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振動 解析 によ る ロボ ッ ト運動 の オ ンライ ン 状態 分析 に関 す る研究 *

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Academic year: 2022

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(1)2188 JSPE-54-11 ' 88-11-2188. 研究論文. 振動 解析 によ る ロボ ッ ト運動 の オ ンライ ン 状態 分析 に関 す る研究 * 神 谷 好 承**. On-line. 岡 部 佐 規 一**. Recognition. Yoshitsugu. of. Kamiya,. Robot. Sakiichi. 横 山 恭 男**. Operation Okabe,. by Using. Yasuo. Yokoyama. 小林. a Vibration and. Touru. 透***. Analysis Kobayashi. This paper considers a possibility of decision whether the robot hand is having a correct work or not by using the analysis of the mechanical vibration of robot that is doing an operation. The dynamics of robot is changed by the various works that the robot hand has or the incorrect movements of robot, and this change of robot dynamics can be analyzed by the residual vibration of robot. Here, this study showed that the state of operation of robot could be recognized on-line operation of robot by using a vibration analysis of robot that is the AR(Autoregressive) Model method. Key words: dynamics of robot, recognition of robot operation, AR(Autoregressive) Model, mechanical vibration analysis. 1 .. 序. てそ の 製 品 の良 ・不 良 を判 断 す る こ とにな る.こ うし. 論. た方 式 で は不 良 品 を排 除す る こ とはで きても 不良 品 を 作 らな くす る こ と には な らな い 。 これ よ りロボ ッ トの 動 作 には 検査 機 能 を含 め た部 品 の供 給 を行わせ ること が必 要 とな って く る.. 生産 の無 人 化 ・省 力化 を考 え る とき ロボ ッ ト運動 に お い て も よ り高 い信 頼 性 をも っ て作 業 を行 わせ ること が要求 され て きて い る.現 在,生 産 技術 分野 にお いて 実 用 され て い る 多 くの ロボ ッ トを みる とき,あ らか じ. 本 研 究 で は ロボ ッ トが 目的 とす る部 品 を把持 してい る か ど うか を ロボ ッ ト運 動 中 の振 動 解析 に よ り判断す. め与 え られ た動 作 を正 し く繰 り返 し行 うこ とがそ の機. る こ との 可能 性 につ い て検 討 す る.原 理 的 には ロボ ッ. 能 と して要 求 され てお り,異 な っ た部品 を供給 したり あ る い は部 品 を供 給 しな い ま ま次 工程 へ の作業 に移 っ て しま い製 品 を作 り上 げ る こ と がで きな い といっ たこ とはで き るだ け避 け るべ き で あ る.こ れ には ロボ ット. ト運 動 中 に お け る振 動 をモ ニ タ リングすれ ばロボ ット が把 持 して い る部 品 の 認識 や そ の状 態分析,あ る いは 予 期 しな い ロボ ッ トの 異常 動作 に対 す る検 出な どをオ ン ライ ン で行 え る こと が予 想 され る.こ れ は ロボ ット が把 持 して い る部 品 の種 類 あ る い は ロボ ッ トの異常動. が行 っ て い る作 業 動 作 が 真 にそ の 目的 に合 っ てい るも の で あ るか ど うか をそ の 都度 判 断 す る ことが必 要 であ. 作 によ り ロボ ッ トの 動特 性 が変 化 す る こと をロボット. り,動 作 が不 完 全 で あ る と考 え られ る場 合 には一度 も どっ て や り直す こ とが 必 要 にな っ て くる.こ れ ま での ロボ ッ トの多 くはそ の 動作 命 令 は一方通 行 で あ り異 な. 運 動 中 の振 動1)か ら分析 す る こと であ り,こ こで はロ ボ ッ トの も つ コ ンプ ライ ア ン ス利 用の一 つ と して その. っ た部 品 をつ かも う とも ま た部 品 をつ かみ そ こね た場 合で あ っ て も と にか く一連 の 動 作 を行 って しま う形式 で あ り,こ の ため そ の後 に設 け られ る検 査 工程 によっ. 運動 中の 振動 解 析 を用 い て ロボ ッ トが把 持 して いる部 品 を認 識 す る こ と が どの 程度 可能 で あるか を評価す る こと にす る.. *. **. ***. 単 に ロボ ッ トが部 品 を把持 したか ど うか の判断 であ れ ば あ る種 の セ ンサ をハ ン ドに取 り付 けて おけ ば可能 で あ る.し か しロボ ッ ト運動 中の 振動 をモ ニ タ リング. 原 稿受 付 昭 和63年2月5日.昭 和61年 度精 密工 学 会秋 季 大 会 学術 講 演 会(昭 和61年10月11日) に て 発表 正 会 員 ‑20) (株)東. 金 沢 大 学 工 学 部(金 芝(大. す る こ と は部 品 の把 持 状 態 を判 断 す るのみ で はな くロ ボ ッ ト動 作 中 の運 動 の 異 常 につ い ての判 断 を可能 にす. 沢 市 小 立 野2‑ 40. ると い っ た,一 つの セ ンサの モ ニ タ リン グに よ りいく. 田 原 市 下 石 上1385‑ 1) 156.

