な ワー ク ショ ップ を開 催し て、 個別 の コ ミュ ニ ティ の環 境 条件 (地形 、 水 害、 過 密老 朽 等) から、 コミ ュニ テ ィご とに オン サイト 、リロ ケ ー ショ ン の環 境整 備 の方針 を打 ち 出し た(8)。リロ ケ ーショ ン の用地 は 都心 から15km 、財 務局 が 所有 す る約40ha の ま と まっ た土地 で 、CODI よ り派遣 さ れた建 築家 グ ル ー プ が計 画案 を作 成し 、2001年 より 移転 が 実施 さ れ るこ とに なっ てい た。 開発 ネット ワ ークに は、 事務 所 ・ 集会 場 とし て市 役所 の一 部 が提 供 さ れ、 そ こで貯蓄 グル ープ の 管 理 やさ まざ まな活動 の企 画・ 運 営 を行 っ て い る。 こ の ネット ワー ク も他 と同様 に 住宅・ 住 環境 整 備以 外 に も、雇用 機会 の創 出や 、コ ミ ュニ テ ィ起業 などの 活動 を行 っ て い る。登録 さ れて い るコ ミュ ニ テ ィ は19、 内13が 現在 の ネット ワ ー クに属 し てい る。 他の6 は別 の ネッ ト ワー クを形 成し 、独 自 に活 動し て い る。 貯蓄 グル ープ は、 現 在34あ る(2001年2 月 ) が、 そ の内 のい くつ か は上記 の別 の6 つ のグ ル ープ から も参加 し てい る。 ナコ ン サワ ーン の事例 はオン サ イト とリロ ケー ショ ン を関 連づ けた、 全 市的 な協 同 に よる大 規模 スラ ム開発プ ロ ジェ クト とし て そ の遂 行 が注 目 さ れた が、2001 年2 月 の調 査時 点で は、 停 止状 態 に な って い た。 そ の理由 は、 関 係者 に よれ ば次 の2 点 で あっ た。 ① 開 発予 定地 の土 地所 有問 題 で 、 リロ ケ ー ショ ン用地 とし て 宣 言し た土 地 であっ たが、 こ の土 地 内に は数人 の所有 者 がい て それ ぞ れ に権利 を主 張し 、 計画 の 遂行 が困 難 に なっ てい るこ と ② 開 発 ネット ワー クの イニ シア チブ が発揮 で きない ま ま、 行 政主 導 のト ップ ダ ウ ン的 なプ ロ セ ス で計 画 実行 を急 ぐ ことに な り、 ネ ット ワ ー クに 参加 し てい る各 コ ミュニ ティの リ ーダ ー とコ ミュ ニテ ィ の住民 との意見 の違 いが 表 面化 し た こ と こ れに対 しヽ ア2 タ ヤ のネ ット ワ ー クは既 述 の よう に、 住民 が 個々 の コ ミュニ テ ィの 相違 を認 め つ つ提 案 を作成 し て い く こ とで、 結 果 とし て相 互 の計 画 内 容 の 相違 を そ の ま ま反 映 さ せ る ボト ム アップ 的 な方法 を採 用し て い る点 が 異 な る。 また計 画内 容 も居 住 継続 を前 提 とし て の修復 型 であ っ た。 4 −2 . ネ ット ワー クに つい てI ) ネ ット ワ ー クとコ ミ ュニ ティ 活 動 低 所 得者 層 の コミュニ ティ ネッ ト ワ ー ク活動 と住環 境 整備 との 関係 を示 す (図 一7)。 経 済 の基 盤 を 基本 的 にイ ンフ ォー マル セ クタ ー に依 拠し 、 都市 雑業 (露 天 商、 修 理工 、路 上 飯 屋、家 政 婦、 運 転手 、 縫製 業、 廃品 回収 業 等)を生 計 とし て スラ ム・ス ク ウオッ タ ー に居 住 する住民 に とっ て 、個々

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