発達障害児をもつ母親の障害に対する考え方への祖父母の影響に関する研究
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(2) 過ごしてきた場合は、きょうだいがいても気づきに くいこともあり、そのような場合就学し、集団に入 った時に障害の特徴が顕著に現れると考えられる。 気づくきっかけとなる場面は乳幼児健診が多く、C さんは1歳半健診、Bさん、Eさん、Hさんは3歳児 健診で発達の遅れを発見されている。しかしすぐに 発達障害と結びつかず、健診の結果は母親に気にな ることとして意識の中に残るが、深刻に受け取らな いこともある。これは母親の人柄や家庭の雰囲気、 またその子の性格として捉える場合があるからだろ う。さらに、遅れや育てにくさを家庭環境や自分の 子育てに責任があると考える場合も多く、見た目で は障害がわかりにくい発達障害の発見が就学前後に なる原因の一つと考えられる。診断前の相談相手は 夫や祖父母という家族が一番多かった。保育士や保 健師など家族以外に相談した場合はそこで医師を紹 介され、受診を勧められるケースが目立つ。また、 保育士や通常学校教員が医師を紹介したり、診断後 教員の適切な対応があったりと発達障害の理解が教 育現場に浸透しつつあることが例える。 診断後の気持ちについては、すっきりした、わか ってよかったという前向きなものが大半を占める。 小さい頃から感じていた育てにくさなどのわだかま りの原因が見つけることができたからであろう。一 方で、「障害がある」ことに衝撃を受け、さらに先の ことに不安をもつ母親は少なくない。診断によって、 障害があるとわかっても、その後の子育てや問題へ の対処法がわからなければ関わり方を混乱させるこ とにもっながりかねないと考える。 3.祖父母との関わり Dさんの事例を除いては最終的に両方の祖父母に 障害があると伝えている。祖父母と同居しているD さん、Eさん、Fさんは同居の祖父母に診断後すぐに 報告している。同居していなくてもAさん、Cさん、 Gさんのようにすぐに両祖父母に報告しているケー スもあり、Hさんのようにきちんと伝えていないケ ースもある。伝えるか伝えないか、わかってもらえ るようにどこまで丁寧に説明をするかはやはりそれ までの母親と祖父母の関係や家族の実態によって 様々であるといえる。. 伝えた時の祖父母の反応もそれぞれである。Aさ ん、Cさん、Eさんの祖父母は驚きや戸惑いであった。. Cさんの父方祖父母には理解が得られず、考えの違 いに負担を感じているようである。Dさん、Fさんの 祖父母は納得したようであった。診断前後で祖父母 と子どもとの関わり方が変化したかについては、大 きく変化を見せた事例はなかった。母親に対して子 どもの障害を公言しないように言うことはあっても、. 向き合って接してくれることをありがたいと言うよ うに、祖父母との関わり自体を避けたりするような 関係ではないことがわかる。また、祖父母がもっと 境遇を生かして活動したらとアドバイスしており、 母親が心配するほど祖父母は周囲の目を気にしてい ないことが例える。子どもの障害が明らかになる以 前から母親と祖父母とに会話や関わりがある場合、 障害が明らかになっても両者の関係が著しく悪化す ることがないと示唆する。祖父母の考えや態度に不 満や戸惑いはあっても祖父母の存在は切っても切れ ないものであり、考えの違いも大事な意見であり、 祖父母の存在自体を必要と思える状態であると考え られる。. 4母親自身の気持ちの変化 Aさんのように、祖父母と子どもの話をすること が、自分の気持ちをリセットし、悪いところはかり 見ていた状態を立て直すきっかけになるという。子 どもに障害があっても長年子育てをしてきた祖父母 は関わり方を心得ている場合があると考えられる。 祖父母の穏やかな対応により、子どもも母親も落ち 着く状態になれるのではないだろうか。逆に、祖父 母が忙しく、同居していながらも子どものことにあ まり関心を示さない場合、近くに頼りたい人がいる のに協力してもらえないというもどかしさは、別居 の場合よりも母親の負担を増加させる可能性が考え られる。祖父母の適度な関わりは母親によい影響を 与えることを示唆する。. 5.祖父母の発達障害1=対する意識 発達障害に対する祖父母の知識やイメージについ ては、Bさん、Eさん、Hさんがネガティブなイメー ジを持っていると思うと答えた。一方で発達障害児 が悪いニュースで取り上げられることもあるが、有 名人の中には発達障害を持っている人もいる、飛び 抜けて優れているところがあるというイメージもあ り、才能を引き出せればいいと希望を持つ祖父母も いる。子どもの障害を知ってからイメージや接し方 が変わったのはCさん、Dさん、Eさんで、Cさんや Dさんの場合、母親自身が落ち着いたことにより、 支援が必要な子であることを祖父母も理解したこと から、祖父母に変化が見られる時、祖父母の意識だ けが変わったということではなく、母親や子ども、 教員という周りの人の変化とも相互に影響し合って いると考えられる。障害に対してもともと持ってい た知識やイメージがネガティブなものであっても、 子どもの障害を知ってからの接し方にそのイメージ にとらわれたようなものは見られないことがわかっ た。ただ、接し方に現れなくても時折気にする発言 が見られ、祖父母の思いの中にはネガティブなもの が消えずにいる可能1性は考えられる。. やはり孫はイ可よりも可愛いと思う対象であり、きょ うだいの中で特に気にかけてくれることも、障害の 有無に関わらず接していることも多いと言える。. 主任指導教員 芝田裕一. 母親と祖父母の関わりについては、障害を公言し ないよう言われることもあるが、祖父母が子どもと. 指導教員 芝田裕一. 一191.
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