(2) 2189. 神 谷 ・岡 部 ・横 山 ・小 林: 振 動 解 析 に よ る ロボ ッ ト運 動 の オ ン ラ イ ン状 態 分 析 に関 す る 研 究. つ かの 判 断機 能 を付加 させ る こ と が期 待 でき るた め, こ こで はまず そ の 第一 歩 と して振 動解 析 によ りロボ ッ トが正 しい部 品 を把持 して い る か ど うか の判 断の可 能 性 にっ い て考 察 した. 2 . 実験 用 ロボ ッ トと振動 のモ ニ タ リング 本研 究 で は図1に 示す よ うな2つ の 自 由度 をもっ水 平多 関節 型 ロボ ッ トアー ム系 を試作 し,剛 性 の不 足す るア ーム 系 の動 的 な 振 動 の様 子 を第1ア ー ム に取 り付 けた ひず み ゲ ー ジ によ りモ ニ タ リン グす る こ とに した. それぞ れ の ア ーム の 駆 動 には ス テ ップモ ー タ を用 い て いる.第1ア ー ムの 固 有振 動 数 は アー ム系 の姿勢 によ り変化 し,そ の 固有 振 動 数の 変化 の範 囲は約7.5‑ 12Hz で あっ た.ま た第1ア ー ム は平 行 ばね で構成 され て お り,上 記 振 動 は水 平 面 内 の振 動 とす るこ とが でき る. 一方 ,第2ア ー ム の振 動 をモ ニ タす るこ とも考 え られ る が,本 研 究 の 目的 とす る こ と に対 して第1ア ーム の 振動 をモ ニ タす る こ と と基本 的 に等価 で ある ため, こ こで は第1ア ーム の振 動 をモ ニ タす る こと によ りロボ ッ トが正 しい部 品 を把 持 して い る かど うかの判 断 を行 うこ と に した. 図1に 示 す よ うな ロボ ッ トは ロボ ッ トと して最 も基 本 的な モ デル で あ りそ のも っ 自由度 は少 な いが,2 つ の 自由度 をも て ば ロボ ッ トと して の基本 的 な動作 は可 能 で あ り,ま た ロボ ッ トのも つ振 動 問題 とその応 用 に 関す る基 本 的な 考 え 方 は 明 らか になる もの と考 え られ る.あ る初期 姿 勢 か ら運動 を開 始 しあ る終端 姿勢 に至 る ロボ ッ ト運 動 中 にお け る第1ア ームの 振動 波形 例 を 図2に 示 す.図2の 振 動 波形 中 には ロボ ッ ト運動 に伴 う アー ム 自身 の振 動 成 分 に ステ ップモ ー タ 自身 の振動. Fig .1 Experimental. 成 分(約38〜57Hz)が 重 畳 してい るはず で ある が,ア ー ム 自身の も つ固 有 振 動数 に比ベ ス テ ップ モー タ自身の. degrees. robot. of. freedom. of. robot. arm. with. two. も つ固 有 振動 数 が十 分 に高 い た め ステ ップモ ー タ 自身 の も つ振 動成 分 の 影 響 がほ とん ど現 れて いな い ことが わ か る. 次 に ロボ ッ トハ ン ド(ハ ン ドを含 む第2ア ーム の質 量260g)が 何 も 把 持 してい な い状 態 にお いて ある姿 勢 の ロボ ッ トを1パ ル ス だけ駆 動 した時 の第1ア ーム の振 動 の 様子 と.2種 類 の 部 品w1=129 とw 2= 24 gを 把 持 させ 先 ほ どと おな じよ うに1パ ル ス駆 動 した 噛 の第1ア ーム の 振動 の様 子 を図3に 示 す.図3に 示 され る3つ の 波 形 にお いて そ の相 違 は非常 にわず かで あ る が,そ れ ら をFFTア. Fig .2 Vibration. arm. in. an operation. ナ ラ イザ を用 いて 解析す れ く似 て お り,こ の モ デル を利 用 した振動 認識 動作 の信. ば表1に 示 す よ う に明 ら か にそ の周 波数 の相 違 が認 め られ る.ま た,多 数 回 同一 駆動 条 件 下で この ロボ ット. 頼 性 は 高 い こ とが 予想 され る.こ れ よ り先述 したよう な 振動 波 形 の 差 異 は 負荷 を与 え た こ とによ って生 じる も の で あ り,ア ー ム の イナ ー シ ャ が増加 した とい う動. を駆 動 した場 合 にも 測定 され た振 動 数 はほぼ 一致 して お り,ま た振 幅 お よ び波 形 の形 状 につい ても 非常 によ 157.

