JAIST Repository: スリッピング-末端拡大法によるルーズフィットポリロタキサンの合成
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(2) B16p5 スリッピング-末端拡大法によるルーズフィットポリロタキサンの合成 若井. 亮太郎(由井研究室). 【緒言】シクロデキストリン(CD)を環状成分とする ポリロタキサンの多くは、その内部空孔を満たす適 切な大きさの線状分子と混合することにより予め包 接錯体(擬ポリロタキサン)を固体として得た後、. スキーム 1. スリッピング-末端拡大法 NH2. OMe. 線状分子の両末端に嵩高い置換基を連結することで. O. O O. 合成されてきた(末端封止法)。一方で、線状分子の. O. O O. N H. O. O. n. O. O. N H. O. MeO. 両末端に予め嵩高い置換基を連結し、後から環状分. OMe. OMe MeO 6. 子を貫通させるスリッピング法もまたロタキサンを. 1. 得る代表的な方法の一つである。これらの特徴を融. 2. 合すると、ポリロタキサンの構成成分として多様な組合せからなる環状分子と線状分子を選択すること が可能になると考えられる(スキーム 1、スリッピング-末端拡大法)。例えば、β-CD とポリエチレング リコール(PEG)のようにサイズ的ミスマッチの組み合わせからなるポリロタキサンを得ようとする場合、 特に有効となるであろう。本発表では、β-CD と PEG からなるルーズフィットポリロタキサンの合成を 通して、スリッピング-末端拡大法の有効性を提示する。線状分子として両末端に 2,4-位修飾ベンゾイル 基を連結した PEG 誘導体 1 を用い、環状分子として広い温度範囲で高い水溶性を有するモノアミノパ ーメチル化β-CD 2 を用いた。末端拡大反応には、アルキン-アジド間の 1,3-双極子付加環化反応を用い TLC (SiO2 ). た。. 3. 【実験】1 と 2 を水中で混合して 60 °C で 2 週間 攪拌した後、この水溶液中で Cu(I)を触媒としてベ. 溶媒: DMSO 流速: 0.3mL/min カラム: 東ソー TSK-gel ALPHA 2500,4500. UVのみ発色 アニスのみ発色. 3(4)を含む) UV、アニス共に発色. ンジルアジドとの 1,3-双極子付加環化反応を行っ. 4 4. 3. 2. 45. た(60 °C、24 時間)。反応後、抽出・TLC 分取・. 50. 55. 保持時間(分). A. B. 透析により精製後、GPC と 1H NMR によりポリ 図 1.A) 4, 2, 3 の TLC (SiO2)、B) 3 (4 を含む) ロタキサン 3 の生成を確認した。. と 4 の GPC チャート. 【結果】抽出後の混合物をシリカゲル TLC により. n. o. 精製し、3 を 1 とベンジルアジドとの付加反応生. m. p j. N N N i. 成物 4 との混合物として得た(MeOH/CH2Cl2 = 1/9、Rf = 0.46、図 1A)。さらに DMSO 中での透. f g. (OMe)6. O. O. d e O. O. k N H a. b. (OMe)14. O l. c. n-1. O. NH2. CD-OMe6. 3. CD-OMe3. CD-H1. CD-H5,6,4,3. c,d. b. CD-OMe2. m i e. f,g,h,n,o,p. 遊離の 2 が完全に除去され生成した 3 が 4 より高. CD-H2. a j. 分子量であることを示している。また、混合物の 得られ、3 の生成を支持している(図 2)。. k,l. O. m. h. 生成中である。この混合物の GPC(図 1B)は、. NMR スペクトルは 2 と 4 の重ね合わせとして. O. N H. 析(MWCO 2000)により、目的とした 3 を単離. 1H. N N N. 8. 6. 4. 2. ppm. 図 2. 3 (4 を含む)の重クロロホルム中における 1. H NMR スペクトル. 【Keywords】スリッピング-末端拡大法、ルーズフィットポリロタキサン、β-CD、PEG.
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