(3) 精 密 工 学 会 誌54/11/. 2190. 1988. Table. 1. Natural. frequencies. of. robot. arm. 状 態 分 析 を 目的 とす る場 合 に は以 下 に示 す よ うな諸条 件 を満 た す スペ ク トル 解析 手 法 を選 ぶ こ とが必要 であ る.. (a) Robot hand without work. (1 ) ア ーム 系 の 振 動波 形 は必 ず しも きれ いな周期波 と して検 出 され る と は限 らな いので,ノ イズ を含 む 系 に対 して も ア ーム 系 の振 動 数の 変化 を読 み取 れ る. (2 ) 計 算 機 で の 信 号処 理 過程 にお いて正 常 時 と異常 時 の比 較 が容 易 で あ る. (3 ) オ ン ライ ン処 理 を可 能 にす る程度 に計算 アル ゴ リズ ム が簡 単 で あ る と同 時 に その処 理時 間 が短 い こ とが必 要 で あ り,別 の 表現 でい えば少 な いデー. (b) Robot hand with a work (12g). タ数 で ア ー ム系 の 振動 数 を正 しく推 定 で きる. 以 上 の 諸条 件 をほ ぼ 満 たす スペ ク トル 解析 手法 と し て本 研 究 で は線 形 予 測 モ デル 法 の一 種 で,モ デル を使 っ たス ペ ク トル 推 定 に最 も よ く用 い られ る 自己回帰 モ デル 法(ARモ デ ル 法)の 適 用 を試み る こと に した. 3 . 2 AR モ デ ル 法2} ARモ デル 法 とは,シ ステ ム か らの 出力 が,現 在の 出 力 を過 去 の 出 力及 び 現 在の 入 力 の線形 結 合で表 すと い う線 形 予測 モ デ ル の 出 力デ ー タで ある と仮 定 し,そ のモ デル の周 波 数 特 性 を基 にパ ワースペ ク トル を推 定 す る方 法 で あ る.. (c) Robot hand with a work (24g) Fig . 3 Vibration. form. of. robot. 今 シス テ ム か らの 出力x(t)が 測定 され たとし, これ を離 散値 時系 列 デ ー タ(x(k); k= 0, 1, 2,…}で 表 し,こ の時 系 列 デ ー タを図4に 示す. arm. 特 性 の 変 化 が アー ム 系 の援 動 に反 映 され てい る こと を. よ うな 線 形 離散 値 モ デル の 出力 デ ー タで ある と仮定 す. 示す も の と考 え られ る.. る.こ の モ デル がx(k)のARモ で記 述 され る.. 3 . AR. デル で あ り,次 式. モ デル 法 によ る ロボ ッ トアーム の振 動解析. 3 . 1 振 動 解 析 にお け る手 法 の選択 ロボ ッ トハ ン ドの 負 荷 の状 態 によ ってそ の アーム系. (1 ). の振 動 に与 え る影 響 をど の よ う に読 み取 るか といっ た 信 号 処 理 の方 法 につ い て まず 考 察 す る.本 研究 の よう に ロボ ッ トが 目的 とす る質 量 の 部 品 を持 っ て いる かい ない か の判 断 にお い て は基 本 的 にア ーム系 の振 動数 の. ここ に. 変 化 が 支配 的 因子 で あ る こ と が考 え られ,ま たその た めの 手 法 と して い くっ か のス ペ ク トル解 析 の応 用 が考 え られ る が,本 研 究 の よ うに計 算機 によ るオ ンライ ン. ai. (i=1,2,…, デ ル の 係 数, AR係. M; 158. ARモ. ヂル の 次 数. M); 数. 自 己 回帰 モ.

(4) 神 谷 ・岡 部 ・横 山 ・小 林: 振 動 解 析 に よ る 群ポ ッ ト運 動 の オ ン ラ イ ン 状 態 分 析 に 関 す る研 究. 2191. と した確 定 的 モ デル を あて はめ て 考 える こ とがで きる. 以 上 の こと か ら,出 力信 号x(k)の パ ワー スペ ク トル の 推定 に は,そ の 未定 係 数a1, a2, …, aMが 支 配的 で あ り,ま た これ らの未定 係数 によ りこ のARモ デル が決 定 され る こ とがわ か る.ARモ 法 で は,ス ペ ク トル を推 定 す る 前 の段階 でAR係. Fig . 4. デル 数を. 推 定 す る.ス ペ ク トル は このパ ラ メー タか ら計算 され るの で,振 動数 の変 化 を と らえ た い場 合,い ち いちス ペ ク トル を計算 しな くて もAR係 数 の変化 をみれ ばそ. AR model. の認 識 が 可能 で あ る.さ らに,係 数の数 はモ デル の設 x. (k);. 測定 され た 離散 値 時系 列 デー タ. e. (k);. 予 測 誤 差, 残 差. X0,. x1. ,…,. xM‑1;. ARモ. 定の 仕 方 に よっ て 決 まる ので,そ の選 び方 に よって デ ー タ圧 縮 の割 合 を大 き くで き,こ の ため正常 時 と異常 時の デ ー タの 比 較 が 容 易 にな る.ま たARモ デル 法 に お ける 計算 能 率 につ い て もBurgの アル ゴ リズム3)の よ うな効 率的 な アル ゴ リズム がす で に見 い出 され て いる.. デル の. 初 期値. であ り,伝 達 関数 は. 3 . 3. ロボ ッ トの 状態 認 識機 構. 実 際 にARモ デル をあ ては め る場 合,こ れ を施す 振 動 の 種 類 が問 題 とな る が,こ れ に つい ては その系 の固 有 振 動 数 を もっ て 振 動 し,ま た比 較 的 きれ いな振動 波 形 の 得 られ る残 留 振 動 部分,す なわ ち 図3に 示 した よ うな1パ ル ス だ け駆 動 した時 に得 られ る振動 波形 が適. (2 ) の よ う に 与 え ら れ る(z‑1;. 遅 延 演 算 子). 当で あ る と考 え られ る 。 この場 合 の1パ ル ス駆動 はハ ン ドが 部 品 を把 持 した そ の直後 に行 い,正 しい部 品 を 把 持 して い る か ど うか の判 断 を行 うこと にす る.. .ま た. (3 ) で あ る か ら,z=ej2xf△. し. 以 上 の こと か ら本 研 究 ではARモ デル 法 を信号 処理 法 と して選 択 し,そ れ を アー ム の残 留振 動部 分 に施 し,. の 関 係 を 用 いれ ば, 入. 力 信 号e(k+1)が. 平 均 値0,分. 散 σe2の. 音 で あ る とす る と,出. 力 信 号x(k+1)の. 部 品の 把 持,不 把 持,部 品の 質量 の差異 といっ た ロボ ッ トにお け る作 業 の 状 態 を分 析す る こと とす る.そ の. 白色 雑 パ ワース. 時の ロボ ッ トの 状 態 認 識機 構 の概 念 図 を図5に 示 す.. ペ ク トル は. 4 . AR. モ デル の設 計. 前節 で述 べ た よ うにARモ. デル 法 では スペ ク トル を. 推定 す る前段 階 でAR係 数 を推 定 す る.ス ペ ク トル は このAR係 数 に よ って 与 え られ るの で固有 振動 数の変 化 か ら異 常 を知 りた い場 合,係 数 の変化 を見 るだけで 判断 が 可 能 で あ る.と ころで こ う したARモ 実 際 の ロボ ッ トの 振 動 に用 い る とき には. (4 ). (J) (ii). の よ う に 与 え ら れ る. 一方 ,ARモ デ ル を適 用 し よ う と す る振 動 波 形 が き. (1 ) 初 期 値 測 定値. x0,. の とき x1,. x(0), , x. x. …,. XM‑1. (1),. …. (M一1). τ. (iii) サ ンプ リン グ 回数(デ ー タ数) N とい っ た設 定 量 を あ ら か じめ求 め て お く必 要 があ る. これ らは 一 律 に与 え られ る もの で はな く,測 定 しよう. れ い な 周 期 波 を な し て い る 場 合 に は確 定 論 的 デ ー タ と み な す こ と が で き,こ. ARモ デル の 次数 M デ ー タの サ ン プ リング 間 隔. デル 法 を. は. とす る 対 象 の振 動 数 な ど によっ て 実験 的 に求 めな けれ ばな らな い. 本 研 究 で は固 有 振 動 数 の変 化 をAR係. に 等 し く,. (2 ) e(k)は そ の分 散 が非 常 に小 さい ラン ダムデ ー タ か e(k) = 0. 数 の値 か ら判. 断 しよ うとす るも の で あ り,そ の最 も基 本 的なモ デル を考 え た場 合ARモ デル の次数; Mを2 (a1, a2) 159.

(5) 2192. 精 密 工 学 会 誌54/11/. 1988. Fig . 5 Decision whether a. mechanism the. correct. of. robot work. hand or. operation is. having. not. とす る こと がで き る.こ の時aL,a2と い った2 つ のAR係 数 のも つ 物 理 的 意味 が明 確 にな り,a1は 振 動波 形 の 振動 数 を推 定 す る係 数 で あ り,a2は. 同 じく. 振動 波 形 の 減衰 を推 定 す る 係数 とす る こと がで きる. サ ン プ リン グ間 隔 及 び その 回 数 を設定 す る場合 (i) (ii). な るべ く精 度 よ くスペ ク トル を推 定し ま たそ の 時 の 観 測 デー タが 少なく. (iii) 固有 振 動 数 の 変化 が係 数 の 変化 に大 き く反 映 さ れる とい っ た条 件 を満 足 す る こ とが 望 ま しい.こ れ らの点 を考慮 に入 れ サ ン プ リン グ聞 隔 と その 回数 を いろい ろ 変 え て数 値 シ ミュ レー シ ョン によ りAR係 数 を推 定し た.そ の一 例 を図6に 示 す.図4に 示すARモ デル に 入 力 した周 期 波 形 の 周期 を10Hzと したと き,図 6. Fig . 6 Estimation the. of. sampling. period. natural. frequencies. numbers. N and. the. varied sampling. T. に示す よ うにN≧30で あれ ば ほ ぼ正 しく振 動周 期 を 推 定 してい る とい え る.こ れ よ り推 定 され た振動 周期 の 精度 か らサ ンプ リン グ間 隔 を τ=16msと し,サ ン プ リン グ 回数 はそ の 最小 回数N=30と すれ ばよい こ とがわ か る.以 上 の τ及 びNを 選 ん だと き入力波 形 ( 振 動周 期;f=10Hz)は 図7の よ うにサ ンプ リン グされ る こ と にな る.f=10Hzの 振 動 に対 し振動 波 形 の振 動 数 を推 定 す る係 数a1=‑1.215,同 じよう にf=8Hzの. 振 動 に対 し係数a1=‑1.328が. 推定さ. れ 振動 周 期 の 変 化 に対 して 係 数 の変 化 も大 き く現 れ て い るこ と がわ か る.一 方振 動 波形 の減衰 を推定す る係. Fig . 7 A state. 数a2に つ い て は そ の有 意 な大 き さの変 化 はほ とん ど み られ な かっ た. 5 . AR. Table. モ デル 法 に よる ロボ ッ トの状態 分析. 前述 のARモ デル を実 際 にア ー ム を駆 動 した際の振 動 にあて はめ 推 定 さ れ たAR係 数 の ば らっ き を評価し た.部 品(w1=129,w2=249)を 持 って いると き と持 っ て い な い 状態 にお い て ア ーム を1ス テ ップ駆 動 し,そ の 時 の 振 動 をA/D変. 換 器 にと り込 み係 数 を 160. 2. Estimation. of. sampling of. a signal. AR coefficients.

(6) 神 谷 ・岡 部 。横 山 ・小 林: 振 動 解 析 に よ る ロボ ッ ト運 動 の オ ン ラ イ ン状 態 分 析 に 関 す る研 究. Table. 3. Admissible. region. of. AR coefficients. 6 .. 推定 す る.こ こで は第1ア ーム に対 し第2ア ームの 姿 勢 を約500ほ ど折 り曲げ た状 態 におい て実験 を行 っ た 。そ して この 作 業 を50回 繰 り返 し係 数の 平均及 び 分散 を計算 した.そ の結 果 を表2に 示す.表2の 結 果 に現 れ た 係数 の ば らつ き は測定 誤 差 や ノイ ズ等 に起 因 す る偶 発 的 な もの で あ り,AR係 数の確 率分 布 は正規 分 布 し得 る も の と考 え られ る.こ の時m±3σ. 有 無 を判 断 す る 際 の検 知 則 と して その係 数 の取 り得 る 範 囲 を示 す.AR係 数 の うちa1が 振 動波 形の振 動数 を推定 す るも の で あ り,当 然 の 結 果 とい える が表3 に も示 され て い る よ うに係 数a1に ついて は部 品の有無 に よる係 数 の 存 在範 囲 がは っ き り分 離 されて い る. 一 方,振 動波 形 の 減 衰 を推 定 す るa2に つい ては存在 範 囲 に重 複す る部 分 が あ り部 品 の有 無 の 正確 な判 断が し に くい こ とがわ か る.こ れ よ り部 品 を把 持 したか どう かの判 断 で あれ ば係 数a1の ばよ い こ と にな る.. (1 ) 振 動 解析 に よ る ロボ ッ ト運 動 の オン ライ ン状 態 分 析 にはARモ デル 法 が適 当 で ある. (2 ) そ の 時用 い るARモ した.. っ た部 品 をつ かん で しま っ た こ と を考え たが,振 動 を モ ニ タ リン クす る こ と によ りロボ ッ トの動 作経 路や動 作 速度 の 異常 の 検 出も 可 能で あ る ことが予 想 され る 終わ りに ロボ ッ ト運 動 の動 力 学 に関 し御 指導 い ただ いて い る 東 京 大学 高 野 政 晴教 授 に感 謝 申 し上 げ ます. ま た,本 研 究 は 昭和58年 (奨励 研 究(A))の す る.. を. 参. 度 文 部 省 科学 研究 費補助 金. 交 付 を受 け て行っ た こ とを付 記. 考 文. 献. 1) M. C. Good, L. M. Sweet and K. L. Strobal: Dynamic Model for Control System Design of Integrated Robot and Drive Systems, Trans. ASME, J . DSMC, 107, (1985. 3) 53.. す る.こ の時,本 研究 で 用 い た ロボ ッ トにおいて はす で に表3に 示 す よ うに部 品の質 量w1=12gが ほ ぼ感 度 限界 で あ る こ と がわ か る.こ の 時,部 品の質量 は ア ームの 等 価質 量(260g)に 比 して,お の おの4.6 % 9.2%(w2=24g)に. デル の設 計手 法 を明 らか に. (3 ) ARモ デル 法 を適 用 した ロボ ッ トの異 常動作 の 状 態 分析 実 験 結 果 よ りその 有 効 性 を確 認 した. こ こで は ロボ ッ ト運 動 中の 振 動 をモニ タ リン グす る こ との 一 つ の効 果 と して 部 品 をつ かみそ こね た り異 な. 用い て 部 品の 有無 を判 断 す る場 合,係 数a1の 存在 範 囲が 重 な らな い こと が必 要 で あ り,そ の 限界 を本研 究 の手 法 を用 い た 部 品 の有 無 の認 識 にお ける感度 と定 義. (w1=12g), る.. 論. とが明 らか にな っ た.. 値 の み の変化 だ けを見れ. 本 研究 の よ う に推 定 され た係 数 値a1のm±3σ. 結. 本 研 究 で は ロボ ッ トが 目的 とす る部 品 を把 持 して い るか ど うか を ロボ ッ ト運 動 中 の振 動 解析 によ り判 断す るこ との 可 能 性 につ い て検 討 した.そ の結果 以 下のこ. (m ;. 係 数 の平 均 値,σ;標 準偏 差)に 従 って,あ る状 態 が 与え られ た と きそ の と り得 る係 数 の範 囲 を定 め,そ の 中に推 定 値 が含 まれ て い るか ど うか を見 て判 断す る こ と にす る.表3に 部 品(w1=129, w2=24g) の. 2193. 2 ) 得 丸 英 勝 ほ か: 計 数 ・測 定, 培 風 館 (1982). 3 ) 伊 藤 正 美 ほ か:生 体 信 号 処 理 の 基 礎 ・ オ ー ム 社 (1985) 138.. 相 当 して い. 161.

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